栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

私が外で日本酒を飲まない理由~日本酒はなぜ売れないのか(2)

2012-01-31 09:40:47 | 視点
6.私は外で日本酒を飲まない

 日本酒党でいまも燗酒を飲みながらこの原稿を書いているが、外では私はほとんど日本酒を飲まない。

それでも冬は熱燗を飲みたくなることがあり、たまに外でも飲むことはあるが。

 なぜ外で日本酒を飲まなくなったのか。

それは飲み方を強要されるのが嫌だからだ。
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 もう一つは、店の側に商品知識がなさ過ぎる。
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7.焼酎に比べ、日本酒が不人気な理由

 焼酎ブームももう終わりだが、その前に日本酒ブームがあったのをご存知だろうか。

ところで日本酒と焼酎、ブームはどちらが長かっただろうか。

日本酒ブームのほうが短かったような気がする。

 それにしても驚いたのは焼酎が全国でブームになったことだ。焼酎は地域限定商品

        ・
        ・
      (以下略)


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旭酒造 獺祭 (だっさい) 純米大吟醸 磨き三割九分 1800ml 山口県
獺祭 だっさい
旭酒造


日本酒はなぜ売れないのか。(1)

2012-01-27 11:24:26 | 視点
 年末年始アルコール摂取が増えた御仁も、さすがにこの頃ともなれば普段通りの生活に戻っているに違いない。

それにしてもこの国の人々は景気に関係なく飲み会が好きなようだ。

そこで今回はちょっと日本酒に関係した話を。

 アルコール類の売り上げが下がり始めて10数年になるが、酒類の中では日本酒が最も減少している。

焼酎の売り上げも一時の勢いは見られなくなったが、それでも日本酒よりは売れている。

 では、なぜ日本酒の販売量が減ったのか。それは飲む人、飲む量が減ったからだが、

日本酒が選ばれなくなった背景・原因を探ってみよう。

1.若者のアルコール離れ

 よく言われるのが若者のアルコール離れである。

 実際、日本酒に限らずビールの売り上げも減少傾向が続いているが、その中で唯一伸びているのが、ノンアルコールビール


2.宴会離れ

 次に言われるのが宴会の減少である。

中国人観光客でさえ昨年後半から団体客が減っている時代

 ひと言で言ってしまえばソーシャルライフスタイルの変化


3.日本酒は悪酔いする

 「日本酒は悪酔いするから」飲まないという人は結構多い。特に女性の方に多い

 留意しなければいけないのは、イメージがものを左右する

          (略)

4.人はリスクを犯さない

          (略)

5.人間関係の煩わしさ

          (略)


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パラダイムをシフトしよう。

2012-01-10 16:43:49 | 視点
皆さん年末年始はどのようにお過ごしになりましたか。
私はいつも車で帰省しますが、今回は安全を優先し列車で帰りました。
お陰で久し振りに車中読書を楽しむことができましたが、帰省中の外出には非常に不自由をし、改めて地方の足について考えさせられました。

 4日に帰福しましたが、福岡はまるで冷蔵庫の中のような気温でビックリ。
そのせいか、週末から風邪でダウンしてしまいました。
夜中の咳が止まらなくて苦しい思いをしています。皆さんもご注意下さい。

 では、今年最初の「栗野的視点」をお送りします。

 タイトルの言葉は今年の年賀状に書いたものです。
因みに昨年は「再編の時代」でした。予期した再編は起きませんでしたが、年末になって民主党議員9人が離党し、年明けに新党結成の動きとなり、政界再編の動きは1年遅れで今年起きそうな気配です。

 経済界の方は昨年から再編の動きが出ていますが、再編しなければならないのは企業だけでなく、経営者、特に中小企業経営者の考え方のような気がします。

 実は昨年がパラダイムシフトのターニングポイントになるのではないかと思っていました。
しかし、予想した変化は起きませんでした。少なくとも日本では。

 だが、世界の動き、我が国を取り巻く環境を見ていると、パラダイムをシフトする必要があるように思います。
特に中小企業は、戦略的にパライムシフトを図る必要があるのではないでしょうか。

歴史は螺旋形に進む

         (略)

2番手集団は団子状に

         (略)

生産拠点の集中リスクも

         (略)

ユニクロ方式からの脱却を

         (略)


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喫茶一筋65年でビルを建てる

2012-01-06 18:55:42 | 視点
 某都市の駅前に「さくら」という喫茶店がある。
昔よく見かけた喫茶店といえば聞こえがいいが、早い話が一昔前の喫茶店で若い人(でなくても)が好んで入るコーヒーショップではない。
駅のすぐ前という立地が好立地だったのは昔で、いま地方の駅前は皆軒並み寂れており、ここも例外ではない。
つまり昔は好立地だったが、いまは逆に不利な立地になっている。

 列車の待ち時間が20数分あったため、どこで時間を潰すか、駅の待合室で待つという手もあったが、生憎暖房が効いている待合室内の椅子は全て埋まっていたので、暖を取ることも考え駅前の喫茶店で短い時間を潰すことにした。
 外から見る限り、客を歓迎している風にはとても思えないその喫茶店は冷暖房効果を考えてのことだろう、2重扉になっていたが、最初の扉を押すか押さない内に「いらっしゃいませ」という男の声が店の中から聞こえた。
客の姿も見えない内から声を掛けられるのは、客の方としても感じがいいものだ。

