栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

Firefox3からLunascape4に変更する

2008-06-29 22:58:10 | 視点
 インターネット閲覧ソフトはFirefox2をメーンに、Lunascape4をサブに使用していたが、今回Firefox3が出たのを機にFirefox2を3にバージョンアップした。

 ところがTab Mix Plusがまだ対応していないこともあり、タブの使い勝手は悪かった。
 それ以上に困ったのはメーンマシーンのデスクトップPCのFirefoxをver3にバージョンアップしたところ、起動が遅くなったのでTab Mix Plusを外したり色々してみたが、うまくいかず、ついに一度Firefoxを完全削除。新たにFirefox3を再インストール。

 これでうまく行くかと思ったが、ページスクロールのダウンロードが非常に遅い。
その度にイライラ。
 ただ持っているPC3台に同じ環境で入れているのにデスクトップPCの動きだけがおかしいのだ。

 せっかくメモリー使用量が前バージョンに比べて半減との謳い文句(立ち上げ時には結構メモリーを使用する。その点ではLunascapeの方が立ち上げ時のメモリー使用量はすくなかった)だったFirefox3だが、Tab Mix Plusをアドオンしなければ、タブの使い勝手という点では圧倒的にLunascapeの方がいいので、この際Lunascape4をメーンブラウザーにすることにした。

 Lunascapeが国産ブラウザーということもあるが、Lunascapeの優れているところはブログを書くのに非常に適しているという点だ。
 Firefox等の場合、ブログを書いている途中で他のページを見たりすると、書きかけのブログがすべて消えてしまうが、Lunascapeにはそれがない。
ちゃんと書きかけのブログが残っていて、そのまま続きを書くことができるのだ。
これがLunascapeの最も優れているところではないかと思っている。

 もう一つはエンジンをIE用と、FirefoxのGeckoエンジンの切り替えができる点だ。
 Lunascapeをまだ知らない人には一度このブラウザーの実力を試してもらいたい。
恐らく一度使うともう手放せなくなるはずだ。





国産のタブブラウザ「Lunascape」
IEエンジンもgeckoエンジンも瞬時に切り替えて使える。

まだ買えるXP搭載パソコン。1年半後にはVistaの後継OSが。

2008-06-27 12:36:26 | 視点
 XP搭載パソコンの新規販売は表向き終了した。
もうVista搭載パソコン一色かと思いきやそうでもなさそうだ。
まだ、XP搭載パソコンが売れているのだ。
中古市場の話ではない。新品パソコンが、正規市場で売れている。

 当のマイクロソフト自身が数度に渡ってXP搭載パソコンの新規出荷終了時期を延期してきた(延期に追い込まれた)ばかりか、ウルトラモバイルパソコンへのXP搭載は今後も認めている。
 さらに今月中旬にはWindowsXP SP3まで出したのである。
一般的に考えて販売終了直前のOSにサービスパック3(SP3)を出すのはおかしな話だが、マイクロソフト自身が今後もXPが中心OSとして使われ続けると暗に認めたようなものだ。

 それでも差し迫ってパソコンを買わなければいけない場合はどうすればいいか。


     全文を読む


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メルマガは通販の商品と同じ?

2008-06-24 23:37:16 | 視点
 1か月ほど前のことだ。
私が主宰する会に参加してくれた若い経営者からメールが届いた。

 そこには名刺交換できたことと出逢えたことに感謝しますという型通りの挨拶と
ともに、隔週で「勝手メルマガ」を配信しているというようなことが記されていた。

 次に1行空けて
「次回から栗野さんにもお届けできるようになりました。
もし不要であれば遠慮無くお知らせください。
お届け先は違うアドレスがいい場合も遠慮無くお知らせください」
 とあった。

えっ、何これ?
何か注文した?
何を届けてくれるんだ?
別の住所でもいいって、どういうこと?

