栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

世界を変える九州の技術

2004-12-22 10:36:33 | 視点

リエゾン九州新年会~いい日始まり2005~



新春講演
「世界を変える九州の技術」
  講師:ジャーナリスト 栗野 良


    国立劇場やボーイング社に採用された九州の技術、
   髪の毛よりも細い穴を開ける装置を開発した企業、
   誤差はミクロン単位という精密部品を製造する技術、
   非接触搬送で半導体産業を変えようとしている企業、
   火ではなく水で調理する調理器・・・。

    そんな素晴らしい技術を開発している企業1社1社を
   長年、九州の技術を取材し続けているジャーナリスト・
   栗野 良が、開発秘話を交えながら紹介します。


  栗野 良~プロフィール~

   テクノロジー&経済・経営分野で執筆・講演活躍をするジャーナリスト
   人と技術と企業のコーディネーター
   「リエゾン九州」代表

   【著書】「日本のゴルフ場が危ない」
    地元経済誌連載:「九州のテクノロジーに未来はあるのか」
            「これがベンチャースピリッツ」
            「裏から見た福岡流通戦争」「福岡ホテル戦争」など。

 
■日 時: 平成17年1月18日(火)
■講 演: 17:00~受付開始  17:40~講演開始
■新年会: 18:45~受付開始  19:00~開会
■会 場: セントラルホテルフクオカ 3F
      福岡市中央区渡辺通り4丁目1ー2(九州電力ビル横)
 主催 / リエゾン九州 2005新年会実行委員会 


ペンタックス*istDsを買った。

2004-12-16 20:22:28 | 雑感
 とうとうペンタックス*istDsを買った。
仕事柄カメラは必要で、銀鉛一眼レフは3台も持っている。
といっても安いものばかりだが。

 この間久し振りに銀鉛カメラを使ってみた。
あのシャッター音を聞くと、いかにも写真を撮っているという感じになる。
狙った瞬間もきちっと押さえられる。
やはり銀鉛一眼レフのよさを再認識した。

 しかし、デジタルが出てからは銀鉛一眼レフの出番はなくなった。
代わりに愛用しているのがニコンクールピクス5700だ。
静止画を撮るにはいうことない。
ただ、人物撮影の場合は1テンポ遅れてシャッターが切れるから、どうしてもいい表情を逃してしまう。
それでも不満はそれ程なく、もっぱら仕事にはニコンを持って行っていた。
コンパクトなのも気に入っていた。

 ところが、今秋からデジタル一眼レフが10万円台に下がったので、思い切って買うことにしたのだ。
最初はペンタックスを考えていたが、オリンパスがレンズ付きで9万円台で出すというので、オリンパスの発売を待ち、雑誌の記事も読み、やはりデジタル専用設計のオリンパスを選んだ。

 しかし、実際に撮影してみると、私にとってE-300は使いにくいことが分かった。
そこでベスト電器福岡本店に持って行き、ペンタックス*istDsに交換してもらった。
こういうこともあろうかと、買う店はベスト電器本店を選んでいてよかった。
この辺の対応は昔からベスト電器はいいのだ。
古くはワープロ専用機の出始めの頃、30万円近い専用機を買ったが、これもN社製の調子が悪くS社製に換えてもらったことがある。

 画質だなんだという評価があるが、私の仕事ではそこまで要求されないし、となると自分が使いやすいかどうかではないかと思う。
購入までネットで色々情報を仕入れたが、結局、操作性についての情報はどこにもなかった。
最終的には買って、自分で使ってみないと分からないということか。

 しかし、オリンパスE-300をペンタックス*istDsに交換したことで、収支計算は高く付いた。
 本体は交換できたがCFカードは無駄になったし、新たにSDカードを買わなければならなくなったので、本体価格差3万円+アルファーの支出になってしまった。
これが痛かった。

建築家・家具業者必見の技術と、プロが教えるHPの作り方

2004-12-16 09:44:05 | 視点
 師走も中旬というのにこの暖かさは地球温暖化という以上に異常な感じがします。
何事もないようにと祈っています。
 さて、今月のリエゾン九州は年内最後の例会だけに力を入れた企画をぶつけていま
す。

 一つは勉強会のテーマにHPの活用法を持ってきました。
いまやビジネスにしろ情報収集にしろHPを抜きにはできませんが、その活用法たる
や意外にご存じないのではないでしょうか。

