Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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シャーシの仕上げ&フロントサスペンションの仮組み

2017-03-09 21:16:52 | OM Superba 1927
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本日もどんどん更新してゆきますよ。
次はOM Superbaです、フレームの上下寸法を広げたのですがそのままではダメなんです。
斜め前から見た場合にフレームの厚み(幅の部分ね)の部分が見えるのです。
その部分はフレームの下なので見えないと言われればそうなんですがやはり見えるといえば見えるのです。
だからその部分の厚みを作っておきましょう。
幅1.5mmの帯金をハンダつけしてゆきます。

フレームは下から見た場合にまっすぐではありません、なので途中で曲げなければならないのです。
これがまた結構大変なんですね。
曲がりにくい方向に曲げてやるわけですから難しいのです。
無理な力をかけて曲げますと凹んでしまいます。
凹んだら凹んだでメタルを持って削ればいいのですが・・・

曲げたい部分の外側を時計ヤットコでつまんでやりますとその部分が伸びて帯金を曲げることができるのです。
簡単にするならハンマーで外側の部分を叩いてやれば曲がってきますがフレームに当てながら曲げてゆこうと思いますと時計ヤットコがいいですね。

ハンダ付けをするときにはフラックスを使いますがフラックスが後々悪さして仕上がったボディ面に凹みを作ってしまうと書かれている方がいらっしゃいますが多分それは違うと思います。
ただしヤニ入りハンダのヤニは問題を起こす可能性があります。
これは常温では個体なので上に塗装が乗りますと問題が起こる可能性があると思います。

しかし何か問題が出ると困りますからしっかりと水洗いをしておきます。
ヤニ入りのハンダを使う場合はしっかりと焼き切ること、フラックスは水洗いですかね〜これで問題はあまり出たことがないのです。

余分なハンダやメタルを削ってシャーシを仕上げます。
凹んだ部分があればメタルを盛り直して削って仕上げます、手間はかかりますが綺麗に仕上がりますよ。

フロントのリーフスプリングをインセクトピンを使って仮組みします。
フレームの袋の部分のハンダをきちんと削り取ってからでないとリーフスプリングが収まらないですね。

フロントアクスルの取り付けピンを取り付けます。
アクスルの中央に0.5mmの穴をきっちり空けるのがなかなか難しいですね、ピンの取り付けはハンダ付けで行なっています。

リーフスプリングに穴をあけましてアクスルを取り付けました。
高さを確認しますとまあまあでしょうか・・・
車高を決めるのはなかなか大変ですね。

Bosica 1/43 Ferrari 288GTO

2017-03-09 20:16:49 | Ferrari 288 GTO
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本日の山陰はシトシトと雨が降る朝から始まりました。
天気予報では雪のマークが有ったのですが実際に降っているのは雨でした、まあ雪よりも良いですが近日中に自家製のベーコンを作らなければならないので降り物がしていると薫製用の釜の温度が下がってしまいよく無いのです。
なぜなら金属製の釜の内側に結露が発生しましてそれを薫製する物だから窯を開ける時に振動で真っ黒な水が肉の上に落ちてしまうのです。
そうなったらもう使い物になりませんからね・・・。

本日は次に始めるキットの捜索をしていました。
と言うのも昨日モデルアートのキットが届きましたが、それとフェニックスのボディを比べたくて多数有るコレクションを発掘していましたらちょうど探していたフェニックスの288GTOが出て来たのです。
これはちょうどいいと思って探したら・・・なんと3つも持っていたんですね。
いつ買ったのだろう??
最初の1個と最後の1個は覚えていますが・・・
いけませんね〜記憶が無くなってきました・・・これも歳のせいかな!?


