栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

ウィルスバスターの異常。

2005-04-25 13:34:18 | 視点
 皆さんのパソコンは無事ですか。
私は土曜日の夕方、デスクトップを起ち上げてビックリしました。
前夜までなんの異常もなかったパソコンが突然フリーズに近い状態になったからです。
 私のパソコンには「MemTurbo2」というメモリ最適化ソフトを入れています。このソフトはメモリ内に残された不用なファイルやデータを削除し、再起動しなくても常に最大限にメモリを活用することができるようにしてくれるので、非常に重宝しています。
 同じようなソフトにフリーウェアで「めもりーくりーなー」があります。しょっちゅう再起動しないといけない人は一度導入してみて下さい。

 このソフトは常に空きメモリ量を表示してくれるのですが、その数値がいつもに比べて異常に低い数値を示していました。そのため、いずれかの常駐ソフトがメモリを食い、動きが遅くなっているのかと思い、次々にソフトの常駐を解除していきましたが、一向に状況は改善されません。
 やむなく再起動しようとしたところ、今度はWindowsが終了しないではありませんか。仕方なく起動ボタンを押し続けて強制終了です。

 ウィルス防止ソフトを入れているのでウィルスに感染したとは思わなかったのですが、それでも念のためウィルスチェックをと思い、ウィルスバスターの画面を表示しようとしたのですが、画面が完全に開かない。
エディターのような軽いソフトは起ち上がるのですが、重いソフトが動きません。
こうなるとさすがにお手上げです。

 ノートパソコンの方は問題なく動くから、いざというときでも困ることはないのですが、メーンはデスクトップパソコンですし、デジカメ撮影画像などはHDDの容量の関係でデスクトップにしか入れていません。

 こうなると全ソフトの最インストゥールをするしかないかと諦めながら、夜9時過ぎまでパソコンを起動したままにしていました。
すると、どうでしょう。突然動き始めたのです。
 問題はウィルス防止ソフトのウィルスバスターの更新ファイルの不良。
CPUに異常な負荷をかけたため、ほとんどフリーズ状態になったというわけです。

 ウィルスを防止するはずのソフトがウィルスになるという笑うに笑えない話です。
では、なぜ私のノートパソコンは異常がなかったのか。
実はノートパソコンにはノートンのインターネットセキュリティを入れていたからです。
 私はパソコンを4台持っており、その内3台はいつも動かしている現役ですが、それぞれに別々のウィルス防止ソフトを入れています。
それがこんなところで役に立ったというわけです。

 さて、ウィルスバスターを導入している人で、現在まだパソコンが動かない人はウィルスが原因ではないので慌てないで対処してください。
 PC画面右下のウィルスバスターのマークを右クリックすると、上から3番目の辺りに「アップデート開始」という項目があるので、そこを左クリックして下さい。
 そうするとウィルスバスターの定義ファイルが最新のものに更新され、パソコンは正常に戻ります。

 いずれにしろ現在は企業はもとより個人でもリスク分散対策が必要ということでしょう。

あれは地震雲?

2005-04-24 17:55:55 | 雑感


 福岡西方沖地震以来、空にこのような雲が出ていると「地震雲ではないか」と言われるが、これは晴れた日によく見かける飛行機雲である。

 時間は午前11時前後。東西に長く延びて見えるため、地震雲と勘違いする人が多い。
実は私自身が以前、この雲を地震雲と勘違いしたが、その後も観察していると、晴れた日のほぼ同時刻に、同位置に見えることから、地震雲などではなく、単なる飛行機雲と分かった。
しかも、観察中に飛行機まで飛んできた。

 もう一つ、方角も微妙にずれている。
今回の震源地は私の住まいから見て北北西の位置だが、上記の雲は北東から南西にかけて延びている。
それも北東からと南西からと、両側から出ているようで、どちらか一方から起こっているわけではない。
このことからも飛行機の航路だということが分かる。

 地震雲を判断する時は正確な方向を知ることが第一。
次に必ず写真に撮ること。
そして再現性があるかどうかを判断することだろう。つまり定点観測のようなことが重要になる。
怖い怖いと思っていると枯れ尾花を見てもお化けに見えるので、落ち着いて行動することが大事だろう。

