栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

歴史はらせん型に進む--新自由主義的経済下の「勝ち組」総崩れ

2008-12-31 23:15:34 | 視点
 「栗野的視点」の読者の皆様、日頃お世話になっている皆様、リエゾン九州で出会えた皆様、お忙しくて今年お会いすることができなかった皆様、1年ありがとうございました。
 今年後半はアメリカ発の「津波」に襲われ、世界的に厳しい年の瀬を迎えましたが、悪いことばかりでもないようです。
逆境にも負けずに頑張っていらっしゃる人もいますし、心温まるような動きもありました。こうした小さな「希望の光」を紹介したいと思います。
 例年、その年を表す言葉(のつもり)を書いて年賀状を出していましたが、今回は紙メディアを廃し、「栗野的視点」を年末年始にお送りすることで代えたいと思います。


新自由主義的経済下の「勝ち組」総崩れ

 アメリカのサブプライムローンに端を発した金融不安は瞬く間に世界に広がり、不動産、銀行、証券、自動車、半導体と次々に巻き込み、不況の嵐が国内に吹き荒れ、いまだ収まる気配はないが、新自由主義経済下で「勝ち組」と称された企業ほど「津波」の直接被害を受けたのが特徴だ。
「津波」が大きかっただけに、その他の分野も余波による大きな被害を受け、そのことが景気の悪化をさらに大きくしたといえる。

 いつの時代でもそうだが、災害に遭遇した時に人が取る態度は2つに分かれる。
 1つはまず自分が助かろうと逃げる人で、もう1つは自分より弱い人(女性、子供、老人)を助けようとする人である。後者は被災後のボランティア活動という形などで現れる。
 今回はこの2つの動きが際立った。

 「勝ち組」と称された企業ほど雇用調整という名の下に派遣社員、期間従業員など非正規社員に対する突然の、容赦ない削減(契約途中での雇用打ち切り)を行い、そのことが事態をより深刻にさせた。
 麻生福岡県知事が25日の定例会見で次のように怒りをぶつけた。
「中小企業の皆さんは一生懸命、雇用を維持しているが、大企業はどんどん人員整理をしている。企業の大きな社会的役割は雇用維持だということをよく考えてもらいたい」
 さらに「内部留保があるということも十分考えてほしい」と、この人にしては随分まともな感覚で苦言を呈したが、まさにその通り。今回の知事の発言を全面的に支持する。

 一体、企業の社会的使命はどこに行ったのか。






世界は希望を見殺しにしてはいけない。

2008-12-29 21:29:57 | 視点
中曽根外相、イスラエルに「最大限の自制を」 ガザ空爆(朝日新聞) - goo ニュース

 世界は平和への希望を見捨ててはいけない。

そのための最大限の努力をすべきだ。

そしてそれは偏にアメリカの姿勢に関わっている。

アメリカはなぜイスラエルに対し弱腰というより、イスラエルを支持し続けるのか。

それはまるで両国の間に何らかの密約が存在するか、あるいはアメリカが戦争状態を終わらせたくない何らかの事情があるとしか思えない。

ハマスが19日に期限切れを迎えたイスラエルとの停戦を延長しないと宣言し、24日、イスラエルに向けて多数のロケット弾を撃ち込んだのが、今回のイスラエルの空爆を招いた原因であっても、イスラエルの報復空爆は度を超している。

 しかも、多数の民間人に犠牲者を出すなど、かつて彼らユダヤ民族がナチスドイツから受けたジェノサイドに似たやり方である。

 ハマスのロケット弾攻撃は例えれば正規軍に投石で対抗するようなもので、精度もそれほど高くない。
対するイスラエルの空爆(さらには地上軍の進行も予定しているが)は、投石に正規軍が重火器で対抗するようなものだ。

 このようなイスラエルの横暴を世界は許してはならない。
世界は平和に無力であってはならない。

 なによりイスラエルの度重なる横暴を許しているのはアメリカであり、アメリカがイスラエルに対し「ノー」と言いさえすればイスラエルの横暴を止められることを世界は、そしてアメリカ自身知っている。

