栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

宅配鮨・ふくすし三太郎の元気経営 ~リエゾン九州1月例会

2007-12-28 20:25:03 | 視点
 毎年、年末になるとなにかが起きます。
それらの多くは企業合併、あるいは民事再生法の申請というようなことですが。
 今年は伊勢丹の小倉からの撤退と、その後を井筒屋が完全子会社化して運営することになったのはすでにマスコミ等で発表されている通りです。
ただ、井筒屋にとっては進むも地獄、退くも地獄の苦渋の選択だったのは間違いないでしょう。(背景を含め、その辺の解説は26日の「栗野的視点」で「伊勢丹、小倉から撤退。重荷を背負った井筒屋は今後どうする」と題して配信していますので、ご一読下さい。HPの「栗野的視点」にも収録しています)

 それより少し前にはボンラパス花畑店内のレストランのことも「栗野的視点」で書いていますが、小売りや飲食店の経営は「生もの」だけになかなか難しいものがあります。(起業は簡単なのですが、継続が難しい。ベンチャー企業とよく似ています)

 さて、本題です。
1月の例会は08年最初の例会ですから、勉強会の講師もそれにふさわしく、皆さんが元気になるような、それでいて酸いも甘いも経験(浮き沈み)して、皆さんの参考になるような話が聞けそうな講師を駆けずり回って交渉し、やっと引っ張り出すことに成功しました。\(^o^)/

 宅配寿司で有名な「ふくすし三太郎」の蔀 章(しとみ あきら)社長です。
皆さん意外とご存じないかもしれませんが「ふくすし三太郎」の経営会社は(株)ドゥイットナウという社名なのです。
面白いでしょ。
Do it now って「さあ、やるぞ」とか「いますぐ、やれ」というような意味ですよね。
宅配寿司と結び付かないとお思いでしょうが、そうなんです、宅配寿司を始めるために作った会社ではないのです。
 蔀社長がマクドナルドのマネージャーを辞め、独立して経営コンサルタント会社を興したときの会社なのです。
 それがいまではコンサル会社は辞め、宅配寿司を中心に弁当や通販も行っています。

 「ふくすし三太郎」は東京にも2店舗あります。
一時はあちこちに取り上げられ、結構いろんなところに出ていましたから蔀社長の顔と名前をご存じの方も多いと思います。
でも、最近はあまり見かけないでしょ。

 まあ大体、私が付き合うというか評価する経営者ですから打ち上げ花火のような威勢がいい、一発経営屋ではないことは察しが付くでしょうが、久し振りにお会いするとご本人も「いやー、継続は力と言いますが、継続していくことが本当に大事ですね」とおっしゃっていました。

 この言葉の裏には波もあったということですし、その波をくぐり抜けて15年。
当時騒がれたベンチャー仲間は皆退場していることからも「継続」という言葉の裏に隠された経営力を窺い知ることができるでしょう。

 とにかく明るく元気な社長です。
年の初めに蔀社長の明るさと元気をもらってください。
新年会にも参加されますから。

             --記--

●日 時:1月12日(土) 13:30 ~ 17:00

●場 所:農民会館(中央区今泉1-13-19)3F

       ビックカメラ(西鉄電車高架下)の裏
      1.西鉄今泉ビルの所の辻を、国体道路を背にして右へ入ると左手。
      2.国体道路・警固神社前の信号から今泉側へ入り、最初の辻を左。

●内 容:
1.勉強会「宅配鮨・ふくすし三太郎の元気経営について」
    講師:ドゥイイットナウ・ 蔀(しとみ) 章 社長

●参加費用:会員・非会員共に1,000円。





防衛的出店で重荷を背負うことになる井筒屋

2007-12-25 18:20:52 | 視点
伊勢丹、小倉撤退へ 井筒屋 完全子会社化し入店(西日本新聞) - goo ニュース

 デパート戦争の煽りで井筒屋の将来が危惧されていたが、小倉駅前の伊勢丹(伊勢丹70%、井筒屋30%出資)から伊勢丹が資本を引き上げ、井筒屋が出資比率を100%にして同店を完全子会社にすることが決まった。