さすがに人気者、田中眞紀子さん。

2005-04-24 00:20:51 | 雑感
 20日、21日に続いて3度目である、田中眞紀子さんが来たのは。
今回の福岡2区補選は今後を占う重要な選挙という位置付けでは自民、民主とも一致しており、両党とも党首以下大物議員が次々に来福し選挙応援を行っている。

 今回、民主党は人が集まる繁華街より、選挙民がいる地元での演説を重視しており、私も長野県の田中康夫知事、小沢一郎議員、鳩山議員、田中眞紀子議員、蓮舫議員などにお目にかかることができた。
 人気の点では田中康夫知事と田中眞紀子議員の両田中がダントツだった。
 両者ともに演説はうまく、聴衆を魅了したが、眞紀子さんの演説の前では党首の演説もかすんでしまった。

 感心したのは両田中氏ともその場だけでの演説出はなく、選挙カーで移動中もずっとご本人が喋っていたことだ。
 眞紀子さんは演説終了後は握手責めにあっていたが、私もミーハー宜しくカメラを提げて演説を聴きにいった。その時の1ショット。

再び福岡で地震。

2005-04-20 12:57:30 | 雑感
 福岡西方沖地震からちょうど1カ月目の今日、再び大きな地震が福岡を襲った。
最初の揺れは朝6時11分。マグニチュード5.7、震度5ということだ。
1カ月前の地震がマグニチュード7だったから、地震の規模は前回より小さい。
ただ、前回は震度6弱なのに対して、今回は震度5強だから、体感的な揺れは前回とほとんど変わらないことになる。

 私の所は南区で前回は棚の上の不安定な物が多少落ちたくらいで済んだ。
その時以来、高いところの物は下に置いたままにしているが、今回は全部屋でわずかだが荷物が散乱したから、震度はわずかに大きかったような気がする。
南区に近い中央区でも食器棚が倒れたという報告も入っている。

 専門家の見解を待たなければ詳しいことは分からないが、今回は前回より揺れている時間が少し長いか、揺れの方向が前回の南北から少し東西向きに変化したのではないだろうか。
我が家の状況からはそんな感じがする。

 6時11分の揺れの後にも6時45分に小さな揺れが、さらに9時9分にマグニチュード5.1、震度4と連続的に余震が発生している。
12時半頃にも小さな揺れを感じた。

 活断層の地下崩落場所が少し南、つまり陸地側で起こっているということらしい。
余震の震源地が1カ月前から少しずつ陸地に近付いているようで、不気味だ。

 さて、対策である。
我が家は前回、棚の上に置いていたスピーカーが落ちたので、直後に地震グッズとして売っていた粘着パッドを買い、貼り付けたので今回はびくともしなかった。
 また食器棚の扉をガムテープで固定しておいたら、今回は食器が飛び出さずに助かったという報告も聞いた。
 結構簡単にできる対策もあるので、こうした対策情報はできるだけ交換し合いながら共有したいと思う。

中国在住日本人から寄せられた中国情勢。

2005-04-17 02:31:49 | 視点
上海で数万人反日デモ 2邦人けが、総領事館の窓割れる (朝日新聞) - goo ニュース
 日増しに激しさを増す中国での反日デモ。さすがに北京は厳戒体制を敷き、デモ行動を封じ込めたが、それ以外の都市では規制はそれ程厳しくないような印象を受ける。
だからなのか、反日行動も北京以外の都市で激しさを増し、16日は上海で2万人近い人がデモを行ったようだ。
 日本国内ではセンセーショナルな報道が行われているが、海外から聞こえてくる声は日本国内の報道とは若干温度差もあるようだ。

 事実は常に多面的に見て判断する必要がある。
そこで今回は北京大学日本人留学生会会長の加藤君から送られてきたメールと、私の質問に対する返答メール、また激しい抗議行動を受けたシンセン在住の若い日本人、阿部君から届いたメールを紹介する。
 特に阿部君は昨年中村学園大学流通科学部を卒業し、シンセンのテクノセンターに就職して頑張っている若者で、従業員150人中日本人は彼と彼の上司だけという環境の中で頑張っている。このようなチャレンジ精神旺盛な若者が明日の日本を、いやアジアを作っていくのではないかと、私は密かに期待している。

