栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

旨い酒造りにこだわる6代目の挑戦(2)~こだわりの焼酎づくり~

2009-01-30 18:33:38 | 視点
こだわりの焼酎づくり

 「それにしても人が多すぎるな」

社長に就任し、経営者の目で社内を見回した時、売上高と人員がアンバランスなことに気付いた。

大手企業ならリストラをするところだ。いや大手に限らず、再建第一に考えるなら、まずリストラに着手すべきだろう。

だが、輝行はそうしなかった。

「地場中小の蔵は社員といっても皆地元の人で、それこそ父や祖父の代から働いてくれている人達ばかりですから、大手企業のように非情にはなれませんよ」

 かといって余剰人員を抱えたままでは経営がおかしくなる。

そこで輝行が打った手は新商品の開発だった。

新商品を開発し、商品アイテムを増やすことで、皆の仕事を増やそうと考えたのだ。

 最初の1年間は機械の購入や、試作の繰り返しなどの、いわば「仕込み」に追われた。

 よそと違うもの、よそに負けないものを造りたい。おいしくて、個性のあるものを・・・。

そう考え、材料、段取り、仕込み、方法などを一つ一つ見直していった。



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他人と同じことをしていては生き残れない。

2009-01-28 23:28:12 | 視点
 マスコミ等一部には煽る記事もあるが、いまの局面は世界同時不況ではない。
いうなら景気後退局面。
それが証拠に、こんな時でも元気に頑張っている企業や、売り上げを伸ばしているところもある。
通販も食品はいいという報告が届いている。

 世界経済を牽引してきた感がある中国も景気は急激に悪化しているようだが、そんな中国に30年前に進出し、いまでもしっかり頑張っている企業が福岡にある。
中国工場で働いている人間は350人。
景気が悪くなればなるほど(というのは多少言い過ぎかもしれないが)中国工場の
運営は楽だし、日本国内でも売り上げは堅調なようだ。

 創業54年になる(株)福岡ニット。
手編みニット一筋に歩んでいる同社の代表取締役会長・圓藤泰久氏曰く。
「スモール イズ ビューティフル」
小企業・ベンチャー企業は同社と圓藤会長の生き方から多くを学ぶことができるし、元気をもらえると思う。

 今回は私が司会をし、質問もその都度受け付けながら、圓藤会長にざっくばらんに話してもらうというスタイルで進めたいと思う。

 一人でくよくよ悩まずに参加して元気になろう。
 元気な人はその元気を他の人にも分けて欲しい。
 楽しくいこうよ。


      --リエゾン九州2月例会案内--

日 時: 2月14日(土) 13:30 ~ 17:00

場 所:天神・正友ビル5F(中央区天神4丁目5-20 tel 092-761-7397)
       日本銀行(昭和通り沿い)の角を浜の方(須崎公園の方)に
       進む。ガーデンパレス、「ほっともっと」を右側に見、
       もう少し進んだ左側のビル。須崎公園前の大通りに出る手前。

●内 容:
1.名刺交換・自己紹介

   いつもより少し自己紹介の時間を長く取る。
   会社パンフレットや商品パンフレットをお持ちになり、お配り下さい。

2.勉強会
  「他人と同じことをしていては生き残れない」
   講師:(株)福岡ニット会長・圓藤泰久 氏
 
 
●例会参加は誰でも自由。
  参加費用:会員は 1,000円  非会員は 2,000円。

●参加申し込みは事前に!
  当日、会場準備の都合上、極力事前に参加申し込みをお願い。

●例会後、懇親会を予定。
   予算3,000円程度。



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時には自社を社外の目で見ることも

2009-01-27 22:49:36 | 視点
 いまのようにモノが溢れかえっている時代に人は「ニーズ」や「ウォンツ」ではもうモノを買わない。というか、「ニーズ」や「ウォンツ」そのものがもうないのだ。こうした傾向は若者ほど顕著である。団塊の世代以上の層にしても似たような状況で、ほとんどのものはすでに持っている。だから食品、日用品、健康関連商品以外のものは買っても買わなくてもいいモノなのだ。

