踊る小児科医のblog

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携帯を持って走る醜い日本人:東京国際マラソン高岡圧勝

2005年02月13日 | SPORTS
毎週マラソンネタですが、今日の東京国際マラソンでの高岡の走りは久しぶりに見る王道レースで、ペースメーカーが予定どおり引っぱっていれば6分台も可能だったのかもしれません。あの東京の坂を最後までキロ3分ペースで駆け抜けたのだから、世界選手権でのメダルの期待も高まります。マラソン初優勝でやっとブロンズメダルコレクターも返上ですね。今年あたりが最後のチャンスかと思っていましたが、持っている実力はそんなもんじゃありませんでした。

東京国際マラソン
男子マラソン:高岡が悲願の初優勝 東京国際(毎日)

しかし最近のレースで気になるのは、トップ選手が通過する時に携帯を持って誰かと話しながら歩道を走る醜い観客。確かに昔から子どもが走る風景はみられましたが、この場合は例外なく若い大人。おそらくTV中継をみている家族や友人と電話で自分が映っているか話ながら走っているのだろうけど、自分がどれほどみっともない姿を全国にさらしているかなんて、想像したこともないのでしょう。電車の中で化粧する女子高生と同じように、想像力の欠如というのがこの手の問題の深刻さの根幹にあります。ただの阿呆ではなく想像力のない阿呆。身体性や潔さ、美しさを失った日本人。

高岡の走りは美しかったのだが。
(ちなみに私は身長体重とも高岡とほぼ同じなのですが、スピードは半分以下だし長い距離は走れない。。)

PowerBook : PMU のリセット

2005年02月12日 | NEWS / TOPICS
2日ほど前から PowerBook G3 の調子がおかしい。バッテリーが充電できたりできなかったり(電源コードを繋いでも認識されない)、一度は動作中に突然プッツリと切れてしまったこともあり、これは末期症状かと焦る。アップルのサポートページで調べてみると、どうやら「PMUのリセット」を行うと復活するかもしれない。そう言えばそんなのがあったなー。PRAMのクリアというのもあったけど、すっかり忘れてました。PMUのリセット方法は機種によって違うようなのでここには書きませんが、一度試してみてやはり認識せず(マズイな)、一旦終了して場所を替えて起動させたところ、今のところちゃんと使えてます。しかし、寿命が近いのかもしれません(一度引退してサーバ生活していたものを再度引っ張り出してきたロートルですから)。またバックアップをとっておかないと。。

エイズ患者・感染者が年間1000人を超す

2005年02月11日 | こども・小児科
1月末に、昨年2004年に新たに報告されたエイズ患者・エイズウイルス(HIV)感染者が、初めて1000人の大台を超えたというニュースが報じられました。この数字は、それでも先進国の中では少ない方なのですが、先進国で唯一90年代後半から直線的に増え続けており、しかもエイズはクラミジアなどと同じように感染してもすぐには症状が出ないので、実際にはその何倍かの感染者がいると考えられるのです。

昨年のHIV感染・発症 初の1000人台(読売)
[解説]「エイズ」1000人(読売)
【エイズを見直す】「年間新規報告数が1000件を超える」の衝撃度(日経MedWave)

ここで問題なのは、私たちはエイズが性感染症(STD)であることに何の疑いも持っていないのですが、熊本氏の講演によると「“エイズは今や他の性感染症と同じ性感染症”と認識することに、行政当局を始め医学界・ジャーナリズムなど、すべての社会分野でかなり強い抵抗があり、未だにエイズは非常に特殊な感染症と考えている傾向が強い」というにわかには信じがたい状態なのだそうです(本当だろうか)。是非、下記の論文をお読み下さい。難しくはありませんが、ご存じなかった方にとっては衝撃的な内容だと思います。

エイズ/性感染症をめぐる問題点 熊本悦明(性の健康医学財団)

