早起きをして陰毛を剃る。今日は午前中に下肢静脈瘤の手術があり、脚の付け根から内視鏡を入れるため、いわゆる「ビキニライン」部分の陰毛を剃っておくようにと事前に言われていた。私はビキニのパンツようなものは履いたことがないので、自分のビキニラインがどのあたりなのかよくわからなかったが、手術の段になって看護師さんが剃り直すというようなことがなかったので、自分が見当をつけた部分というのは正解だったのだろう。
手術自体は1時間もかからないのだが、準備と術後の注意事項の説明などで午前中一杯かかる。昼から就職活動でニューヨークの某氏に電話をすることになっているので再就職支援会社のオフィスへ向かう。オフィスに着いたのが12時を5分ほど回っていたので、急いで電話ブースに入り電話をかける。電話機に「外線は12番」と書いたものが貼ってある。受話器を取り上げ「1」「2」「0」「0」「1」…とボタンを押すがつながらない。よくよく電話機を眺めてみると短縮ボタンの「12」に「外線発信」というシールが貼ってあった。「12」「0」「0」「1」…すると自動音声で「こちらはKDDです。国際電話のかけかたが変わりました。…」正午を15分ほど過ぎたところで漸く電話がつながってみれば、今自宅に向かっているところなので5分後位にかけ直してくれとのこと。少し余裕を見て10分後くらいにかけ直し、あれこれとやり取りをする。ただでさえ英語などよくわからないのに電話越しなので余計に意味不明だ。せっかくなので、なんとなく聴いているふりをしたりいい加減なことを口走ったりしているうちに「じゃ、また」ということになった。断片的に聞こえてきたなかに「perfect」だの「I’ll arrange an another meeting in a couple of days」だのというのが聞こえたので、とりあえずこの話に関しては首の皮一枚くらいはつながっているのだろう。
今日は午前中に手術があって朝食を抜いていたので、電話の最中から腹が鳴っていた。ようやく今日予定されていたことを全て終わり、昼食をいただくことにする。この界隈には以前から気になっていた飯屋があった。勤めをしていた頃、終電後に帰宅するときにタクシーの車窓から見える「Vegetarian」というネオンサインが気になっていた。再就職支援会社のオフィスから徒歩圏内の場所なので、そこを訪れてみた。昼は3種類のメニューから選ぶようになっていて、どれも500円だ。メニューが手書きなので毎日変わるのかもしれないが、今日は以下のようなものだった。
A 牛焼肉定食
B 豚生姜焼き定食
C ハヤシライス
店名と料理とは無関係だった。ハヤシライスを頂いた。店はこの界隈にありがちな風情で、店内の雰囲気の良い店だった。
一般に手術というものの後は安静にするものなのだろうが、下肢静脈瘤に関しては逆で、安静にしてはいけないのだという。とはいえ、左脚は足首から股まで圧迫包帯でぐるぐる巻きになっていて歩きにくいことこの上ない。殊に階段の登り降りがたいへんだ。それでも歩き廻らないといけないと思い、天気もよかったので、無目的に徘徊していた。行き着いた先が秋葉原だ。竹むらでぜんざいでも食べようかと思って寄ってみたら満員で入れなかったので、秋葉原の電気街に来てみたのである。まだ昔のパーツ屋の類は残っているものの、だいぶ少なくなって、ただ騒がしいだけの街になってしまったような気がする。ラオックスのホビー館で鉄道模型を眺めてしばらく過ごす。私が子供の頃、秋葉原といえば交通博物館とカワイモデルだった。カワイモデルというのはHOという規格の鉄道模型の製造販売をしている店で、私にとっては敷居が高かったが外からガラス越しに眺めているだけで楽しいところだった。ほかに鉄道模型では銀座の天賞堂が思い浮かぶ。今は鉄道がかなりメジャーな趣味として認知されているらしく、繁華街には必ずと言ってよいほどに鉄道模型を扱う店がある。ただ、カワイが他と違うのはただ販売するのではなく自ら製造しているところだ。小学生の頃に誕生日かなにかで買ってもらったカワイの103系が今でも実家の物置に眠っているのだが、他のメーカー品にはない独特の雰囲気があるような気がする。尤も、持っているのはカワイの製品だけで他のはショーウィンドーで眺めただけなので、あくまで「気がする」というだけのことなのだが。