 にもかかわらず、それをしないアメリカという国は何なのか。
アメリカがオバマ政権になっても恐らくアメリカのスタンスは変わらないだろう。
そういう意味では来年、オバマは最初に世界の期待を裏切るに違いない。

 日本ができること、それはアメリカに戦費の肩代わりをしないと宣言することだ。
アメリカの最大の弱点は経済問題なのだから。

 日本の国際貢献は軍隊を外国に派遣することではない。
経済貢献なのだ。
それは何も後ろめたいことではない。
その方がはるかに素晴らしいことなのだ。

 日本人も新自由主義的な考え、小泉政権の幻想から目を覚ますときだろう。








非力なパソコンにはGoogleのブラウザー・Google chromeがいい。

2008-12-29 11:49:14 | 視点
 ウェブブラウザーにはFirefoxを長年使っていたが、Firefox3にバージョンアップしたところ動きが非常に重くなり困っていた。

1.表示画面のスクロールがスムーズに行かない。時間が非常にかかる。
2.Firefox3の起動時間(最初の画面を表示するまでの時間)が遅い。

 この2点にイライラし、Firefox3を削除したほどだが、上記1の問題は常駐ソフトを外すと解決した。
 ThroughClockというアナログ時計表示ソフトを常駐させていたのだが、どうもこのソフトとの相性が悪かったらしく、このソフトを外した途端、画面スクロールがスムーズになった。

 実はパソコンを常時3台使用しており、全パソコンにFirefox3を入れていたのに、その内の1台(デスクトップ)だけにスクロールが異常に遅いという症状が出ていた。
 Firefoxをパソコンから完全に削除し、再インストールするなど色々やってみたが解決せず、諦めて他のブラウザー(Lunascape4)を使っていたのだが、Lunascape5(ベータ版)にしたところ同じ症状が出たので、色々調べている内に、デスクトップにだけ上記アナログ時計を常駐させていることが分かり、小rを外してみたところ問題が解決した。
 どうもGeckoエンジンの最新版との相性だったようだ。

 しかし、上記2の問題が残った。
デスクトップのCPUが他2台のノートに比べ、最も非力なため、Firefox3を起動してから立ち上がるまでにかなり時間がかかる。
 それでもFirefoxは使いやすいアドオンソフトが多くあり、なかなか手放せない。
 なかでもグーグルの「ノートブック」はウェブ情報をその場で保存するデータベースとして重宝していたので、なんとしてもこれだけは使いたかった。

 軽さをとるか、便利さをとるか、が問題だったが、非力なパソコンには負担が軽い方がいいので、Googleが新たに出した「Google chrome」を使うことにした。
 このブラウザーはとにかく速い。
多機能ではないが、この軽さは特に1世代、2世代前の非力なパソコンにはうれしい。

 というわけで2、3世代前のパソコンにはGoogle chrome(クローム)を入れた。
 あと解決したい問題はグーグル「ノートブック」である。
GoogleのブラウザーにGoogleのアドオンソフトが使えないというのも変な話だが、正式にはまだアドオンソフトをGoogleが出してない以上仕方ない、と諦めていたが、Google chrome上で「ノートブック」を使う方法があることが分かった。

 それは次の方法、つまりブックマークレットを使用すれば、「ウェブ ブラウジング中にウェブページを切り抜いて保存したり、保存したノートブックを表示」できるとGoogleのページにあった。
 (http://www.google.com/googlenotebook/bookmarklet.html)

 このほかにもタブを使いやすくするアドオンなどの発表を早くして欲しいが、取り敢えずこれで最低限使えるブラウザーになった。
 ブラウザーの表示が遅いと悩んでいる方は是非一度Google chromeを使ってみることを進める。


EIZOダイレクト

旨い酒造りにこだわる6代目の挑戦(1)

2008-12-27 01:36:01 | 視点
蔵の復活に向けて

 よく、こんな状態でやってこれたもんだ。会社の体を成していないではないか。
蒲池輝行は会社の現状を知れば知るほど呆れていた。
それでも一人ひとりがいい腕を持った職人だったのがせめてもの救いだ。
そう感じていた。
一体何から手を付ければいいのか。
やらねばならないことが多すぎて、どこから、どのように手を付ければいいのか思案に暮れていた。
まるで下手に駒を動かすと全部が崩れてしまう将棋崩しのように思えた。

