栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

これからの時代を生き抜くために何が必要か

2009-09-30 21:58:24 | 視点
 10月のリエゾン九州の講師は萬年・山口法律事務所の所長、萬年弁護士です。

 市場原理主義が幅をきかせ、強欲資本主義が闊歩した挙げ句にリーマンショックで世界不況。

 勝ち組、負け組と単純に二分化するような社会がまともであるわけはありません。

そんな反省からアメリカでも日本でも「Change!」を求め、強欲資本主義ではない

新資本主義を追求する政権が誕生しました。

 約束は守らない、嘘はつく、自分の頭で考えない・・・。

こんな人間ばかり目にしますが、本当にこれでいいのでしょうか。

 刑事・民事事件、企業の倒産、再建を数多く目の当たりにしてきた型破りで人情
家の

弁護士、萬年さんに、これからの時代を生き抜く知恵を語ってもらいます。


       --リエゾン九州10月例会--

●日 時: 10月13日(火)18:30 ~ 21:00

◎場 所:光ビル5F(中央区天神4丁目9-12)
      日本銀行(昭和通り沿い)とガーデンパレスの間の道を
      浜の方(須崎公園の方)に進む。
      「ほっともっと」を通り過ぎ、道路に交差する手前、右側のビル。

●内 容:
1.勉強会
  「これからの時代を生き抜くために何が必要か」
   講師:萬年浩雄弁護士

    INDEX
    1.現代はどうなっているか
      小さな政府論、市場原理主義、規制緩和→強欲資本主義→
      リーマンショック→世界不況へと続いてきた現状を分析し、
      その中で何がどのように変わっていったのかを語る。

    2.我々はこの時代にどう生きるのか。
      今後に生きていくヒント、ビジネスをする上でのヒントについて。


●例会参加は誰でも可能です。(但し、事前に参加申し込みをして下さい)
  参加費用:会員は 1,000円。
       非会員は 2,000円。

●例会後、懇親会を予定しています。
   予算3,000円程度。



マスカット味の地ビールってどんな感じ?

2009-09-29 22:31:02 | 視点
 地方に旅行した時の楽しみの一つに
それぞれの地域で造られた地酒を味わえることがある。
大抵、チェックイン前後に販売店であれこれ見比べながら
これと思う銘柄を選んで、ゆっくり味わっている。

 以前なら地元の酒屋に入り、そこの店主のアドバイスも聞きながら選んでいたが、
最近は酒屋ではなく量販店で買うことが多い。

 というのも、昔ながらの酒屋は置いている種類も少ない上に、
酒に対する知識も少ないときている。
それなら種類も豊富で小売価格も安い量販店で買った方がましだからだ。
 ただ、酒だけは嗜好品ということもあり、当たり外れがあるのは多少仕方ない。

 ところで先般、総社市に小旅行した時のこと、国民宿舎のレストランで
目にしたのが「マスカットピルス」「ピーチピルス」という地ビール。
 いかにも岡山県らしいネーミングに引かれ、早速注文・・・、と思ったが、
思い止まり、まずは生ビールで喉を潤すことにした。
1杯目が外れると食事までまずくなるのを恐れ、まずは無難なところで
生ビールを選んだのだ。

 2杯目も生ビールを頼んだが、どうしても岡山名産に引かれる。
マスカット味や桃味のビールって、どんなビールだ!
この思いが頭から離れず結局注文。

 尋ねるとピーチの方が甘いというので、マスカットピルスを注文。
感想は、やはり最初に飲まなくてよかった。
まるでジュース。
マスカットジュースだけど、飲むと酔っぱらうという感じだ。
女性などには喜ばれるかもしれないが、口当たりがいいからと飲み過ぎる危険性があるかもしれない。
 で、私はというと半分しか飲めなかった。

 価格は生ビール(写真左)が中ジョッキ1杯525円。
 マスカット・ピーチピルスともに330ml瓶が800円。
この価格差もあり、後味もよくなかった。
ただし、ホテルレストランでの小売価格だから、販売店頭の価格よりは高いかも分からないが。
 せっかく岡山名産を使っての地ビールだったが、果たしてどうだろう。
 少なくとも私個人に限って言えば二度と飲もうとは思わない味だったが。