 この動きは一見、井筒屋の攻めの戦略のように見えるが、実情は逆で井筒屋はやむなく防衛的な攻めに出たわけだ。
 今月、リエゾン九州の例会で講演したときに小倉にデパート2つは成り立たず、いずれ井筒屋はどこかに吸収されるに違いないと述べたが、今回の動きは井筒屋にとっては苦渋の選択だったに違いにない。

 伊勢丹はそごう撤退の後に進出したのだが、そごう出店で井筒屋の売り上げは下降曲線に入り苦しい闘いを強いられていた。
それが再び上昇曲線になったのはそごう撤退という敵失のお陰だった。
ところがせっかくそごうが撤退し、競合相手がいなくなったと思ったら、それまで友好関係を築いていた(井筒屋は伊勢丹のシステムを導入するなど一部業務提携をしていた)伊勢丹が、地場財界の働きかけによるとはいえ、そごう跡に出店。
 井筒屋の出方が注目されたが30%出資するという形で伊勢丹と全面戦争になるのを避ける戦略に出た。
 しかし、伊勢丹の出店によって井筒屋本店の売り上げは再びそごう出店時と同じ状況に陥ったのである。

 今回の伊勢丹撤退で井筒屋に、そごう出店時の悪夢が再び甦ったのは間違いないだろう。
 井筒屋も30%の資本を引き上げれば、伊勢丹跡は間違いなく空きビルになる。
するとまた再び、小倉駅前の一等地を空きビルにするわけにはいかない、という議論が巻き起こり、高島屋か阪急かどこらに地場財界が出店依頼をするのは間違いない。
 かといって井筒屋も本店と程近い場所にもう一つのデパートを出店するのはメリットがない。

 ここまでは以前の繰り返しである。
まさに進むも地獄、退くも地獄である。
それでも今回は前回と異なり出店を決意したのは、ライバルの出店を防ぐ防衛上の戦略からだろう。
籠城戦ではなく、城から出て戦うことを選んだわけだ。
しかし、その戦略に勝ち目があるとは思えない。
いぜれどちらかの城を捨てなければならないだろう。
そこで残す城を駅前に決めたということだろう。

 では、現本店はどうするか。
いずれ事務所ビルか、ほかの物販ビル(全館物販とはいかないだろうが)に変更するに違いない。
でなければ井筒屋そのものの存続さえ危うくなるだろう。




人材がいないのか社民党

2007-12-22 18:41:37 | 視点
福島党首の3選を承認 社民、解散にらみ党大会(共同通信) - goo ニュース

 つくづくこの党は人材がいないのだなと思ってしまう。
落ち目の党を立て直そうという気概に溢れた人材はいないのだろうか。
福島氏が党首ではいつまでたっても浮上できないと思うのだが。

 まずこの人の喋り方は一般の受けがよくない。
一般的に声は低い方が聴く側に信頼感を与える。
その点、前党首の土井さんは野太い声で、聴衆に信頼感を抱かせた。
対して福島現党首は女性特有の高い声の上に、喋る内容がいつもキャッチフレーズ的だ。
新政権を批判する時も「○×内閣」とキャッチフレーズ的な言い方ばかりで、その背景、理由をしっかり説明しない。
こんな上滑り的な批判ばかりしていたのでは、社民党の支持率はますます下がると思うのだが、かといって代わりに私が、俺が立て直すという人が現れないところに社民党の悲しい現状があるようだ。






ボンラパスの店内レストラン「ボナパティ」不振の理由(前)

2007-12-19 23:32:52 | 視点
 前号で触れたように今号ではボンラパスのイートイン(店内レストラン)「ボナ
パティ」がどう変わったのか、なぜ変わったのかを見ていくことにする。
 ボナパティのメニューが変わったことに気付いたのは11月20日夜、食事をするた
め久し振りに寄った時だった。食事場所に敢えてボナパティを選んだわけだが、も
ちろんそれには理由(わけ)があり、いくつか確かめたいことがあったからだ。

ボナパティに対して感じていた2つの疑問

 1つは、専門的な細かい業態分類は別にして、大きくスーパーという括りの中で
捉えられるイートインがどこまで支持されるのかという点。
 もう1つは、オープン当初から花畑という場所でイートイン形式のレストランは
難しいのではないかと思っており、それをボンラパスは変えることができるのかど
うかという点。
 まあ簡単に言えば「客の入り」が気になっていたわけだが、上記2点がうまくい
くためにはボンラパスそのものの集客力がベースになるのはいうまでもない。