 社業を継いでいた兄が突然倒れ、帰らぬ人となったのが4年前。まだ50歳。逝くには早すぎた年齢だ。
「兄が販売を、私が技術の方をやり、兄弟力を合わせて父の仕事を手伝いたい」
小学校の作文にそう書いたことを昨日のことのように思い出していた。
「兄弟仲良く酒屋をやっていくんだよ」
当時、祖母からはいつもそんな言葉を聞かされていた。
それがこんな形で継ぐことになろうとは予想もしなかった。

 慌ただしく数日が過ぎた頃、会長でもある父、勵(つとむ)に呼ばれた。
「お前にはお前の人生がある


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生き抜くためにも企業の営業力を上げよう。(2)

2008-12-22 16:30:52 | 視点
1線級の営業に求められる能力とは

 「1線級の人間を営業に回せ」
私は以前から口を酸っぱくして言っている。

2線級や3線級の人間を営業に回していてはダメ。

「人当たりがいいから営業向きだろう」とか「文系だから営業」「他の部署で使えないから営業に回すか」などというのは論外。

 営業はフロンティアであり、水先案内人。

いまの世の中の動きがどうなのか、自分達に関わりのある業種の動向、技術の動きはどうなのか。

そういう情報を社内に持ち帰り、開発や企画部門、さらには企業のトップ(上層部)に伝えなければならない。

 そうした情報に基づいて船長(社長)が進路を指示する。

そんな大事な仕事を任せるのだから、ある部分では社長と同じ・・・


 続きは「まぐまぐ」の「栗野的視点」
 (「マガジン検索」のところに「栗野的視点」と入力して検索、
   または「138716」と入力して検索)

 あるいはリエゾン九州のHP内の「栗野的視点」でお読み下さい。




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企業の営業力を上げて生き抜こう(1)

2008-12-19 12:34:06 | 視点
  近年、企業の営業力が落ちている。

お客様が市場で競争力を高めて頂くためにお役に立ちたい

という気持ちを忘れている。

買って欲しい、売りたい、という気持ちばかりが前面に出るから、

相手が心を開かない・・・・



 「企業の営業力を上げて生き抜こう(1)」をHPにアップしています。

 全文はリエゾン九州のHP内の「栗野的視点」


大丸

リサイクル事業を暴力団の事業と同列に語った麻生首相

2008-12-15 22:59:02 | 視点
 本当にこの人には呆れる。

口の歪みは心の歪みと以前から指摘してきたが、まさかここまでとは。

14日に北九州市の「北九州エコタウン」を視察した時、リサイクル処理の説明を

受け、「民間で銭にしちゃおう、しのぎにしようというところがすごいね」と

言ったのだ。

 「北九州エコタウン」は環境関連産業の集積地である。

そこで市の職員からペットボトルのリサイクル処理の説明を聞いた時に、

「しのぎにしようというところがすごいね」と感想を述べたのだ。

「しのぎ」だって。

暴力団が収入を獲得するのと同じ表現を使ったわけだ。

つまりリサイクル事業は暴力団がやっているのと同じだと言ったわけである。

冗談ではない。

日本語を知らないのか、それとも環境事業=暴力団がやる事業という風に理解しているのか。

いずれにしろ環境関連産業と、そこに従事している人達をバカにした発言である。

もういい加減にしてくれ、と言いたい。

こういう首相には一刻も早く辞任してもらいたい。



大丸のWEB福袋承り期間1月6日まで!!