 訳が分からないけど、気になる。
酔った勢いで何か変なものを注文しなかっただろうな。
そう思い出すと段々自分でも自信がなくなってきた。
しかし、懇親会の時も彼とは話した記憶がないし、その後の2次会には参加していないので、何かを送ってくれるように頼んだりはしていないはずだ。

 首を傾げつつ、もう一度メールを読み直してみて分かった。
自分が発行しているメルマガを今後、私にも送りたいといっているのだ。
それを「お届けできるようになりました」などと書くものだから訳が分からなくなる。
「お届けしてもいいですか」と書くのが普通だ。

 もったいぶって届けてもらわなくてもいいので、断ろうかと思ったが、どんな内容のものかも見ずに断るのはさすがに失礼と思い、それは止めにした。
 ただ、最近、若い人の文章にこの種の失礼なものが案外多い。
本人は丁寧に言っているつもりなのだろうが、常日頃同じような年か年下の連中としか接していないから、言葉の使い方がよく分からないのだろう。
 それならそれで逆にどんどん目上の人と接して揉まれればいいのだが、それもしない。
そういえば酒席でも平気で上座に座る若い人が増えてきた。
よくそれでビジネスができているのだと不思議に感じる。
注意して教えてやるのが親切と思うが、最近は会社でも社会でもそういうことを教える人間はいないようだ。





組織、グループの活性化コミュニケーションツール--クッシュボール
グッド&ニューやアイスブレイカーと呼ばれるグループセッションで大活躍。
仕事場やオフィスでのリラクゼーションツールとしても活用できる。

Firefox3起動が遅すぎる

2008-06-20 08:43:24 | 視点
 アドオンのTab Mix Plusは夜再度入れなおしてみたところ、いまのところ問題なく作動している。

あのフリーズは一体何だったのだろうと思うが、2台のパソコンが同じ現象になったので、偶然とも思えないが。

 ところで、Firefox3にバージョンアップして何が変わったか。

速くなったという実感はない。

むしろFirefox3の起動時にやたら時間がかかるようになった。

ブラウザーが起ち上がるまでに1分7秒もかかる。バックグラウンドで動いていると分かるまでに55秒。
  PC環境 WindowsXP PentiumM 1.2GHz

この点はなんとかならないか。


マウスコンピューター/ノートモデル

Firefox3でTab Mix Plusを

2008-06-19 10:51:43 | 視点
 6月18日、ウェブブラウザーFirefox3のダウンロードが開始された。
なんといっても魅力はメモリー使用量がFirefox2に比べ60%も削減されたことだ。
 最近はOSを筆頭にソフトもどんどん肥大化していき、メモリーの使用量が飛躍的に増えている。
Vistaの場合は最低でも1ギガ、一般的には2ギガのメモリーを搭載しなければソフトがまともに動かない。
それでもVista搭載パソコンを買いますか? と言いたいが、そのことはさておき、Firefox3の使用メモリー量大幅削減は大歓迎だ。

 今後はウェブブラウザーが非常に重要な役を果たしてくるだろう。
それだけにVistaのようなOSや基幹ソフトが肥大化するのは百害あって一利なしだ。

 というわけで、早速私も昨日午後、Firefox3をダウンロードした。
それまで使っていたアドオンソフトもFirefox3に次々に対応してきだし、ほぼ以前の環境で使えるようになった。

 ところが最も重宝しているTab Mix PlusがまだFirefox3に対応していない。
Tab Mix PlusはFirefoxがバージョンアップしてもすぐには対応せず、いつも少し遅れてから対応版を出すから、今回ももう少し待てばバージョン3への対応版が出るに違いない。
しかし、それまで待てない。

 というのも、Firefoxなどのタブ型ブラウザーは非常に便利なのだが、そのままではタブの便利さを十分に享受できないからだ。
アドオンでTab Mix Plusを入れてはじめてタブ型ブラウザーFirefoxの使い勝手が増すと言っても過言ではないだろう。

 Tab Mix Plusが使えないからとFirefoxをバージョン2に戻すのも本末転倒なので困っていたが、Tab Mix Plusの旧バージョンがそのままFirefox3で使えることが分かった。
 Tab Mix Plusのバージョン0416(tab_mix_plus-0.3.6.1.080416.xpi)を入れれば、問題なく動くのだ。
 早速、http://tmp.garyr.net/dev-builds/にアクセスし、上記バージョンをダブルクリック。
これでFirefox3にインスツール。
現在は以前と同じ環境でFirefox3を快適に使っている。

*[注]
 その後、Firefox3の動きがおかしくなり、パソコンそのものがフリーズした。
 インスツールしたTab Mix Plusのバージョン0416を削除したところ元に戻ったので、このバージョンのインスツールには問題があるかもしれないのでご注意いただきたい。
 常駐ソフトとの関係かも分からないが、いずれにしろTab Mix Plus(バージョン0416)を外すと普通に動くようになったので、Firefox3に対応したTab Mix Plusが出るまでしばらく待った方がいいかもしれない。

デル株式会社
デルならまだXPが使える。VistaからXPへのダウングレードも可能。
09年、遅くても2010年には次記OSが発売される。
それでも重いと評判が悪いVistaを、いま買いますか?