 こうした状況は個人に限るわけではなく、企業でも似たようなものだろう。
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 市場が拡大している時、企業のベクトルは顧客の新規開拓に向く。
逆に市場が縮小している時はベクトルが内側に向く。既存顧客へのサービス充実である。これをしないと既存顧客すら離れて行きかねない。
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 年が明け、システム系の2社に電話し、あることに気付いた。
企業のトップは案外、社内の実情を見ていないのではないか、と。
何をバカな、毎日報告も受けているし、時には社員と飲みニケーションだってしている、とお叱りを受けそうだが、それは「内部の目」で見ているのであり、組織を「外部の目」で見ていないのではないかということだ。
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「チェ 28歳の革命」、パート2を観たいと思わせた映画

2009-01-24 23:39:31 | 視点
 昨夜、「チェ 28歳の革命」を観た。
あまり自分から映画を観たいと思うことはないのだが、この映画は珍しく観たいと思った。
「レッドクリフ」に比べると観客は少ないだろうと思っていたが、レイトショウという遅い時間帯だったということもあるだろうが、想像以上に観客は少なかった。
 キューバ革命・ゲバラの生涯という映画の内容からして、ある年代以下の層には親しみがないし、製作費で話題になることもないから観客が比較的少なかったのはやむを得ないだろう。

 個人的には上質の映画を観た満足感で幸せだった。
そして久し振りに映画のタイトルの付け方に感心した。
最近は原題をそのままカタカナにしただけという「省エネ」タイトル(彼らに言わせればカタカナの方が受けるから、そうしているというのだが)ばかりだが、この映画は久し振りに日本語タイトルの付け方に感心した。
 原題は「Che Part1」「Che Part2」になっていた。
「Che Part1」を「チェ 28歳の革命」、「Part2」を「39歳別れの手紙」にしたのは配給会社の命名に違いない。
命名者に拍手を送りたい。

 原作はPart1が「革命戦争」、Part2が「ゲバラ日記」である。
タイトルの付け方という意味では映画の方が格段にいい。
タイトル的にはヒットする要因を備えているが、最近のヒット映画は「作られる」から、ヒット作の仲間入りは難しいだろう。

 「レッドクリフ」のパート2はそれほど観たいと思わなかったが、「チェ」はパート2の「39歳別れの手紙」も観たいと思った。
 ただパート1で難を言えば、前半のシーンの展開がキューバ革命成功後の国連での演説やインタビューがフラッシュバックのように何度も差し込まれるので、その点が少し煩わしかったし、歴史認識があまりない人にはストーリーの理解を邪魔したのではないかと思う。

 もう1点。
山中での戦闘シーンの撮影は手持ちカメラではないかと思うのだが、人物像がぶれて少し観ずらかった。

 パート2の撮り方はまた違うらしいから、そういう意味でも楽しみである。


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5000円で2336人の子供を救える。

2009-01-20 16:54:42 | 視点
 16日、新年会を行ったが、今年は少し趣向を変えた。
例年は主宰しているリエゾン九州の会員中心に行うのだが、今年は広く呼び掛けるのをやめ、私が会いたい人達15、16人だけに直接声を掛けた。
結局、総勢18人になったが、2次会、3次会と交流し、楽しい新年会になった。
各人とじっくり話すためにはもう少し人数を絞った方がいいかもしれない。
今度はさらに人数を絞り、ゆっくり、じっくり話せる場を年に何回か作りたいと思っている。

 実は今回の新年会で密かに実行しようと考えていたことがあった。
それは集まった人達に寄付をしてもらうことだが、そのことは事前に一切明かさず、全員が揃い、会の雰囲気もそろそろ盛り上がりかけた頃に、突然、皆に呼び掛けた。
「1人200円寄付して欲しい」と。