バブル期の産物、奈義町美術館

2009-09-29 10:00:45 | 視点
 奈義町でコスモスの写真を撮ったついでに、
すぐ側にある現代美術館に寄ってみた。

奈義町現代美術館は「建築家・磯崎新氏のプロデュースのもと、荒川修作氏+マドリン・ギンズ氏、岡崎和郎氏、宮脇愛子氏らアーティストに、まったく新しい構想からなる作品を依頼し、その作品=空間を美術館として建築化したもの」だ。(奈義町現代美術館の説明パンフから)

 開館は平成6年(1994年)というからバブル崩壊直後である。
磯崎新氏プロデュースと聞いて思い出したのが1988年から始まった熊本アートポリスである。

 奈義町は周辺町が平成の大合併で美作市を作り、合併した際にも合併に参加せず、いまだ勝田郡奈義町のままを通している。
その姿勢は評価されるが、それには那岐山麓の通称日本原に自衛隊の演習場があり、そこからかなりの税収があるという財政的裏付けがあるからで、「基地の町」と同じ構図である。

 であるからバブル崩壊直後であったにもかかわらず、このような建築物を造れたのだろう。

 もちろん、地方に文化的な建築物があることはいいことである。そのこと自体を批判するつもりはないが、なぜか熊本県山鹿市鹿央町に建築家・安藤忠雄氏が設計した熊本県立装飾古墳館を思い出した。

 まあ、人口同程度のほかの町がこの美術館を造っていたら、今頃は負の遺産の返済に窮しているのは間違いないと思うが・・・。

 左の写真は展示室「大地」。

宮脇愛子氏による作品「うつろひ」。

 訪れた日は陽射しが強かったので、

ひんやりとしたこの空間に出合い、

ホッと一息つけた。


 まあ、ここまでは許せたが展示室「月」の、岡崎和郎氏による「HISASHI-補遺するもの」、さらには展示室「太陽」の、荒川修作氏+マドリン・ギンズ氏による「偏在の場 奈義の龍安寺・建築的身体」に至っては「なに、これ」という感じだった。

 特に展示室「太陽」はひどいもので、狭いらせん階段を上ると写真のような空間が表れる。
 写真の奥から手前にかけて傾斜しているし、床が平でないためじっと立つことすら出来ない。
だからか、ベンチが備え付けてある。
さらにシーソーがあり、奥には鉄棒まである。

 これらがどう有機的に結び付くのか分からないが、感じたのは激しい怒りだけだった。
建築家の傲慢以外の何ものでもない。
無駄遣い建造物。

 人1人がやっと上がれるらせん階段、じっと立つことも出来ない展示室。
観客に苦痛を強いる建築物が建築物といえるのだろうか。

 ただ、展示室「大地」の造りはよかった。

メールソフトをビジネス最強の武器として使う。(1)

2009-09-25 10:14:50 | 視点
 私は持ち物にあまりこだわる方ではないが、それでもこだわっているものがいくつかある。

 例えばパソコン用キーボード。

 もう一つは日本語変換辞書だった。

MS-DOS時代にはVJEβ、WXⅡ、松茸、ATOKなど優れた辞書がたくさんあった。

これらの辞書を、書く内容や題材によって使い分けていた。

最も多用したのは「VJE」だったが、時代物を書く時には「松茸」をよく使った。

 当時、辞書を選ぶポイントにしたのはシステム辞書が削除できるかどうかだ。

どのメーカーの辞書も変換効率を上げるためにユーザー登録機能を付けていたが、ユーザー登録語を増やせば増やすほど辞書全体の容量が大きくなるだけで、変換効率のアップにはそれ程貢献しない。

