栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

東北旅行で垣間見た頑張る企業(1)

2013-05-27 20:28:23 | 視点
 「この辺りも民家がずっと向こうまであったんですよ。いまはなんにもないけど。みんな津波で流されてしまったんです」

 仙台空港まで後数百メートルに近づいた時、それまで明るく喋り続けていたバスガイドが後ろを向き、涙を拭いた。

3日間、気丈に振る舞っていたが、最後の最後に彼女が見せた涙だった。

「東北の人間は馬鹿正直だから『頑張ってね』と言われると『頑張るから』としか言えないんです。

本当は苦しくて、助けて欲しいんだけど」

「こうして皆さんが観光に来てくれることが励ましになるんです。来て土産を買って、お金を使ってくれることが

励ましになるんです。そう私らも言っていますけど、本当は・・・」

 4月29日から5月1日まで東北観光旅行に行ってきた。

3年前から弟と「みちのく桜旅」に行こうと約束しながら、やっと実現した旅だった。

昨夏、すい臓がんの手術をし、旅行の10日ほど前に転移を疑わせる影が見つかったので、体調が悪ければ

取り止めてもいいと思っていたが、大丈夫と言うので、そのままツアーに参加することにした。

 もしかすると、これが兄弟で行ける最後の旅行になるかもしれない。そんな思いを胸に秘めながら行ったので、

私には特別な意味がある旅行だった。

アイデア弁当

 それはさておき、東北観光でも多少の驚きと発見、ヒントに出合ったので、それらを紹介してみたい。

 まず感心したのが弁当

         (以 下 略)


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モノづくりの新しいパラダイムは何か(1)(2)(3)~読者からのメール

2013-05-22 07:15:00 | 視点
 今回はお馴染みの読者、産業技術総合研究所 招聘研究員・清水肇さんから届いたメールをお届けします。

 庭にカタクリの花を買って植えていたがなかなか咲かないと1、2か月前に言われていましたが、
やっと咲いたそうです。

> カタクリは咲きました。黄色と紫です。

カタクリの花に園芸種があるとは知りませんでしたが、黄色の花が咲くカタクリもあるというのは
聞いていましたが、私はまだ見たことがありません。黄色は園芸種なのでしょうね。

 以下は清水さんから届いたメールです。<>内は栗野の書き込みです。

 首相が経済外交を展開して、又世の中が回り始める切っ掛けとしてのパフォーマンスは良いのでしょう。
首相の緻密な詰めは分りませんが、簡単に世の中明るくなるのですね。
しかし1ドル100円を超えるとそう単純では無いのでは、好いこととづくめなら無理してでも
為政者はやるのではとの思いがもたげます。

 <円安のプラス面は株高に表れ、個人投資家などは潤っているようですが、
実体経済への影響は輸出企業を除けば、むしろマイナス面の方が出だしたようです。特に100円前後から。
 企業経営では原材料費の値上げ。消費生活では食料品の値上げが顕著になりだしました。
秋にはさらに顕著になるのではと懸念しています。低所得層、高齢者には厳しいですね。>



 モノづくりの基盤を支える研究を生業にしてきましたので、やはり、何を作り、何に付加価値を付けて、
それををどうやって実行し、貿易から富を得るか、
国の産業構造への原点に戻って今まさに考える時期で、今までのキャッチアップモデルに代わるもの、
カイゼン路線に新たな道をつける模索をも引き続き続けるべきですが。
 金融はバーチャルな富を生みますが、見える富を目指して大いに議論するべき時期でしょうね。


 日本モデルのキャッチアップとも言われ、モノづくりに日本の技術者を引き抜いたと臍を噛んでました。
それなら、何を作るかで日本の出番は有りそうですが、巷ではもう元気がない、委縮しているとも言われます。
モノづくり論に立ち戻った議論が必要かと思います。

 <私はこの1、2年、パラダイムのシフト(拡大型からのシフト)が必要ではないかと考えています。
モノが不足していた時代のモノづくり経営は技術革新や革新技術で新しいモノを作り、それを大量生産
することで安く販売するという方法で伸びてきましたが、モノが溢れた今、
モノに対する欲求(新しいモノに対する飢餓感のような欲求)が減っているように思います。

 若い世代(恐らく30代前半ぐらいまで)がなくしているのは物欲だけでなく、出世欲、社会欲、
さらには性欲すらなくしているように感じます。
こうした層を対象にモノを売っていくのですから、当然、パラダイムをシフトせざるを得ないはずですが、
まだ従来型で進んでいるようです。
頼みの団塊世代が必要としているのはモノではなく時間消費で、食料消費量も彼らが30-40代の頃に比べると
2/3~1/2に減少しているわけですから。>


 多分貿易収支も赤字が当面続くでしょう。エネルギー源の輸入の問題と片づけられていますが、
赤字の別の理由はやはり日本は国益を稼げる売るものの競争力が下がったような気がしています。



        (以 下 略)


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美味しさ、安全、安心の椎茸作りにこだわり、 医師家族が田舎に移住して起業

2013-05-20 18:16:05 | 視点

原木椎茸の味に魅せられて

 「実はこんなこともやってまして」

そう言われて驚いた。つい10分程前に眼科医と聞いたばかりである。

もともと大阪府枚方市で眼科医院を開業。

3年前に生まれ故郷の大原町(現美作市古町)に帰ってきて、いまは週1日だけ市立病院で診察している、と。

 てっきり悠々自適の第2の人生と勝手に想像していたが、案内された場所は原木椎茸の栽培・販売会社。

眼科医と椎茸栽培が即座には結び付かない。

面食らいながら色々尋ねようとして、まだ名前も聞いてなかったことに気付いた。

故郷に帰り、用地を購入し、会社を設立して家族でスタートしたが、それまで椎茸栽培の知識は誰もなく、

全くの素人集団による一からのスタートである。

 親父の「道楽」に家族が従ったのかと思ったが、現実は逆だった。

従ったのは親の方


        (以 下 略)