 一瞬、皆の顔に怪訝な表情が浮かんだ。
それはそうだろう、理由を言わずにいきなり「200円」と言ったのだから。
「1人200円出してもらうと3000円以上の金が集まる。その金をユニセフに寄付したい」
 それはいいことだ。
皆の顔がそういい、それぞれポケットから200円を率先して出してくれた。
中には500円寄付してくれた人もいた。
さらに2次会でも端数のお釣りを寄付してくれ、総額5400円が集まった。
早速、その金額をユニセフに送金した。

 わずかな金額だが、
3000円で下痢による脱水症状を緩和する経口補水塩(ORS)を467人の子供に提供することができ、
5000円で子供達を失明や感染症から守るビタミンA補給剤半年分を2336人の子供に投与することができるのだ。

 小泉政権以後の格差是認(推奨)政策で、いま日本もひどい格差が生まれ、多くの人が生活に窮している。
それでも世界的に見れば、まだ日本は豊かな国だ。
コンビニの弁当を始め、まだ食べられるのに多くの食物を廃棄処分にしている。

 一方、世界では戦火や自然災害で多くの子供達が餓死している。
わずか5000円だが、それでもこの寄付金で2336人の生命が助かる可能性があるのだ。

 我々は未来に絶望してはいけない。
絶望する未来を作ってはいけない。
希望を見捨ててはいけない。
そのために自分にできることを、
それがどんなに小さなことでも、
1歩踏み出す行動をしようではないか。


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春にもう一度・・・。

2009-01-17 21:48:36 | 視点
 新年会の帰り、カラオケに行った。
カラオケは2年ぶり、いやもっと前か。
記憶さえ定かでない程前なのは間違いない。
久し振りだからか、それとも何かで鬱憤を晴らしたい気分だったのか、
もう1軒どこかに行こう、カラオケでもいいけど。
友人は立ち止まってそう言った。
すでに時間は午前0時。
行くとすればバーかカラオケぐらいしか空いてないだろう。
じゃあ、カラオケだ、
と、すぐ側のカラオケ屋に入る。
メンバーは6人。

 誰もが心に闇を抱えていた。
その闇を少しだけ吐露するのを聞いた。
会社では愚痴れない重く暗い闇
吐露した分だけ少し軽くなったかもしれない。
いや、彼がいま抱えている問題は
そんなことで軽くなどなりはしない。
それが分かっているだけに、余計な慰めは言わない。

 歌を聞く彼の目が滲んだ。
明日を思って、明日の家族を思って
最後に彼が歌ったのは「同期の桜」。
こんな歌しか知らないんだ、と言いながら。
「同期」でもない私も歌う。
歌うことでしか想いを共有できない空しさを感じつつ。

 桜の頃にもう一度会いましょう。
そうね、また来ますよ。
頑張ってください。
そう言う代わりにハグして別れた。

 今年の新年会は会いたい人達にだけ声を掛けて行った。
それに応えて参加してくれた彼
それがうれしかった。
声を掛けられたのがうれしかったと彼も言ってくれた。
互いの心がまた一つ近付いた。

 頑張ろうよ、頑張って欲しい。
あなたなら頑張れる。
タンポポの黄色は希望の色、幸せの色。
春にもう一度笑顔で会おうよ。



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危機をチャンスととらえよう。(2)

2009-01-14 11:42:10 | 視点
 社名は中野建築システム(株)。「栗野的視点」の読者の皆様なら中野建築システムという社名にご記憶があると思うが、ご存じない方はHP内の「栗野的視点」に「社員を後継者にした中小企業の創業者(2)~1人1億円を売り上げる少数精鋭企業、中野建築システム」を一読いただきたい。

 この記事を書いたのはちょうど1年前。それから半年後に不動産不況が始まり、年末にかけて半導体・自動車産業が未曾有の不況に見舞われたわけで、同社もかなり影響を受けているのではないかと案じていた。

 同社がユニークなのは毎期予算は社員5人で5億円と決めていて、それ以上しないことだ。ところが2年前、すでに来期の予算まで達成してしまったから、以来、来期への「貯金」をしながら仕事をしていることになる。