この中でも触れられていますが、中国のAIDS感染が、WHOの圧力で3年前に明らかにされたら、既に100万人の感染例がいて、2010年には1000万人に急増するものと推定されています。これだけ人の行き来が激しい時代でもあり、お隣の中国だけでなく日本国内でも感染大爆発の寸前と考えられ、エイズ対策の根本的な見直しが迫られています。

私も今年度から市内の中学校で思春期の心とからだ(特に性とタバコ)について話をする機会ができたので、性感染症の話にはある程度力を入れて印象に残るように話をしているつもりですが、「脅しの性教育」にならないように、しかし知っておくべき情報は全て伝えるということを1時間という短い時間で行うことは難しいものですね。性感染症や十代の妊娠・中絶、あるいは喫煙といった問題は、全て「無知からくる悲劇」と言えます。まず正しい知識を持つことが大前提で、その上で行動変容を来すようにするという難しい課題であり、私にとっての新しいチャレンジでもあります。

「翠の風」 (blog) も開設しました

2005年02月10日 | NEWS / TOPICS
別サイトで運営していた「青い森と翠の風」およびそのBBSの発展型として、「翠の風」というブログサイトを開設してみました。まだ従来のサイトとどうやって併用あるいは移行していくか試行錯誤中ではありますが、硬派な話題はそちらで扱っていきたいと思います。ここに書いたもののうち、NHK問題(政治とメディア)、九条の会、マニフェスト推進ネットなどの話題は、今後は「翠の風」の方に書くことになります。両方維持するのは大変かもしれませんが、毎日の更新でなくても気づいた時にメモを残すつもりでやっていきたいと思いますので、よろしくお願いします。

新幹線、全面禁煙しかない

2005年02月09日 | 禁煙・防煙
記事にあるとおり、新幹線だけでなく全ての列車と駅ホームは全面禁煙にするしかありません。乗客はもちろんのこと、車掌や車内販売の人たちの「職場における受動喫煙防止」という意味でも、喫煙車の存在はもはや許されることではありません。まして、禁煙車の席が取れずにやむなく喫煙車に子ども連れの家族が乗車するなどということを「当然のこと」としているJRのこれまでの姿勢には、大きな憤りを感じます。一日も早く「全列車の禁煙化」が実現することを待ち望みたいと思いますが、9学会からの申し入れだけでなく、市民の声が頑迷なJRを動かすようにしなくてはいけません。

『新幹線、全面禁煙しかない』(2005年2月8日 東京新聞)
 たばこによる新幹線車内の粉じん濃度が厚生労働省が定める基準を上回っているとして、日本呼吸器学会、日本肺癌(がん)学会などの「九学会合同禁煙指導ガイドライン委員会」は、JR各社に対し、新幹線や長距離の特急列車を含めた車両と駅ホームを全面禁煙とするよう申し入れることを決めた。十日に観測データを添付した要望書を郵送、世界保健機関(WHO)が主導する「たばこ規制枠組み条約」が発効する二十七日までに回答するよう求める。
 要望書を出すのは、ほかに日本小児科学会、日本心臓病学会、日本産科婦人科学会、日本循環器学会など。
 要望書などによると、同委員会はデジタル式の粉じん計で新幹線車内の粉じん濃度を調査。その結果、喫煙車では、厚労省の基準(一立方メートルあたり〇・一五ミリグラム)の最大五倍以上、禁煙車でも同じく二倍以上に達していた。喫煙車と隣り合う禁煙車は、喫煙車から流れ込んだ粉じんで空気が汚染される傾向があることも浮かんだ。
 同委員会は、車内などの環境が乗客や車内で働く社員らの健康に害を与えると判断。観測データは「健康増進法(受動喫煙の防止)に違反していることを示す」と指摘している。委員長の藤原久義・岐阜大大学院教授は「航空機は長距離の国際線を含めて既に全面禁煙で、ヨーロッパの新幹線も昨年末、全車禁煙となった。乗客、乗員の健康のためには全面禁煙にするしかない」と話している。