 実は私自身はボナパティに対して2つの点で疑問を感じていた。
1つは

                (以下略)

  ★ 続きは「まぐまぐ」( http://www.mag2.com/)内の「栗野的視点」でお読み下さい。

  ☆リエゾン九州のHP内「栗野的視点」( http://www.liaison-q.com)
   でも読めます。


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当初見込みが外れたボンラパス花畑店

2007-12-14 11:54:06 | 視点
 ボンラパス花畑店がオープンして4か月あまりが過ぎたが、当初の見込みに反して集客、売り上げ共に苦戦しているように見える。
一つは平日と週末の集客に落差がありすぎたこと。
もう一つは当初想定したターゲット層の来店が週末に集中し、平日には少なかったことが影響しているようだ。
 たしかにボンラパスは既存の食品スーパーとは異なり、こだわりの商品を置いているため価格が少し高めということもあり、同店のような業態は認知されるまでに多少時間がかかるというのは分かる。
 ただ、業種のいかんを問わずスタート時にある程度の勢いがなければ後が続かない。もちろん、徐々に勢いをつけてくるものもあるが、一般的には少ない。
それだけに平日集客の見込み違いは大きいだろう。
ボンラパスの経営陣もそのことに気付いており、すでにいくつかの見直し、手直しが行われていた。

                 (以下略)

  ★ 続きは「まぐまぐ」( http://www.mag2.com/)内の「栗野的視点」でお読み下さい。

  ☆リエゾン九州のHP内「栗野的視点」( http://www.liaison-q.com)
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次期政界再編を睨み新党起ち上げに動く平沼氏

2007-12-13 01:16:52 | 視点
民主、岡山3区で擁立見送る方針 平沼氏の新党構想受け(朝日新聞) - goo ニュース
 国会の会期延長が具体的なスケジュールに上りだし、解散総選挙の日程が早まることがほぼ確実になり出した。
当惑しているのは小泉チルドレンといわれる連中だろうが、彼らはもともと最初から1期のみの使い捨て人材。
当の小泉氏自身がチルドレンの面倒など端から見るつもりがないのだから、チルドレンの大半は出馬しても落選するのは目に見えている。
 チルドレンの唯一の後ろ盾ともいえるのが武部勤元幹事長だが、山崎派から出て自派閥を作る勇気も実力もなく、せいぜい「失言大王」といわれるぐらいが関の山だから、チルドレンとしても武部氏を頼むわけにもいかない。

 まあ、この辺の動きはどうでもよくて、かつては総理に最も近い男との呼び声もあった実力者、平沼氏がここにきてついに新党結成を模索し始めたようだ。
 郵政反対組で最後まで理念を通しつつも、国会の首相選挙では自民党総裁に票を入れるなど、復党の道も模索していたが、福田氏と小沢氏が大連立構想で基本合意するなど、政界再編に向けた動きが水面下で激流のように流れ出したため、いまが好機と見たのだろう。
 まあ次期衆院選後に政界再編の動きが具体化すると見るのは衆目の一致するところだが、その際のキャスティングボードを握ろうという腹づもりなのだろう。
 それにしても近年、政治家らしい政治家がいなくなる中で、小沢、平沼というのは政治家らしい政治家といえるのではないだろうか。




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ベスト電器は生き残れるか

2007-12-11 23:33:34 | 視点
 最近、九州の女は大柄、小柄を問わずよくモテるようだ。
中身はさほどなくても、遠目にはいい女に見えるのか、それとも持参金の多さを期待してのことなのか、あるいは親類縁者に魅力があるのか分からないが、なぜか九州の女は東男によく持てる。
 好いた、惚れたといわれ、結婚したのはいいが、しばらくしてポイ、なんてことにならなければいいがと思うのは、持てない男のひがみだろうか。