 むしろシステム辞書内の不要辞書を削除し、辞書本体をスリムにした方が変換効率はよくなるのだ。

メールソフトを選ぶ基準

 私が最近こだわっているものにメールソフトがある。

 過去いろいろなメールソフトを使ってきたが、私がメールソフトを選ぶ基準は以下の点である。

1、システムが軽いこと
2.アドレス帳が使いやすいこと
3.複数のメールアドレスを登録できること
4.ビジネス使用に耐えられること



  全文はHPで


山の駅--三番煎じは成功しない。

2009-09-22 10:04:54 | 視点
 岡山県勝田郡奈義町で「山の駅」という言葉を初めて聞いた。

最初は山に廃線跡の駅があるのかと思ったが、違った。

「道の駅」と同じような言葉で「山の駅」というのがあるらしい。

道の駅はいまではすっかりお馴染みだが、

成功しているところもあれば、そうでないところもある。

その次に「川の駅」という言葉を聞いた。

聞いたのは福岡県大川市でだ。

「えっ、川の駅? 難しいでしょう」

「川の駅」という言葉を聞いた時の私の反応である。

「道の駅」がそこそこ成功したから川沿いにも駅を作るというのはあまりにも安易な考えだ。

 ものごとが成功するかどうかは最初のコンセプトで決まる。

それを「道の駅」の二番煎じで「川の駅」を作ろうという発想では成功するはずがないと思ったからである。

その後、大川市の「川の駅」も、杷木町の「川の駅」も成功したという声を聞かない。

二番煎じでさえこれである。

三番煎じの「山の駅」は単に「道の駅」の物真似では成功しない。

端からよほど成功する要因を持っていなければならない。

 では、成功する要因とは何か。

それは集客できるだけの魅力的な何かがあり、すでにある程度集客できていることだ。

こうしたものがないところにいきなり施設だけを作っても人が来るはずがない。

その地域に点在していた魅力的なものを1箇所に集め、あるコンセプトで括ることで、魅力はより増し、情報発信力も強まる。

 では、「山の駅」とはどういうものか。

「道の駅」は人(車)の往来線上にある。

ところが、「山の駅」は元々こうした交通がない箇所だけに、「道の駅」以上の魅力がないと人は行かない。

「道の駅」はまだ「ちょっと寄り」の要素があるが、「山の駅」は「ちょっと寄り」ではなく「わざわざ行き」だからだ。

まあ、それはさておき、奈義町の「山の駅」から眺める景色は素晴らしかった。





気に入ったユニバーサルデザインの皿

2009-09-16 00:06:17 | 視点
 11日9時過ぎ、(株)匠を訪問した。
同社は有田では珍しく(?)強化磁器を開発・販売している会社で、西山典秀社長にお会いしたのは2年前に有田工業技術センターで講演した時が最初で、10日が2度目だ。

 懇親会の時の会話で興味を持ち、翌日同社を訪問することにしたのだが、きっかけは有田ニューセラミック研究会会長、共立エレックス(株)西山社長の次の言葉だった。

「有田に欠けているのは食事をするところがないことなんです」

 そうなのだ、せっかくいい器を作っているのだから、器に映える料理というか、こういう料理にこういう器を使うとよりおいしく見えるというような提案をすべきだと常々思っていた。

 しかも古民家風の所で郷土料理を食べさせてくれるということないなと思っていたら、匠の西山社長の奥さん達がそういうことをしているというのだ。

 ただ現在はイベント的な出店というので、酔った勢いもあり、「ぜひ常設にしましょうよ」などとけしかけた。

 話は随分盛り上がったが、他にも「町を活性化するのは女性と外部の視点」という意見で共通し、随分意気投合した。

 まあ、そんなこともあり、さっそく翌朝同社を訪問することにしたのだ。

 同社の主力商品は超強化磁器製の給食用食器。

同社で企画し、OEM発注し、全国の学校その他に納入しているが、給食用食器はサイズの精度が要求される。

 というのも、給食用食器は使用後洗浄機にかけられるからで、洗浄機内のラインにきっちり合うサイズでないと洗浄中に破損したりするからだ。

強度が強い強化磁器製がいいのも同じ理由による。

 しかも量産できなければならない。

 こういう条件をクリアできる窯元を選び発注するのだが、デザイン、サイズその他は同社の企画によるだけでなく、磁器に使用する粘土の配合まで研究し、指定しているというからスゴイ。