◆以下は4月12日に送られてきたメールである。
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「反日デモを通じての感想(北京現場より)」

 北京大学の加藤です。学生の立場から今回の反日デモを考えてみました。
反日デモは深刻な状況ですね。昨日僕も監督者として実際にデモ隊の中にいました。
日本でも激しく報道されているようですから詳細は避けますが、正直悲しい現実でした。

 大使館、大使公邸は壊され、日本料理店は店全体が破壊されるような事態もあり、先日も全店営業停止です。今では日本製の車狩りが始まっていて、9日も僕の目の前で日産の車を運転していた中国人女性にデモ隊が飛び掛り、車を破壊、何の罪もない女性は残酷な状況に陥りました。
 僕もクラスメートからは当然冷たい目で接せられ、友好関係に溝ができてしまっています。自分の誠意をもった行動でなんとか持ち返したいところです。
 日本を取り巻く環境も厳しいものとなっています。
実は今回のデモには多くの韓国人が参加していました。連携しているんです。韓国人は「釣魚島は中国のものだ!」と主張し、中国人は「独島は韓国のものだ!」と主張、メディアでは中韓は連携して反日運動を国際化する責任がある!といった感じです。

 日本はアジアで孤立化してしまうかもしれません。
アメリカも9月までの安保理改革については期限を延ばすと表明、その直後アナンが日本に対して、「常任理事国入りの前に、隣国と良好な関係を築くように」と警告、その直後に中米間での「高級官僚級における様々な領域に及ぶ会談の定期化」が結ばれ、中米の距離が一気に近くなった感じです。

 今回の反日デモの発端には文部省による新しい歴史教科者批准が大きく影響しているように思います。
 もちろんその前に起こった、竹島(独島)問題、常任理事国問題、中国との領土問題など数多くの問題が存在していてそれが爆発した感じです。

 日本の政治家、官僚が資源が少なく、国家資源の多くを輸入に依存し、中国市場の合理的活用等によって最近の経済復興が実現したことなどの状況を考慮して上で、今回のような措置を取ったとしたら、僕に言わせれば「ばかげた外交」としか言いようがありません。国家利益につながる措置は何一つとられてないですね。僕は最悪の状態を考えてしまいます。

 今回の一連の事件により(まだまだこれからだと思いますが)日中経済に悪影響が出て、日本の常任理事国入りは不可能(おそらく不可能でしょう)、日米関係に距離感が生まれる(中米の近づきにより)、日本のアジアでの孤立化、そして中国で日本人が生命をおとしたりするようなことがあれば、情勢は極めて厳しいものとなるでしょう。

 ただ僕は今回の一連の事件はある意味いい機会だと捉えています。日本の政府、政治家、メディア、そして国民などにとって、今後どう中国などのアジアと付き合っていくのか、日本という国家はどうあるべきなのか、日本の平和と発展という観点からどのような国際環境を自ら創造していくのかを考えるいい機会になればと思います。
 国民が反自民党デモを起こすほど今回の事態の重大性を深く強く受け止めることを心から祈っています。

 17日に町村外相が訪中しますね。どんな措置をとるのかじっくり考察したいと思います。
 北京大学内でも、全ての門で検問が行われたり、日本に関する一切の言動の自由を抑えるなど、学内でのデモ抑制に慎重です。授業が始まる今日からが本当の正念場だと思っています。僕にとっても、今後の日中関係、東アジアの協力体制、日本のあるべき姿などを考える貴重な機会です。踏ん張ります!


