最近、TVなどで、裁判員制度による刑事裁判をシミュレーションした番組をよく見る。
今月21日から、裁判官3人の他に一般から選ばれた6名の「裁判員」によって審理する「裁判員制度」がスタートしたが、メディア(放送局)によってその伝え方がまったく違うので、受ける印象もそれによって変わってくる。肯定的な場合は、「司法(裁判)についても、いよいよ国民の手に渡ってきた、本当の意味での民主主義が始まる」という期待論から、否定的なものになると「アメリカの陪審員制度のモノマネだ」とか「裁判であなたは死刑の判決を下せるか」と、どちらかというと感情的な言い方をする。どっちか片方しか聞いていないと制度そのものの印象が180度変わってしまうので、偏向しないようにしなくては。
先日観た、NHKでの番組や、さっきまで観た「とくダネ!」のパーソナリティが裁判員に扮して架空の事件を審理するシミュレーション番組などで、実際に裁判員になったら具体的にどういうことをするのか、何を知り、何を決めるのか、また、守秘義務という言葉がキーワードによくでてくるが、何を言ってはいけないか、どこまでなら公開してよいか・・・etc。法律の知識はなくても、裁判員になったときの知識はやっぱり必要なんだなぁ、と思った。
「とくダネ」で扱っていた架空の事件は、2時間ドラマそのままのシナリオで、参考になるかどうかはちょっと疑問が残るけど。もっと知りたいと思ったら、今夜、裁判員制度をテーマにしたドラマもあるようなので、そちらもご覧いただいては(ちなみにぼくはその時間、外出なので観られないですが・・・)。
ところで、TVで得た付け焼き刃的知識だけど、裁判員制度による裁判の際、最初50人くらいの候補者に召集がかかり、面接などによって最終的に8人(裁判員6人、補欠2人)にまで絞り込むそうだ。やむを得ぬ事情により参加できないときなどは辞退することができる(当然だけど、制度に反対しているという理由だけで辞退することは認められないが)。また、裁判に偏見を持つ者、たとえば、最初から被告を有罪と決めつけている人とかも落とされるそうだ。なのでかりに裁判員候補に選ばれても、実際に法廷に立ち会う確率はもっと少なくなると思う。しかしもし、「ハーイ、私、裁判員になりたいでーす」という人がいたら、どうするんだろうか?
・・・おそらく、落とされるんだろうな。