栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

エネルギッシュな街・香港

2005-05-30 22:55:55 | 雑感
 香港は自己主張の激しい街である。街を歩けばまず目に飛び込んでくるのがけばけばしい看板である。
しかも、決まって大きい。
互いに自分を目立たせることにだけ熱心で、街並みとか都市景観にはほんのわずかの注意すら払っていないように見える。
しかし、この猥雑さが香港の魅力なのも間違いない。
 いまではすっかり取り澄ましてしまった日本もほんの10数年前までは各地にこのような光景が残っていた。
気取った上品さの代わりにチグハグで不統一な景色と、訳の分からないエネルギッシュさが都市にも、そこを行き来する人達の顔にも溢れていた。
それがいつの間にかなくなり、いまではすっかり生気を失った顔が日本では都市も人も支配している。

 香港はお世辞にもきれいな街とは言えない。すくなくとも繁華街は。
街全体がゴミゴミしていて、埃っぽい。
とても現在の清潔好きな日本人はこの街では生活できないだろう。
だが、埃っぽくて、うるさくて、猥雑なこの街が、私は好きだ。
そしてこの街を歩き回れば不思議と元気になる。
それは都市自体が元気だからであり、かつての成長著しかった日本の姿をそこに見るからだろう。

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