◆15日に私との間で交わしたメール
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栗野:その後の様子はどうなのでしょうか。
    沈静する方向にありますか、それとも予断を許しませんか。
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加藤:日本のメディアや現在の雰囲気から判断すれば長期戦になりそうです。
 ただ中国政府も規制を限界にし、許可なしにはデモ、集会等はできなくしています。
ただこればかりは事前に確定できる問題ではないのでなんともいえませんね。
個人的には町村外務大臣が来る今週前後、5月4日前後あたりは危ない気がします。

日本が東シナ海における民間企業に与えた採掘権に対しても中国国民は激怒しています。
時間がかかりそうです。


◆シンセンの阿部君との間で15、16日に交わしたメール
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栗野:今回の反日抗議デモはシンセンでも激しかったようですが、現地での実感は
   どんな感じでしょう。
   この週末が一つの山だろうと言われていますが、北京の留学生からも先の見
   通しが出来ないというメールが来ています。
   17日の日中外相会談の様子によっては長引くかも分かりませんね。
   そちらの状況を教えてください。
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阿部:こちらの状況は、NHKのニュースで御覧頂いたと思いますが、深センのジャスコと西武百貨店(同じ敷地内)がデモ活動家によって看板を壊されたり、ガードマンともみ合いになったりしています。先週末の事件ですが、先々週もおきています。
 広州領事館より、日本人だけの集会の自粛などの通達が、各日系企業に来ております。

 明日(17日)も、デモが予定されているとの情報はありますが、政府の認定していないデモは、法的に違法であるため破壊活動の自粛の圧力がかかっているとの情報もあります。
 あまり過激に反日デモばかりやっていると、世界各国からの非難を恐れるているがため、デモに対して規制をしているとの情報もありますが、しかし、国民、草の根レベルで反日デモが行われている事実をアピールしたいとの背景もあり、こちらのムードは、微妙です。デモの召集は、急発展した携帯やPCのメールによる効果が高いとの見解もあります。

 特に、弊社ある深センの観瀾地区(世界最大の規模のゴルフ場、180ホールもあるミッションヒルズがあります。)は、普通に生活しているレベルでは、大きな問題は起こっておりません。治安はもともとよくはありませんので、香港人、台湾人、韓国人、日本人、アジアの先進国の人たちは、スリや強盗に合わないようにもともと気を付けて生活しているため、特に変わらないのではないでしょうか。
今日は、午後に上司が、深センの中心部の銀行に行くと言ったので、一応、安全のために付いて行きました。

 私自身は、肇英実業の樹脂原料の着色工場(日彩化工)常駐の営業マンとして、頑張っております。
 こちらでは、大日精化等の日系が5社競争相手として存在し、弊社は、一応日系ですが、日本人オーナーの香港企業という位置づけであり、着色価格の競争力とドイツの大手原料メーカーの指定着色ディーラーとして認定を受けており、OAメーカーの特にプリンター関係でプラスチックの原材料を着色して各成型メーカーに販売しております。
 従業員約150人で、営業としての日本人は私と上司の二人だけという環境です。
こちらの業界でトップ企業になるべく頑張ります。

 弊社は、日技城(通称:テクノセンター、弊社社長の川副は、代表幹事も務めておりました)という日系企業向け工業団地の中にあります。
テクノセンターは、観瀾鎮政府との合弁です。日系企業が約40社、テナントとして入居し生産活動を行っております。

なぜ今、食業界に黒が使われているのか。

2005-04-07 11:56:45 | 視点
 「プロに聞くシリーズ1回目」はビジュアルカラー研究所の伊藤 恵美子代表(ブログ「色を読む」)に「なぜ今、食業界に黒が使われているのか」というテーマで質問しました。(これは昨年やり取りした内容を収録したものです)

 栗野:ここ数年、色で言えば黒が流行っています。
 不思議なのは従来の感覚では嫌われた食業界にも黒が積極的に使われだしたことです。
例えば北部九州で店舗展開をしている食品スーパー・ハローデイは店舗カラーに黒を使っています。
黒は寒色系の色で、従来、食関係には赤とかオレンジなどの暖色系を使うと言われていたはずです。そのほうがおいしく見えるから。それなのに、最近はボトル飲料のラベルにも黒を使うなど、食業界で黒が使われ出しています。カラーの専門家としてはこの現象をどういう風にご覧になりますか。