「先義後利」の精神で

 お客様のために--。
同社の姿勢を一言で表現すればこうなるだろう。
月並みな言葉かもしれない。ただ、同じように「お客様のために」と言いながら、ど
こかで不正な手段を講じていたり、経営破綻したところもある。
 どこが違うのか。
          ・
          ・
          ・
 いまから12年前、取材で出会ったある人の言葉を思い出す。
「茶筅のごとくありたい」
 彼は自らをそう語った。
 茶筅--茶事の道具でありながら、唯一・・・

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危機をチャンスととらえよう。(1)

2009-01-12 23:23:56 | 視点
 ピンチこそチャンス--。
ここ数か月の間に、この言葉を何回か見聞きした。
「危機という字は危険と機会という文字から成っている」
 中国の事業家が某紙でこう言っていた。さすがに中国人は逞しい。
危機は危険でもあるが、ビジネスの機会もある。
どう捕えるかで悲観的にも楽観的にもなれる。
もちろん考え方を変えるだけで何もしなければ、チャンスも生まれはしない。
それでも悲観論で暗い顔をして毎日を過ごすよりは、はるかにいい。
 暗い顔をした人の所に寄ってくるのは貧乏神。明るい顔をしていると幸運の女神が寄ってくる、とは昔からよくいわれること。
一度取り憑いた貧乏神はよほど意識して振り払わないと離れないが、幸運の女神の方は移り気だからしっかり捕まえておかないと、すぐほかに移ってしまう、ともいわれる。

 さて、そこで年頭の「栗野的視点」(ちょっと遅くなったが)では「ピンチこそチャンス」と言い、その言葉を実践している実例を紹介したい。

ケース1:流通業

ケース2:製造業

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「さもしい」国会議員

2009-01-08 18:04:54 | 視点
 定額給付金とは一体何なのか。
誰もがこう思っているに違いない。
大体よく考えもせずに思い付きで麻生総理が口にするからブレ続けるのだ。

 そもそもの発想が国民全員にということではなかった。
もともと中低所得層に手厚く、減税の恩恵を受けられない人にも例外なく支給するというのが趣旨だった。

 だとすれば所得制限を設けるのが筋ではないかという議論が身内からも出てきたのは当然である。
 ところが所得制限を設ける場合、線引きをどこでするのかが問題だし、事務手続きが煩雑になるという意見が今度は出てきた。

 両者の意見の中で揺れた麻生総理は「高額所得者は自ら辞退すべきだ」、その程度の金額をもらうのは「さもしい」と自主的辞退に期待。

 それはそうだろう。
総額2兆円といっても、国民1人当たりにすれば1万2000千円だ。
高額所得者にとってはその程度の金はもらってもありがたくもなんともないだろう。
ただ、わざわざ「くれる」というものを辞退する人間はどの程度いるだろうか。
私がそういう立場なら身分証明書まで持って役所にもらいに行こうとは思わないが。

 広く薄くばらまくよりはもっと効果的な景気対策に使って欲しい。
多くの国民はそう思っているはず。
だから国民の70%が反対なのだ。
でも、同じ「くれる」なら早くもらいたい、とも考えているはず。

 物事は最初のコンセプトがずれてくると、途中で修正してもうまくいかない。
コンセプト、理念が変わってくると、最初から考え直した方がいい。
ところが、ここにきて国会議員も定額給付金を受け取って消費に使って欲しいと言い出した。
それに対し、もらうのが「さもしい」とまで言っていた麻生総理が態度を保留し始めたからおかしい。
 大体、国会議員が1万2000円をもらって、その金を消費に使うか。
麻生総理なら何に使うのだ。
夜のバーでの1杯分か? 1杯分にもならないか。