巣鴨に戻り、ハニービーンズでモカ・イルガチェフを買って帰る。例によって、30分ほどおしゃべりをする。手術直後は特に感じなかったのに、脚が痛くなってきたと思ったら、昼食後に飲むはずだった薬を飲むのを忘れていた。住処に戻ってすぐに飲む。
手術自体は1時間もかからないのだが、準備と術後の注意事項の説明などで午前中一杯かかる。昼から就職活動でニューヨークの某氏に電話をすることになっているので再就職支援会社のオフィスへ向かう。オフィスに着いたのが12時を5分ほど回っていたので、急いで電話ブースに入り電話をかける。電話機に「外線は12番」と書いたものが貼ってある。受話器を取り上げ「1」「2」「0」「0」「1」…とボタンを押すがつながらない。よくよく電話機を眺めてみると短縮ボタンの「12」に「外線発信」というシールが貼ってあった。「12」「0」「0」「1」…すると自動音声で「こちらはKDDです。国際電話のかけかたが変わりました。…」正午を15分ほど過ぎたところで漸く電話がつながってみれば、今自宅に向かっているところなので5分後位にかけ直してくれとのこと。少し余裕を見て10分後くらいにかけ直し、あれこれとやり取りをする。ただでさえ英語などよくわからないのに電話越しなので余計に意味不明だ。せっかくなので、なんとなく聴いているふりをしたりいい加減なことを口走ったりしているうちに「じゃ、また」ということになった。断片的に聞こえてきたなかに「perfect」だの「I’ll arrange an another meeting in a couple of days」だのというのが聞こえたので、とりあえずこの話に関しては首の皮一枚くらいはつながっているのだろう。
今日は午前中に手術があって朝食を抜いていたので、電話の最中から腹が鳴っていた。ようやく今日予定されていたことを全て終わり、昼食をいただくことにする。この界隈には以前から気になっていた飯屋があった。勤めをしていた頃、終電後に帰宅するときにタクシーの車窓から見える「Vegetarian」というネオンサインが気になっていた。再就職支援会社のオフィスから徒歩圏内の場所なので、そこを訪れてみた。昼は3種類のメニューから選ぶようになっていて、どれも500円だ。メニューが手書きなので毎日変わるのかもしれないが、今日は以下のようなものだった。
A 牛焼肉定食
B 豚生姜焼き定食
C ハヤシライス
店名と料理とは無関係だった。ハヤシライスを頂いた。店はこの界隈にありがちな風情で、店内の雰囲気の良い店だった。
一般に手術というものの後は安静にするものなのだろうが、下肢静脈瘤に関しては逆で、安静にしてはいけないのだという。とはいえ、左脚は足首から股まで圧迫包帯でぐるぐる巻きになっていて歩きにくいことこの上ない。殊に階段の登り降りがたいへんだ。それでも歩き廻らないといけないと思い、天気もよかったので、無目的に徘徊していた。行き着いた先が秋葉原だ。竹むらでぜんざいでも食べようかと思って寄ってみたら満員で入れなかったので、秋葉原の電気街に来てみたのである。まだ昔のパーツ屋の類は残っているものの、だいぶ少なくなって、ただ騒がしいだけの街になってしまったような気がする。ラオックスのホビー館で鉄道模型を眺めてしばらく過ごす。私が子供の頃、秋葉原といえば交通博物館とカワイモデルだった。カワイモデルというのはHOという規格の鉄道模型の製造販売をしている店で、私にとっては敷居が高かったが外からガラス越しに眺めているだけで楽しいところだった。ほかに鉄道模型では銀座の天賞堂が思い浮かぶ。今は鉄道がかなりメジャーな趣味として認知されているらしく、繁華街には必ずと言ってよいほどに鉄道模型を扱う店がある。ただ、カワイが他と違うのはただ販売するのではなく自ら製造しているところだ。小学生の頃に誕生日かなにかで買ってもらったカワイの103系が今でも実家の物置に眠っているのだが、他のメーカー品にはない独特の雰囲気があるような気がする。尤も、持っているのはカワイの製品だけで他のはショーウィンドーで眺めただけなので、あくまで「気がする」というだけのことなのだが。
巣鴨に戻り、ハニービーンズでモカ・イルガチェフを買って帰る。例によって、30分ほどおしゃべりをする。手術直後は特に感じなかったのに、脚が痛くなってきたと思ったら、昼食後に飲むはずだった薬を飲むのを忘れていた。住処に戻ってすぐに飲む。