栗野的視点(Kurino's viewpoint)

中小企業の活性化をテーマに講演・取材・執筆を続けている栗野 良の経営・流通・社会・ベンチャー評論。

カメラ、レンズ、メーカーによる違い(更新)

2013-06-30 11:40:53 | 視点
 デジタル一眼レフカメラ(以下デジイチ)を使い出して数年になる。
人によって1メーカーのカメラのみを使い続ける人、いろんなメーカーのカメラを使う人と分かれるが、私は後者で、カメラに限らず、いろんなメーカーのものを使ってみたいタイプである。

 前者の利点は操作性に精通すること。
後者はメーカーによる特徴、特性がよく分かること。
その中で自分に合うものを選べることだ。

 デジイチで最初に買ったのはニコンD50だった。
ついで1年半程前にキャノンEOS KissX2を買った。
ちなみにフィルム用の1眼レフはキャノンとミノルタを持っている。

 ところでニコンとキヤノン製を使ってみて大きな特徴に気付いた。
色の仕上がりがニコンは鮮やかなのだ。
対してキャノンの方はソフトで、見た目に近い。
同じ条件で撮った写真を並べてみると、この違いははっきり分かる。
そのことが分かったのもキャノン製を買ってからだが。

 最初は比較的初期に発売されたニコンD50だからで、最近発売の機種ではこの仕上がり特性は直されているのではと思い、いくつかの販売店で尋ねてみたが、変更はないとのことだった。

 私の場合、被写体は主に花なので、花の撮影には仕上がりが鮮やかなニコン製の方がいいこともあり、交換レンズを買い増すことにした。

 その場合、大抵の人が悩むことで私も悩んだ。
ニコンの純正レンズにするか、他社製品の互換レンズにするか。
前者は高くて、後者は前者より安いというのが主な特徴で、販売店で尋ねても「性能の違いはない」という返事だった。

 それならなにも高い純正レンズでなく、安い互換レンズでいいことになる。
具体的に言うとシグマのズームレンズを買うことにした。
すると販売員が「同じタイプならタムロン製がいまお安くなっています」と勧めてくれた。
 半額になっていたので、これは買い得。

 「ちょっと付けてみますか?」
という言葉に誘われ、ニコンに装着。
被写体にピントが合う合焦速度がちょっと遅かった。
そこで今度はシグマレンズを装着して試してみる。
シグマの方が明らかに速かった。
それでも現在持ているニコンレンズよりは少し遅い気がしたので、次にニコンレンズを装着して試した。
 速い。
 結局、ストレスを感じないニコンの純正ズームレンズを買った。

 最近は純正と互換製品ではF値も同じで、専門店に尋ねても「違いはない」という答えが返ってきていたが、こういう違いがあったのだ。
 案外こういうことは実際に操作した人間でないと分からないものだし、専門店も最近は知識、経験不足なのかあまり教えてくれない。

 <追加>
 その後、機会があり、タムロン製のズームレンズをキャノンEOS KissX2用に購入した。
 合焦速度はそれまで付けていたキャノンの純正品とほとんど変わらなかった。
 結局、レンズも新しく発売されたものはどんどん合焦速度も上がり、レンズもよくなっていると分かったので、上記に書いた純正と非純正は合焦速度が違うという意見は訂正する。
 カメラ本体もレンズも日々進歩しているので、そのカメラに最も合ったレンズを選ぶしかない。

 <再追加>
 近年、サードパーティー製のレンズ性能は一部で純正レンズを凌ぐほど上がってきている。
 特にシグマは自社製一眼レフカメラを発売するようになってから、レンズの性能も随分と良くなってきたようだ。
 純正レンズの利点はカメラとの相性がいいこと。難点は価格が高いこと。
 対してサードパーティー製はコストパフォーマンスが高いこと。
 その他にもレンズメーカー毎に特徴があり、最近はそうしたレンズの個性を楽しむためにサードパーティー製のレンズを着けるプロも多い。

 以下にタムロンとシグマレンズの一般的に言われている特徴を挙げておく。
タムロン
 1.ボケがやわらかい。
 一眼レフカメラは背景をぼかし、主役を目立たせて撮れるのが長所で、特に花などの撮影では被写体に近づき、背景を大きくぼかして撮るためにマクロレンズを使うことが多い。
 その場合、タムロンのやわらかい写りを好む人は多い。
 私はタムロンの60ミリマクロレンズを愛用しているが90ミリが好評。
 2.コストパフォーマンスに優れた高倍率ズームがある。
 18mm-250mmなどの高倍率ズームレンズは荷物を軽くしたい旅行や、途中でレンズ交換する時間がない時などではとても重宝する。
 タムロンには高倍率ズームが多く、純正と比較すて圧倒的にコストパフォーマンスが高いのが特徴。
 3.重量が軽い。
 実際に使いはじめるとすぐ分かることだが、カメラ本体+レンズが重いと半日持ち歩くだけで随分疲れる。
 やがて持ち出すのが億劫になり、やがて使わなくなることも。
 プロでない限り、軽いのを選んで後悔することはない。