 総額にすれば2兆円だ。
いま目の前で突然職も住むところも失い、今日食べるものにも困っている人がいるのだ。
そういう救済に回した方がよほど役立つだろう。
いつまでも議論を続けるのではなく、定額給付金については即座に撤回し、新たな対策を即座に実行することを望みたい。
 しっかりしろ、麻生総理。
公明党に振り回されるな自民党。


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年賀状とEメール

2009-01-06 22:44:27 | 視点
 今年は年賀状を出さなかった。
年末は少し早めに帰省したので、それまでに書けなかったのだ。
年が明けてから書けばよかったのだが、元日の明け方から風邪を引き、元日は文字通りの寝正月になった。

 年末年始に風邪を引くと哀れで、どこにも行けない。
診療所も病院も皆、年末年始は休みだから、市販の風邪薬を飲んでひたすら寝ているしかないのだ。
 それでも年が変わると同時に電子年賀状だけは出しておいた。

 実家から帰ってきて、戴いた年賀状に目を通すうちに、ウェブでの挨拶だけではいかにも不義理をしているような気がしたので、思い直して返信を出すことにした。

 といっても、まだ風邪で伏せっていたので、取り敢えず戴いた年賀状にだけ返信をして許してもらうことに決めた。
 そこで戴いた年賀状をEメールで連絡が取れる人と、Eメールのアドレスを持たない人に分け、後者には年賀ハガキを出した。

 次が前者である。
元旦に一斉に送った電子年賀状のように「BCC」で一斉に送ってもよかったのだが、そうせずに一人一人宛に文章を書いて送った。
 これは結構骨が折れた。
むしろパソコンとプリンターで年賀状を作って送った方が楽なぐらいだった。
ただ、それでは相手に年賀状が届くのに日数がかかるので、Eメールにしようと考えたのだ。
そして文面は状況を話し、非礼を詫びる内容にした。

 ところが不思議なことに、一斉同報送信ではなく各自宛に出したからなのか、返信が次々に寄せられたのだ。
それで却ってお互いにコミュニケーションが取れた。
これは思わぬ収穫だった。

 年賀ハガキにはいつまでも残るというよさがあるから捨て難いが、電子年賀状も使い方によっては今回のような効果があることが分かった。


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自分軸を持とう。

2009-01-02 09:39:14 | 視点
自 分 軸 を 持 と う 。

 昨年後半はアメリカ発の大津波が世界中に多大な被害をもたらしましたが、被害はまだ拡大する様相さえ呈しています。

「いままで世界は米国が問題の解答だと考えるのに慣れてきたが、実は、米国は世界にとって問題であり、国際的秩序崩壊の要因」(エマニュエル・トッド「帝国以後」)になりました。

 今年から世界は多極構造で動くでしょう。その時、必要なのは米国一辺倒・米国追随型の政治、経済から脱し、かといって鎖国主義に籠もるのでもなく、自分軸を持って「脱米入亜」を図ることです。

 もはやアメリカは世界に君臨できません。経済では逆にアメリカが世界に依存していることがはっきりしました。
 今年、世界はアメリカンスタンダードに代わる新しい形への移行を本格化するでしょう。

 アジアが多極の一環をなす時、日本の軸はどこに置くのでしょうか。
いままでのアメリカ追随の位置に中国を置くだけでは何も変わらないでしょう。
自分軸がなければ再び波に翻弄されるだけです。

国際社会の中で日本は、あるいは各企業は、そして個人はどのような自分軸を持つのか。
そのことが問われる年になりそうです。


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歴史はらせん型に進む--日本的雇用を見直す動きが出てきた

2009-01-01 11:56:24 | 視点
 この10年、日本はアメリカ経済(新自由主義経済)を見習い、雇用の流動化を大胆に進めてきた。
今回の「ハケン切り」に象徴される動きはその結果である。
 ところが、こうした身勝手ともいえる大企業の動きに反するように地方自治体や中小企業の中に雇用確保の動きが広がっている。
 中には不況ビジネスのようなものもあるが、そうしたものは一部で大半は農村型共同体の論理に基づく連帯。

