栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

時代のニーズに応じ、様変わりしてきた福袋

2010-12-31 20:40:37 | 視点


 いよいよ後数時間で年が変わる。
正月三が日の楽しみといえば子供にとっては今も昔もお年玉。
一方、大人の楽しみは初売りの福袋だろう。
昔は初売りは2日からだったが、近年は元旦から営業するところが増えた。
しかし、今年は元旦営業を見合わせ、初売りを2日にする小売店が出始めた。
不況の影響だろうが、個人的には昔から元旦営業には反対である。
理由は従業員の負担が増えるからだ。
ローテーションがきちんと出来ていたり、人員手当をした上での元旦営業ならいいが、デパートなどでも元旦のための人員手当をするわけでなく、いまいる人員そのままで営業日だけ増やそうとするから結局従業員にしわ寄せが来る。
元旦営業は経営者側の論理で従業員にはメリットは全くない。

 まあそれは別にして、福袋は買った後に開けてみて、なにが入っているかを確かめるのが楽しみだったが、最近は事前に中身を分かるようにしているところが増えていた。
そう思っていたら、年末イオンに行ってビックリ。
なんと福袋の予約をあちこちの店でしていた。
しかも大晦日に行ってみるとほとんどが予約お買い上げの札が張られていた。
事前予約ができれば買い損ねることはないから合理的といえば合理的といえるが、その代わりに初売りで買ったり、買った後で中を開けてワクワクする感動がなくなった。

 便利なものを一つ入手すると、代わりになにか一つ失っていくが、現代人は案外そのことに気付いていないらしい。




かにづくし福袋

師走の恒例行事

2010-12-30 12:14:41 | 視点
栗野的視点読者の皆様へ

 この1年、何度もお会いした人、あまりお会いできなかった人など色々ですが、何事もなく1年を終えられたことと思います。

 それにしても12月は異常な暖かさで、いよいよ日本列島も亜熱帯地方の仲間入りかと思っていましたが、クリスマスから一変して寒波襲来。

列島はほぼスッポリ雪に覆われたようです。

 私は26日帰省の予定(1000円高速利用のため)でしたが、26日は中四国は雪との予報で急遽予定を1日早め、25日の午後慌ただしく福岡を車で出発しました。

 ところが中国自動車道の徳地を過ぎた途端に降雪、積雪に見舞われ、ついには深谷PAで止められ、ノーマルタイヤ車はUターンを命じられました。

そして六日市インターチェンジから岩国に出、そこから山陽道を走り帰省しましたが、本当に命拾いをした思いです。

 ところで、私は12月に必ず実行していることがあります。

それはユニセフ等への寄付と忘年会です。

 ユニセフへの寄付は妻が他界した10年前から毎年必ず実行しています。

金額はわずかなものです。

それでも飽食の日本と違い、世界中ではまだ貧困で死亡する子供、教育を受けられない子供達の方が圧倒的に多いと知り、少しでも役立ちたいとの思いから細々と続けています。

 忘年会は個人的にお会いしたい人7、8人に声をかけ、じっくり話し込むようにしています。

そして参加者から1人数100円を寄付してもらっています。

それを私が毎年行なっている寄付とは別にユニセフに寄付しています。

なぜ1000円単位ではなく100円単位なのか。

それは飽食の日本とは違い、世界中にはまだ飢餓で死ぬ人の方が圧倒的に多いこと、わずか300円で子どもの命が救われるということを知ってもらいたいからです。

寄付はある意味、累進課税と同じです。

多く収入がある人は多く寄付すればいいし、そうでない人はそれなりに、でいいと思っています。

 大事なのは寄付をする行為と、それを続ける行為、それに善意の心だと思っています。

今年は「国境なき医師団日本」にリエゾン九州の名前で送りました。


 年末年始は岡山の生家で過ごします。

今年は少し長めの滞在です。

母は88歳になりました。

デイケアーに通いだしてから元気になりました。

それでも一人暮らしは寂しい、と口にし出しました。

側にいてやることが親孝行と思い、1月9日まで岡山県にいます。

 来年が皆様にとってよいお年でありますように。


低年齢化するイイ大人達

2010-12-26 22:11:36 | 視点
 最近、社会が低年齢化してきた。
だからなのかどうか分からないが、いい歳をした大人がバカげたことをよくやっている。
待てよ。そんな大人が増えたから社会が低年齢化してきたのか。
まあ、卵が先か鶏が先か分からないが、両者が相互に関係しているのは間違いないだろう。