 カウンターの中にはマスターが一人。
その前にはサイフォンがいくつか並んでいる。
最近はドリップ式が主流であり、サイフォンを見るだけで、この店がいかに古臭い(いや、古くからやっている)かが分かるというものだ。
 取り敢えずテーブル席の方に行き、コートを脱ぎながら「コーヒー」と注文する。
「ブレンドですね。苦味がある方がいいですか、まろやかな方がいいですか」
ん、注文の受け方がちょっといいね、と感心する。
「まろやかな方を」と返事をしながら、「カウンターの方に座りますわ」とテーブル席から荷物を移す。
コーヒーを飲みながら本を読むつもりで、キャリーバッグから本を取り出しながら、店内を見回してみた。
「創業1946年 馥郁の香りを出し続ける」
カウンター横の額に入った文字が目に止まる。
創業1946年、ということは65年? この店、65年も続いているのか・・。
本を開くのをやめ、マスターに声を掛ける。
「65年ですか? ということは2代目ですね」
「はい先代が始め、私になってちょうど40年です」
「スゴイね~。失礼だけど昔と違って、いま喫茶店をやるっていうのは大変でしょう」
「はい、大変です」

 息子は横浜で有名フランス料理の店にいるらしい。喫茶店を継ぐつもりはないと言っているらしいが、もしかして帰ってくればフランス料理店を出すかも分からない、と言う。
それは帰ってこないでしょう、と私。
孫がパティシエになるというので3代目は孫に期待しているんですよ。

 そんな会話をマスターと交わしながら、出てきたコーヒーを飲む。
なるほど、言うだけのことはある。まろやかでおいしい。

 驚いたのはコーヒー一筋にやって来て、ビルを建てたことだ。
自社ビルで2階にテナントが入っていたというから、テナント収入があるからなんとかやっていけてるのだろうと思っていたが、そのテナントは不況の煽りで1年前に撤退し、今は空き室になっているようだ。
テナント収入があったからやってこれたのだろうと、私が尋ねると、「コーヒーだけで今でもやっていけているんです」と言う。

 さらに驚いたのは、先代は手を広げすぎて倒産し、その借金3000万円を喫茶の収入だけで返済したばかりか、自社ビルを建設(5000万円)し、自宅の建設費3000万円もコーヒー収入だけで賄ったと聞いたことだ。
合計1億1000万円をコーヒー一筋で稼いだのだ。
喫茶店の収容人数は25人程度。目一杯詰めても30人は入らないと思う。
それだけのスペースでこの金額を40年間で稼いだのだから、話を聞きながらビックリした。
「いやー、それは大変でしたよ。自分でもよくやったと思います」
それはそうだと思う。父の借金を背負いながら店を継ぎ、わき目も振らずコーヒーだけを出し続けてきたのだから。
コーヒー1杯の値段は450円。
朝はモーニングセットがあるが、そのほかはせいぜいケーキぐらいで、軽食で稼ぐというスタイルではない。
秘訣を聞きたかったが列車の時間が来たので「今度来た時に又色々お聞きしたい」と言い残して店を出たが、成功の秘訣は恐らく「一筋」にあるのではないかと思った。

 実際、父である先代は目先が聞き、それまで散髪屋をしていたのをコーヒーに目を付けて喫茶店を開業。
豆も神戸まで行かなければ手に入らなかった時代である。
「親父はハイカラでしたね」とマスターが言うように、先代は目先が効いたようだ。
あちこちに手を出し(いまで言えば多角化し過ぎ)、一時は羽振りも良かったが、結果的には時代に奔流され、最後は倒産してしまった。
2代目は3000万円の負債を背負ってマイナスからのスタートである。
それでもコーヒー一筋に脇目も振らず頑張ってきたから、自社ビルも自宅も建設できたに違いない。

 地方都市の駅前の小さな喫茶店でもそれが可能なのだ。
ビジネスはビッグにすることがいいことではない。
スモールだからこそ生き残っていけるという見本ではないだろうか。








明けましておめでとうございます。

2012-01-02 15:08:59 | 視点
パラダイムをシフトしよう。

 いま、世界はパラダイムをシフトしつつあります。

経済消費型のグローバル社会、ユニクロ型経営から、新の意味でのグローバル社会に。

 スピードを緩めると見えてくるものがあります。

中小零細製造業は自社の得意分野を磨き、立ち位置を見極め、必要とされる少量生産にシフトしませんか。

そうすれば見えるものがあるはずです。

 昨年はメルマガ「栗野的視点」「まぐまぐ」から配信)で、

「菅直人の野望」「林原グループの経営破綻が教えるもの」

「消えた消費者を求めて模索する小売業」「TPPを考える場合に重要な視点」

「間違った帝王学~児孫の為に美田を買うな!」等を、

「岡山の技術」粟倉電機製作所、中原鉄工の技術を紹介しました。

今年もさらなる情報発信をしていきたいと思います。


                         栗野 良