        食の色彩について

伊藤:本来食欲を喚起する色は赤~黄赤~黄の暖色系の色です。
これら長波長の色はアドレナリンの分泌を活性化し食欲を刺激することと、食品に多い色相であるため美味しいという感覚がDNAにすり込まれていることが食欲へつながっています。

 一方、短波長である青~紫は自然界にある食物では極端に少ない色なので食欲がわきません。逆に、口にすることに嫌悪感を覚えることもあります。

 白、黒についてはあまり多くはないのですが、日本では米、豆腐、のり、ごまなどのよく親しまれた食品があるので心理的には抵抗は少ないようです。ただ食欲に関する色彩の生理的効果はそれ自体にはありません。

        健康志向が「黒」人気を煽る

 最近は健康志向で黒い食品に異常なほど人気が集まっています。黒酢、黒ごま、黒豆、黒豆茶、黒納豆、黒米、黒糖、黒ビール(これは健康食品ではありませんが)など・・・。
 実際に、黒豆には良質のタンパク質、ビタミンE、B、イソフラボン、黒酢にはアミノ酸、黒米にはカルシウム、鉄分、ビタミンBなどが多く含まれています。
 現在の健康志向、ダイエットブームでテレビ、雑誌で頻繁に取り上げられる事からさらに黒い食品人気に拍車がかかったようです。
 
 色彩心理面からみて黒は一般に高級、本物をイメージとして表現し易い色です。あくまでも、プラスの色彩効果として考えた場合ですが。(どの色にもプラスとマイナスの両イメージがあり、それは感じる人の過去の経験やその色が使われる状況、または組み合わせる色やその分量によって変わります)

 ここ2~3年程前から日本でも盛んにいわれだしたスローフード、同時に食に関する不信感などから、時代は少しぐらい高くても安心、安全を手に入れたいというムードが高まっています。

       カラーポジショニング的に空白の色
 
 と同時にモノも店も飽和状態であることも一つの要素であると言えます。
色彩に関してもここ数年は多色の時代、飽色の時代がかなり長くつづいています。
 カラーマーケティング的に見ても食業界のカラーポジショニングで空いているのは黒以外にないと言っていい程です。
 キリンがアディダスとのコラボで出したクエン酸飲料903も当然黒しかないという狙いでパッケージ開発しています。(残念ながらクエン酸飲料にはアミノ酸ほどパワーがなかったのか味が今一だったのか903は既にスーパーの棚から消えつつありますが)

 もうひとつ黒の効果は黒を背景にするとモノの色がより鮮やかに美しく見えると言うことです。
そのためディスプレイの背景や食器などによく使われています。
例えばお寿司屋さんのカウンターや懐石料理の皿などに黒を使うと、食材をより高品質かつ美味しそうに見せます。目で食す日本食文化ならではの粋な配色です。

       不況期に売れる黒

 過去の流行色の変遷とその社会背景は別の機会にするとして、今の色彩を取り巻く状況をみてみると。

 100円ショップが流行る一方で相変わらず高級ブランドが売れる二極化現象は色彩面にも現れています。多色と白、黒、グレー、ベージュなどの定番色が同時に売れる状態です。
 景気が悪くなると時代のカラーイメージはグレーや暗い濁色ですが、明るい未来を期待してか明るい色に人気が出ます。
ファッションに関しては不況時には黒が売れるとも言われています。ただし、黒の流行は今のところずっと続いていますので、景気との関連だけで考えるのは難しいかも知れません。。

 デフレの勝ち組といわれた、ユニクロやマクドナルドが苦戦する中、流れは「デフレとの決別」へ、ワンランク上に向かっているようです。

        時代は高級感・ワンランクアップの演出に

 ファミリーマートが木目を基調に黒・白・グレーなどの無彩色と、コーポレートカラーの緑をベースにシックな雰囲気の新しいコンビニスタイル「ファミマ!!」をオフィスビルに出店して好評を得ています。
 従来のコンビニが白く明るい空間で商品が軽く見える(これは買い易さににもつながる)のに比べ、落ち着いた雰囲気は商品をより引き立てる効果があります。
陳列する商品もワンランク上だけれど高くても楽しい雰囲気がリピーター率を伸ばしているということです。