朝顔でグリーンカーテンを

2008-06-16 01:00:04 | 視点
 数日前、朝顔にゴーヤ、キューリの種を買ってきた。
ついでにプランタンに土も買ったから結構な荷物になった。
実はベランダに緑のカーテンを作ることを思い立ったのだ。

 もともとベランダには折鶴ランなどの鉢を置いていたが、それらを片付け朝顔などの蔓物を植えることにしたのはグリーンカーテンとベランダ菜園の実益を狙ったから。
朝顔だけでもいいのだが、同じことなら夏の定番料理、ゴーヤチャンプルの材料もと、まあ一石二鳥と欲張ったわけだ。
 種から芽が出るのはなかなか待てないので、朝顔は苗も2つだけ買ったが、その朝顔が早速花開いた。
種の方も次々と芽が出てきたのにはちょっと感動したが、ゴーヤの方はいまだ芽が出る気配もない。
本当はゴーヤは種ではなく苗を買いたかったのだが、時期が遅かったのだろう苗はもうなかった。

 ところでグリーンカーテンといえば、昨夏、福岡市が市庁舎の各階に朝顔を植え、グリーンカーテンで室内の温度が1.4~2.7度下がり、省エネに貢献したと吉田市長も喜んでいたが、なんともやることがみみっちい。
 以前から都心部の夜間温度が下がらないヒートアイランド現象が指摘されているが、それを防ぐには市庁舎西側広場のコンクリートを取り壊し、芝生に替えるのが一番だ。
 吉田市長にも思い切ってそれくらいのことはして欲しいものだ。


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ボンラパス、初の決算賞与を支給

2008-06-13 12:00:33 | 視点
 九州の流通小売り業界ではハローデイグループが増収増益と好調だ。

 サニーは西友と一体化し、最近改装した店舗はほとんど西友、というかウオルマートで面白くなくなったので、せめて地場スーパーのハローデイには頑張って欲しいと思っているだけに、同グループが好調なのはうれしい。

 改装後のサニーは陳列棚などのレイアウトが都会的になってオシャレ、という人もいるが、商品が本部一括仕入れになったせいか一部商品が店頭から消えたり、店に個性がなくなった。
 ダイエーがイオン化して面白くなくなってきたのと同じだ。
そういえば最近ぜんぜんダイエーに行かなくなった。以前はOMCカードもよく使っていたが、この1、2年スリープカードになりつつある。

 さて、ハローデイグループの増収増益である。
ハローデイの増収増益は積極的に出店しているからで、分からないことはないが、ボンラパスの方は新規出店なしである。
西新店を花畑に移転したぐらいしか変化はない。
にもかかわらず増収増益どころか、初めて決算賞与を出したというのだから、ボンラパス(の従業員)にとっては画期的なことだ。

 これは既存店の売り上げが伸びただけにとどまらず、利益率も向上したということである。
 一般的に小売り業は既存店の売り上げはほぼ軒並みダウンしている。
それを新規出店の売り上げでカバーしているというのが業界の構造だ。
それだけにボンラパスの増収増益はスゴイ。

 なぜ、ボンラパスは好調なのか・・・。
そのことについては明14日、リエゾン九州の例会で「成功する会社はココが違う!」と題して話すので、興味のある方は会場で。

●日 時: 6月14日(土) 13:30 ~ 17:00

場 所: 農民会館
(福岡市中央区今泉1-13-19)3F tel 092-761-6550

●内 容:
1.勉強会
  「成功する会社はココが違う!」
   講師:ジャーナリスト・栗野 良

★  参加費用:会員は1,000円。
       非会員は2,000円


自分の子どもに食べさせられる食品だけをお届けします!


