踊る小児科医のblog

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インフォームド・コンセントは「納得診療」か「説明と同意」か

2005年02月06日 | NEWS / TOPICS
国立国語研究所で検討されてきた外来語の言い換えについては、このブログの前身である「くば小児科BBS」の頃から新しい案が出るたびにチェックしてきましたが、第3回の言い換え案についてコメントしていませんでした。

国立国語研究所「外来語」委員会

この「言い換え」も毎回報道されていますが、言葉は生き物であり、あくまで強制ではなく提案でしかありません。報道機関などでも外来語の使用については自主的に考えて使っているものと思われます。例えば第1回の提案に入っていた「インフォームド・コンセント」は、下記の Wikipedia の説明にあるように、従来は「説明と同意」という訳語が使われており(定着していなかったけど)、「インフォームド・コンセント」自体の認知も上がりつつあったところだと思いますが、なんか「納得診療」だと「ためしてガッテン」で納得したみたいで、ちょっとニュアンスが違うかなと思います。全3回の提案をあらためてプリントアウトして、眺めなおしてみましょう。

最近どうしても気になる「適当な訳語がほしい外来語」である「アドボカシー」は、候補にも上っていなかったようですね。

インフォームド・コンセント - Wikipedia
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「インフォームド・コンセント」という外来語は一般に分かりづらいため、様々な日本語訳が考えられている。1990年に日本医師会が公表した報告では「説明と同意」という語が使われている。ほかに、国立国語研究所の外来語委員会は2003年4月に、「説明と同意」に加えて「納得診療」という言い換えを提案している。ただし現状ではこれらの言い換え語自体が日本語として根付いてはいないほか、「情報を与えられ理解し、承諾を行う」という元々の英語のニュアンスが出ていないために批判を受けることもある。
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