インフルエンザが八戸でも流行期に

2005年02月08日 | こども・小児科
今年は1月下旬までインフルエンザの流行がまったくみられない異例のシーズンになりましたが、院内報にも書いたとおり、1月最終週で関東から中部にかけて明らかな流行期に入り、2月第1週には八戸市内や五戸などで流行が始まっているようです。当院でも、その頃からそれらしい患者さんが増え始めていましたが、先週末から数名インフルエンザの迅速診断キットで陽性になっていますので、本格的に流行シーズンに入ったと言って間違いなさそうです。

流行は立ち上がりから2週間程度でピークとなり、1か月後にはほぼ終息しますが、いくつかの異なるタイプのウイルスが重なって、流行が長引く場合もあります。ここ数年はA型から始まって、流行の終わり頃にB型がみられるパターンでしたが、今年はまずB型の流行で始まって、その中でA型もみられ始めている混合流行の様相を呈しています。

インフルエンザにかからないためには手洗い・うがいなどが言われていますが、最近ではうがいよりも手洗いの方が強調されるようです。しかし、最大の防御は、必要もないのに人混みに出ないこと、そして「具合の悪い子は無理して登校・登園しないこと」です。

※皆勤賞を狙って微熱があるのに登校する
 →他の子にうつる→その子の家族にうつる
 →高齢者が肺炎などで入院したり亡くなったりする

最初の無理して登校した子どもは罪に問われたりはしませんが(もちろん特定もできないし因果関係も問えない)、亡くなるほどではなくてもこの図式に類することが全国で繰り広げられていることをご理解下さい。たとえ抗インフルエンザ薬(タミフル)が処方されてすぐに熱が下がったとしても、5日から1週間を目安に長めに休んだり養生するようにしましょう。前の晩に熱があって朝下がったから学校に行くなどは論外です。

ワクチンは今年は全国的に在庫・返品があり、当院でも予約して確保した分を取り寄せて接種することはまだ可能です。ただし、もともと感染予防効果の高くないワクチンですので、流行が始まってからの接種での効果は期待するほどではないことをご承知おき下さい。

インフルエンザ(感染症情報センター)→インフルエンザ流行レベルマップ
MLインフルエンザ流行前線情報DB

別府大分マラソンの入船と大島

2005年02月07日 | SPORTS
昨日(6日)の別府大分マラソンは入船が最後は独走となって初優勝(世界選手権残り4枠に当選確実と勝手に書いておきましょう)。興味の対象はトラック出身で初マラソンの大島健太。前半余裕で来て30km過ぎで入船と一騎打ちかと思いきや、急速に足に来て第2グループにも抜かれたところで棄権。海外招待選手も早々に脱落・棄権と波乱がありましたが(主催者としては金返せと言いたいところですね)、今後の活躍を期待したい両選手の走りで、特に大島健太はあの力でマラソンの自分の走りをゴールまでできるようになれば、世界に通用するランナーになるかもしれません。もう一つ、丸亀ハーフマラソンに一般出場した野口みずきは、練習が十分でないわりにはそれなりに良いタイムで走って、意外と早い時期に本格復帰レースが期待できそうですね。

別大マラソン:入船敏が初優勝 世界選手権代表候補に
女子マラソン:野口みずき、アテネ後初の公式レース

インフォームド・コンセントは「納得診療」か「説明と同意」か

2005年02月06日 | NEWS / TOPICS
国立国語研究所で検討されてきた外来語の言い換えについては、このブログの前身である「くば小児科BBS」の頃から新しい案が出るたびにチェックしてきましたが、第3回の言い換え案についてコメントしていませんでした。

国立国語研究所「外来語」委員会

この「言い換え」も毎回報道されていますが、言葉は生き物であり、あくまで強制ではなく提案でしかありません。報道機関などでも外来語の使用については自主的に考えて使っているものと思われます。例えば第1回の提案に入っていた「インフォームド・コンセント」は、下記の Wikipedia の説明にあるように、従来は「説明と同意」という訳語が使われており(定着していなかったけど)、「インフォームド・コンセント」自体の認知も上がりつつあったところだと思いますが、なんか「納得診療」だと「ためしてガッテン」で納得したみたいで、ちょっとニュアンスが違うかなと思います。全3回の提案をあらためてプリントアウトして、眺めなおしてみましょう。

