栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

NHKスペシャルが見せた制作現場の意地

2015-08-31 10:42:58 | 視点
「戦後70年」が問いかけたもの

 戦後70年の今年がそういうきっかけになったのは間違いない。
歴史の発掘を続ける側には節目の年だからと力が入るし、戦争体験者の側には自らの年齢を考え合わせ、事実を明らかにする最後の機会になるかもと考えたであろうことは想像に難くない。

 それでも事実を明らかにすることは勇気がいる。
それはきれいごとだけでは済まない部分、自らの痛み伴う部分もあるだろうし、心の奥底深くに閉じ込めていた悲惨な状況を思い出すことでPTSD(心的外傷後ストレス障害)にならないとも限らない。

 そうしたリスクを冒してでも体験を明かしていくのは


NHKスペシャルが突き付けたもの

 この時期、NHK広島放送局は毎年見応えのある番組を制作しているが、今年のNHKスペシャルでは「きのこ雲の下で何が起きていたのか」という番組を制作・報道した。

 原爆投下から3時間後、爆心地から2kmの御幸橋の上で写された2枚の写真。
そこには50人余りの人物が写っており、それを最新技術で解析し、生存者の証言を混じえながら当時の状況を再現した


 戦争とは何なのか、戦争をするということはどういうことなのか、さらに集団的自衛権、政府が成立を目論んでいる安保関連法案への問題提起をも読み取れる。

 このところ萎縮気味のNHKだが、現場サイドにはまだまだ骨のある連中がいるということを証明してみせた番組といえるだろう。


 もう一つは8月11日に放映されたNHKスペシャル「あの日、僕らは戦場で~少年兵の告白」。
いままで存在さえ知られていなかった、沖縄戦における少年ゲリラ兵の存在を明らかにし、「強制」とは何かを問うた番組


       (以下 略)



 ☆全文は「まぐまぐ」内の下記「栗野的視点」ページから
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ノートパソコン

法が軽んじられるのは危険な時代

2015-08-22 11:13:42 | 視点
 この頃、世の中が勇ましくなってきた。
「勝ってくるぞと勇ましく・・・」
やがてこんな歌があちこちから聞こえてくるのではないかと危惧している。

 昔、パチンコ屋に行くとよく軍歌がかかっていたが、いまもかかっているのだろうか。
 ところで、冒頭の歌は次のように続いている。
「誓って国を出たからにゃ、手柄たてずに死なれよか」。
すると、これに呼応するように「『だって戦争に行きたくないじゃん』という自分中心、極端な利己的考え」が「蔓延したのは・・・、非常に残念だ」という声が聞こえてきた。

 とかく勇ましいのは戦争を知らない世代。
知らない、経験したことがないから、一度部隊を動かしてみたい、武器を使ってみたいと思うのかどうかは知らないが、専守防衛ではなく攻守防衛を唱える輩がやたら増えてきた。
やられる前にやれ、とばかりに法律まで変えようとしているから危なくて仕方ない。

 1970年にこんなフォークソングが歌われたことがあった。

 命はひとつ 人生は1回
 だから 命をすてないようにネ
 あわてると つい フラフラと
 御国のためなのと 言われるとネ
 青くなって しりごみなさい
 にげなさい かくれなさい


 加川良作詞作曲の「教訓1」という歌である。

       (以下 略)



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