 1年前には紳士服のフタタがアオキとコナカからラブコールされ、最終的にフタタは嫁ぎ先にコナカを選んだのはご存じの通り。
 いま同じ立場にあるのがベスト電器。
ラブコールを送っているのはヤマダ電機とビックカメラ。
最初にラブコールのサインを出したのはヤマダ電機だったが、ベスト電器は後からサインを出したビックカメラと先頃結納を交わした。
しかし、ヤマダ電機はまだ諦めていない。
来年5月の株主総会の時に何らか仕掛けてくるのはほぼ間違いないところだが、一体ヤマダ電機はベスト電器のどこに魅力を感じているのか。

 一方のビックカメラも最近は地方都市に攻勢をかけており、11月下旬には岡山駅前に大型店を出店した。

 ビックカメラもヤマダ電機もついこの間まではベスト電器の競合相手である。
家電量販店はいま大きな再編の波をかぶっているが、実は以前、ベスト電器はエディオングループと統合する動きがあった。
それを蹴って自主独立に走ったはずだったが、一転、今回の統合。
かつては売り上げ日本一を誇った時代もあったベスト電器。
その同社のどこに弱点があったのか。
その辺りを解説していく。

             --記--

●日 時:12月15日(土) 13:30 ~ 17:00
●場 所:農民会館(中央区今泉1-13-19)3F

       ビックカメラ(西鉄電車高架下)の裏
      1.西鉄今泉ビルの所の辻を、国体道路を背にして右へ入ると左手。
      2.国体道路・警固神社前の信号から今泉側へ入り、最初の辻を左。
●内 容:
1.勉強会「ベスト電器は生き残れるか」
    講師:ジャーナリスト・栗野 良
●参加は誰でも自由。参加費は1,000円





Vista導入パソコンの不都合について

2007-12-04 17:01:13 | 視点
 相変わらず暖かい冬ですが、今年の師走は死語になりかけていた「値上げの冬」「インフレ」の言葉と共にやってきました。
私は毎朝食べる食パンの値上がりで実感しましたが、ガソリン価格の高騰は年末の帰省時に痛感することになると思います。

 さて前回、XPからVistaへのアップグレードではなく、その逆のVistaからXPへの「ダウングレード」が進んでいると書きましたが、ミツミ電機(株)九州事業所の井芹陽一さんから以下のメールが届きました。

> 栗野様
>
> ご無沙汰しています。井芹です。
> 早いもので、もう12月に入ってしまいました。自宅に銀杏の木が数本
> あるのですが、ここ1週間で一気に黄葉して早朝に耳を澄ましていると
> さらさらと落葉の音が聞こえます。
>
> 道路からのアプローチが50mほどありますが、その内の20m程度が
> 落葉で黄色に染まり、この時期ならではの風情を醸し出しています。
> 後の掃除がかなり大変なのですが、田舎に住んでいてよかったなと思う
> 一瞬です。

 うらやましいですね。
マンション生活ではそういう風情が楽しめませんが、私は近くを歩きながら紅葉を楽しんでいます。
今年は10月に急に冷え込んだため、10数年ぶり(植栽屋さんが18年間見たことがない、と言っていました)というきれいな紅葉が楽しめたと思います。
紅葉というと皆さんモミジを思い浮かべるでしょうが、紅葉する木は結構あります。
私は昔から桜の紅葉が好きですが、今年は特にきれいでしたね。
 それと黄葉。イチョウはもちろんですが、多くの木が黄葉し、今年はとてもカラフルでした。

> VISTAの件、私は今年の1月から導入して評価いたしましたが、1日目に
> 大問題にぶつかってしまいました。難しい話で恐縮ですがDefaultGatewayが
> 2つできるのです。かいつまんで話すと、インターネットに接続するルートが
> 2つできてしますのです。

 そうなのですか。
そのことがどういう影響をもたらすのか私にはよく分かりませんが、おかしな話ですね。

> この問題は、私の評価環境だけの話で、通常の使用状態では問題になる
> ことはないのですが、同じような使い方をしている企業はかなりあると思うの
> ですが。

 
> もう一つはBitLocker機能。これはOSがインストールされたボリューム全体を
> 暗号化する機能ですが、普通に購入できるVISTAのエディションではUltimate
> でしかサポートされていません。
>
> ノートパソコンなどはBusiness Editionがインストールされていることが多いの
> ですが、本末転倒、Business Editionにインストールしなくてどうするのと
> 言いたくなります。
>
> その他、互換性のないソフトなどたくさんありますが、私の場合、Cドライブに
> XP、DドライブにVISTAをインストールしていますので不都合はありません。