 どうすればアクセス数が増えるHPを作れるのか。
その仕掛けは・・・。

 そんな皆さんの疑問にプロのやり方を伝授します。
「そこまで喋らせるんですか」と文句を言われましたが、「出し惜しみをせずに教え
てよ。その内いいこともあるから」と懐柔して企業秘密を喋らせることにしましたの
で、乞う、ご期待です。

 もう一つは企業発表の内容です。
今回、九州の優れた技術を取材し、来春出版する予定ですが、私が真っ先に候補に上
げたのが日南家具工芸社です。

 宮崎・日南市という超ローカルにありながら、ボーイング社の仕事もするなど技術
は超一流です。
 特に木工による3次元加工技術を得意とし、家具産地・大川との差別化を図ってき
ました。

 その同社が今回、購入しやすいようにと「普及版ら旋階段」を開発しました。
数々の技術開発により、従来の同社製のら旋階段の大幅価格ダウンに成功。
その1/4模型を持参しての発表です。
家具業者、建築設計事務所の方には、是非参加して同社の技術に触れてもらいたいと
思います。


             --記--

●日 時:12月18日(土) 13:30 ~ 17:00
    ★(例会は基本的に第3土曜日に開催します)
●場 所:福商会館(大名1-12-57)の2F
      天神西通り、岩田屋本館(旧Zサイド前)の前に大福うどん、
      ケンターッキーフライドチキンがあり、その角を赤坂方向に
      入ると角から2、3軒目左手のビル(1FにPumaの赤いショップ)

●内 容:

発表企業
「三次元立体工芸品・木製らせん階段の普及について」
発表者 : 株式会社日南家具工芸社社長 池田誠宏氏

 売上不振が続く木材加工製造業の中にあって、海外からもその技術を高く評価
 され受注を得ている木工工場が宮崎・日南にあります。
 独特の加工機械を使用して作り上げる極めて曲線的な工芸品の数々。
 ら旋階段のような曲がりくねった立体工芸家具を驚異の精度で作り上げる独自の
 加工技術が今注目されています。
  現在、木製ら旋階段を製作する技術は全国でも同社にしかありませんが、
 今回は従来、高価だったら木製旋階段の価格を落とす技術努力により低価格で
 提供することが可能になりました。

 発表目的:販路拡大

●例会参加は誰でも自由です。
  参加費用:会員・非会員共に1,000円。
●例会後、懇親会を予定しています。
   予算3,000円。


こんな幹部・社員が会社をダメにする。

2004-12-12 08:55:57 | 視点
客から逃げる販売員、
OL感覚を許す社員

 ある異業種交流会の席上で、最近、目に付くおかしな光景が話題になった。口火を切ったのはA社の社長で、「実はここに来る前に、ちょっと買い物をしてこようと思い某量販店に寄ったんだが、いくら待っても販売員がそばに来ない。それどころか、こちらが近づくと逆に離れていく。一体、こいつらはモノを売るつもりがあるのか、と腹が立ち、結局買わずにきた」と憤懣やるかたないという感じである。

 その話を聞いたB氏。「あるある。ひどいのになると、従業員同士が話をしていたり、メーカー派遣の若い女の子と店の従業員がおしゃべりをしていることが多い。先日の勉強会で、『売れなくなると売り場が荒れる』と言われていたが、こういうことなんですね」。

 話は流通業の現場からさらに広がり、各自の社内のことにも及び始めると、C氏が「社内の恥をさらすようだが」と話した内容は同席者の誰もが思い当たったようだった。
 電話が掛かってきていたのに、それが担当者に伝わっていない。先方はメモまで頼んだのに、その内容が伝わってないことが度々あるというのだ。
 単純な伝達ミスといってしまえばそれまでだが、問題はなぜ、そんな単純ミスが繰り返し起こるのかということである。

 言えることは、この種のミスは大企業ではまず起こらないということである。
結局、中小企業の場合は現場の仕事を早く覚えさせることで手一杯で、接遇等の教育を行う時間と暇のないことが一因だろう。
 しかし、大事な電話の取り次ぎミスで仕事を逃すこともある。となると、たかが電話とか、たかが接遇と見過ごすわけにはいかなくなる。

 するとD社長が自社の改善例を披露した。
同社もその種のミスが多く、顧客から時々苦情が入っていたそうだ。そこで社内の様子を注意して見ていると、あることに気付いたと言うのである。ミスをする部署の上司や古い社員がそれらのミスを「またか」というあきれ顔で許していたのだ。D社長が早速リーダー達を呼び、ミスを笑って許す彼らの体質を叱責したのはいうまでもない。このように多くの場合、古い社員の、なあなあで許し合っている体質こそが問題である。