 いまや聖職という言葉はなく、聖職は「性職」に変わったということは以前どこかに書いた。
「先生」と呼ばれる人ほど人間としてのバランスが取れてないようだ。
教職にある人達の犯罪も、昔は金銭に関係したことが多かった。
ところが最近は性犯罪に関係するものが激増している。
セクハラどころの話ではない。
買春、強姦を含め、犯罪なら何でもありの状態になっている。
もう職業倫理があるないというレベルではなく、人間としてどうかというレベルである。
まあ、先生の性犯罪は昔からあったのだろうが、いまほどおおぴらではなかっただろうし、それほど数も多くはなかった。
それが通りがかりの女性をナイフで脅し、無理やり思いを果たそうとした「先生」までも現れてきだすと、精神的に未発達、あるいは人格異常という言葉では済まされないものがあるように思う。

 ところで、いい歳をした大人が、といえばクリスマス前後にマスコミを賑わせたあの騒動。
あれは一体なんだ。
ツイッターで相手の名前をあげ、過去の不倫の告発をしたあれ。
不倫は内輪の話、プライバシーに属する話で、それを公の場で明らかにするとは。
それもいい大人の女性が。
「いい大人」といったのは大桃美代子氏が45歳だからだ。
それが20代、大甘で見ても30代の女性がするようなことをしたのだから、大人って一体何歳からだろうと考え込んでしまう。
 個人的な感想を言えば、口が歪んでいる人はどこか心にも歪みがあると思っているので、彼女がこうした行動に出たことを特別に驚きはしないが。それと彼女の行動が理解できるかどうかは別問題で、どう考えたって45歳の分別のある女性がすることではない。
 こう書いて気づいた。
そう分別がある女性ではなかったということだ。

 こういう問題に関してはもう一方の当事者は無視を決め込めば済む話なのだが、こちらも会見したのだから驚きだ。
プライベートな出来事なんだから。
それなのに相手と同じ土俵の上に立ってしまった。
麻木久仁子氏の年齢は48歳。
もう少し大人の対応が取れないのか、と情けない。
 さらに悪いのは言わなくてもいいことを、彼女も同じように言ってしまった。
山路氏の生活をサポートしていたことだ。
仮にそうだったとしても、そんなことは会見で言うべき話しではない。
結局、両者とも女を下げただけだ。

 たしかに最近、日本では「ガール」が増殖している。
山に登る女性は「山ガール」だし、写真を撮る女性は「写ガール」「写真少女」、旅をする女性は「旅ガール」だって。
要は「女性」がいなくなり、少女で成長がストップした女が増えているということだ。
欧米で呼ばれる「レディ」など今の日本には存在しないのだ。

 では、大人の対応をする女性が全くいないのかといえばそうでもない。
演歌歌手の神野美伽氏が作詞家の夫、荒木とよひさ氏との別居が発覚した後、会見で余裕たっぷりに述べている。
「主人の浮気? あります、あります! でも忘れてます。大石内蔵助が討ち入り前、芸者遊びをしたでしょ。それと同じで、大きな仕事の前に夜、お茶屋さんに行くこともあるでしょう。今どき素晴らしい! ええんちゃいます」
 結婚11年目、荒木氏が自宅を出て別居したのが6月。神野氏の会見がこの10月。どうやら荒木氏はお茶屋通いをして遊んでいるらしいが、そのことを芸能レポーターに突っ込まれてもこの対応だ。
因みに神野美伽氏は大桃女子と同じ45歳。
 女子ばかりでなく、ちゃんとした大人の女性もいるんだとホッとした。


