Studio_Rosso 1/43 自動車模型制作日記1

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Model Art 111 1/43 Ferrari250GTO 1963 Stradale 2Vents&3Vents engine option

2017-03-08 21:19:35 | 最近手に入れたキットのご紹介
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本日は久しぶりにModel Art 111から 1/43 Ferrari250GTO 1963 Stradaleのキットが届きました。
ボディの方はフロントフェンダーに片側2個の穴が開いている2Ventsと3個の穴が有る3Ventsのものです。
私が模型の仕事を始めた頃にはフェラーリ250GTOはあまり知りませんでした。
車が古過ぎたと言えばファンの方に怒られるかもしれませんが・・・
この車は僕にとって実に不思議な車でしてフロントフェンダーの後側にエンジンルームの熱気を抜く穴が有るのですがほとんどの車は片側につき2個の穴を持つ物が多いのですが模型ではほとんどの模型は3個の穴が有るのです。
これは実に不思議でしたね・・・。
だから実際に作る場合は一番前側の穴を1個埋めて作るのです。
と言ってもこの部分は実車もボディの厚みが見えませんからここの周りを真鍮板に置き換えて作る事が多いので2つ穴でも3つ穴でも問題が余り無かったのです。
しかし、キットの販売が少なくなった今になって2つ穴のキットが新発売です。
原型はマイケルクレイグ氏でAMRの流れをくむものです。

そしてほぼ同じ原型を使った3つ穴のキットです。
ただしこちらはエンジンキットを組み込める様にボンネットが別パーツになっています。
そして当方だけのスペシャルパッケージとして既にエンジンが標準で入れてあります。
多分この仕様はStudio_Rossoだけのスペシャルではないかと思います。

早速中身を確認しましたシリアルは014/150です、このキットは売り物ではなく私のキットとして開封しました。
ボディの裏側と言いますかシャーシの裏側にもシリアルが打刻してありますので生産数は150個となります。

ボディは基本的にエスプリ43として作っていた物と同じ感じがしますが確認していませんので個人的な感想としておいて頂きたいと思います。
ただ歴代AMRの中でエスプリ43のボディが一番かっこいいと言われる方も多いと聞きますので細かな部分は色々有るかもしれませんが納得のいく形状では無いかと思います。

例えばボンネットから前側のノーズはAMRの物と比べて少し薄い感じに仕上っていますしライトの凹みにもカバーを取付ける為の段が無いのでライトが小さめに見えます。
AMRではこの部分に段が有るのでヘッドライトが大きく見えてしまいます。
メタルで修正するのは少し大変で削り方を間違えますと顔つきを大きく損なってしまう恐れが有りますから・・・手が付け難い部分では有ります。

ちなみに右はフェニックスのエンジン付きの時代のボディです。
フェニックスと言いましてもいくつか原型が有る様でして大きく別けてもエンジン付きになる前の物となってからの物は違います
フェニックスは段が有るぶんだけライトケースの部分が大きく見えますね。
そして3つのエアスクープからノーズまでの距離が違います。
どちらが正しいのかはどの車体ナンバーの物を作るかによって違いますが雰囲気はかなり違ってきますね。

真上から見てみますとこんな感じです。
模型の場合真上から見る場合が多いのでこの角度から見る違いは影響が大きいかもしれません。
今回のキットはフェニックス(右側)に比べてリアフェンダーの張り出しが大きいですしその分テールの絞りも強い感じがしますね。

そう思ってフロント側を見ますとフェニックスの方がフロントも少し張り出しが少ないですね・・・これでバランスを取っているのかもしれません。

下の写真では一見右側のフェニックスの方がボディ後半が絞られている様ですが・・・実はそうではなくフェンダーの張り出しが大きな左側のModel Art 111の方が絞りがきついのです。
ボリュームはModel Art 111の方が有る様に見えます。

こうして見ますと、もっとよくわかります。
左側のModel Art 111の方がフェンダーの出っ張りが大きくリアスポイラーの付く部分の幅はあまり変わらない様に見えますが・・・

リアパネルを見ますと右側のフェニックスの方がリアパネルが大きいのです。
左右の幅の絞りも上下の絞りもフェニックスの方が少ないという事ですね。
・・・勘違いしないで下さいね、どちらが良いという話しでは有りませんよ、最初に書きました様にどの車体を作るかで印象は違いますからね。

こちらがエンジンキットの部品です
このエンジンキットはその分割から良く有る様なコピーではなくこの為に作られたキットである事がわかりますね。
今まで見た物にはこの分割を使っている物は無かったと思います。

シリンダーとヘッドの部分が別パーツになっているのがわかりますね。

車体の方のエッチングパーツは今までの物と同じ物です。
ステアリングのエッチングパーツなども同じです。

エスプリ43独特のフロント側が別部品になっているシャーシもそのままですしステアする様になっているフロントのアップライトも同じ部品の様ですね。
よく見ますとここにもステアリングの部品が入れてありますね・・・選択使用するのかな?

