栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

AOKIの進出で激化する九州紳士服戦争(2)

2008-05-31 00:34:42 | 視点
 当初、業界はクールビズを新しいニーズの創出と前向きに捕らえようとしたが、思惑とは逆に脱ネクタイ・スーツが一層加速するだけに終わっている。
 業界に残された道はカジュアル分野を含め、いかに新しい業態開発ができるかだが、一部に非衣料分野への進出を図る動きもあるが、非衣料も含め新たな業態開発にいまだ各社とも成功したとは言い難い。となると、残る道はM&Aでシェアアップを図ることだろう。

 AOKIにとって頭が痛いのはトップの青山との開きである。
業界2位の売り上げを誇るとはいえ、青山とは売上高で倍以上の開きがある。市場の縮小傾向からみて、今後、生き残れるのはよくてせいぜい業界3位まで。となるとAOKIに残された道はM&Aか、出店による売り上げアップしかない。
 即効性があるのは

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AOKIの進出で激化する九州紳士服戦争(1)

2008-05-29 18:17:23 | 視点
 いよいよ仁義なき戦いが始まる九州紳士服戦争--。
仕掛けたのは紳士服量販業界2位のAOKIホールディングス(横浜市)。同社の九州進出が明らかになったのは5月1日。その時点の情報では当初オープン予定は2店だったが、13日には福岡長住店(福岡市南区)、春日店(福岡県春日市)、筑紫野店(福岡県太宰府市)の3店を5月末から6月初めにかけて順次オープンすると発表した。同時に今後5年間で九州に50店を出店する予定だとも。

 紳士服量販業界は売上高トップの青山商事(以下、青山)に2位AOKIホールディングス(同、AOKI)、3位コナカ・フタタグループ(同、コナカグループ)、4位はるやま商事(同、はるやま)と続くが、トップと2位以下との間には売上高で倍以上の開きがある。
 このうち九州に進出していなかったのはAOKIだけだが、同社の九州未進出の理由は

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己を知ることの難しさ

2008-05-27 10:18:51 | 視点
 多くの中小企業・ベンチャー企業が「商品が売れない」という。
しかし、よく話を聞いてみると、自分の商品の特徴についてほとんど理解していないことが多い。
自社商品の長所、弱点はもちろんのこと、何が武器になり、何が武器にならないのかということを全くといっていいほど分析していないのだ。
ただモノを作って、できたモノに値段を付けて売るだけでは商売ではない。

 孫子の兵法にいう。
彼を知り己を知れば百戦危うからず、と。
相手のことだけでなく、自分を取り巻くものを知らなければ戦いに勝てないといっている。
現代風に言い換えれば、事前に情報を仕入れ、以下に状況を分析するかが勝敗の別れになるということだ。

 ところが、相手に対しては調べるが、こと己となるとほとんどの中小企業は無頓着極まりない。
最近、あるベンチャー企業の販路支援をしているが、会議をして愕然としたのは全く自社商品の特長、弱点について考えてないのだ。
これでは商品が売れるはずもない。
もちろん販売方法も具体的に考えてない。
なのに、早く売りたいと言う。

 そのベンチャーから相談を受けた人の多くは「やめるならいまのうち」とか「やめるのも経営者のセンス」とアドバイスしているらしい。
 皆のアドバイスは当たっていると思うが、乗りかかった船、こぎ出す前に沈んだのでは悔いが残るだろうと、せめて精一杯漕いで(力を尽くして)、その結果ダメなときは仕方がないだろうが、それまでは諦めてはいけないといろいろアドバイスしているが、あまり効き目がない。
 人の意見を聞かないというのではない。
効き過ぎるぐらいによく聞いている。
ただ、自分の頭で考えようとしないから、その時々で他人の意見に左右されフラフラする。

 こういうベンチャー・中小企業の経営者は案外多い。


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誰がこの国をダメにしていくのか(3)

2008-05-21 19:07:19 | 視点
 団塊の世代が問題から逃げず、きちんと見つめ、対峙してきたのは彼らがまだ若かった頃のこと。年を重ねるごとに人間は妥協を覚えていく。当時の青年もいま50代後半~60歳前後。まだ「はな垂れ小僧」と言われる世界もあるが、その世界で自分の思いのままにならないからと、ある日突然、政権を投げ出した男もいた。

