熊本熊的日常

日常生活についての雑記

養豚場

2010年01月18日 | Weblog
今日は職場で人員整理が発表された。2008年から2009年にかけて断続的に実施された全社規模のようなものではなく、私のいる部署だけのものだ。東京で5人解雇してニューヨークで1人雇用するのだという。雇用のあてがあるわけではないらしいが、現在適当な人材を探しているのだそうだ。この5人に解雇を言い渡すためだけに、部署の責任者がわざわざロンドンから来日した。明日は私が面談を受ける。

この時期にこうした動きがあるのは奇異な感じも受けるのだが、どのような事情があるにせよ、組織として決定したことは覆ることがないのでその現実を受け入れるよりほかにない。いつ自分の身にふりかかっても不思議ではないので、とにかく自立の手立てを考えておかなくてはいけない。そう思いながら、何年も過ぎてしまったのだが、帰国してちょうど一年が過ぎ、生活が落ち着いてきたところなので、そろそろ次の手を考えるというのは、時期としては自然なことだ。

たまたま今日の昼に入ったファミレスでは、隣のテーブルで女性2人が息子たちの就職のことを話題にしていた。片方の女性には3人の息子がいて、長男は25歳で既に社会人。次男が大学3年で就職活動の真っ最中、とのことらしい。この次男が浪人と留年をしている所為もあってかなり苦戦しているというような状況がある上に、ご主人が勤め先で降格し、給料とボーナス、特にボーナスが「激減」したのだそうだ。それで、彼女は働くことを考え始めたという。そういう話をもう一人が親身に聞いている。今日はその次男が家にいるらしく、昼の支度をしなければと言って、2人で席を立った。昼の支度の前にファミレスか、と思ったが、そういうこともあるのだろう。反対側の隣のテーブルはたどたどしい日本語の中年女性。やたらと店員に親しげに話しかけるのが印象的だ。話しかけられた店員のほうは仕事なのでにこやかに対応しているが、その営業笑顔に若干「?」マークが透けて見えるのは気のせいだろうか。注文を終えて料理が運ばれてくるのを待つ間、彼女はカバンからハングル文字の書かれている本を取り出した。向かいのテーブルはどれも中高年女性のグループに占拠されている。どれも4人とか5人のグループで、不思議なことにどのテーブルの人たちも楽しそうではない。それぞれにどことなく気詰まりな雰囲気が漂っている。平日の昼時、我が近所のファミレスは中年女性たちに占領されているということを今日初めて知った。

昼は息子の就職やらダンナの降格やらを話題にしている人たちの隣で食事をし、夕方は人員整理が行われた職場に出勤。雇用関連のことに縁のある1日だった。