麻生首相、慶喜になれ。

2008-12-14 22:52:24 | 視点
 麻生首相も自民党も支持率急落。
党内では反麻生の動きも急だ。
渡辺喜美元行革担当相などは麻生批判を繰り返しているし、政権を支えてきた自民党最大派閥の町村派も町村信孝、中川秀直の両代表世話人間の軋轢が増し、町村派と中川派に分裂しそうな雰囲気さえある。
自民党の山崎拓、加藤紘一、民主党の菅直人、国民新党の亀井静香の4氏は頻繁に意見交換をし、政界再編の軸になろうとしている。

 彼らに共通しているのは麻生政権が末期状態だと考えていること。
いずれにしろ、このままいけば麻生政権は間違いなく野垂れ死にする。
そのまえに徳川最後の将軍、慶喜を見習い、民主党に大政奉還したらどうか。
その方がスッキリするし、国民の大半もそれを望んでいる。
果たして麻生首相は徳川慶喜になれるか。

「郵政民営化を堅持し推進する集い」で出てきた昔の名前

2008-12-10 02:11:54 | 視点
 郵政民営化見直しの動きが自民党内に出ていることを懸念して、「郵政民営化を堅持し推進する集い」というのが開かれた。
呼び掛け人は小泉純一郎、安倍晋三氏ららしい。
久々にTVに映った顔を見たが、まるで懐メロよろしく「昔の名前で出ています」という感じだ。
 いまさら「落ちた偶像」の小泉でもないだろうと思うが、そこはそれ根強いファンがまだいるのか、それともこの歌は彼の持ち歌だからなのか、「郵政民営化見直しの動き」と聞いて、居ても立ってもいられずに出てきたようだ。

 ひ弱なお坊ちゃんの安倍はどうせ脇役なのだから出てこなくてもいいのに、久し振りにスポットライトを浴びられるかもと思ったのか、出てきていた。
てっきり政界引退だと思っていたのに、嵐が過ぎたと思ったのか、最近ちょこっと顔を見る。
派手な動きをしているとまた週刊誌に金銭問題を突かれるぞと心配してやりたくなるが、もはや週刊誌にとってはその価値すらないかも。

 そもそも郵政民営化とは何だったのか。
ただ単に地方の不便さ、過疎化を進めただけではないのか。
そうした小泉改革の負の遺産に国民、なかでも弱者は苦しめられているというのに、「痛み」を押し付けた当の本人は未だ反省の弁がないばかりか、自分は今期で議員を辞め、息子に地盤を引き継ぐというのだから、この人の感覚はどうなっているのだろうと思ってしまう。

 まあ、「構造改革」といっても彼の頭の中には郵政民営化しかなく、それさえやれば充分だったのが、竹中某が出てきて「構造改革」という言葉を教えたものだから、以後、黄門様の印籠よろしく「この紋所が目に入らぬか」とかざしたところ、これが意外にも効果があったどころか、見物客にも受けたというわけだ。

 見物客が期待したのは徳川幕府のぶち壊しだったのだが、気が付いたら印籠は逆に徳川幕府を守るために使われていた。
それでも観客は、「この印籠に反対する者は悪代官(抵抗勢力)だ」という台詞と時代がかったやり方が面白いものだから何も知らずに拍手を送っていた。

 そう、裏でアメリカと手を組み、アメリカの言いなりに動いていたのだが、多くの観客はそんなことは露ほども知らなかった。
 アメリカはそれ以前から、日本の金融市場に参入したくて、浦賀に現れたペルーよろしく、日本政府に開国を迫り続けていた。
その際の最大の障壁が郵貯だったのだ。

 郵貯組織は巨大な金融機関であり、政府が財政投融資に自由に使える資金元、いわば「国有銀行」と同じような存在だったのだ。
 これを解体しなければ、仮に米金融機関が日本市場に参入しても旨みがない。
そのため郵貯解体圧力をかけ続けていたのだが、郵政民営化に執念を燃やす小泉がタイミングよく現れた。

 アメリカにとっては願ってもないことが起きただけではなく、小泉・竹中の両人はアメリカの意向以上のことまでやってしまったから、アメリカは驚くやら大喜びするやら。
竹中の金融改革である。
まあ、やり過ぎの感はあったが、今回の世界金融不況が日本に飛び火しなかったのは、その時早めに大手術をしたのがよかったともいえる。
 ただ、あの時、本当にそこまでの大手術が必要だったのか。
内視鏡手術やほかの方法でもよかったのではないかという議論は残る。
というのも小泉・竹中が助けたのは金融機関と大企業だけだったからだ。

