愛知県美術館ギャラリーで開催中(3月10日まで)の愛知産業大学造形学部デザイン学科(愛知県岡崎市)の卒業研究・制作展を見てきました。
マクロレンズを使って表現した写真作品や楽器をモチーフにした照明など、編み出した着想を楽しみながら仕上げた作品と出会いました。
中でも面白かったのは「2020応援プロジェクト」と題した作品。東京オリンピック・パラリンピックに向けて、外国からの客だけでなく自分たちも日本の交通標識に対する認識を高める「紙コップキャンペーン」の提案です。
日本には約240の交通標識があるそうで、これらの標識ひとつひとつの紙コップを製作。コップにはそれぞれ標識のマークとともに名称を11の言語(日本語は漢字とひらがな)で入れてあります。
すべての標識のコップを積み上げて展示(裏から見れば2020の文字が浮き上がる仕組み)する一方で、SNSによる拡散などキャンペーンのアイデアも添えられていて、楽しめました。
他の大学を含めて今年の卒展作品で目立つのは「AI(人工知能)」の活用。愛産大デザイン科の35の展示作品の中でも、AIによる製作やコミュニケーション、メイクなどを研究した作品が7つありました。