最近増えてきた独裁的トップ

2008-06-12 18:33:35 | 視点
「尊敬できない」「なら職変えて」橋下知事と職員バトル(朝日新聞) - goo ニュース

 最近、独裁的態度をリーダーシップと勘違いしている行政トップが増えてきた。
筆頭は小泉元首相と石原東京都知事。
黒か白か、右か左か、イエスかノーかのような二者択一を迫るやり方は、ある意味分かりやすく、また選びやすいから、大衆はそうした指導者を支持しやすい。

 ところが、かつてのヒトラーやスターリンもそうであったように、提示する問題の前提が違えば、違った選択肢もあるのだが、そういう選択肢を巧妙に出さないようにしている。
 今回の場合も「ことあるごとに『自分は選挙で選ばれた府民の代表者』といって正当化する。橋下さんは人として尊敬できない」と述べたのに対し、
「上司に対するものの言い方もある。私のやり方があなたの意に沿わなければ、職を変えてくださって結構です」
 と答えている。

 「知事と職員の集い」という集会であり、目的は知事と職員がコミュニケーションを図ることを目的にした会合のはずで、知事の意見を伝達するだけの会なら、こういう「集い」はいらないだろう。

 にもかかわらず、自分の意見だけを聞け、やり方が気に食わなければやめろというのは民間企業でもあり得ない話だ。よほどのワンマン創業者社長でもない限り。上場企業なら、そんなことをいう社長は逆に首を切られる。

 大阪府という行政のトップは上場企業の雇われ社長と同じであり、いくら選挙で選ばれたといっても府民全員が橋下氏を選んだわけでもない。
 様々な人の意見を聞き、英知を結集して事に当たるのが行政トップに求められているわけで、反対意見を封じるだけでなく、辞めろというような言い方は、弁護士としてもおよそふさわしくない。
 本当に彼は弁護士としての仕事をきちんとしていたのだろうかと思ってしまう。


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リエゾンのプロジェクトについて

2008-06-09 22:51:05 | 視点
 リエゾン九州では例会で発表した後、引き続きアドバイスや販路開拓の支援を求める案件に対し、プロジェクトチームを組みサポートに当たっている。

 顔を合わせた会議を行う一方、ネット会議も進めている。
具体的には外部には非公開のブログを使い、そこでさまざまな意見を交わしている。

 ネット会議の利点は時間と場所の制約がないことだ、その外にも
冷静に物事を考えられる、
意見や決定事項の記録が残る、
会議の流れが分かる
などの利点があり、どうかすると顔を合わせての会議より有効に議論を深めることができる。

 ただ、開始当初はメンバーにネット会議のやり方がよく理解されず、多少モタモタした感があったが、皆が慣れるに従い非常に活発に意見が交わされるようになり、それと同時に当事者自身が課題を整理できだしたので、市場投入への動きが大きく進み始めてきた。

 エヌ・アイ・エフSMBCベンチャーズの濱井さんが先月のリエゾン九州勉強会で新商品市場を見るとき「5W1H」が重要と話していたが、ベンチャー企業や中小企業が製品を開発・販売するときも同じで5W1Hに落とし込んで見る必要があるにもかかわらず、ほとんど行われてないのが残念だ。

 我々がプロジェクトを組んで支援するという場合、依頼者の中には我々が何でもかんでもしてくれると思っている人もいるが(実際それに近い自分勝手な人が人吉でキノコ系健康食品を生産販売していた)、それは大いなる勘違いである。

 我々の協力は当事者の代わりに何かの作業を分担することではない。
そうではなく、問題を整理し、自分で考え、実行できるようにお手伝いをすることである。
主体はあくまで自分自身なのだから。
だが、意外にもこの基本的なことを理解していない人が結構いる。
そういう人は企業人としてすでに失敗だと思うが・・・。





成功する会社はココが違う!