 そういいえば彼は3世議員。典型的な過保護で母親に頭が上がらなかったのはその筋では有名な話。まあ、1国の首相ともあろう男がある日突然「もう、やーめた」と政権の座を降りたのだから、誰もがあっけにとられ、まるでだだっ子のようだと思ったのは間違いない。

 問題なのは彼のような2世、3世議員が近年、激増していることだ。
では、なぜ政治の世界で世襲が増えているのか。
 実は政治家に限らず世襲は過保護と密接な関係があるのだ。


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誰がこの国をダメにしていくのか(2)

2008-05-20 16:12:49 | 視点
  それにしても親が大学の入学式に出席し出したのは一体いつ頃からだろうか。
 60年代後半の東大紛争の最中、学生達にキャラメルを配って歩いた母親がいたという話がある。
同じ頃、地方の学生だった私はその話を耳にして、作り話だろうと思った記憶がある。親が大学の入学式に来るということ自体考えられなかった。ましてや小さな子供をあやすようにキャラメルを配って歩くなどは論外だ。
「○○ちゃん、デモのような危ないことはしないで。キャラメルをあげるから、ママの言うことを聞いておとなしくしてちょうだい」

 そんな光景は考えるだけでもおぞましかったし、まさか日本を代表する優秀な頭脳が集まっているはずの東大でそんなことが現実に行われるはずがないと思ったものだ。

 しかし、思い返せばすでに当時から東大生は過保護だったのかもしれない。
バリケード封鎖された東大キャンパスに次のような落書きがあった。

 「とめて下さいお母さん
 背中の銀杏も笑っている
 女々しき東大
 どこへも行けない」

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日本の警察もアメリカ並みになってきた

2008-05-20 00:50:50 | 視点
 最近、新聞紙面を賑わす警察官関係の記事を見ていると、日本の警察もアメリカ並みになってきたなと感じる。
「アメリカ並み」といってもハリウッド映画で見るアメリカの警察並みということだが。
犯罪組織と癒着した悪徳警官、賄賂を要求する警察官、弱いものイジメをする警察官・・・。
こうしたことが日本の警察官にも蔓延しだした。

 取り調べた相手にセクハラ行為、拘置所内でのセクハラ、同僚の財布を盗む、飲酒運転、万引き・・・。
これらすべてが警察官の犯罪だから驚く。

 それにしてもまさかここまでするとは、とあきれたのは福岡県警戸畑署巡査部長の犯罪。
風俗店の仕事に関与していたばかりか、派遣女性の採用面接から客への送迎までしていたという。
「売春だけはするなと言っていた」と本人は弁解しているらしいが、その供述とは逆に「売春しないと客が付かないよ」と、むしろ積極的に売春を勧めていたようだ。

 このところ福岡県警は現職警察官の犯罪が相次いでいる。
隣室の女性に行為を抱き、ベランダに忍び込んだり、ホテルで知人女性に暴行を加えようとして強姦未遂容疑で逮捕されている。いずれも現職警察官の犯罪だけに県警が受けたダメージは非常に大きかったが、今回の犯罪は「ルビコン川を渡った」ようだ。

 もうなんでもありの様相を呈してきた。
アメリカ並みに警察官の内部犯罪を取り締まる部署を早急に強化すべきだろう。





誰がこの国をダメにしていくのか(1)

2008-05-15 18:29:18 | 視点
 ダーウィンの進化論は間違っている--。
少なくとも人類に関していえば、そう思わざるを得ない現象が世界各地で起きている。

 民族自立の名の下に昨日までの国家の枠組みを壊し、他民族、他宗教というだけで隣人を殺戮し、ジェノサイドかと思しき殺戮が宗教、民族、国家の名の下に行われている。

 一方、こうしたこととは縁遠く思われる国の人達も、ある日突然、銃を乱射したり、ナイフで無差別殺人をするという残虐極まりない犯罪を突発的に次々起こしている。

 一体人類はダーウィンの言うように進化の歴史を辿るものなのだろうか、それとも愚かな生物として破滅への道を歩んでいるのだろうか。
 もし歴史が直線的にではなくスパイラルに進むものだとすれば、いま人類は間違いなく退行過程にある。