 もう「自民党をぶっ壊す」という掛け声に欺されないようにしたいものだ。
今度は我々自身の手で本当に「ぶっ壊し」、新しい体制を作りたい。
この国の国民も夢から覚めるときだろう。





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特に九州は著作権に対する認識が甘い。

2008-12-09 00:31:16 | 視点
熊本日日の編集委員「わかりやすかった」と18回盗用(読売新聞) - goo ニュース

 熊本日日新聞社の編集委員が同紙の記事に、NHK出版の雑誌「きょうの健康」から最低18回もの盗用をしていたという。
当の本人の言い訳はな「盗用の認識はかった。『きょうの健康』の記事がわかりやすかったので参考にした」ということだが、参考ではない。はっきり「盗用しました」
と認めて謝るべきだ。

 ここで問題なのは
1.著作権というものを知り尽くしているプロが他人の著作権を侵害したこと
2.1度ならず、少なくとも18回も盗用していたこと。
3.編集委員の年齢は55歳で、部長級待遇だったことだ。

 どのような犯罪も許されるわけではないが、無知であるが故に犯した犯罪と、そのことを熟知しながら犯した犯罪では、情状の余地が違う。
 これは殺人事件などでは特にそうだろうが、そのつもりはなかったのに結果として人を殺す羽目になった(正当防衛など)場合と、強い殺意を持って人を殺した場合では判決に差が出ていることが多いのと同じだ。
 余談だが、来年5月から裁判員制度が始まるから、こういう場面に我々も直面せざるを得なくなる。

 今回の場合は新聞記者の犯した犯罪であり「盗用の認識はかった」という弁明は通らないだろう。

 次に初犯(1回)ではなく、累犯(18回)だから、情状酌量の余地はない。
なおかつ18回というのも外部からの指摘で発覚し、その時点で調査が入り分かったからで、もし外部からの指摘がなければ、この記者はもっと続けていたかもしれない。

 55歳という年齢と部長級待遇ということからも分かるように、この記者は若い記者を教育・指導する立場である。
そうした立場にある人間がやったことであり、そこには情状酌量の余地は微塵もない。

 こうしたことを考えれば熊本日日新聞社の処分は甘いといわざるを得ない。
解雇処分が妥当だろう。

 一般的に九州は著作権に対する認識が甘いといわざるを得ない。
実は私自身、10数年前に某全国紙に記事を盗用されたことがある。
この時はたまたま私自身が新聞社の盗用記事を発見したのだが、当初、こちらの指摘に対して真面目に答えようとしなかった。
大新聞という立場を嵩にして、フリーのジャーナリストが何を言っているのだ、というような態度で無視された。

 1週間近く待っても返答がなかったので、「新聞社たるものが著作権のなんたるかを知らないはずがないし、それを犯したらどういうことになるかご存知のはず」と抗議して初めて社内調査に乗り出したようだった。
 その結果、直接引用箇所が新聞紙面2/3ページの内の1/3、直接引用こそしてないもののほぼ全面的に私自身の記事を参考にしたようで、申し訳ないと取締役が謝りに来た。

 その際、金銭も提示されたが、それらは一切受け取らなかった。
ただ1点だけ要求した。
それは今回の場合と同じで、プロがやった犯罪だということ。
しかも犯してはならないことをやったわけで、そういう人は物書きを生業にすべきではない、と。
つまり解雇するのが妥当ではないかということで、そのことを主張したが、結果、どうなったかは確認してないので分からない。

 著作権の侵害はれっきとした犯罪である。
それに対して熊本日日新聞社の処分は甘すぎる。
これでは組織として再発を防ぐことはできないだろう。


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こんな時代だからこそ、同じ買うなら安く買いたい。
安く買えるところを選びたい。

日本酒は悪酔いする?