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岡山の技術:高速回転機械のホームドクター

2013-05-14 15:37:21 | 視点
工場整備を主眼に

 KBKエンジニアリングという社名を初めて聞いた時、「KBK」は何の略だろうかと思った。

「倉敷ボーリング機工」と聞いても、掘削会社か掘削機械関係の会社なのだろうというぐらいにしか思わなかった。

創業当時は自動車のエンジンのシリンダ内径を広げる仕事(ボーリング)を中心に行っており、そのことから付けた社名とのこと。

 その後、溶射技術を活用してプラント部品の修理、保全、機械加工を行うなど、「水島コンビナートの救急病院」としてなくてはならない存在になった。

 その同社がエンジニアリング事業部を立ち上げたのが2005年。

当時、社長だった実兄(故人)と「売上高が1億円になれば分社しようと話し合っていた」が、計画より1年早く達成し、2008年9月にKBKエンジニアリング株式会社を設立。事業部の責任者だった田尻卓治氏が社長に就いた。

 すんなりとした歩みのようにも見えるが、もしかすると兄弟で組織、技術、仕事等に対する考え方に多少の違いがあったのかもしれない。

 「やっつけ仕事になるのが嫌なんです」

 KBKエンジニアリングの業務の中心は遠心分離機、遠心脱水機の整備が中心

              (略)

記憶に残すな、記録に残せ。

              (略)

職場は男を鍛える道場

              (略)


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不審な電話番号に注意!

2013-05-13 07:26:08 | 視点
 またまた未公開株購入、ベンチャー株投資、不審株購入を勧める電話が増えているようだ。
この種の電話は手を変え品を変え、繰り返しやってくる。

 このところ全国で急増しているのが無言電話。
ケータイからだったり、固定電話からだったりするが、番号通知でかけてくるようだ。
電話番号は「81645605040」。

 最初この番号を見た時、ケータイ番号かと思ったが、ケータイなら「090」か「080」で「81」で始まるケーター番号はない。
では「81」で始まる番号は何か。
実は「81」は日本を表示する番号なのだ。
つまり上の番号は日本を示す「81」と、それに続く「0645605040」から成っている。
国際電話をかける場合のルールに直すと「81+645605040」となる。
「81」の表示がなく、「0645605040」と表示された番号でかかってきている例もあるようだ。

 共通しているのは、受話器をとっても無言のまま。
時間帯を替えて何度かかかってくる、ことだ。

 コンピューターからランダムにかけてきているのかとも思うが、どうも機械的な発信ではないという報告もある。
ただ、無言電話というだけで、それ以上の実害報告がないので、「気味悪るい」という感じで皆終わっているが、この電話には注意したほうがいいだろう。

 というのは、振り込め詐欺の事前調査が疑われるからだ。

 電話に出る相手が誰かを判断している。
 男か女か、年寄りかそうでないか。
 どの時間帯でも同じ人間が電話口に出るか否か。


 振り込め詐欺といえば以前は、息子を装って電話をかけ、ATM等から振り込ませる手口だったが、
最近増えているのが、振り込みではなく、近くに現金を持って来させ、「息子の友人」と称する人間が受け取る、あるいはひったくる手口だ。
 つい最近も、息子と称する電話で呼び出された女性が現金約1千万円入りの袋をひったくられた事件があった。

 冷静になれば分かることでも、最初に息子と勘違いすれば、後は多少おかしいなと思っても、気が動転して相手の言いなりになってしまうものだ。
 注意しろと言っても、その場になるとなかなか出来ないもので、
防ぐ手立ては、自分一人で判断しないこと。
まず誰か身近な人に相談することだ。
そうすれば、息子に電話してもう一度確かめてみよう、といったような行動ができるはず。

 家庭の電話は女性が出ることが多いが、普段より男性が出るようにするのも防衛手段になるかも。
いずれにしろ、くれぐれもご用心を。







真実は岩をも穿つほど強いか

2013-05-06 12:58:03 | 視点

 巨大な花崗岩に入った小さな割れ目。

それを突き破って育ち、花を咲かせた桜。

巨石を割って咲いたことから石割桜と命名され、1923年には国の天然記念物に指定されている。

樹齢360年超。風雪に耐え、今も枯れることなく花咲かせている様は見事と言うしかない。

眺めて「立派だな」「きれいだね」と言うのもいい。

だが、咲いている場所は盛岡地方裁判所の構内である。

なんとも暗示的ではないか。

「真実は岩をも穿つほど強い」

「どんなに隠そうとしても真実は必ず現れる」

「裁判所ですら真実を明らかにするのは岩をも穿つ信念と力がいる」

「真実を、正義を貫こうとする場合、常にそれを塞ごうとする巨石のような力が働く」等々。

様々な言い方ができるかもしれない。

しかし、裁判官は本当に正義の味方か、公平な裁きを行っているのか。

司法の独立、公平な裁判が行われるというのは実は幻想ではないのか。

裁判は常に時の権力によって左右され、裁判官は検察官と共に権力の側に立っている。

冤罪の大半は検察と裁判官の共同作業によって生まれているのだ。

真実を、正義を貫き、真実が、正義が生き残るためには多くの人が長年に渡って支えてきたからで、

そういう支えこそが必要ということをこの写真は教えてくれている。


 岩手県盛岡市、盛岡地方裁判所構内の石割桜

一番上の写真の後ろに見えるのが盛岡地方裁判所の建物である。



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