 ところで、個人的に興味を持ったのは下の写真右側の皿とコーヒーカップだ。

ユニバーサルデザインで健常者、障害者ともに使いやすいように工夫されている。

絵柄も明るい色で、かわいいし、よく見ると分かると思うが、皿は縁の片側が少し高くなっており、スプーン等ですくいやすい形状になっている。

この皿を使えば高齢者も食べやすいだろうと思ったのだ。

 実はこのお皿、サイズ違いを3個と、取っ手が大きく持ちやすいマグカップ1個を頂いたので、さっそく母に使わせた。

「これはいいわ。絵柄もかわいく明るいから気分も明るくなるし、いい」と好評。

マグカップは私のコーヒーカップにしたかったが、それも母のお気に入りなってしまった。

 (株)匠は 佐賀県西松浦郡有田町西部150-3 tel 0955-43-3107
 同社の製品等は「匠」のHPをご覧下さい。





「有田(焼)ブランドをどうするのか」と題して講演

2009-09-12 22:53:51 | 視点
 10日、有田窯業技術センターで「伝統産業企業の現状と挑戦 ~ 有田(焼)ブランドをどうするのか ~」と題して講演した。
 主催は有田ニューセラミック研究会で、会員企業向けのセミナーだ。
第1回目「伝統産業企業の現状と挑戦 ~ 有田(焼)ブランドをどうするのか ~」
第2回目「有田(焼)ブランドを再構築する経営戦略とは」
第3回目「有田陶磁器産業の進むべき道」
 9月、11月、2月と年度内に3回行う計画。

 有田ニューセラミック研究会では2年前に一度話をさせてもらったことがあり、今回は2度目。
しかも、一度だけの講演という形ではなく、3回通して参加者全員とディスカッションできるような形のものにして欲しいということであり、過去、いろんな講師が講演した中で、この大役に私が選ばれたのは光栄である。

 会場について最初にお願いしたのは、机の配置をスクール形式ではなくロの字型に並べて欲しいということだった。
 スクール形式の配置だと講師が一方的に喋り、質疑応答の時間があるにしても、参加者は黙って聞くという形になり、問題意識を参加者全員が共有するという方向にはなりにくいのが欠点。
 その点、ロの字型の配置だと上下がなく、また発言者の顔を皆が見ながら聴くことができるので議論も活発になる。

 会場に着くや否や机の配置のことをお願いすると、「机はロの字にしています」という返答が返ってきた。
 有田ニューセラミック研究会の会長、共立エレックス(株)の西山社長の提案ですでにその配置にしてあったのだ。
 このやり取りで、今回のセミナーはうまく行くなという予感がした。
以心伝心ではないが、セミナーの趣旨、方向性に対し、会のトップと講師の私が考えを共有していると分かったからだ。
ここまで一致することは数少ないが、こういう時はどこでもセミナーが盛り上がる。

 さて、いずこでも伝統産業といわれるものは非常に苦戦している。
そこで1回目は伝統産業の地盤沈下をブランド戦略という角度から見てみようと、他地域の例も話しながら、「有田」という地域と、「有田焼」という商品の2つのブランドについて、皆さんに考えてもらった。

 そもそも有田焼とは何なのか。
昔は伊万里焼といわれた。
域外では波佐見焼も有田焼として売られていることもある。
有田焼にブランド力はあるのかないのか。
有田に人を惹き付ける魅力がないのが問題ではないか。
春の陶器市の功罪
もう少し有田という地域魅力をPRする必要があるのではないか。
その中で有田焼に触れてもらうということが必要ではないか。

