ディジョンから南へ四十五分ほどでボーヌの街がみえてくる駐車場から、ガイドさんと待ち合わせのマルシュ・ウ・ヴァンまではすぐちかくなのに道に迷った。その間に見えてくる町並みが面白すぎるのもあって(^^)
遠回りして、1433年に建設された「ボーヌ施療院」の前に出る。
突き当りの建物がマルシュ・ウ・ヴァンである。
その名の通り、ここはワイン蔵。
ブルゴーニュの銘酒をいろいろ楽しみながら見学させてくれる。
入場券代わりにこれをもらうのが嬉しい。
これはワインの色を見るための器。
細長いくぼみで白ワイン、丸いくぼみで赤ワインの色を見るということになっている。
地下に入っていくと、こんな風に何十種というワインが貯蔵されている
そのうちから選ばれた何種類かを試飲できるのだ。
入場券は、下のように四段階に分かれている。
★試飲できるワインの数とグレードで値段が違う
○デギュスタシオン・トラディショナル~六種類、最上はプルミエ・クリュまでテイスト出来る~12ユーロ
○デギュスタシオン・プレステージ~九種類、~16ユーロ
○デギュスタシオン・グランクリュ①~九種類+グラン・クリュ一種類~22ユーロ
○デギュスタシオン・グランクリュ②~九種類+グラン・クリュ二種類~26ユーロ
ブルゴーニュワインは世界のワインの中のたった0.5%にすぎないのだそうだ。
その中のまた10%程度がプルミエ・クリュ(一級)、グラン・クリュは1%程度、高値になる訳だ。
一階部分にはアート・ギャラリーも併設されていた
***すぐとなりにある「オスピス・ドゥ・ボーヌ」を見学。
中庭が印象的な美しさ
★★★1433年に開設された、日本語で「ボーヌ施療院」と訳される施設は、病院というとちょっとちがうかもしれない。
ここが開設された時代は英仏百年戦争にあたり、ちまたには戦火と飢餓があふれていた。
病気にならずとも、食べるのに困り健康を害する人たちが大勢居たから「施療院」を開設する意味は大きかった。
ベッドルームがここ三十三のベッドに「二人ずつ」暖めあって寝かされた。当時は珍しいことではなく、別の街では「三人ずつ」というのもあった、とガイドさん。
栄養のある食事と清潔な寝床、これを提供する事で、困窮したボーヌ市民を助けていたのだ。
施設を開設したのは、ブルゴーニュ公国の宰相だったニコラ・ロランと、三人目の妻ギゴン
このリアルなポートレートは、礼拝堂の祭壇画が閉まった時の左右の扉↴
日曜日にだけひらかれて、極彩色の「最後の審判」が拝めるという趣向。
フランドルの画家ファン・デル・ウェイデンによる、まごうことなきマスターピース。
現在では両方の面を同時に見られるように、下のように展示してある↴
※この祭壇画については⇒こちらにもう少し書きました
ルーブル美術館には「ニコラ・ロランの聖母」という作品があり、ウェイデンに何度もその姿を画かせていたのを知っていた。
妻のギゴンについての逸話を初めて知った。
五十五歳の時、二十八歳年下のギゴンを三度目の妻としたニコラは、彼女を「私の星」と形容して愛し、その言葉を意味するデザインを施療院の礼拝堂床タイルにしていたとは。
これが礼拝堂のもともと主祭壇がおかれていた場所
英語のONLYは、フランス語でSUELE(スゥーリュ)
周囲を「SUELE ★」で囲み、中にニコラのNとギゴンのGを配しているのである。
1462年にニコラが八十六歳で亡くなると、ギゴンは亡き夫への追慕を別のデザインにしてタピスリーに残している。
それがこのタピスリー
ギゴンの紋章がひとつとなり、
「ひとつだけの(孤独な)星」と書かれている
このタピスリーは、ブルゴーニュワインの祭典として有名な「栄光の三日間」の時に張り出される一枚だそうだ。
ギゴンの墓は礼拝堂の祭壇前にある
****
施療院は、たった四十年前までこの場所で現役で機能していた
薬局や厨房にもわりに新しい施設が導入されていたが、現在の展示は約百年前の雰囲気を再現している
こちら薬局
新しい病室は川の上に増設されていた
*****かつて使用されていたタスト・ヴァン
******
近くのノートルダム教会へ。12世紀の「黒い聖母」
かつてのブルゴーニュ公の館の一部、ロマネスクな建物
「この扉は地下に通じていて、かつてのローマの城壁が見られるのよ」
*******
ボーヌのバス駐車場へ行く道で、市街の地下から流れ出してくる小川をみつけた。そうか、さっき施療院の地下を流れていたのはこれだったんだ
ディジョンへの帰路はブドウ畑の中をゆく
コート・ドール(黄金の丘)と呼ばれるブルゴーニュワインの名産地がつづいている。
*******
夕食はホテルのダイニング、きのう到着した時にメニューを見ていろいろ質問してみて、良さそうなレストランだと思ったので。
小松がいちばん食べたかったのは「ウフ・ブルゴーニュ」~ブルゴーニュワインで煮込んだ半熟卵、キノコはじめ野菜も加えられている。