「振り社員」と「スケジュール幹部」

 「A社長には参りましたよ。『おたくの会社は夜遅くまで頑張ってらっしゃるね』と嫌味を言われてしまいました」とD社長が真顔で言った。夜遅くまで会社の電気が点いているのをみて冷やかされたのだ。
 昔ならいざ知らず、たしかに今の時代は量ではなく質が問われる時代。長時間労働は非効率の代名詞みたいなものだろう。1フロアだけでなく、全フロアの電気が夜遅くまで点いているということは、よほど労働集約型の仕事内容か、経費の無駄遣い以外の何ものでもないかもしれない。

 それでD社が社員の仕事内容をチェックして分かったことは、「振り社員」が多いということだった。
 パソコンを操作しているから、昼間は営業で外出しているから、夜、帰社後にデータ入力や明日の仕事に備えて情報収集しているのだろうと考えていたのだ。「うちの社員は働き者」と自慢にさえ思っていた。それにしては営業成績が上がらないのを不思議には感じていたが。

 営業は一度社外に出れば何をしていても分からない。また、あまり細かいところまでチェックしていると社員の志気にも影響する。そう考えて社員一人ひとりの自主性に任せていた。その代わりに結果だけはうるさく言っていた。ところが、ある社員が現時点での自分の営業成績を答えられなかったのには愕然とした。その社員は自分が今月いくら売り上げているのかも計算せずに仕事をしていたわけだ。

 なぜ、こんなことになったのだろうと調べてみると、やはり幹部に問題があった。目標設定をせずに仕事をさせていたのだ。毎朝、仕事の指示をしていたと思ったのは、ただ単に今日の行動予定を聞いていただけだったのだ。仕事をする振りをしている社員に行動管理だけをしている幹部。これでは成績が上がらないもの当たり前だろう。

パソコンで火傷する。

2004-12-10 14:00:42 | 雑感
 ノートパソコンはやけどの危険性があるから要注意。
ノートパソコンはデスクトップと異なり、A4程度の大きさの中にすべての機能を収納させなければならないから、どうしても隙間がなくなり、空気の流れが悪くなる。
その上CPUは年々高速になり、熱を持ってくる。

 ところがファンもデスクトップのように強力でないし、吸気と排気口がうまく開けられているものはいいが、大抵の場合排気口しか開けられてない。
そのため熱をうまく外に出せない。
というわけで、パームレストの下辺りが熱くなることが多い。
恐らくその下にCPUを配置しているのだろう。

 ところで、いつ頃からパソコンが熱を持ちだしたのだろうか。
恐らくPentium2の頃からではないかと思う。
以前私が使っていたPentiumu2搭載マシーンはパームレストの部分が熱で変色したからそうだと思う。
それでもその頃はデスクトップ中心で、ノートを使用する割合は1/4ー1/5だったので、それほど困った記憶はない。
だが、現在のノート(Pentium3 700)に替えてからノートの割合が1/3、あるいは60%程度と逆転していた時期もあったので、熱くなると時々掌を水で冷やさなければならなかった。

 低温やけどは非常に危険である。
高温の場合は「アツー」と一瞬で離すからむしろ被害は少ないが、低温の場合は多少熱を持っているなぐらいの感覚で、そのまま接し続けるから気が付いた時には細胞組織が奥まで破壊されている。
むしろ危険性は高温やけどより低温やけどの方が高いのだ。

 私は10代の頃にアンカで足に低温やけどをしたことがある。その時は大きな水疱が出来たが、本人にも周囲にもやけどという意識がないからきちんとした手当をしない。
そのため治りも悪いし、治っても後々までやけどの跡が醜く残る。
パソコンの場合は掌の組織がやられ、ひどい時は感覚障害になったりするので要注意だ。

 では、低温やけどを防ぐ手だてはあるのか。
一番いいのは長時間ノートパソコンの上に掌を置かないことだ。
私の場合はノートパソコンの下に放熱シートを敷き、熱を貯めないようにすると同時に、パームレストの部分にゲルでできたパッドを置き、その上に掌を載せ、直接パソコンの筐体に皮膚が触れないようにしている。
それでもゲルを通して熱が伝わってくるから、90分以上はノートパソコンを使わないようにしている。
 放熱シートは低温やけど対策というより高熱によるCPUの暴走防止目的で売られているもので、低温やけどの防止という意味ではあまり役に立たない。