 ところで視点をこの国に移してみると、人間の退行現象、あるいは母体回帰現象は一層はっきり現れている。
それはある時には幼児化だったり、オスのメス化、メスのオス化現象だったりするが、思考の内向き化、母体回帰現象は確実に進んでいる。

 ただ、そのこと自体が問題なのではない。思考の内向き化、母体回帰現象が個の段階にとどまらず、量的増大が質的変化を促すように、集団、社会に伝播していく過程で一定の力、感染力を持ち始めていることが問題なのだ。

 異質なものに対して最初は排斥しようとする力が集団に働くが、ある数、恐らく数%程度になると、今度は逆に長いものには巻かれろ式に、そのものを受け入れる、あるいはそのものに感染する傾向が日本人には強くある。とりわけ伝達手段が発達した現代では、この傾向が強まっている。

 こうした傾向に苦情を呈した人物がいた。

  続きは「リエゾン九州」のHP内の「栗野的視点」で


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意外に多い若い女性の運転中メール

2008-05-12 18:47:59 | 雑感
運転中にメール観光バスと衝突 長崎・平戸 9人重軽傷(西日本新聞) - goo ニュース

 「運転中にメールをしていた」のは24歳の女性ということだ。
道交法で運転中の携帯電話の操作、メールが禁止になって以後も、携帯電話を掛けながら片手運転をしている人をよく見かける。
それも案外女性が多い。

 それでなくても女性の運転は危ない。
 まず止まらない。
離合しにくい場所で、一般的には相手の車が通り過ぎるまで待つのが当たり前のような時でも、女性ドライバーの場合は突っ込んでくる。
とにかくブレーキペダルを踏むことを知らないようだ。

 次いで多いのが信号無視。
正確に言えば信号、標識の類を見ていない。
ただ、前の車について走っているだけだ。
だから前の車が進めば、すでに信号が赤になっていても止まらない。
踏むのはアクセルだけだ。
かといってしっかり踏むわけではない。
トロトロと、ただ前の車について走るだけだ。

 トロトロと走るといえば、これは比較的中年女性ドライバーに多いが、同乗者とおしゃべりをしている時は、ほぼ例外なくトロトロ走る。
だから危なくて仕方ない。

 危ないといえば、ウィンカーを出さずに突然曲がるのも女性に多い。
そんな風に女性ドライバーの多くは注意散漫なところにもってきて、運転しながら携帯電話をしたり、メールをするのだから事故が起きない方がおかしい。

 今回の事故の場合、女性が運転していた車の種類が書かれてないので分からないが、案外多いのがダンプや4駆などの大型自動車の運転をしながら携帯電話・メールをしている女性だ。
 これらの車で事故を起こした場合、相手に与える被害はかなり大きいものになる可能性がある。
 飲酒運転同様、この種の事故には厳罰で臨む必要があるだろう。


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ベンチャーキャピタルはベンチャー企業のここを見ている。

2008-05-07 14:45:29 | 視点
 今月のリエゾン九州は久し振りに勉強会を設定しました。

リエゾン九州の例会は課題を抱えたベンチャー企業や中小企業に発表してもらい、それを参加者皆が意見を出しながら課題を解決していくスタイルを取っています。
もっと継続的な支援を望まれる企業に対しては、その後プロジェクトチームを発足させ継続的に会議を開くなどの支援活動も行っています。

 そのためいつもは2社の課題発表で構成していましたが、今月は久し振りに勉強会と1社の課題発表という構成でお届けします。

 勉強会のテーマは「ベンチャーキャピタルの見方」についてです。
起業からさほど間がない企業にとって重要なのは(10年以上の年数を経た中小企業でも同じなのですが)資金計画をどうするかということです。
特に発展・飛躍段階ではかなり大きな資金が必要になることがあります。
そういう時に役立つのがベンチャーキャピタルによる投資です。
ベンチャーキャピタルはキャピタルゲインだけが目的で投資しているわけではありません。
彼らは資金面からの経営アドバイスもしてくれます。

 ということは、ベンチャーキャピタルと上手に付き合えば企業が発展する際に大きな力になるということです。
 では、どうすればベンチャーキャピタルと上手に付き合えるのか。
孫子の兵法ではありませんが「彼を知り己を知れば百戦危うからず」です。
まずベンチャーキャピタルの考え方を知るべきです。

