栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

いい加減に決別したい政治の私物化意識~長崎市長選が教えたもの

2007-04-25 23:43:26 | 視点
 選挙は最大のエンターテインメントである、と誰かが言っていた。
たしかに主役、脇役入り交じり繰り広げられる選挙運動は下手なドラマよりよほど面白い。選挙戦の視聴率(特に選挙後の報道)が高いはずである。

 今回の統一地方選でも数々のドラマが繰り広げられ見応え十分(?)だった。なかでも注目を集めたのは夕張市長選と長崎市長選だろう。
 夕張市長選は企業でいうなら民事再生手続けを申請した企業の再生をどこが請け負うのかという構図に似ている。
手を挙げたのは異業種からの参入組ばかりだったが、最終的には唯一手を挙げた同業者が再生することになったようだ。
驚いたのは選挙好きのおじさん、羽柴秀吉氏が2位の得票数を獲得したことだ。それほど夕張市は困っていたということかもしれない。

 一方の長崎市長選は当初、無風選挙と見られていたが、選挙戦のさなかに前長崎市長の伊藤一長氏が凶弾に倒れるという悪夢のような出来事の後、一転混戦模様になった。

 過去の選挙パターンでいえば、弔い合戦はほとんど勝利である。
それは陣営側の結束が一気に高まるからであり、そこに日本人の判官びいきも味方し、競り合いの闘いはもちろん、4分6分で負けている場合でも逆転勝利している。
にもかかわらず、なぜ今回は過去のパターンと違って負けたのか。

1.顔が悪かった。
   (略)

2.出馬宣言の時の態度が悪印象だった。
   (略)

3.柳の下のドジョウを狙った。
   (略)

4.長崎市民は伊藤前市長を愛してなかったのか。
   (略)

 では、長女が言うように本当に伊藤前市長は長崎市民から「その程度の存在」と思われていたのだろうか。
それはむしろ逆である。

という事実を知れば、上記のような言葉は出てこなかったに違いない。

 ところで興味深いのは田上、横尾両氏の得票地域である。

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政治は家族のものではない。

2007-04-23 23:57:44 | 視点
 前長崎市長・伊藤一長氏の娘婿、横尾誠氏が伊藤氏の「意志を継いで」立候補したが、結果は落選。
 落選挨拶の際、横尾氏の妻であり、伊藤氏の長女が「率直に言わせてもらえば、長崎市民の方々、父伊藤一長は、その程度の存在だったんですか! 残念です。父が浮かばれない。愛する長崎にこんな仕打ちをされて…」と言ったようだが、この言葉を聞いて横尾氏が当選しなくてよかったと感じた長崎市民は多いのではないだろうか。

 伊藤一長氏と横尾氏は別人格であるし、伊藤氏の政治姿勢を評価した人は多いかもしれないが、それがイコール横尾氏とはならないのは当然のことである。
 長崎市政は長崎市民のものであり、伊藤家のものではない。
それをこの人は勘違いしている。
 長崎市民は伊藤前市長を愛していただろうが、だからといって長崎に住んでもいない人物、政治姿勢さえ分からない人物に投票しろというのはおかしな話だ。
 逆にいえば、こういう人が当選していたら市政は公私混同される恐れがあるだろう。


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世襲政治を防いだ長崎市民の判断

2007-04-23 01:58:11 | 視点
 今回の統一地方選の焦点の一つに長崎市長選があった。
選挙戦のさなかに前長崎市長の伊藤一長氏が銃弾に倒れるという言語道断の出来事があったからだ。
近年、日本社会の右傾化、暴力化が進んでいたが、ここまで来たかとまさに驚天動地。
伊藤氏の無念はいかほどばかりだったかと思うが、その日のうちに身内が立候補を決めたのには驚いた。

 個人の意志を継ぎたいという気持ちは分かる。
しかし、政治家は世襲ではないし、安易な世襲を許してはならない。

 伊藤前市長の娘婿、横尾氏が立候補した背景に同じ西日本新聞の先輩記者、吉田氏の福岡市長当選があったとは思いたくないが、周囲がそのことを例に挙げて立候補を勧めたとは十分考えられる。
 仮にそうであったとしてもまともな政治記者なら、家族だからとか弔い合戦というような気持ちで立候補すべきでないのは分かるはずだ。

 これで当選するようだと長崎市民の感覚を疑いたくなるが、市民は正常な判断に動いたようだ。
これをきっかけに政治家の世襲にノーという国民が増えることを期待したい。





パソコンの動きが不安定なら一度掃除をしてみよう。

2007-04-17 02:10:33 | 視点
 Windows XPになってからフリーズすることはなくなったが、それでも長時間使っているとパソコンの動きが遅くなったり、不安定になることがある。
この傾向は特にノートパソコンで顕著に見られる。
原因はCPUが熱くなりすぎ、制御が効かなくなって暴走するのである。
熱くなると暴走するのは人間もCPUも一緒ということだろう。