最近どうしても気になる「適当な訳語がほしい外来語」である「アドボカシー」は、候補にも上っていなかったようですね。

インフォームド・コンセント - Wikipedia
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「インフォームド・コンセント」という外来語は一般に分かりづらいため、様々な日本語訳が考えられている。1990年に日本医師会が公表した報告では「説明と同意」という語が使われている。ほかに、国立国語研究所の外来語委員会は2003年4月に、「説明と同意」に加えて「納得診療」という言い換えを提案している。ただし現状ではこれらの言い換え語自体が日本語として根付いてはいないほか、「情報を与えられ理解し、承諾を行う」という元々の英語のニュアンスが出ていないために批判を受けることもある。
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ローカル・マニフェスト推進ネットワーク

2005年02月05日 | NEWS / TOPICS
2月4日に結成大会が開催されたローカル・マニフェスト推進ネットワークおよび推進首長連盟についての資料です。私自身は直接参画したりするわけではありませんが、マニフェスト型公開討論会を推進する会を通して関わっていきたいと考えています。なお、我が青森県から首長連盟に参加したのは鰺ヶ沢町長ただ一人で、三村知事は参加しておりません。

ローカル・マニフェスト推進ネットワーク
http://www.local-manifesto.jp/network/
ローカル・マニフェスト推進首長連盟
http://www.local-manifesto.jp/headleague/
早稲田大学マニフェスト研究所
http://www.waseda.jp/prj-manifesto/
 式次第、大会宣言、ローカル・マニフェスト推進首長連盟、ローカル・マニフェスト推進ネットワーク憲章、マニフェスト型公開討論会を推進する会のPDFファイルが掲載されています。
マニフェスト型公開討論会を推進する会
http://www.m-touronkai.com/(2/10~)

マニフェスト:「推進首長連盟」結成に180人(毎日)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20050205k0000m010178000c.html

大会宣言
    平成17 年2月4日
    ローカル・マニフェスト推進首長連盟
    ローカル・マニフェスト推進ネットワーク
 一昨年の統一地方選挙と総選挙を経てマニフェストは日本の政治でも市民権を得つつあります。
 しかし、より重要なことは国民自身がマニフェストを使いこなすことです。特に身近な地方選挙、とりわけ自治体の首長選挙においてローカル・マニフェスト型の選挙を実践することが重要です。
 それを実現するために、ローカル・マニフェスト推進首長連盟とローカル・マニフェスト推進ネットワークは連携して全国にこの運動を広めていくことを表明し、以下のとおり宣言します。
 記
1.ローカル・マニフェストの立案、作成、検証等を通じ、国民にとってわかりやすく、参画しやすい選挙と政治の実現を目指します。
2.合併に伴う市町村長選挙をはじめとする各種地方選挙をローカル・マニフェスト型選挙にすべく努力します。
3.マニフェストが力を発揮するには充実した公開討論会の開催とマニフェストの頒布が重要です。そのためには今通常国会で公職選挙法の改正を目指します。
以上

※社団法人 奈良まちづくりセンター
http://www4.kcn.ne.jp/~nmc/
「奈良マニフェスト2004~奈良ビジョン21~」(上記大会で報告)
 市民主権のまちづくりを前提とした14の政策案と市民、NPO、企業、行政による12のプロジェクト案を、奈良市長選挙予定者に対する提案としてまとめられた政策提案書
発行:奈良マニフェスト運動実行委員会 2004年9月