シグマ
 1.カリッとしたシャープな写り。
 タムロンのやわらかさに比べ、シグマレンズはシャープな写りというのが一般的な評価だ。
 シャープさを好むユーザーはシグマを選ぶといいだろう。
 2.レンズが重い。
 シグマの難点はレンズが重いことだ。手ぶれ補正機能付きレンズは純正、非純正を問わず重量が重くなっているが、シグマは全般的に重い。
 3.広角ズーム、単焦点レンズで純正と同等かそれに並ぶ評価のレンズがある。



TAMRON 高倍率ズームレンズ AF18-200mm F3.5-6.3 XR DiII キヤノン用 APS-C専用 A14E
クリエーター情報なし
タムロン

シグマ 18-200mm F3.5-6.3IIDC OS HSM ニコン用 高倍率ズームレンズ 手ブレ補正 超音波モーター搭載 18-200mm F3.5-6.3IIDC OS HSM NA
クリエーター情報なし
シグマ


ネット利用を制限する企業が増えている

2013-06-20 14:59:40 | 視点
 この数年、インターネットの接続を制限する企業が増え出している--。

と言えば、そんなバカなと言われそうだが、前稿(No.442)で見たアイリスオーヤマなど、

躍進している企業ほどメールやSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス=コミュニティ型のウェブサイト)

の閲覧を制限する動きが広がりつつある。

特に欧米企業の間で。理由は仕事の邪魔になりだしたからだ。

メールを捨て、街へ出よう

 いまどきインターネット接続を制限する会社は古い体質の会社。

デキる営業パーソンほどITを駆使して情報を収集しているのに、それを制限するなど、

とんでもない時代遅れ企業だ。

 こんな反論が出てきそうだが、上記の意見に対しては全てノー、その反対である。

「書を捨てよ、町へ出よう」と言ったのは寺山修司だが、「メールを捨て、街へ出よう」と

いうのがこれからのトレンドになりつつある。

 例えば日本一ベンツを売るヤナセのトップセールスマンは



勤務中のメールを禁止したIT企業

 ロバート・ハーフ・テクノロジー(米国)が100人以上従業員のいる米国内企業のCIO(最高情報責任者)

1,400人以上に「就業時間内のSNS(Facebook、Twitterなど)利用ポリシー」について電話アンケートを

実施した結果である。

 全面的に禁止54%

 仕事利用に限って許可19%

 限定的な個人利用も許可16%

 いかなる個人利用も許可10%

 分からない/無回答1%




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   NEC Direct(NECダイレクト)



中小企業はアイリスオーヤマを見習え。

2013-06-18 12:50:47 | 視点
短期開発の秘密は現場への権限

 アイリスオーヤマはメーカーでありながら卸業も行う「メーカーベンダー」と自らを規定している。

販売先は主にホームセンターで、収納用品、ガーデニング用品、ペット用品などを開発・販売しているが、

最近は家電製品分野で次々にヒット商品を開発し急成長している。

 特徴はすき間商品、改良商品を短期間で開発し、市場に出すこと。

開発から市場に投入するまでの時間は「どんなに頑張っても我々のところでは真似ができないくらい短期間」と

大手メーカーが舌を巻くほど短い。

 なぜ、同社はそれが可能なのか。なぜ、ヒット商品を出し続けることが可能なのか。

その秘密は徹底した現場主義にある。

ムダな会議も稟議もなく、必要と考えれば現場同士が話し合い、即座に対応する。

時には製造ラインさえ変更して対応するのだ。

 一般的に組織は計画に基づいて(従って)製造しているから、よほどのことがない限り、

その計画を変更するのは難しい。

よしんば変更するにしても、上司にお伺いを立て、稟議書を上げ、会議で変更の必要性を説き、

直属部門のトップから他部門のトップへ根回し、あるいは掛け合ってもらい、それでやっと変更のゴーサインが出る。

 仮にゴーサインが出ても、今度は現場の責任者が素直に応じてくれればいいが、

人は変更を嫌がるものだから、なんだかんだと理由を付けて即実行してくれないかも分からない。

そうなればさらに時間がかかる。

これではタイムリー性を争う商品は開発できないし、他者に先駆けることもできなくなる。

 大手メーカーが正規軍、師団だとすれば、アイリスオーヤマやベンチャー企業はゲリラ、小隊



パソコンの利用は1回45分まで

 他にも他社から見ればビックリするようなことが同社にある



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読者とのメール交換から~ホンダN360の話など

2013-06-14 15:09:10 | 視点
 以下はジュンコンサルタント・山永順一さんとのメール交換の内容です。

栗野様

いつも情報を有り難うございます。

博多も梅雨入りしたようですが、本当に憂鬱な季節になりました。
しかし、この時期の雨がなければ生活が成り立ちませんので、雨の日の過ごし方を工夫して気持ちは晴れやかに過ごすしかありませんね。


