花を近接撮影するのにマクロレンズは欠かせない。
というわけでタムロンの60mmマクロを愛用している。
ニコンマウントである。
撮影に出かける時はいつもカメラ2台は必ずリュックに入れている。
ニコン2台の時は1台にタムロンのマクロレンズを最初から装着している。
いちいちレンズ交換するのが面倒だからだ。
ところが荷物を軽くしたい、あるいは撮影目的ではなくちょっと出かける時にカメラを持って出る時もある。
そんな時は富士フイルムのコンパクトなミラーレス一眼X-T10だけということがある。
そういうときに限って路傍でかわいい花を見かけ撮りたくなったりする。
マクロレンズのいいところは被写体に寄ることができる点。
被写体に寄ると何がいいかと言えば、余分なものを画面に入れず、写したいものだけを写すことができること。
またバックをボケさせて被写体だけを浮きだせるのもメリットだ。
それ故、富士フイルムのX-T10用にもマクロレンズが欲しくなっていた。
希望はタムロン製。理由は軟らかい写しと手ごろな価格。
ところがタムロンは富士フイルム用にはマクロレンズを出していなかった。
純正レンズは高すぎる。
それならとニコン用レンズにアダプターをかませてX-T10に装着する方法を考えた。
これだと価格は少し抑えられる。
だが、調べてみるとオートフォーカスは使えなくなりマニュアルフォーカスで使うしかないらしい。
そこまでしなくても軽い方のニコンD5300にマクロレンズを付けて持ち出せばいいかと
一度は諦めかけたが、その時ふと思い出した。
以前、まだニコンD50を使っていた時、クローズアップレンズを買っていたことを。
クローズアップレンズはレンズの前に取り付けるフィルターの1種で
マクロレンズに似た効果が得られる。
最大のメリットは価格が安いこと。マクロレンズとは桁が1桁違う。
大体3000円~4000円台。
問題はレンズの口径が合うかどうかだ。
実のところ、このレンズの存在は長年忘れていたが、探してX-T10に付けてみると
レンズの口径は58mmでピッタリ。
まあ口径は色んなサイズのものがあるから買い直せばいいだけだが、手持ちのものが
ピッタリ合ったので4000円程度とはいえ余分な出費をしなくても済んだ。
さて写りはどうか。
早速ベランダの植物を写してみた(一番上の写真)。
いい感じに写っている。
クローズアップレンズはクローズアップできる倍率によって1~5まであるが、
手持ちのクローズアップレンズはNo3。
5の方がクローズアップ率は大きくなるが、その分レンズの厚みが増してくるのと
ピントが合う範囲がシビアになる。
本格的にマクロで撮る場合はニコンD5300かD7000にマクロレンズを付けて撮るから
ちょっとマクロが欲しいというような時にはこれで充分だ。
マクロレンズのようにレンズ交換しなくてもよく、レンズの前にフィルターを取り付けるだけだから
脱着も持ち運びも楽なのが一番。
早速、散歩に持ち出し撮ってみたのが2番目と3番目の写真。
マクロレンズほどバックはボケないが、ちょっと見にはマクロレンズで撮ったのと変わりはない。
これからマクロレンズを欲しいと思っている人はまずクローズアップレンズを試してみるのがいいだろう。
それでもやっぱりマクロレンズが欲しいとなれば、それからマクロを買っても遅くはない。