 ノートパソコンは狭い筐体の中にいろいろ詰め込まれているため、風通しも悪く、どうしても中に熱が籠もりがちになる。
対策はCPUを冷やすしかなく、一番いいのはスイッチを切ってしばらく休めることだ。
しかし、そうもいかないときはノートパソコンの下からファンで風を送り、筐体を冷やす方法がある。
こうした冷却装置も売っているので試してみるといいだろう。

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 デスクトップパソコンの場合は風通しがいいようにケースに風穴も空いているし、ファンで強制換気をするようになっている。
 ケースに穴が空いているということは、それだけホコリが内部に入りやすいということでもある。
タワー型の場合はスペースの関係で机の上ではなく下に置くことが多い。
逆いえば、それだけホコリが入りやすいということだ。

 このホコリが大敵で、CPUの発熱暴走を防ぐためにCPUの上にはクーラー(ファン)が付いているが、このクーラーがホコリで汚れてしまうのだ。
扇風機の羽根やエアコンのフィルターにホコリがたまると効きが悪くなるのと同じで、CPUクーラーにホコリがたまるとCPUを冷やすことができなくなる。
結果、暴走することになる。

 実はかくいう私もあまりデスクトップパソコンの内部を掃除したりはしないのだが、メモリーを増設したついでにCPUクーラーを見てホコリだらけなのに驚いて、早速、綿棒でクーラーの掃除をした。
いやー、取れるわ、取れるわ。
よくもまあ、これほど汚れていたというぐらいホコリがクーラーにこびりついていた。
CPUクーラーだけでなく、ケース内全般の掃除もしたのとメモリーの増設で、以来デスクトップパソコンの動きは速くなった。

 古いパソコンの改造に一番のお勧めはメモリーの増設。
これだけで随分動きが快適なる。
ハードディスクドライブを大容量のものに替えれば、さらに動きが速くなる。
そして、お金を1銭もかけずにできるパソコン快適化がCPUクーラーの掃除である。
ぜひ一度試して欲しい。

 これは直接速度に関係ないが、こまめに実行して欲しいのがディスプレイの掃除。
特にブラウン管ディスプレーを使用している人は画面上のホコリをこまめに除去することをお勧めしたい。
ディスプレー上に付いたホコリがまるで弾丸のように目を襲っているからだ。
液晶ディスプレーはブラウン管ほどではないとはいえ、ホコリが目を襲っていることに変わりはないので、目の保護のためにもディスプレーの掃除はこまめに行いたい。
 いずれにしろパソコンも大敵はホコリと覚えておくといい。

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リエゾン九州の最近の活動

2007-04-13 12:32:13 | 視点
 リエゾン九州の最近の活動です。

1.サーモウールプロジェクト
 これは会員の阿津坂商事がサーモウールという断熱・調音材を扱い始めたので、それをバックアップするプロジェクトです。
 先週、阿津坂さんとも会い、プロジェクト発足に当たっての確認も済んだので、いよいよ活動に入ります。

 当プロジェクトの事務方は伊藤さんにお願いしていますので、月内に1回目の会合日時等の案内が入ることと思います。

2.Aプロジェクト
 上記プロジェクトとは別に1社指導を始めたところがあります。
熊本の企業ですが、今夕、先方と会い、今後の進め方等を話し合います。
プロジェクト名の「A」はAgriculture のAでもあります。

 価格戦略、販売戦略、ターゲット設定、見栄えのいいHPづくりなど、1から作り上げていく計画です。
 個人的には最も面白さを感じていますが、問題は資金で、そのアドバイスも行っています。

 実は少し前から第一次産業ベンチャーが面白いと考えています。
そのための布石を少しずつ打っています。
 問題はがっぷり組める第一次産業従事者がいるかどうかですが、ヒントはいくつも出してきたのですが、「頑張りますから、協力してください」という点がいままで弱かった。
 がっぷり組めさえすればこの分野は非常に面白いと考えています。

3.マイ箸の制作販売
 マイ箸を持ち歩くようになったきっかけはユウシステムの入江さんですが、その後は福岡金網工業の山本社長に尻を押される形でマイ箸普及活動をしようとしています。
 普及といっても「マイ箸にしませんか」というだけでは絶対広がらないので、実際にマイ箸を購入してもらうことを考えています。
 しかし、同じ購入してもらうなら、どこかとの「懸け橋」になるやり方をと思い、それならいっそ地元で制作し、販売できないかと考えています。