 いつもは動きが鈍い行政だが、今回、地方自治体の対応は感心するほど速かった。臨時職員募集、住居の提供など、知恵を絞って、今すぐ出来るところから始めている。まさに被災地住民に対する支援の動きと同じ動きがここでも発揮された。これは日本のこれから先に対して明るい光のようなものを示している。

 このほかにもタクシー会社、販売店などあらゆるところが支援の手を差し伸べたし、年末の炊き出し、住居の手当も各地で行われている。
必要なのは当座の住まいである。いつ支給されるか分からない政府の給付金より、今日、明日の住まいと食事である。

 こうした動きの中でも注目したいのは、大分県で始まった離職者の農場への受け入れである。雇用の受け皿と産業の再興という両面から大いに評価できるが、今一つ他の地域に拡大しないのが不思議だ。

 恐らく今後、ワークシェアリングという動きも出てくると思うが、アメリカの新自由主義経済追随から脱し、かつての日本的雇用を見直すような動きが出てきたのは、暗い中にも一筋の光明ではないだろうか。

 歴史は一本筋に進むのではない。
それはある時には過去に逆戻りしているように見えることもあるが、らせん型に進んでいるのである。
 ここ10数年、ジコチュウと呼ばれる自分勝手な日本人が増殖してきたが、この不況がきっかけとはいえ、連帯、協力、助け合いという動きが出てきたのは未来の明るい兆しではないだろうか。

 どんなに暗い夜でも、朝が来ない夜はない--。
病気の「気」も景気の「気」も同じ。
「気」の持ちようで悪くもなればよくもなる。

 個人的には極々ささやかながらここ7、8年続けているユニセフへの寄付を今年もしました。
そしてこれまた極々ささやかながら故郷で母と二人でつましく静かに新年を迎えました。
なにもないけど、なにもないことに感謝しながら・・・。

新しい年が皆さんにとってよい年でありますように。





歴史はらせん型に進む--甦る農村型共同体的連帯

2009-01-01 11:48:15 | 視点
 大企業の身勝手ともいえる動きに対して中小企業の方は本当に一生懸命に雇用を守ろうと努力している。
この違いはどこから来るのだろうか。

 荒っぽい言い方をするが、私は「貧乏人ほど寄付をする」というのが持論だ。
ここでいう「貧乏人」とは「持たざる者」という意味である。
ボランティアをするのも持たざる者で、金持ち(富める者)ほどボランティアをしない。

 逆の言い方をすれば、「金持ち」とは「金(持っているもの)」を使わないから金持ちになり、「持たざる者」は「持っているもの」を使うから「持たなくなる」のだ。

 では、なぜ、「持たざる者」はもともとそれ程多く持ってないにもかかわらず、その少ない中から他者のために分け与えようとするのだろうか。
 それはキリスト教的な「一つのパンを分け合って食べる」という教えのためか。ボランティアを義務付けられた文化のせいなのか。
どちらも否だろう。

 それは自分も他者からそのようにされてきたからである。
他者から受けた愛情を他者に返すという当たり前のことが行われているのである。

 この場合の他者とはある特定の他者ではなく、他者一般である。
つまりAさんから受けた愛情のお返しをAさんにする(そういう場合もあるだろうが)ということではなく、BさんとかCさんという自分以外の人にお返しをすることで、この関係が成り立っているのだ。

 例えば阪神・淡路震災の被害者がその後の中越地震の時に現地入りしてボランティア活動でお返しをしたり、中国・唐山地震の被災者が中国・四川大地震の直後に炊き出しを持って現地入りしたのもそうである。

 こうした関係は農村型共同体に顕著に見受けられる関係である。
一時期流行った農耕民族と狩猟民族という対比でいうなら、農耕民族的な助け合い(連帯)である。
 農耕民族的な助け合いとは、生きていくための知恵、そうしないと生きていけないからである。
 田に入れる水にしても、田植え、稲刈りにしても、共同体に属する人々が互いに労働力(だけでなく知恵も)を融通し合って生活しているのである。


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