2008-12-07 13:36:22 | 視点
 昨朝、西日本一帯は降雪したようだ。
福岡市内でも10時前後、降雪が見られたので、喜び勇んで外に出て写真を撮ろうとしたが、すぐやんでしまった。
 最高気温は7℃。道行く人もしっかり防寒対策をし、首を縮めて通り過ぎるなど、急な冷え込みに皆さん戸惑っているようだった。

 こんな夜にはやはり熱燗が欲しくなる。
温かい飲み物なら焼酎のお湯割りでもいいようなものだが、体の温まり方というか、温まった後の冷え方が日本酒の方が遅いように感じる。

 やはり燗を付けた日本酒を盃で呑むのがいい。
適度に体が温まっていく。
ところが最近、日本酒はあまり人気がない。
人気があるのはどこに行っても焼酎だ。
岡山県や広島県など本来、日本酒文化だった地域でさえ、最近は皆、焼酎を飲む。
これには少々ビックリする。

 日本酒嫌いは特に女性、若い男性に多い。
女性に嫌われた商品は流行らないというのが通説だから、日本酒の売り上げが右肩下がりで下がっているのは当たり前だろう。
 しかし、日本酒にしてみれば、いわれなき嫌われ方で、なぜ嫌われるのか理解できないに違いない。

 そこで、日本酒は嫌いという女性に理由を尋ねてみた。
「日本酒は悪酔いするから」
これが返事だった。
 二日酔いの頭の痛さを一度でも経験した者なら、もう二度とあんな経験はしたくないと思うのはよく分かる。
 かくいう私も昔は日本酒嫌いだった。
あんなものは絶対飲みたくない、と思っていた。
実際、家でも外でも日本酒は飲まなかった。
それがいまではすっかり日本酒ファン。
おいしい日本酒を買っては家で呑んでいる。

 では、なぜ日本酒嫌いから日本酒大好きに変わったのか。
実はこの変身は一夜にして行われたのだ。
ある時、居酒屋で知人に日本酒を勧められたが、「日本酒だけは勘弁してくれ。悪酔いする。旨くない」と断った。

 すると知人いわく。
「君が呑んだ日本酒はサンゾウシュで、本当の日本酒ではない」
なに「サンゾウシュ?」「本当の日本酒ではない?」
たしかに2級酒で、特級酒はほとんど呑んでないからな~。
だけど「サンゾウシュ」って何?
訳の分からないことを言う奴だ。

 その後の友人の説明で「サンゾウシュ」は「三増酒」と書くということが分かった。
三倍に増やした酒ということだ。
酒の水増しである。
ただ、水を加えて薄めた訳ではなく、他のものを加えて容量を増やしたのである。
他のものとは醸造用アルコール、糖分など。
これが二日酔い、悪酔いの元だったのだ。

 しかし勝手にそんなものを加えて容量を増すのは誤魔化し、違反ではないか、と思うが、きちんと認められた正規品というから驚き。
 詳しい説明は省くが、日本酒が大きく変わったのは戦後で、物資不足のために醸造用アルコールや糖分などを加えて「水増し」することを法律で認めてしまったのだ。
 戦後すぐの時代は工業用アルコールを酒の代わりに呑んで体を壊した人が結構いたらしく、それなら原材料(米)も不足しているし、と醸造用アルコール他を加えることを認めたわけだ。

 戦後長く、この制度のままできたが、昭和50年代の酒税法の改正で、等級制から品質表示制に代わり、従来の特級、1級、2級という表示は廃止。
代わりに導入されたのが吟醸(純米吟醸)、純米、本醸造という品質分類。
価格は吟醸、純米、本醸造酒の順で安くなっている。

 問題は本醸造酒で、醸造用アルコールが加わえられたものがこの名称になっている。
価格も安く大衆酒である。(正確にいえば、本醸造酒がすべて大衆酒とは限らず、価格の高いものもある)

 いずれにしろ、二日酔い、悪酔いの原因物質は醸造用アルコールである。
つまり純米酒あるいは純米吟醸酒を呑んでいる限り、翌日スッキリ、悪酔いはなしなのだ。
 ところが、いまだに日本酒は悪酔いするという昔の感覚、噂が残っているから、日本酒呑まず嫌いという人が多い。

 とはいえ、私は外ではほとんど日本酒を呑まない。
その理由はいくつかあるが、そのうちの一つは本醸造酒を出されることが多いからだ。
 特に宴会などで出される酒は皆、本醸造酒。
これをガンガン呑むから翌日は頭がズキズキして起きられないということになる。