フェニックスのキットの話題になってしまったのですが、次に制作を開始するのはタイトルにも有りますがBosica 1/43 Ferrari 288GTOです。

このキットですが残念な事にエンジンの再現がなく寂しいキットなんですね。
キット全体の感じはこんな内容なのです。

個々に見てゆきますと良い部分も有るのです。
ホイールはセンター部分がメタル製ですがリムはきちんとアルミから挽きだされています。
3ピース(2ピース?)のホイールの特徴であるピアスボルトもエッチング板にクロームメッキを施されています。

外装の部分で必要な物は全てエッチングが付属します。
外装部分だけを見ますとボシカのキットである事がすぐにわかる程細かな気づかいを感じます。

しかしボディの部分に関しては?と思う部分が多いですね。
まずは分割ラインです。
ボディのこんな部分に上下分割されてしまいますと組立ての時点で必ず問題が出てしまいます。
この部分は接着剤でしか止められませんビス穴やビスを取付ける為の配慮が一切なされておりません。

しかもキャストが荒いですね。
特徴の有るボディサイドのインテークもおおよそこの価格帯のキットとは思えない仕上がりですね。


このキットを見ていますと想像では最初はエンジン付きを考えていたのではないかと思います。
ドアやフロントのフードは開閉を考えてはいなかったでしょう、それなら上下分割をこんな部分には持って来ませんから・・・
その後に何かの事情でエンジン無しのプロポーションキットとして売り出したのではないかと思います。
まあ資金を回収する意味も有ったかもしれません、ボディを作っているときは精力的に原型を作っていたと言う感じを読み取る事は出来るのです。
内装部分もボシカらしい作り込みが見えますが、エンジンを作る前に何か壁に当たったのかな?
実際にキャストする時にはもう完全に落ち込んでいたのではないかと言える内容なのです。

しかしその後にまたこのキットは脚光を浴びる事になります。
MRコレクションがボシカとコラボしてオープン&クローズドという完成品を作る事になりました。
ベースはボシカのメタルキットが使われていますが完成品という事で素材がレジンに置き換えられているのです。
その余った部品を集めてキットで出したのがこれなのです

このキットにはレジン製ですがボシカ作かどうかはわからないながらもレジン製のエンジンやミッションが入れてあります。
フロントフード内の造作もされています。
ではボディは?と言いますとボシカの原型で上下を一体にしたレジン製のボディが付属します。
ルーフの前側がやや下がっていますので同じ原型で有ると思われます。
ただレジン製なのでご依頼者の方は経年劣化とかが気になるらしいのでボディはフェニックスを使い中身はボシカのパーツで作る事を希望されています。
この何年か待って頂いておりますがその間にフェニックスの288GTOを買いそろえてきました。
こちらがフェニックスの288GTOのボディです



少し迫力が有りますが・・・なかなか良い造形ではないかと思います。
正確さという点で言えばメイクアップのアイドロンのボディが大きさ形状共に優れていると思いますが・・・あれはレジンですしドアやフロントフードを抜いてしまいますと将来的な変形は避けられない気がするのです。
出来るだけ長く楽しんで頂きたいので・・・出来ればメタル製のボディが良いのではないかと思います。

3年待って頂く間にキットを探しておくと言うのも私の仕事の一つでしてやっとベースキットが揃った訳ですね。
最初のご依頼者の方は288GTOのプロトタイプを1台と最後の288GTOとなった二キラウダ氏の288GTO(雑誌オクタンに紹介されていたもの)を2台セットでご注文頂きました。
その後に同じボシカキットを使ってフルディティールの物を1台ご依頼頂いていますので今回は3台の同時制作となりそうです。
最後のお一人の方はベースキットがフェニックスになるかどうかは未定なのですが・・・これから確認をさせて頂く事になります。

Ferrari288GTOをフルディティールで3台ですか・・・なかなかハードな仕事になりそうですね、まだアトランティックも有るのに・・・
最近はプロポーションで作ってくれと言う仕事が少なくなってしまいました、高価なキットを相手にしますのでその重圧感で潰れそうですね(笑)