 最近はHDDの容量が大きくなって最初からCとDドライブにパーティションを切っているパソコンもありますが、多くは80Gを1ドライブのみのようです。
私は1Gの頃からパーティションを切ってデータはDドライブにという使い方をしているので、1ドライブで使うのは気持ち悪いですね。
この問題は次回に書こうと思っていますが、Cドライブだけで使っている人が多いようですね。

> メモリーに関してはCADソフト等を入れて評価しましたが、私の環境では
> 1GBでサクサク動作します。
> システム環境によってはメモリー不足になるかもしれませんね。

 そうですか。
それは驚きですね。

> 何れにしても、企業の目から見るとVISTAはNGです。GUI環境ばかりが目立って
> 肝心の機能については、全て中途半端です。更なる改善を期待します。

> 井芹陽一

 Windowsの歴史を見ていると、最近特に電子レンジの歴史を見ているような気がします。
ユーザーに便利だろうと色々機能を付けてくれるのはいいが、ほとんどが使わない機能ばかり。
そんなに飾り立てないでいいから、もっと軽く、安くして欲しいと思います。

 実は最近昔の非力なノートパソコン(東芝リブレット3)をLinuxにしようと考えています。UbuntuかKNOPPIXを入れたいと思っています。
私の使用環境ではLinuxでもそれほど困らないようなので。
もともとモノを書く道具としてはエディターしか使ってないからOfficeは必要ありません。
エクセルの代わりにはフリーウェアのOpenOffice.org、ブラウザーはFirefox、Lunascapeを使っていますから。これでエディターの秀丸にLinux版があれば言うことなしなのですが、まあエディターも似たようなのがフリーウェアーでありますし。


ブラウザ「Lunascape」は国産のタブ型ブラウザです。
一度使うと手放せないでしょう
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ボナパティ(ボンラパス店内レストラン)不入りでメニュー変更

2007-12-03 00:08:55 | 視点
 11月20日夜、ボンラパス花畑店に行った。
目的は店内レストラン、ボナパティで食事をするためだった。
あえてボナパティを選んだのはあることを確かめたかったからだ。
「あること」とはもちろん客の入りである。
オープン当初から花畑という場所でイートイン形式のレストランは難しいのではないかと思っていたからだ。

 まず、顧客ターゲットがこだわりを持ったアッパー層を対象にしたボンラパスという業態がどこまで地域の消費者から支持されるのかという点。
 次に専門的な細かい業態分類は別にして、大雑把にスーパーという括りの中で捉えられるイートインがどこまで支持されるのか。
 仮に一定程度支持されるとして、カジュアルフレンチといえどもフランス料理を主体にしたビュッフェ形式(食べ放題)が支持されるのか。
メニューに問題があるのではないか。
 もう1点、これはハード上の問題だが、レストラン内部がボンラパス店内からはちょっと見通しにくいという点である。

 一言で簡単にいってしまえば、買い物に来た客が気軽に寄れる店の作りとメニュー内容なのかということだ。

 20日に行った結果は、私の予想を裏切るものではなかった。
ただ、ここまでの変化しているとは思わなかったが。
 客の入りは少ないだろうと思っていたが、これは入る前に外から眺めただけで分かった。

 変わっていたのはメニューがパスタのオーダービュッフェになっていたことだ。
オーダービュッフェというのも分かりにくいが、要は何種類かのパスタ(スパゲッティー)メニューの中から好きなものを選び、おかわり自由というものだ。
料金も以前の2,400円から1,400円にダウンしていた。

 2,400円という料金は当初からちょっと高いのではないかと思っていた。
価格帯としては1,400円というのは妥当な線だろう。
ただしメニュー内容と価格の釣り合いという意味ではまだ割高感が残る。

 評価できる点は従来の路線に固執せず、合わないと思えば即座に替える柔軟性だ。
メニューを替えたのは11月19日とのこと。
私が店に行ったのはメニューを変更して2日後ということになる。
 さて問題はこれでうまく行くかどうかだ。
私の考えではパスタより、レストラン横のベーカリーコーナーと一体化したサンドウィッチのようなものとコーヒーという感じの方が流行るのではないかと思うが、どうだろう。


九十九電機