 日本酒を呑むときは純米酒かどうか確かめて、あるいは純米酒を指定して呑めば、絶対悪酔いはしないので、これからの季節、日本酒をおいしく味わって欲しい。



白ワインのようにさわやか「ちくご亀游(きゆう)1.8L」 白ワインのようにさわやか「ちくご亀游(きゆう)1.8L」
池亀酒造の純米吟醸酒

日本の食品大量廃棄は確かに問題。

2008-12-06 00:43:34 | 視点
捨てるのモッタイナイ!賞味期限切れ品、スーパーで格安販売(読売新聞) - goo ニュース

 東京都江東区亀戸の「サンケイスーパー」が賞味期限切れの商品を専用コーナーに陳列し、格安で販売しているらしい。

 といっても、賞味期限を改ざんしたり、偽って販売しているわけではなく、きちんと賞味期限切れであることを表示し、なおかつ「試飲済みです。風味OK」と添え書もされているとのこと。
そうした商品を買う、買わないは、まさに自己責任。

 多くの商品は半年から1年以上、賞味期限が切れたもののようで、大半が100円未満で売られているという。
 売られている商品は紅茶パックや炭酸飲料、ジュース類、缶詰などのようだから、賞味期限が切れたからといって、そう簡単に変質するようなものではなさそうだ。
 缶詰類は開缶しない限りほぼ永久的に保存できるといわれているし、紅茶パックなどもビニール包装してあるものなら、そんなに問題はないはず。まあ多少風味ぐらいは落ちるかもしれないが。

 「まだ食べられるものを捨てる方がおかしい。今の日本人は無駄をしすぎ」という同スーパー経営者の言い分は納得できる。
最近の日本人は妙に潔癖で賞味期限が1日でも過ぎるともう食べられないと思って捨ててしまうのは行き過ぎだ。

 親戚の人間が我が家に来ると賞味期限切れの商品が多いのでビックリするようだが、別に2年前の缶詰、瓶詰めの商品を食べてもどうもない。
 私自身、同スーパーの経営者と感覚が似ているのかもしれないが、もったいなと思って中々ものが捨てられない。
 妻が生存中は台所になど立ったことがなかったが、亡くなって2年以上経ち出すと少しずつ料理もしだした。
すると収納棚にあった食品も使い出すわけだが、それらはすでに3年以上も前に賞味期限が切れている。
だが、それであたったことはない。

 といって、賞味期限に一切無頓着かというと、そうではない。
生ものは極力期限内に食べるし、卵は日数が経ちすぎていればコップの水の中に卵を入れて底まで沈むかどうかで見極めている。
 要は自分で判断基準を持っていればいいのだ。
最近は、自らの判断基準をなくしている人が多いから、表示された賞味期限を信じるしかないのだ。
だから賞味期限の改ざんも起こるのだ。

 今回の世界不況の影響で少しは日本人の感覚も変わるかもしれない。
でないと、生きていけなくなるかも・・・。







身体障害者に2年間の先端技術訓練を行う吉備NC能力開発センター

2008-12-05 11:22:39 | 視点
 訓練生は県内はもちろんのこと、遠くは九州からも来ている。
ある年のこと、南九州からセンターに入所する予定の女性が父親の反対で入所を諦
めることになった。
その連絡を聞いて片山は残念でならなかった。
というのも面接をした時の彼女の目の輝きを忘れられなかったからだ。

 とにかく、もう一度会って意思を確かめてみよう。
そう考えた次の瞬間にはもう車のハンドルを握っていた。
10時間後、片山は彼女の父親を前にセンターの目指すところや訓練内容を説明して
いた。

 その語り口は熱っぽくという感じでも、説得調という感じでもなく、ただ、あり
のままをきちんと伝えるという感じだった。
「彼女の人生は彼女のものです。彼女の意思を尊重してあげませんか」

 父親が反対していたのは娘を思う親心からだった。
いままで地元から離れたことのない娘が、自分の目の届かない遠方に行って生活で
きるのだろうか。
当の本人以上に親の方が不安だったのかもしれない。
しかし、片山と話すうちに、この人になら預けて大丈夫かもしれない、そう思い始
めていた。