旅ガール 1 (エイムック 2034)
クリエーター情報なし
エイ出版社

写GIRL(シャガール)〈2009〉
クリエーター情報なし
日本芸術出版社

利便性=集客力アップではない

2010-12-22 10:25:34 | 視点
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集客できる地方とできない地方、その違いはどこにある。(3)
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◆不便さこそがプラスに働く

奈義町現代美術館と地中美術館の決定的な違いは一方が岡山県奈義町にあり、他
方が香川県直島にあることだ。

こう説明すれば、なにをバカなことをと言われそうだが、実はこのことこそが重
要な違いなのだ。

両美術館とも地の利は悪い(辺鄙な場所にある)ということはすでに述べた。た
だ、一方は辺境の地と言っても陸続きなのに対し、他方は島である。それも橋がか
かっていない島で、そこに行くには船で渡るしかない。

他方、奈義町現代美術館は岡山県と鳥取県境の過疎地にあるとはいえ、陸続きに行
ける。
どちらが行きやすいかといえば、当然、陸続きで行ける方だろう。

ここでは利便性がマイナスになる。

では、島に渡った人はどうか。

こちらは不便さがプラスに働く。

多くの人が勘違いするのは利便性=集客力アップという図式である。

         (略)

◆閉鎖性+エリア内魅力アップ

直島の地中美術館に来館者が多いのは離島という閉鎖性が理由だけではない。

これは開放エリアである奈義町現代美術館でも同じだ。

では閉鎖性、開放性以外に両者は何が違うのか。

いずれにしろ集客に成功している所は



次は佐賀県有田と鳥取県智頭町の例を見てみよう。


           (以下、略)




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かくし味は瀬戸内の小魚【尾道ラーメンほっとライン】

集客できる地方とできない地方、その違いはどこにある。

2010-12-17 14:51:26 | 視点
 地方に行くと思わぬものに出合うことがよくある。
私の場合は花の写真、桜や梅といった代表的なものもそうだが、節分草や彼岸花といった野草の類の花や、神社仏閣の木鼻(きばな、注)を撮るのが趣味だから、必ずしも一般観光客と同じ行動パターンを取っているわけではないが、それでも結構色んなことに気付く。

 例えば有田焼に限ることではないが、かつて賑わっていた産地が観光客の減少に苦しんでいたり、岡山県北から山陰辺りには昔の町並みが随分残っているにもかかわらず、そうした財産が集客に結び付いていなかったり、同じように著名な建築家がプロデュースした美術館がありながら集客できている地方とそうでない地方がある。

それはなぜなのか--。

香川県直島VS岡山県奈義町

 瀬戸内でこの夏最大の話題は「瀬戸内国際芸術祭2010」と名付けられたアートイベントだったのは間違いないだろう。
瀬戸内の小さな、過疎の島々に会期中94万人近い人が訪れたのだ。
期間は7月19日から10月31日。
会場は香川県直島、豊島、女木島、男木島、小豆島、大島に岡山県の犬島の7つの島と高松港周辺。
小さな過疎の島々を現代アートの舞台にしたのは初めての試みといえる。

 では、アート作品を展示すれば集客できるのか。
それとも著名人の作品だからか、プロデューサーが著名人だからか。

 そこで似たような条件下にある2つの例を見てみたい。
 1つは建築家、安藤忠雄氏が香川県直島にプロデュース・建築した地中美術館。
もう1つは岡山県奈義町に磯崎新(あらた)氏がプロデュース・建築した奈義町現代美術館である。

           (以下、略)




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「激変するマーケットニーズとパワーアップする産学連携」と題して講演

2010-12-13 10:19:51 | 視点
 12月2日、岡山県工業技術センター主催のセミナーで中小企業の経営者を対象に「激変するマーケットニーズとパワーアップする産学連携」と題して講演した。