理不尽すぎるスーパー「通り魔」殺人事件

2005年02月04日 | NEWS / TOPICS
子を持つ親として、そして子どもの健康と命に関わる立場にある者としても、このニュースはとても正視に耐えません。つい先日、性犯罪者の出所後の情報監視についてコメントしたばかりでしたが、この容疑者は「窃盗罪で懲役刑を受け1月末まで名古屋刑務所豊橋刑務支所に服役し、出所したばかり」だったとのこと。伝えられている限りでは(この警察発表が正しいとは限らないことを常に念頭においておく必要がありますが)、この事件には救いというものが全くありません。もとより、殺人事件に救いなどありようがないのですが、それにしても幼い命が失われたことと家族の悲しみを考えると、犯人をいくら憎んでも極刑に処してもとても代償することはできません。まさかとは思いますが、精神状態がおかしかったのではなく、単に刑務所に戻りたかったがために起こした事件ではないか。。。いずれにせよ、公道や店先などでこういった輩の行動を完全に監視して防ぐことは不可能なので、何らかの抑止力と、前にも書いたように服役中の教育・更正プログラム、そして出所していきなり社会に放り出すするのでなく、何らかの形で社会につなぎ止めておく仕組みが必要なことは間違いないでしょう(仕事なんて自分で探せるわけがない)。犠牲となった翔馬ちゃんのご冥福をお祈りいたします。

愛知・安城のスーパー通り魔事件:容疑者「殺せとお告げ」--出所直後の34歳
愛知・安城のスーパー通り魔事件:氏家容疑者「死ね」と叫び襲う
愛知・安城のスーパー「通り魔」:男児刺され死亡 「ちびっこ広場」騒然
通り魔:1歳男児が刺され死亡、母と姉もけが--愛知・安城のスーパーで

ポリオ根絶への闘い

2005年02月03日 | こども・小児科
ビデオに撮っておいた海外ドキュメンタリー「ポリオ根絶への闘い」を観ました。ご存じのように、日本を含む西太平洋地域では2000年にポリオ根絶が宣言されていますが、インドや西アフリカ諸国では紛争などよりも地域社会の因習や誤解、宗教的要因や教育などが原因でワクチンの普及を妨げられている様子や、ここ数年のうちに重点的な資金提供の元にポリオを根絶しないと、再び世界中に蔓延して失敗に終わる可能性が高いことなどが説得力の高い映像とインタビューで伝えられ、質の高い番組でした。

日本国内では、ポリオは接種率をこのまま下げずに維持して、副反応を減らすために不活性化ワクチンへ切り替えを進めていく段階で、運動の焦点は麻疹(はしか)に移っているのですが、この様子だと世界中からポリオが根絶されて、最後の患者から3年が経過するまでには、まだまだ気の遠くなるような努力と資金が必要なようです。それまでは、全ての国で予防接種の手を緩めることはできません。

資金不足が大きく取り上げられていました。当院でもわずかながらでもユニセフに継続募金をしておりますが、最近になって(この番組を観たからかどうかはわかりませんが)ビル・ゲイツが予防接種のために770億円寄付したというニュースが伝えられています。これで1年でも根絶の時期が早まれば素晴らしいのですが。。(Macユーザーですがこういった寄付活動ではゲイツを支持します)

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「ポリオ根絶への闘い」
[原 題] The Last Child
[制 作] アメリカ 2004年
 WHOは1988年にポリオ根絶という目標を掲げ、その後、世界の患者数はかつての1パーセントにまで減少した。しかし、アフリカでは今になってポリオの流行が拡大している。予防接種を受けるという極めて単純な行為が様々な社会因習や誤解が元で受け入れられていないためだ。地道な啓蒙活動がWHO、CARE、米CDCと地元NGOの必死の努力のもと続けられている。
 番組は、ポリオとの際限ない闘いの最前線を3年がかりで世界各国に追った。
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ポリオ(国立感染症研究所・感染症情報センター) 図2

合併奇名珍名の☆「南セントレア市」

2005年02月02日 | NEWS / TOPICS
全国的には、この数年間に合併した市町村の中で南アルプス市、西東京市、さぬき市などの名称をめぐって議論がが生じ、少し前には「さいたま市、南アルプス市、四国中央市」で『日本三大珍市名』などと称されたようですが、先月末からマスコミやネット上を賑わせているのが知多半島の「南セントレア市」。