こちらのエッチングはエンジンキット用の物ですね、ボンネットのヒンジとか裏側のモールドも付属していますがボンネットがぶ厚いメタルなのでヒンジが少し弱いかもしれません。

ホイールやタイヤは今や一般的な品質のものですね。
不満がある方はボシカホイールか自作されることをお勧めいたします。

ウインドウのバキュームは3枚も入っていますがサイドウインドウはひょっとしたら2枚の引き違いなのでバキュームも2枚必要かもしれませんから安心は出来ないかもしれません。

こちらが車体側のインストです、一般的な部品点数で必要十分なキットであることがわかります。
特に難しい部分はないのですが、シャーシが2分割になっているのはちょっと不要だと思うのですがいかがでしょうか?
この分割が組み立ての精度を著しく落としているように思うのですが・・・

こちらがエンジンのインストなんですが、エンジン本体はまずまずなんですがミッションが付いていますがこのシャーシにミッションが入るのか・・・このインストを見る限り入らないような気がしますが・・・!?
自宅でブログを書いていますと実物が見れないのでなんとも言えないのですけどね(笑)
実際に組み立てるときにちょっと調整をしなければならないことは事実でしょう。

こちらはエンジンルームの実写写真です、資料がついているのは少しだけでもありがたいですね、それにこれを見ますと気持ちが盛り上がってくるのも事実ですよね。

こちらが実車資料ですね、まあこれは資料がなくてもこのキットをお買いになる方なら目を瞑っていてもわかりますでしょう(笑)



このイップレッションはあくまでも個人の感覚で書いております、実際にはキットをご購入になった方が感じたままに制作されるものとお思います。
それが楽しい部分でもありますし、キットをご覧になってアレコレと考えている時間が結構楽しかったりいたします。
そんな楽しいキットのご紹介でした。

ちなみに今回入荷したキットはごくわずかでして2Ventsのエンジンの対応がないものが23500円、3Ventsのエンジン付きのキットが36500円になります。
新入荷商品のサイトに出すほどの数がないのでこちらでのみのご案内をさせていただきます。

追伸 2Vents,3Ventsとも残り1個ずつになりました。2017.3.9 AM9:00

修理のお見積もり

2017-03-08 20:44:48 | その他
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今日は定休日の2日目です。
昨年から火曜/水曜とお休みを頂く様になってから(家内が病気になってからとも言います・・・笑・・・今だから笑っていますが当時は大変だったですよ)体は随分楽になりましたね。
ただし毎日仕事はしていますが・・・(笑)ストレスはほぼ無いです(爆)

さて昨日の仕事からご紹介をしておきましょう。
普通修理というのは壊れた部分を直す事なのですが、送って頂いた物を点検して見積もりに入れさせて頂く事も有ります。
今回は丁度良いのでちょちょご紹介してみましょう。
送って頂いたのはケーニッヒのテスタロッサで1000HPという物ですね、フェラーリの版権が無くなってから随分になりますがそろそろこれらのモデルにも経年劣化の波が来ている様ですね。

中を開けてみますと何ら問題が無い様に見えますが・・・

お客様が発見されたのはその特徴的なリアウインドウの浮きですね。
接着代は最低限しかないので仕方が無いのかもしれませんがやはり見てしまうと気になる事は間違いないですね。

修理は出来るはずなので何ら心配は無いのです、修理の見積もりをして送る事になっていますので他の部分も点検しておく事にします。
せっかく送料を掛けて修理するのですから出来る限り修理しておきたいのはお客様も私も同じ事です・・・。
よく見ますとフロントウインドウの上側中央に接着の浮きを発見しました。
室内側が見えてしまっています、特にパカパカしている訳では無いですが・・・内装がブラックだったら気が付かないかもしれませんね。

右のサイドウインドウは問題無い様子ですね。
この接着の剥離ですがボディが経年劣化で収縮するのですがウインドウのエッチングは金属なので収縮しないのです・・・まあ当たり前と言えば当たり前ですが・・・寸法が変わってくる事によって接着が剥離してしまう様です。

左側は?
こちらもパカパカしている訳ではないですが・・・
メイクアップの商品の場合ウインドウとモールの厚み分接着代の部分が掘り下げてありますのでこの写真の様にウインドとモールの稹の部分が見えてしまう事は有りませんからこの様に厚みの部分が見えてしまっていますとウインドウが外れそうになっている事が多いですね。
上側の写真と比べますと一目瞭然ですね。


このテスタロッサの場合はウインドウ3枚を脱着して修理をする見積もりをお送り致しました、お客様にご検討頂きフロントとリアの2枚だけにされるのか全部外してと言われるのかわかりませんがご検討頂いた上で修理をさせて頂きます。
ちょっと離れますと左のサイドウインドウは一見した限りではこんな感じにしか見えないからそのままでも良いと言われればそうなんですよね〜。