 まず来週水曜日に山本社長と一緒に瀬高・黒木の業者を訪ねることにしました。

 同じ作るならオシャレなマイ箸を作りたいと考えています。
使うことが楽しくなり、人に見せびらかしたくなるようなオシャレな箸を作りたいのですが。

 「マイ箸」はこんな遊び心でやりたいと思います。
現在、マイ箸の購入をお考えの方はいましばらくお待ちいただき、是非リエゾンブランドのマイ箸を購入してください。




ウィルス対策はこれ1本でOK
年間更新料ゼロ円

ブログで失敗しないブラウザー

2007-04-11 12:32:34 | 視点
 「あーあ、またやっちゃった」
ブログを書いていて何度この失敗をしたことだろうか。

 書き上げた内容をアップする前に見え方を確かめてみたりすることはよくある。
確認後、よし、これでOKと、ブラウザーの「戻る」ボタンを押して、先程までの画面に戻るのだが、そこには書きかけの原稿は影も姿もなく、中身が何もない新規投稿画面、という経験をした人は多いのではないだろうか。

 短い本文の場合は書き直しもさほど苦にならないが、長い文の時は力が抜けてしまう。
書き終えてアップするまで、ほかの操作はしない!
せっかく書いた原稿をあっという間になくしてからは、そう心に言い聞かせているのだが、またしても同じ失敗をしてしまう。

 それならとエディターなどで別に本文を書き、書き終わった後ブログのページを開き、コピーした内容を貼り付けるようにしているが手間がかかる。
長い文の場合はそれでもいいが、短い内容の場合はやはり直接ブラウザーの画面で書いてしまう。
そんな時に限って失敗する。

 なにかいい方法はないかとずっと思案していたが、ブラウザーを「ルナスケープ」に替えてから失敗がなくなった。
「戻る」ボタンを押しても書きかけの本文は消えずにそのまま残っているからだ。
 以来、ブログを書くときは「ルナスケープ(Lunascape)」を使うようにしていたが、そのほかにも便利な機能が多いので、いまではインターネットを閲覧するソフトは「ルナスケープ」だけにした。

 まだご存じない方は一度ぜひ使ってみて欲しい。
早稲田大学が開発した国産ブラウザーなので、日本人には使いやすいのもいい。


ブログを書くのに便利なブラウザ「Lunascape」

ハローデイ、ボンラパスを福岡市花畑に出店

2007-04-09 23:03:27 | 視点
 ボンラパスは福岡市内にボンラパス高宮、薬院、百道、西新店の4店を展開。
当初からこだわりを持った品揃えやオシャレな店内がアッパー層を中心に人気を得ていたが、その後景気の低迷にコンセプトの揺れなども影響し伸び悩んでいた、というか当初から明確な企業コンセプトがなかったといえるかもしれない。
 というのは設立母体が福岡地所であり、明確な企業コンセプトの元に店舗展開をしたというより、マンション住民へのサービスとして店舗を作っていったという側面が濃厚だからだ。

 それはさておき、今回、ハローデイの傘下に入ったことで、ボンラパスは再度、品質重視のアッパー顧客層をターゲットにした店作りに転換したようだ。
ハローデイ店舗の顧客層と重複しないためにもそれは必要と思われるが、同社はこの7月25日に花畑店をオープンする予定である。
 ボンラパスが最後に出店したのが01年4月の西新店だから、実に6年ぶりの出店になる。

   全文は「リエゾン九州」HP内の「栗野的視点」に


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あるベンチャー企業の生き方--挫折からの再チャレンジ

2007-04-06 08:36:21 | 視点
 起業から1年以内に消えてなくなる企業は60%以上--。
会社法で最低資本金制度が撤廃された現在、この数字はもっと高いと思われます。
それほど多くの会社が1年以内に消えていっているのです。
あるところは倒産し、あるところは自主廃業でと、それぞれ理由は異なりますが。

 起業することより会社を維持していくことの方がいかに難しいかということです。
それを成長させて行くとなるともっと難しい。
その時々に甘い罠も待ち構えていますし、経営判断を誤ることもあります。
 <「ベンチャー企業を待ち受ける甘い罠」については先頃講演した内容をHPに収録しているので、そちらをご一読ください。>

 国はやれ起業だ、ベンチャーと囃し立てますが、冒頭の数字を見れば起業よりその後の維持の方がはるかに難しいことはお分かりだと思います。
問題はむしろ再チャレンジできるかどうかです。
そういえば最近、「再チャレンジ」という言葉をしきりに唱えている首相もいますね。

