踊る小児科医のblog

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プロジェクトX「地下鉄サリン」~災害は毎日発生している

2005年02月14日 | こども・小児科
火曜日はノー・テレビ・デーにあたるため、ビデオに撮っておいた『プロジェクトX~挑戦者たち~』第164回「地下鉄サリン 救急医療チーム 最後の決断」(2月8日放送)を家族で観ました。語り尽くされたと思っていた地下鉄サリン事件ですが、あの日の映像と証言、そして大災害を見越してつくられていた聖路加病院におけるスタッフの対応などをみて、あらためてこの事件の重大性を強く感じると共に「その時に何ができるか(できたか)」がその後の災害や救急医療の場で、あるいは私たちのような救急の現場からは離れたプライマリ・ケア医の立場で問われ続けているのだということを肝に銘じさせられる内容でした。

原因薬物がサリンと知った経路(救急災害医療 とインターネット-愛媛大学)

番組では信州大学から聖路加への電話による情報提供が一つの鍵となって描かれていましたが、このグラフをみると、実際に当日治療にあたった多くの病院では、大混乱の中で病院間のネットワークによる情報提供などはなく、多くはTVから情報を得ていたようです。

その他、ネット上のリソースは多数あるようですが、同じ1995年におきた阪神大震災と共に、災害医療にインターネットが活用され始めた黎明期における大事件であり、現在までネットの医療活用における大きなテーマであり続けています。そして、大災害はスマトラ沖地震・津波や新潟中越地震だけでなく、パキスタンの洪水、昨日のスペインの高層ビル火災など、毎日のように世界中の、そして日本のどこかで発生しています。(八戸でも年末から小さな地震が続いているのが気になります)

あの朝、地下鉄でサリンを写した 忘れられない「地下鉄サリン事件」
『緊急招集 スタット・コール 地下鉄サリン事件、救急医は見た』奥村徹同(Amazon)