2008-06-03 10:11:07 | 視点
 今月からリエゾン九州の新年度が始まります。
そこで年に1度は私の話も、と言われたので、年度初めの今月、以下のタイトルで話をしたいと思います。

「成功する会社はココが違う!」

 実は様々な企業を取材したり、トップの方とお会いしていて、「なるほどね」と感じる会社が結構あります。
ただ、それらは往々にして地方にあることが多いので、皆さんの多くはあまり知らない企業かもしれません。
 例えば鹿児島阿久根市のスーパーセンターはいまのように24時間営業が当たり前になる前から通産省(現経産省)と何年も交渉しながら、24時間営業に漕ぎ着けましたし(同社が日本で初めて24時間営業を導入)、最近ではイオンなどがスーパーセンターの業態を展開していますが、それより随分前からスーパーセンターを開店しています。人口わずか2万7000人の地方の小都市で、ですよ。

 なぜ、同社は成功したのでしょうか。
そこには「地方」というマーケットをどう捕らえるのか? 販売する商品は? 営業時間は? など様々なヒントがあります。
 地方にありながらモノを売る、というと今の時代すぐネット販売、と考えがちですが、地方でも店舗を構えてしっかり売れるのです。
 そしてなにより大切なのは<コンセプト>です。
ここがしっかりしていないところは失敗しています。

 流通分野に限らず、こうした例を取り上げながら「成功する会社はココが違う」という話をしたいと思います。

             --記--

●日 時: 6月14日(土) 13:30 ~ 17:00
      (今期は第2土曜日です)

場 所: 農民会館(中央区今泉1-13-19)3F
092-761-6550
       ビックカメラ(西鉄電車高架下)の裏
      1.西鉄今泉ビルの所の辻を、国体道路を背にして右へ入ると左手。
      2.国体道路・警固神社前の信号から今泉側へ入り、最初の辻を左。

●内 容:
1.勉強会

  「成功する会社はココが違う!」
   講師:ジャーナリスト・栗野 良




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大志を抱くのは二流の人間

2008-06-01 16:13:19 | 視点
 先月28日に、大森奨氏が企業人として生きた半生を記した「愛と感謝を知って経営再建」出版記念後援会とそれに続くパーティーがあった。
 大森さんは福岡というか北部九州の店舗設計関係の人間で知らない人はいないという(株)オオモリ総建の創業者・会長であり、現在82歳。
平成7年に同社を辞めた後も(株)組織力開発研究所を設立し、様々な形で組織経営に関わっておられる。

 私が初めて大森氏にお会いしたのは(株)組織力開発研究所を設立された頃で、福岡金網工業の山本健重社長の紹介だった。
 山本社長は分け隔てなく誰とでもお付き合いされる方で、以前からあちこちのセミナー会場などでよくお見かけしていたが、懇意にお付き合いさせていただくようになったのは7年前からである。
 建設金網分野という公共工事依存型の業界にありながら、常に先を見た経営で無借金経営を続けている素晴らしい経営者だ。

 パーティーに先立ち大森氏の講演があったが、その中でさすがに1代を築いた経営者は違うなと感じたことがあった。
 「少年よ、大志を抱け」という言葉があり、昔から「大志を抱く」ことは非常にいいことのように言われているが、私はこの言葉が嫌いだ、
 と大森氏が切り出した。こういう言い方をする人は珍しい。特に企業人では。
 なぜ嫌いかと思えば、
 「大志を抱かなければいけないのは二流の人」で、「毎日毎日一生懸命にやっていれば結果が付いてくるもので、私はそのようにやってきた」。
 それをことさら大志を抱かないとできないような人間は二流だ、と。
 なるほど。

 「大志を抱けという言葉は嫌い」と聞いた時、ああ、大志を抱けというのは、大志も抱いていないような人間を激励する言葉で、自分は大きな大志を抱きつつ仕事をしてきた、と続けるのかと思ったが、予想は思いもしない言葉で覆された。
 そうなのだ、一流の人間というのは「毎日一生懸命」に生きてきているわけで、それこそが大切なのだ結果
に誘われ出席したが、、と考えさせられた。

 坂口安吾に「二流の人」という小説がある。
主人公は黒田如水である。
その如水を評して安吾は「二流」と言ったのである。
この小説を読んだ時、愕然とした。
如水ですら二流といわれるのだから、自分なんかは三流どころか四流、五流の人間だと思い知らされたのだった。
 図らずも今回、大森氏からお前らは二流にもなれないといわれたような気がした。

 久し振りにちょっと刺激を受けた講演会だった。

 その後はお決まりのコースで山本社長に誘われ、雨の中を夜の街に繰り出し、リラックス、リフレッシュ。
 それにしても大森さんといい、山本社長といい、皆さん元気。


  HP内の「栗野的視点」にもアップしています。そちらもご覧下さい。


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