男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

エビと豆腐の中華風

2015年04月08日 | だし・調味料・スープ類
4月1日の夕刊「明日への話題」・・筆者永田和宏氏のエッセイから・・です。氏がドイツの
生化学会に招待され、講演を行ったときのこと・・持ち込んだパソコンから最初のスライド
を映すと、現れたのは氏の夫人が20歳のころの映像でした。会場がどっと沸く中、慌てて
消そうとするが消えてくれず・とその時のエピソードをつづっています。永田さん、自分の
パソコンの壁紙に、若き日の夫人の横顔が貼り付けてあって「自分で言うのもなんだが、
これが可愛い」とあり、何とも無邪気で微笑ましく思いました。

夫人の名は河野裕子氏(2010.8.12歿 64歳)・夫君の永田氏と共に「宮中歌会始」の
選者を務めた歌人です(Wikipedia「河野裕子」より)。

手許に、永田さん執筆のエッセイ集「もうすぐ夏至だ」があります。題名は中の一節から
選んだもので、そこには次のように書いてあります。「もうすぐ夏至だ。冬至の日はうれ
しい。これからどんどん明るくなるのだと思うと、まだ真冬だというのに心が明るむ。夏至
はいやだ・・中略・・妻の河野裕子に乳癌の転移が見つかったのが一昨年の7月。手術
後八年を経過して、ようやく家族みんなが安心し始めたばかりのころだった。」

続けて「転移・再発がどういう状況を意味するのかは、癌に関わる研究をしていた私には、
誰に言われなくてもよくわかる。にわかに妻との時間が抜き差しならない切実なものとして、
心を占め始めた。」とあります。読みながら、こういう事態に私が直面したらどうなるだろう
・・考えるだけでもおそろしいことであります。

氏の「三歳の知恵」(2010.2.8.日経夕刊)を読んで感動したのは、先に№733でお伝えし
ましたが、そのころ(亡くなる半年前)の彼女の歌です。
     この家に君との時間はどのくらゐ残っているか梁よ答えよ
去年家を建て替えて、新しい家に住むことになった。せっかくこれからの老後のためにと
建てた家なのに、一緒に過ごせる時間はどのくらい残っているか・・切なくも悲しい歌です。

「もうすぐ夏至だ」は、三歳の知恵が掲載された本を検索して見つけた中古書・・歌なんぞ
門外漢の私に不似合ですが、エッセイ集として心温まる本で、ただ今愛読中であります。

お送りするのは中華風三題・・お試しいただきたいレシピです。


江戸時代に刊行された「豆腐百珍」のなかの一品「えびどうふ」に似せて作った炒めものです。
原作は、食べるときおろし大根を大さじ2杯ほど混ぜたようです。食材から考え中華風に作ると
おいしいだろうと試してみました。えびは川津エビなどの活けを使うと、よりおいしいと思います。


材 料・・2人分
ブラックタイガー 5尾 100g ・・1尾を三つ程にスライス
もめん豆腐 1/2丁 170g ・・指で2㎝大にほぐす
生椎茸 2枚 30g ・・小口より薄切り
芹 1束 100g ・・5㎝巾に切る

調味料
ゴマ油 大さじ 1 10cc
日本酒 大さじ 1 10cc
創味つゆ 小さじ 1 5cc
淡口醤油 小さじ 1 5cc
たかのつめ 適宜

作り方
フライパンにゴマ油を入れ強火にかける。
エビを加えて炒め、崩した豆腐を加えて炒め、
日本酒、創味つゆ、淡口醤油を加えて混ぜる。
白ねぎ、青ネギ、輪切りの鷹の爪を加え、ねぎ
に火が通ったらできあがり。

火が通りやすい食材ばかりなので、短時間で
出来上り、おいしい炒めものです。

1人当りの熱量は165kcal。
タンパク質15g(1日必要量60g)
これに卵2こを加えると、熱量75kcal、タンパク
質が6.2g増える・・タンパク質が不足気味の時
にお勧めです。

芹の代りに小葱を使うと、カルシウムの摂取量が
増える・・小葱100gのカルシウムは100mg・・
芹は34mg、普通の葉ネギは54mg、白ねぎなら
31mgです。



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