 一体、彼らは企業のどこを見ているのか。
何を見て判断しているのか。

 今回はこうしたことを知る絶好のチャンスです。
今回の講師、濱井さんはまだ若い人で、九州に転勤で来られたばかりの人です。
それだけに割と気軽に、ざっくばらんに話も聞けると思います。
是非多くの皆さんの参加をお待ちしています。

             --記--

●日 時: 5月17日(土) 13:30 ~ 17:00

場 所: 農民会館(中央区今泉1-13-19)3F
092-761-6550
       ビックカメラ(西鉄電車高架下)の裏
      1.西鉄今泉ビルの所の辻を、国体道路を背にして右へ入ると左手。
      2.国体道路・警固神社前の信号から今泉側へ入り、最初の辻を左。

●内 容:
1.発表企業
  「ベンチャーキャピタルの見方」
   発表者:エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズ(株)・濱井雅俊 氏

2.発表企業
  「無料出版ビジネスモデルへの挑戦 ~出版をもっと身近に~」
   発表者:(株)梓書院社長・田村志朗 氏

   地場の老舗出版会社の若い2代目社長が出版をもっと身近なものにするために
  出版コンサルを行おうとしています。
  古い業界に新しい風を起こすことが可能でしょうか。
  皆さんからの様々なアドバイスを求めています。

★  参加費用:会員は1,000円。
       非会員は2,000円

●例会後、懇親会を予定しています。
   会場は居酒屋「天神・益正」を予定。予算3,000円程度。


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ガソリンスタンド、値下げ時はバラバラだが値上げは一気

2008-05-01 17:11:56 | 視点
 4月1日にガソリン税の暫定税率(25.1円/1リットル)が廃止され、レギュラーガソリンの小売価格が122円まで下がったが、政府与党は30日の衆院本会議で税制改正関連法案を2/3以上の賛成多数で再可決し、可決させた。
その結果、ガソリンの販売価格は再び暫定税率分上がることになった。

 正確にいえば5月1日以降にガソリンスタンド(GS)が仕入れた分に対してガソリン税がかかるわけで、4月中の在庫には税率は適用されない。
在庫状況は各GSによって違い、5月1日から一斉に値上げとはならないはずだ。

 ところが1日午前中、福岡市南区のGSを回ってみると一斉に値上げしていた。
販売価格は南区、城南区でレギュラーガソリンが155円、ハイオク166円と申し合わせたように統一価格。
実に33円の値上げである。
税率以上の値上げ理由は原油価格の値上げをいっているが、果たしてそれだけか。

 このところ物価の値上げが相次ぎ、中小・零細企業に大打撃を与えている。
そこに4月1日から暫定税率撤廃によるガソリン小売価格の値下げがオアシス効果を与えるかと思われただけに、再びの値上げで景気回復は望むべくもなくなった。

 大体おかしいのは「暫定」といいながら何十年もそのまま適用しているばかりか、道路特定財源を今後10年維持しようとしていることだ。
道路建設の必要性は都会で地方では大いに異なる。
地方自治体のトップは皆、道路建設は必要だ、地域住民は道路建設を望んでいるというが、本当にそうか。
「道路は必要か」と問われれば恐らく大半の住民が「必要」と答えるだろう。
では「今すぐ必要か」と問えばどうか。
あるいは東京や福岡市近郊の住民に「財政が限られている中で、これ以上の道路が必要か」と問えば、どんな答えが返ってくるか。

 宮崎でも状況は似たようなものだろう。
以前、同市に住んでいただけに、東九州道整備の必要性は感ずる。
ただ、建設しても通行量が少なく何年経ってもペイできような道路は本当に必要といえるのか。
それとも他のことに金を使ってもらった方がいいと答える人が多いのではないか。

 道路特定財源税収が道路以外のことに使われている例がこのところどんどん明らかになっている。
福岡県知事にしろ宮崎県知事にしろ、もう少し全体的な観点で考え直してみることが必要ではないか。
 いずれにしろ今回のガソリン税の問題は税の使い道を含め国民が今後もっと政治に関心を持つきっかけにはなりそうだし、この国の舵取りをどこに任せるのかをより真剣に考えるきっかけにはなったようだ。
「この際、一度民主党にやらせてみたらどうか」
そんな声を巷で聞く機会は確実に増えたように感じる。


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