合併新市名を考える-妥協の果て、珍名続々(四国新聞社)
市町村合併情報・平成の大合併(国土地理協会)

新市名「南セントレア市」に絶対反対!!!
 トラックバック企画「新市名『南セントレア市』を撤回して欲しい!」
びっくりするほどセントレア 南セントレア市まとめサイト

確かにこれでは全国から驚きやら嘲笑の嵐が起こっても不思議ではないが、当事者の住民や出身者にとっては、笑ってなどいられない緊急事態。おそらくこれだけ馬鹿にされれば、いくらなんでも実現しないとは思いますが、そう簡単にまともな意見が通らないのがこの平成大合併を巡って全国で繰り広げられているゴタゴタ。どうやら住民投票が行われるということのようですので、その結果を見守りたいと思います。一応、「南セントレア市」反対運動に敬意を表して上記の企画にトラックバックしておきます。宮城県の浅野知事は、合併についてのTV番組で、新市名で協議が崩壊するのは、実は名称だけの問題ではないと言ってました。この場合もおそらくその一例なのだとは思いますが。。

青森県や周辺での新市名を巡る動きの主なもの(↓)

<青森県>
十和田市・十和田湖町→「湖」の有無で崩壊寸前→十和田市
ASO→おいらせ市→六戸町脱退で崩壊、二町で合併へ(新町名未定)
木造新田地域五町村→つがる市(さぬき市と同じく早い者勝ちで2月合併)
上北4町村→名称公募も議論前に崩壊
新町名:外ヶ浜(歴史的地名らしい)、中泊(一字ずつ)、南部(“まち”を“ちょう”に)
その他は旧市町村名
<岩手県>
種市・大野→洋野町(ひろの) 馴染めないが
平泉市→名称を巡るトラブルで崩壊、新たに7市町村で一関市に
西根町、松尾村、安代町→八幡平市(秋田・鹿角市で反発あり)
宮古、田老、新里の3市町村→宮古市(沖縄・宮古島にも宮古市誕生)
<秋田県>
白神市→青森県からも反対署名運動あり能代市脱退で崩壊

市町村合併・広域行政のホームページ(青森県)
特集/市町村合併(東奥日報)

『魔法使いハウルと火の悪魔』 読んでから観るか、観てから読むか

2005年02月01日 | ART / CULTURE
お正月に観たジブリ映画『ハウルの動く城』については、1月3日の 『ハウルの動く城』をどう楽しむか に書きましたが、原作の『魔法使いハウルと火の悪魔』をやっと読むことができました。詳しい感想や書評はこれまた省略しますが、これはやはり観てから読むのではなく、読んでから観るべきでしょう。わが家では私以外は観る前に読んでいたので、今さら私も先に読んでおくべきだったと言っても仕方ないのですが。

映画の方は、途中までは原作を下敷きにして、ある程度原作に沿った形で進んでいきますが、後半は全然違ってきて、宮崎・ジブリの創作と言っても過言ではないくらいで、どうしても読んでいて「映画と違う」と思ってしまいます。カルシファーもあんなに可愛くないし、ソフィー婆さんもちょっと意地悪だったり、ハウルやマイケル(映画ではマルクル)についても映画のイメージが原作を単独の作品として楽しもうとすると邪魔になってくるかもしれません。王様・サリマンやハウルは誰と戦っているのか、それについてハウルの「どちらが味方でどちらが敵かというのは意味がないんだ」という台詞など、巷間で言われているような恋愛映画としての部分だけでなく、戦争と平和、命と本当に大切なもの、家族の愛(この場合は本当の家族ではなくハウルの動く城に集まった魔法使い、弟子、悪魔、かかし、老婆という奇妙な家族)といったテーマはいずれもジブリ版で新たに被せられたもののように思えます。

魔法使いハウルと火の悪魔-ハウルの動く城 <1> (amazon)