 マーケットの動きは年々急になり、常に情報を取得し、マーケットの動向を見ておかないと商品開発に遅れを取る。

当社は下請けだから親会社や発注元の言われるままにきちんと作っておけばいいという時代ではもはやない。

発注元がいつ合併再編で変わるかもしれないし、極端なことをいえば明日、仕事の発注がなくなる可能性さえある。

また発注元も指示通りに作るだけでなく、提案を求めていることもある。

そして大事なのは末端ユーザーや消費者が完成品をどのように使っているのか、どういうシーンで使っているのか、使い勝手の感想はどうなのか、そういう情報を仕入れながら、部品といえども作っていくことが大事、というような話を前半した。

 後半はパワーアップする産学連携とはどういうものかについて話した。

タイトルを「産学連携でパワーアップ」ではなく「パワーアップする産学連携」としたのは意味がある。

ただ単に産学連携すればなんとかなるだろうと行政も含めて考えがちだが、産学連携にはパワーアップするものもあれば、逆にパワーダウンするものもあるからだ。

同じ連携をするならパワーアップする連携でなければ意味がない。

では、パワーアップする連携とはどういうものか、ということを話したが、出席していた行政関係者には少し辛口すぎて口に合わなかったかもしれない。


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経営者はもっと脇目を振れ

2010-12-06 10:21:13 | 視点
 メードインジャパンにブランド力があった時代と今は何が違うのか。

例えて言うと、当時はアメリカという図抜けて優秀な人間とその他大勢の世界。

トップとその他大勢の間には雲泥の開きがあった。

だから皆、トップのアメリカに追い付こうと必死で頑張ったし、頑張れた。

 マラソンでいうならトップランナーと2番手、3番手の間に距離があり、縦1列になって走っていたのがこの時代だ。

 対して今は数人の先頭集団が全体を引っ張り、そのすぐ後ろに2番手集団、3番手集団が近接し、団子状になり走っている世界。

先頭集団と2番手集団との間に距離の開きはあまりなく、2番手集団からいつ、誰が先頭集団に上がってきてもおかしくないのが今だ。

 こういう時代には脇目も振らず、与えられた仕事を忠実にこなしているだけでは先頭集団から脱落してしまう。

 時代が変われば、それまでの長所が弱点になる。

脇目を振らない一所懸命さは中小製造業の長所だったが、いまは逆に弱点



           (以下、略)




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なぜ中小企業は衰退しているのか

2010-12-02 11:18:21 | 視点
なぜ中小企業は衰退しているのか

 特に問題だと思えるのは「メードインジャパン」「モノづくり日本」を支えてきた中小企業の衰退ぶりである。

これは大企業による奴隷的下請け化、過酷なコストダウンの要求など、自らが原因でない外的要因によることが多いが、それだけではない。

 例えば下請けに甘んじ、チャレンジを忘れた結果は自らが引き受けなければならないだろう。

 では、いつチャレンジするのか、それとも新規事業等へのチャレンジは一切しないのか


 もう一つ不思議に思ったのは、彼らが元請け会社のことを「親会社」と呼んでいたことだ。

ただ単に仕事の発注先というだけにもかかわらず「親会社」と呼んでしまうほどの1社依存体質。

これがいかに危険かということは言うまでもないだろう。

まず受注先を「親会社」と呼称する体質からして変えるべきだろう。

 「親会社」呼称に見られるように、中小企業の経営者は非常に真面目である。一生懸命に相手先のことを考えている。

そうした姿勢が「メードインジャパン」を支えてきたのは言うまでもない。

 ひたすら技術に磨きをかけ、いいものを作ろうとしてきた。

例えそれが表からは見えない部品の一部であっても。

だからメードインジャパン製品は高い評価を得てきたのだ。

こうした姿勢は今でも間違いではない。

では、何が問題なのか・・・



           (以下、略)





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