 お久し振りです、山永さん。
おっしゃるように雨の日の過ごし方を工夫しなければと思い、昨日の午後、福岡市舞鶴公園に出かけ菖蒲の花を撮影して来ました。
咲いているかな、まだかなと思いつつ行きましたが、しっかり咲いていました。
2,3日前はまだ3分咲きだったと、同じように花を見に来た人が言っていましたから、ちょうどいいタイミングでした。
まだしばらくは楽しめそう、というより菖蒲の花はこれから各地で咲き始めるというところでしょうね。



ところで奥入瀬に旅をされたそうですが、奥入瀬の懐かしい地名を見てメールをしました。
確かに奥入瀬の読み方は最初は誰しも分からないと思います。


 いやあ、お恥ずかしい限りです。奥入瀬はいい所ですね。
翌朝、渓谷歩きをしたかったのですが、あいにく雨で、歩くのは止めました。
撮影に夢中になるとどこでも入っていき、いままで何度も危ない目に遭っているから、同行した弟にも心配させないよう自重しました。
 でも、機会があればもう一度行ってみたい所ですね。



奥入瀬には関東に住んでいた独身時代に仲間とドライブに行きました。
ホンダがN360というオートバイのエンジンを載せた軽自動車を販売しましたが、早速車内販売で購入しました。
真っ黄色のボディーで当時は自家用車が少ない時代でしたの、街を走っていて結構目を引きました。

そのN360に乗って3人で交代で運転しながら長距離ドライブをしました。
仲間の一人が秋田県鷹巣町出身でしたので、途中そこに1泊しました。
ついでに男鹿半島にも立ち寄りましたが、八郎潟の広大な干拓風景や、象潟の海岸や、十和田湖などとても良い風景の連続でした。
中でも奥入瀬は別格で、両岸が深い樹々に覆われ、苔むした岩の間を綺麗な水が勢いよく流れる風景は、今でも昨日のことのように思い出されます。
もう一度行ってみたいところです。


 N360ですか。懐かしい名が出ましたね。「Nコロ」の愛称で親しまれた車で、たしか当時爆発的に売れましたよね。でも、あの愛称はどこから付いたのでしょう。
スピードを出してカーブを回るとコロッと転んでたからだというまことしやかな説を当時聞いた覚えがありますが。

 あの頃のホンダは若者の憧れでしたね、デザインが斬新で。前後に大きく突き出たバンパーや、リアウィンドウにワイパーを採用したシビックを最初に見た時(70年代初頭)は、それまでの日本車のデザインとあまりにも違っていたので「こ
れが車か」とびっくりした記憶があります。
それから何年か後に私もシビックに乗りましたが。

 アコードも当時としては斬新なデザインでしたね。
随分後になって宮崎のホンダロックを取材した時に「最近のホンダの車は面白みがなくなりましたね」と当時の社長に言った覚えがあります。



 ジュンコンサルタントが開発した「カイダンサット」の紹介を以前しましたが、その後、台湾企業との間で契約が成立し、同社が製造販売することに決まりました。
 試作機の頃と比べ、デザインもよくなっていました。









東北旅行で垣間見た頑張る企業(3)~奥入瀬渓流ホテル

2013-06-12 10:32:09 | 視点
レストランをエンターテインメントに

 奥入瀬渓流ホテルで感心したのは夕食のバイキング。

最近はどこもかしこもバイキング料理なので、よほど珍しいものがあるか種類でも豊富でないと感動しない。

むしろ気になるのは残った食材の処理で、世界には餓死している人数が多いのに日本はなんと食物をムダに

しているのかという苦い思いの方だ。

 さて、奥入瀬渓流ホテルのバイキング料理の何に感心したのかといえば、人数と演出の仕方である。

 ホテルやレストランがバイキング方式にする理由の一つに人員の省力化がある。

客は好きなものを自由に選んで、好きなだけ食べられるという満足感が得られる一方、

施設側は少人数でホールの対応をすることができる。

つまり施設側にとっては省力化(人件費削減)というメリットがあり、客の方は満足感が得られる

というのがバイキング方式である。

 ところが奥入瀬渓流ホテルのレストランは


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