ハモのハラワタの料理を続けておおくりします。使うのは肝臓=キモと、
胃袋と腸、それに浮き袋の四つです。キモはせん切りしょうがとたまり
醤油を少し入れて煮ますが、浮き袋も捨てずに煮るとおいしいです。
テーマは「キモのしぐれ煮」ですが、子の玉子寄せと、胃袋の湯引きを
レシピにのせました。
浮き袋は、胃袋と同じように、湯引きにしてポン酢で食べると珍味です。
胃袋と腸は、中身を包丁でしごいて、水洗いしてサッとゆでたのを、すぐ
に冷水に入れて、ザルに揚げます。さかなの湯引きは、ハモでもそうで
すが、とにかく湯の温度と時間が決め手。これはもう、何べんも繰り返し
やってみて、からだで覚えるしかありません。
子=眞子=卵巣は、年間でいまの時節しかとれません。なので、余計に
珍重するわけです。眞子はバラバラにほぐすと、一粒々々が微細なので
細かい目のザルでないと、すくいとれません。できあがりを食べたときの
食感は、たらこのような粒々感がなく、クリーミィで上品なあじでした。
キモのしぐれ煮や、眞子の塩辛は、できあがったものを売っているわけで
なく、料亭の「ハモ料理コース」の一品として、だしてくれるようです。今回
レシピで、想定外だったのは、浮き袋のしぐれ煮と、湯引きでした。これは
ネット検索のおかげです。試行錯誤したのは「塩辛」でした。ネットで検索
しても、つくりかたが不明でしたが、ヒントは水洗いして乾すことでした。
今回使ったハモのハラワタは、30尾分くらい。これを5回に分けて試作しま
した。投下資金は800円足らず、そのおいしさに比べて、気の毒なほど安い
値段でした。未知な料理をつくるのは、とても充実感がありました。いまの
時節しか手に入らないハモのハラワタで、いろんな珍味をたのしんでみて
ほしい・・これは、とくに、関西在住の方におつたえしたいとおもいました。
いきつけの魚やさんに、はもの子が3パックならんでいました。1パックに四尾分はいっていて、
手にとるとけっこう持ち重りがするので1パックだけ買いました。腸と血合い以外を料理しました。
きれいに水洗いすると、生臭さがなくなりました。ハモはハラワタまでが、上品なさかなでした。
材 料 はもの腸 4尾分 約800g
下こしらえ はらわたを分解する~から子と肝臓などを洗うまで・・・はもの塩辛と同じ。
はもの子のたまご寄せ
材 料 はもの子 300g
たまご 3こ
調味料 日本酒 1/2カップ
みりん 大さじ 2
昆布だしの素 1パック 玉子寄せと夏野菜
白しょうゆ 大さじ 2
作り方 調味料全部を鍋に入れて中火で4~5分煮る。
水洗いしたはもの子を、熱湯で茹でてザルにあげ、
水気をよく切って、煮立った煮汁に入れて煮る。
煮るのは2~3分、割りほぐしたたまごを加えて
すぐに火を止め、余熱で子と玉子をまとめる。
キモのしぐれ煮 はものキモ 4尾分 150g
浮き袋 4尾分 50g
しょうが 少々
濃口しょうゆ 大さじ 2
日本酒 大さじ 2
みりん 大さじ 1
たまり醤油 小さじ 1
作り方 はものキモを熱湯で茹で、網ザルにとって水気を切る。
調味料全部を鍋に入れて中火で1~2分煮たところへ、
キモと刻んだ生姜を入れて煮汁がなくなるまで弱火で煮る。
浮き袋も煮る時は、キモと同様に処理して一緒に煮る。
生のしょうがを、極く々々細切りして、天盛りしてもよい。
胃の湯引き 胃を開いて中をこそぎ、熱湯でゆでる。
茹でる時間は30秒ていど、すぐに冷水におとし、
ざるにあげて水気を切り、更にペーパーで拭く。
これはポン酢でたべるとおいしい。
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