 日本はアメリカに比べて再チャレンジしにくいとよくいわれます。
果たしてそうでしょうか。
私は必ずしもそうではないと思っています。
再チャレンジしにくいのは当の本人がしにくくしている側面が随分あると思います。

 はっきりいうと、当の本人がそれまでの支援者、株主に対してさえ、ミスの原因を真摯に語らないからです。
これでは応援しようがありません。

 いまから10年程前、自ら創業し、ベンチャーとして頑張っていた福岡の若者が、ある時会社を外国企業に売却しました。
そして彼はその資金を元にまた新たな会社を興しました。
従来の感覚では会社を創業し、維持、発展させていくのがいいと思われていました。

 人によっては創業に強いタイプ、守勢に強いタイプなどいろいろです。
ところが創業に強いタイプがその後も経営に従事し続けて失敗した例は結構あります。
自分はどちらの経営者タイプなのかを見極めることもこれからは重要でしょう。

 きれいごとではなく、過去をきちんと分析し、どこに問題があったのか、なぜそうなったのかということを、真摯に語れることが、次のステップに繋がるはずです。

             --記--

●日 時:4月14日(土) 13:30 ~ 17:00
    ★(今年から例会は毎月第2土曜日に変更しています)
●場 所:九州大学西新プラザ(早良区西新2-16 tel 092-831-8104)
        博多駅、天神方面からは地下鉄「姪浜」行きで「西新」下車
        7番出口より徒歩10分
●内 容:
2.発表企業
  「コンプライアンス&セキュリティに優れたリモートソフト」
  発表者:株式会社レセプター・平田教光 社長

  ・遠隔地の人に自分が持っているパソコン資料をストレスなく見せることが
   できる。
  ・オフィス内にあるパソコンの資料が出先から見たり、修正が可能
  ・ソフトウエアのインストールの手間、LANの専門知識は不要
  ・シンクライアントパソコンという考え方、使い方もできる。

  今回は商品発表と代理店募集で発表
  



愛する家族ペットだから、ずっと元気でいてほしい。
そんな想いを込め生まれたペット用サプリメントです。
ゴマの健康パワー「セサミン」に、「ビタミンE」もプラス配合。
ペットの元気をしっかりとサポートする、サントリーのPet Health(ペットヘルス)セサミンE

今年の桜は少し変

2007-04-03 23:35:06 | 視点
 今年の桜は少しおかしい。
3月の気温が高かったため開花時期も少し早かったが、なにより全国ほぼ一斉に咲いたと思ったら、先週末の荒れ模様の天候で花吹雪が舞った。

 ところが、よく見ると、まだ蕾があるかと思えば、写真の花のようにまだ花が咲いているのに葉が出た桜もある。
花より咲きに葉が出る桜といえば山桜だが、写真の桜は山桜ではなく、例年ほかの桜と同じように花が咲いていた。
それがことしに限って、まだ花が咲いているのに、はや葉が出てきたのだから驚いた。

 同じ場所でも陽当たりがいい木はもう散りかけているが、そうでない木はまだ6、七分咲きと差が大きい。
植物は異常に敏感というが、地球温暖化の影響がこんなところにも出ているのだろうか。

図解地球の真実―ひと目でわかる温暖化の今と未来 世界の、とても不都合なこと

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福岡で今年一番の黄砂

2007-04-01 19:10:01 | 視点
 午後1時頃外を見ると遠くの空が曇っていた。
花曇りにしては視界は悪すぎる。
午後は雨との予報があったので山沿いではすでに雨が降っているのかと思ったが、それにしても少し様子が違うように見えた。
この曇りようで雨ならかなりの豪雨のはずだ。
たしかに雨は降るには降ってきたが豪雨という感じではない。
そう黄砂だった。

 福岡市内は毎年春の一時期、偏西風に乗って中国から黄砂が飛んできて車の屋根や窓ガラスが汚くなるが、今日がそれだった。
それにしても今回の黄砂はすごい。
視界不良になるほどの黄砂飛来はあまり経験がない。
しかもこの現象は福岡にとどまらず、九州各地から東北地方にかけての広範囲で観測されたようだ。

 中国の砂漠化は年々進んでいるようだが、それに輪をかけているのが開発という名の乱開発。
一人中国だけの問題ではなく、このところ地球規模で進んでいる温暖化、環境破壊が地球の砂漠化を加速させている。
森林伐採をストップさせ、代わりに植林をしていこう。
そのためにマイ箸持参や省エネ生活など一人一人ができることから始めようではないか。
そして声を大にして叫ぼう。
地球温暖化ストップのために政府はもっと力を入れようと。