男の料理指南

知人がくれたレシピを紹介します。
アレンジも含めた男の料理です。
じーじが娘と孫に残したいレシピ

かぼちゃのレモン煮

2015年12月23日 | 野菜類

手許に歌人永田和宏さん著「もうすぐ夏至だ」というエッセイ集があります。永田さんが今から
5年前の2010年頃、日経夕刊のプロムナードに書いたエッセイ「もうすぐ夏至だ」を題名にした
本です(下にウィキペディア「永田和宏」のURLを置きます)。

書き出しは「もうすぐ夏至だ。冬至の日はうれしい。これからどんどん明るくなるのだと思うと、
まだ真冬だと言うのに心は明るむ。夏至は嫌だ。」とあります。このエッセイが掲載された2月
後の8月に、永田さんは最愛の夫人「河野裕子」さんに先立たれます。

「もうすぐ夏至だ」の中に「テレフォンカードの二つの穴」というエッセイがあります。日経夕刊
には’10年4月掲載されました。内容は「長い間、入院治療をした夫を亡くした女性が、新聞
の歌壇に歌を投稿。その歌を撰者の永田さんが年間賞に選んだ・・という話です。

夫の遺品を整理していたらバッグの中からテレフォンカードが出てきた。そのカードには穴が
二つ開いていた・・・女性はそれを次のような歌にしました。
   逝きし夫(つま)の バッグのなかに残りいし 二つ穴あくテレフォンカード   玉利順子

作者の夫は、夕方になると日課のように病院の待合室から電話をしてきたと言う。残された
一枚のテレフォンカードの二つの穴・・その穴からは、生前の夫との楽しかった会話が残って
いたはずだ・・と永田さんは綴っています。

永田さんの夫人「河野裕子」さんはその時、乳がんの転移で闘病中でした。この歌を選んだ
永田さんの気持が分る気がします。エッセイの「夏至は嫌だ。あとは明るい時間がどんどん
短くなっていくばかばかり。」という文も、夫人の残り少ない日に思いを馳せたからでしょう。

レシピは冬至の日に食べるかぼちゃ二題です。レモン煮は№863でお伝えした「吉田類の酒場
放浪記」からの頂きもので、小豆と煮る「いとこ煮」はネット検索で見つけました。サツマイモと
小豆・・は、食材をかぼちゃと置き換えた試作の煮物です。わたしはこれをウィスキーの相手
に食べますが相性がよいと思いました。「かぼちゃ二題」は冬至の日(22日)にお作り下さい。

永田 和宏  ウィキペディアより


かぼちゃは、硬い西洋かぼちゃを煮ます。切り分けるときは、外側から切るより内側の方から
包丁を入れると、切りやすい・・皮の方から切ると、包丁の刃がすべってケガをすることがある
ので慎重に切り分けます。煮るのは簡単、火が入り易くすぐに煮える調理しやすい食材です。


材 料
かぼちゃ 1/4こ 380g ・・タネをとり一口大に切り分ける

調味料
みりん 1/3カップ 60cc
さとう 大さじ 2 20g
ココナツオイル 大さじ 2 20g
水 1/2カップ 90ccx
レモン汁 大さじ 2 20cc

作り方
レモン汁以外の調味料と水を鍋に入れ、切り分けた
かぼちゃを加えて強火で煮る。
沸き立ったら中火にして14~5分煮て、かぼちゃが
煮えたらレモン汁を加え、一煮立ちしてできあがり。
盛り付けに、薄切りにしたレモンをトッピングする。
コメント
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