 そんな問題提起をしながら2時間はあっという間に過ぎ、時間をすでに超過しているのでこれ以降の質問、発言は懇親会場でして欲しいと、主催者が閉めたほどだった。



 懇親会は有田ポーセリンパーク内の居酒屋(?)。
ここでも話はさらに深まり、2回目以降の方向性も議論されるなど、かつてないほど有意義なセミナーになった。

 この後、西山会長ほかに誘われ2次会に。
私の宿泊ホテルが武雄駅前のビジネスホテルと知ると、「じゃあ武雄で飲もう」とホテルに近い場所を2次会会場にするなど色々便宜を図っていただいた。
 2次会まで参加したのは5人だったが、その場でも有田の将来のこと、次回はもっとこんな連中にも参加させようと熱い議論が大いに交わされた。

 いままでいろんな所に講師で呼ばれたが今回ほど皆さんが真面目で、最後まで熱い議論を交わしたのは有田が初めてだ。
 当初は日帰りする予定だったが、せっかくの機会だから、翌日、窯元を含め何社か訪問しようと思い、宿泊することに変えたのは正解だった。


ウイルスバスター トレンドマイクロ・オンラインショップ
 いまなら3年版ダウンロードに2か月無料プレゼント(2009年11月30日まで)

高速道路無料化は必要ない。

2009-09-02 23:58:06 | 視点
 いよいよ民主党政権が誕生することになった。

民主も自民も選挙目当てのばらまき政策を打ち出していたが、いざ政権を取ってみると財源問題が現実のものとして民主党にのし掛かってくる。

マニフェストも精査すれば矛盾する政策が結構書かれている。そういう意味では選挙目当てのバラ色政策と批判されても仕方ない分がある。

高速道路の無料化と二酸化炭素の排出削減もその一つだ。

民主党はマニフェストで高速道路の段階的な無料化を挙げているが、その一方で二酸化炭素排出量を2020年までに25%削減(1990年比)する方針を掲げている。

自民党の15%を大幅に上回る削減である。

かなり思い切ったやり方をやらないとこの数字は達成できないだろう。

その一方で高速道路を段階的とはいえ無料化し、さらにガソリン税の暫定税率廃止も打ち出している。

これらは自動車利用促進政策、すなわち二酸化炭素排出促進につながるもので、両者は相矛盾する政策である。

高速道路は現行の土日祝日1,000円でいい。

最低限の財源確保も必要だ。

被災地からのレポート(4)--心のケアが必要

2009-09-02 17:49:49 | 視点
 美作市・佐用町豪雨水害で、佐用町に住む70代の女性が被災数日後、自ら命を絶った。将来を不安視しての自殺と思われる。こうした悲劇が起きる度に「心のケアが重要」という言葉がいわれる。では、本当に必要な心のケアとは何なのか。どのようにすればいいのだろうか。

◆話すことで不安解消に

 あまりにも悲しい出来事だった。とても他人事とは思えなかった。
家を新築して1年ぐらいだったらしい。4人家族と新聞に載っていたから、同居かどうかは別にして、家族はいたと思われる。それなのになぜ。なにも死ななくても、と思うが、軽々しくそんな言葉はいえない。もしかすると母もそうなったかもしれないし、被災者誰もにその危険性があったからだ。
 地方の町はいずこも過疎化、高齢化が進み、残っているのは高齢者ばかり。その上、独居か2人住まいだ。家族はいても多くが離れた都会に住んでいる。被災直後は帰ってきても、いずれそれぞれの居住地に帰る。後に残るのは寂寥感と、なにもかも失った絶望感。誰がこの気持ちを共有してくれるのか・・・。それで将来に絶望するなとはいえない。それでもなおかつ命を絶つのは待って、といいたい。

 「被災者の心のケア」とはよくいわれる。
しかし、それがなぜ必要なのか、心のケアとは何なのかは、実のところよく分かっていなかった。今回、母が被災者になるまでは。
そして、この言葉がいわれるほどには実施されていない
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◆あなたの気持ちが欲しい

「わたしゃ、あなたの心が欲しい、というのは恋人同士の台詞だよ」

「皇后陛下が被災地を見舞われて、よく言っているだろうが。手を取って『頑張って、頑張って』と。あれでいいのよ。モノじゃないの。気持ち。気持ちを表してもらえばいいのよ」



  全文はリエゾン九州のHP

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