 対策3はCPUに負荷をかけるような仕事を長時間しないことだ。
例えばCD-ROMをブンブン回すとかいろんなソフトを一度に開いて使用するとか。
どれもこれもあまり有効な手だてはいえない。
最も有効な手だては時々水で掌を冷やすことかもしれない。

 いまやパソコンで最大の問題は熱対策になりつつある。
特にPentium4になってからは熱対策はCPUの暴走を防ぐために非常に重要になっている。もはや空冷ファンではCPUのオーバーヒートを防ぐことが出来ず、車並みに水冷ラジエーターが売られ出した。
それでもまだデスクトップは内部に空間があるから、風の通り道さえきちんと作ればいいが、ノートの場合は空間がない上に通風ができないので、どうしても熱が内部に籠もり、その分高熱になる。
となるとノートには高速CPU、高機能、多機能を求めない方がいいのかしれない。

 だが、省スペースの問題からオフィスでもノートが中心になりつつある。
ということは、今後、ノートパソコンによる低温やけどが社会問題になるかもしれない。
パソコンメーカーも低温やけどの危険性を謳ってないから、製造者責任を問われることになるのではないか。
 ともあれ皆さん、パソコンに限らず火遊び、おっと違った「やけど」には努々(ゆ
めゆめ)ご注意を!

この時期に増える葉書

2004-12-02 08:13:36 | 雑感
 12月になると急に増える物がある。
まず街で見かけるのがクリスマスツリー。
ついで店頭で目に付くお歳暮商品。
そして郵便ポストに毎年数通配達されてくる喪中葉書である。

 喪中葉書の形式は大体決まっているようで、
誰それがいついつ何歳で永眠致しましたというパターンは皆一緒である。
しかし、よく見ていると微妙に違ってきている。
今年届いたものの中で、おやっと目を引いたのは横長のものだった。
書き出しも「喪中のため新年のご挨拶は・・・」ではなく、
「今となれば、世界一の母でした」となっていた。
差出人はコピーライターである。

 喪中葉書というのは定型文で、どこをどう変えようにも変えられないようだが、こういう変え方もある。
実母のことを思い出させる文章の中に、さりげなく本人の職業をも思い出させる葉書で、妙に感心してしまった。

 また、非常に信心深い人もいるもので、永眠日を見ると今年の1月始めになっていた。
ほぼ丸々1年も喪に服しているわけだ。
ここまでしてもらえると彼岸に旅立った人も幸せに違いない。

 なかには相手の意図を図りかねるような葉書もある。
今まで交流もなかったり、すでに年賀他の挨拶も途絶えて久しい人から突然届く喪中葉書である。
どう見ても名刺をひっくり返して、家族で手分けして出したとしか思えない。

 意図を図りかねる葉書といえば、年賀状に家族写真を送ってくる人だ。
それまで家族ぐるみの付き合いをしている人なら、家族が写っている年賀状をもらってうれしいが、そうでない人から家族の写真をもらうと戸惑ってしまう。
どうも幸せの押し付けのような感じがして、私はあまり好きではない。

 押し付けといえば、実は喪中葉書もそうで、本来は年賀のご挨拶を頂きましたが、私の方は失礼させてもらいますという断りで、出さないで下さいよ、ということではない。
それが年末に届く喪中葉書はどうも「出してくれるな」という拒否的な意味合いを強く感じあまり好きにはなれない。

 私は父の時も妻の時も喪中葉書はどこにも出さなかった。
父はクリスマスの時だったので、いまから葉書を注文しても間に合わないだろうということもあり、母には出さなくていいと伝えたが、こういう形式にうるさい弟はきっちり出していた。
だが、私は最初から出さないと決めていたので、どこにも出さなかった。
 妻の時も同じだった。
年賀のご挨拶を頂いた方には寒中見舞いという形で2月に出した。

 妻のことに関しては、私はいまでも「旅立っている」と思っているから、「旅立ち」という言葉しか使えない。
状況を詳しく知らない人には「逆単身赴任」で私は一人残されていると説明している。

 いままで私は「栗野的通信」というタイトルでメールを発信していたが、妻の旅立ち以後、親交があった方達に妻の病気を含めた当時の状況を知ってもらうために、「栗野的通信」に綴ったので、この名称で他の情報を配信するのを止めた。
以後、「栗野的通信」は今まで封印してきた。
代わりに「栗野的視点」「栗野的雑感」のタイトルで配信するようにしたが、ごく最近、「栗野的通信」をブログ上に復活した。
そろそろ一つのケジメを付ける時期にきているかもしれないと思ったからである。