「お父さん、私、吉備に行きたい。行かせて」
それまで襖の向こうでやり取りを聞いていた彼女が涙ながらに、そう父親に訴えた。

 九州まで来たことはムダではなかった。
彼女の言葉を聞いた瞬間、片山は疲れが飛び、心が軽くなるのを感じた。
片山自身も励まされていたのだ。

「一人ひとりの訓練生との間に数知れないドラマがあります」
 と、片山は目を細めた。


  全文を読む



  



デザイナーを上手に活用しよう。

2008-12-02 10:59:00 | 視点
 いきなり私事で恐縮ですが、私は「ものを書く」側の人間です。
その私が中小企業向けの講演(主に製造業、技術系企業を対象に中小企業の活性化
というテーマで話すことが多い)で、デザインやカラー化の意義・必要性について
触れることが結構あります。
 といってもデザイナーやカラーコーディネーターの視点とは少し違います。
製造現場の効率化、安全性との関係で触れているのです。

 まあ、そのことは置いて、デザインには力があります。
それは売る力であったり、モノを作る力であったり、表現する力です。
といってもデザイン自体に、それらがあるわけではないでしょう。
商品だとか、エネルギーだとかを高め、強化し、伸ばす力があるということです。

 ということはデザイナーを上手に活用すれば、商品はより売れるはぜです。
にもかかわらず、せっかくデザイナーに高い金を払って頼んだのに、思った効果が
出ない、ということもあります。

 その場合の問題はどこにあるのか。
恐らくデザイナー選らび方が間違っていたり、活用の仕方がまずかったということ
も考えられるでしょう。

 まあ、難しい話はおくとして、先日、アドボックスの森重さんと話していると
「皆もう少し上手にデザイナーを活用したらどうだろう」というような話になりま
した。
 では上手に活用するって、どうすればいいんだ。
大体、デザイナーの仕事は何で、仕事はどんな進め方をしているんだ、というよう
な疑問が出てきました。

 そこで今回は「デザインの力~デザイナーを上手に活用する」と題して森重さん
に話をしてもらいます。
 森重さんはとても優秀なデザイナー(グラフィック系)ですが、顔も語り口も柔
らかく親しみが持てる人です。
 恐らく若い女性などに「やさしいおじさま」という感じで持てるのではないでし
ょうかね。


             --記--

●日 時: 12月13日(土) 13:30 ~ 17:00

◎場 所:九州大学西新プラザ(早良区西新2-16 tel 092-831-8104)
        博多駅、天神方面からは地下鉄「姪浜」行きで
        「西新」下車、7番出口より徒歩10分


●内 容:
1.勉強会

  「デザインの力~デザイナーを上手に活用する」
   講師:アドボックス社長・デザイナー 森重正治 氏
 
2.企業発表
  「肌荒れ、化粧品荒れを改善する”ヴィ・タラソ”スキンクリームについて」
   発表者:ロン・エンタープライズ・近藤竜司、フキ子 氏

    これからの季節、肌荒れに悩む時期ではないかと思います。
   今回の発表者、近藤フキ子さんは20代の頃、化粧品大好きで、いろんな
   化粧品をよく使っていたそうです。
    ところが吹き出物や肌荒れに悩まされ、写真嫌いになったとか。
   そこでいろんなものを探し続け、最終的に出合ったのが海藻の力。
   大学の博士に協力してもらい、開発・製造したのが
   今回発表する商品「海の恵み<ヴィ・タラソ>スキンクリーム」
   「私が見本です」というどこぞのCMではありませんが、自分自身の
   ために開発し、それでご自身の肌が改善された商品だけに商品力はあります。
    とはいえ、販売力、宣伝力、組織力が弱いのがベンチャーの悩み。
    皆さんの知恵を色々お借りしたいと願っての発表です。

●例会参加は誰でも自由です。
  参加費用:会員は 1,000円。
非会員は 1,000円。

●参加申し込みは事前に!
  当日、会場準備の都合上、極力事前に参加申し込みをお願いします。


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