栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

会社法についての勉強会

2006-02-03 19:12:59 | 視点
 今年の5月頃から「会社法」が施行されます。
それに伴い従来の株式会社、有限会社は新「株式会社」に一本化されます。また起業
しやすくするため、従来の最低資本金(株式会社の場合は1,000万円、有限会社300万
円)制度が撤廃され、いわゆる1円株式会社も可能になります。
 その他にも様々な改正点がありますが、5月の法施行前に有限会社を駆け込み設立
する動きもあるようです。
なぜ、この時期に株式会社ではなく、わざわざ有限会社を設立するのでしょうか。ど
うやら現有限会社のままの方が使い勝手がいいと考えられているようです。もちろん
メリットがあればデメリットもあります。
 一体、会社法とはどのような法律で、何が変わり、何が変わらないのか。
本当に有限会社のままの方がいいのか、それとも株式会社に変更した方がいいのか。
これから会社を設立するとすれば何に注意しなければならないのか。
中小企業にとって今回の会社法はどのような意味を持つのか。
 今月は、こうした点を中心に勉強していきたいと思います。

             --記--

●日 時: 2月18日(土) 13:30 ~ 17:00
    ★(例会は基本的に第3土曜日に開催します)
●場 所:福商会館(大名1-12-57)の2F
      天神西通り、岩田屋本館(旧Zサイド前)の前に大福うどん、
      ケンターッキーフライドチキンがあり、その角を赤坂方向に
      入ると角から2、3軒目左手のビル(1FにPumaの赤いショップ)

●内 容:
1.「会社法」で中小企業の経営はこう変わる。
  講師:萬年・山口法律事務所 松本圭司弁護士

2.発表企業
  リエゾン九州会員企業の中から数社を選び、業務内容等を発表してもらいます。

●例会参加は誰でも自由です。
  参加費用:非会員1,000円。
 
●例会後、懇親会を予定しています。
   予算3,000円程度。

哲学が問われる時代。

2006-02-01 10:23:18 | 視点
今年は1月の新年会直後に入院・手術をするなど、スタートから波乱の幕開けになりました。
1月27日に退院しましたが、入院中は新聞もTVもない生活を送りました。
外界との連絡は唯一携帯メールのみでしたが、それでもありがたいことに毎日のようにメールで励まされました。特にハワイ、中国の友人からメールが毎日のように届き励まされたのは、本当にIT時代のお陰で物理的距離はなくなり、むしろ精神的距離だということを実感した次第です。

 さて、そのITですが、入院中にライブドアの堀江氏ほか3名が逮捕されたことを知りました。
 新年会のテーマを「哲学が問われる時代」とし、企業経営とは、儲けるとは、生きるとはどういうことかと問いかけましたが、一時期、時代の寵児と持てはやされた堀江氏の逮捕で、私が新年会で言った「経営に王道はない」という言葉を思い出して頂いた方もいるのではないでしょうか。
 正直者がバカを見る世の中はおかしいと思います。
やはり愚直といわれようと真っ当に生きたい。
そう思います。

 国はアメリカの方ばかりを見て、アメリカの後追い政策ばかりを行っています。
開業率と廃業率が逆転したことに危機感を持ち、ただ単に統計上の開業率をアップしたいがために起業を促し、果ては商法を改正し1円株式会社まで可能にしました。
 大学までもが本来の役割を忘れ、学生に起業をけしかけています
ベンチャー企業論という授業さえあるといいます。昔ならそんなものはサークルでやる話です。それを授業で行い、単位まで与えるというのだから、大学も地に落ちたものです。
 先生、いや彼らは人生の師でも、もちろん学問の師では断じてないが、単に学生をけしかけるだけの存在です。
といって、私が若者のチャレンジや起業に大反対しているわけではありません。
 今の日本の教育に欠けているのは「自分の頭で考えさせること」だと思います。
「思考する」ことをしないから、どんどん短絡的に考えていくのです。
「ルールがなければ自分で作ればいい。その中では自分が神になれる」という発言などはその最たるものです。

 私は昔から言っています。
起業するのは簡単だ、と。資本金さえ積めば会社は作れます。
難しいのは作った会社を維持することです。
そこで必要になるのが経済学や経営学であり、会社設立の理念や目的です。
金儲けが会社の目的というマネーゲーム的なやり方は必ず破綻します。
過去の歴史を見ればそのことは明らかです。
歴史に学ばない人間は失敗します。