名産の「ブフ・ブルゴーニュ」もはずせないだろう
海老のミント・リゾットというのも、名前から想像するよりずっとおいしかった
遠回りして、1433年に建設された「ボーヌ施療院」の前に出る。
突き当りの建物がマルシュ・ウ・ヴァンである。
その名の通り、ここはワイン蔵。
ブルゴーニュの銘酒をいろいろ楽しみながら見学させてくれる。
入場券代わりにこれをもらうのが嬉しい。
これはワインの色を見るための器。
細長いくぼみで白ワイン、丸いくぼみで赤ワインの色を見るということになっている。
地下に入っていくと、こんな風に何十種というワインが貯蔵されている
そのうちから選ばれた何種類かを試飲できるのだ。
入場券は、下のように四段階に分かれている。
★試飲できるワインの数とグレードで値段が違う
○デギュスタシオン・トラディショナル~六種類、最上はプルミエ・クリュまでテイスト出来る~12ユーロ
○デギュスタシオン・プレステージ~九種類、~16ユーロ
○デギュスタシオン・グランクリュ①~九種類+グラン・クリュ一種類~22ユーロ
○デギュスタシオン・グランクリュ②~九種類+グラン・クリュ二種類~26ユーロ
ブルゴーニュワインは世界のワインの中のたった0.5%にすぎないのだそうだ。
その中のまた10%程度がプルミエ・クリュ(一級)、グラン・クリュは1%程度、高値になる訳だ。
一階部分にはアート・ギャラリーも併設されていた
***すぐとなりにある「オスピス・ドゥ・ボーヌ」を見学。
中庭が印象的な美しさ
★★★1433年に開設された、日本語で「ボーヌ施療院」と訳される施設は、病院というとちょっとちがうかもしれない。
ここが開設された時代は英仏百年戦争にあたり、ちまたには戦火と飢餓があふれていた。
病気にならずとも、食べるのに困り健康を害する人たちが大勢居たから「施療院」を開設する意味は大きかった。
ベッドルームがここ三十三のベッドに「二人ずつ」暖めあって寝かされた。当時は珍しいことではなく、別の街では「三人ずつ」というのもあった、とガイドさん。
栄養のある食事と清潔な寝床、これを提供する事で、困窮したボーヌ市民を助けていたのだ。
施設を開設したのは、ブルゴーニュ公国の宰相だったニコラ・ロランと、三人目の妻ギゴン
このリアルなポートレートは、礼拝堂の祭壇画が閉まった時の左右の扉↴
日曜日にだけひらかれて、極彩色の「最後の審判」が拝めるという趣向。
フランドルの画家ファン・デル・ウェイデンによる、まごうことなきマスターピース。
現在では両方の面を同時に見られるように、下のように展示してある↴
※この祭壇画については⇒こちらにもう少し書きました
ルーブル美術館には「ニコラ・ロランの聖母」という作品があり、ウェイデンに何度もその姿を画かせていたのを知っていた。
妻のギゴンについての逸話を初めて知った。
五十五歳の時、二十八歳年下のギゴンを三度目の妻としたニコラは、彼女を「私の星」と形容して愛し、その言葉を意味するデザインを施療院の礼拝堂床タイルにしていたとは。
これが礼拝堂のもともと主祭壇がおかれていた場所
英語のONLYは、フランス語でSUELE(スゥーリュ)
周囲を「SUELE ★」で囲み、中にニコラのNとギゴンのGを配しているのである。
1462年にニコラが八十六歳で亡くなると、ギゴンは亡き夫への追慕を別のデザインにしてタピスリーに残している。
それがこのタピスリー
ギゴンの紋章がひとつとなり、
「ひとつだけの(孤独な)星」と書かれている
このタピスリーは、ブルゴーニュワインの祭典として有名な「栄光の三日間」の時に張り出される一枚だそうだ。
ギゴンの墓は礼拝堂の祭壇前にある
****
施療院は、たった四十年前までこの場所で現役で機能していた
薬局や厨房にもわりに新しい施設が導入されていたが、現在の展示は約百年前の雰囲気を再現している
こちら薬局
新しい病室は川の上に増設されていた
*****かつて使用されていたタスト・ヴァン
******
近くのノートルダム教会へ。12世紀の「黒い聖母」
かつてのブルゴーニュ公の館の一部、ロマネスクな建物
「この扉は地下に通じていて、かつてのローマの城壁が見られるのよ」
*******
ボーヌのバス駐車場へ行く道で、市街の地下から流れ出してくる小川をみつけた。そうか、さっき施療院の地下を流れていたのはこれだったんだ
ディジョンへの帰路はブドウ畑の中をゆく
コート・ドール(黄金の丘)と呼ばれるブルゴーニュワインの名産地がつづいている。
*******
夕食はホテルのダイニング、きのう到着した時にメニューを見ていろいろ質問してみて、良さそうなレストランだと思ったので。
小松がいちばん食べたかったのは「ウフ・ブルゴーニュ」~ブルゴーニュワインで煮込んだ半熟卵、キノコはじめ野菜も加えられている。
名産の「ブフ・ブルゴーニュ」もはずせないだろう
海老のミント・リゾットというのも、名前から想像するよりずっとおいしかった