 ファーストフードのロッテリアもロッテリアプラスという新しい店舗を出店しています。
赤と黄色のファーストフードの代名詞のような色使いをさけ、コーポレートカラーのひとつであるオレンジを明るく柔らくし、ナチュラルなイメージのある黄緑と組み合わせています。これも従来のファーストフードのワンランク上のくつろぎを提案しています。

 ロッテリアは1年前にもメインターゲットを若い女性にシフトし、店舗の外観や紙袋の思いきったリニューアルを打ち出しています。シースルーの樹脂製の袋にモノトーンを基調としたデザインはオシャレで「これはいける」と思ったのですが、全国展開しなかったという事は今一つターゲットをつかみきれなかったのでしょうか。
かつての勝者マクドナルド自体、値下げ、値上げを繰り返し、消費者も迷っていた時期かもしれません。
 
 そういえば、昨年リニューアルした西新商店街のマクドナルドも白を基調にし、白いフロストガラスの壁で店内が丸見えにならないようにしている点など、ここでもまたワンクラス上をめざしているようです。

創業者が会社を追われる時。

2005-04-05 11:31:38 | 視点
 最初から人手に渡すために会社を作る人はいないだろうし、誰も自分が創業した会社から追われる日が来るなどとは夢にも思っていないに違いない。
 ところが、最近こうした例が数多く見られる。
なにもダイエーの中内氏や西武の堤氏のような大企業の経営者ばかりではない。
意外にもベンチャー企業や中小企業の経営者にも多いのだ。

 なぜ、ベンチャー・中小企業の経営者は自分が作った会社から追われるのか。
どこで失敗するのだろうか。

 多くの経営者を取材して分かったことは苦しい時ではなく、むしろ成長段階で失敗しているということだった。
まさにパラドックス。
伸び盛り、景気がよさそうに見える企業こそ要注意ということだ。

 上場直前に失速し破産した企業、上場後に会社を追われた経営者、第3者割り当て増資を画策し、失敗して会社を追われた経営者・・・。
いずれも九州の中小企業経営者である。
そんな彼らに共通しているものは・・・。

 今月は勉強会を充実させました。

             --記--
●内 容:
1.ライブドア VS フジの闘い
   ~~経営者は何を教訓とすべきか~~
     講師:吉水公認会計士事務所・吉水 宏 所長


  資本の国際化でM&Aは非常に身近になってきた。
 第3者割り当て増資、新株予約券発行とはどういうものなのか。
 なぜ増資するのか、どのようなリスクがあるのか……。
  将来の対応を誤らないために、ライブドアとフジの闘いから我々が教訓と
すべき点を吉水公認会計士が鋭く指摘する。

2.創業者が会社を追われる時
   ~~九州の実例に見る株主と経営者の闘い~~
     講師:ジャーナリスト 栗野 良



 実例を紹介しながら、数々の現場取材の中で見てきたジャーナリスト・栗野 
良が「経営者が失敗する時」を講演する。

●日 時:4月9日(土) 13:30 ~ 17:00
    ★(今月は第2土曜日に開催します)
●場 所:福商会館(大名1-12-57)の2F
      天神西通り、岩田屋本館(旧Zサイド前)の前に大福うどん、
      ケンターッキーフライドチキンがあり、その角を赤坂方向に
      入ると角から3軒目左手のビル(1FにPumaの赤いショップ)

●例会参加は誰でも自由です。
  参加費用:会 員2,000円
       非会員3,000円。
 
●例会後、懇親会を予定しています。
   予算3,000円程度。

一気に咲き始めた桜。

2005-04-04 11:16:49 | 雑感
 4月になったとたん桜の花が一気に咲き始めた。
今年は春先に気温が下がった影響で、開花は例年より1週間遅れ。
2日(土)にはまだ蕾だった花も、気温の上昇でたった一晩で3分咲きに。
昨日は小雨模様の天気だったが、午前中近くの公園でちょっと撮影。

 毎年のように桜前線を追って旅をしたいと思うが、桜は咲き始めるとあっという間に満開になり、そしてすぐ散ってしまうので、いまだその思いは叶えられずにいる。