


「いい匂いですものね、ヘリオトロープ は。 又、優しい名前が付いたものですね、 チェリー・パイ なんて。 忘れられるものではありません。それに 葡萄 の木。 小さくて甘いけど、早く食べられる葡萄でした。 でもあんまり過去の事を忘れずにいるのは 良くありませんね」 「それから草花などの生垣もあったのでしょう」 ミス・マープル が言った。 (中略) 「アンシアは パンパス草 も 又植えたいらしいです。 それからシムキン夫人の なでしこ も。 これは白です。花壇の石の縁全体に沿って。 又温室のすぐ外に生えておりました イチジク の木も」 【A・クリスティー「復讐の女神」】 |

今日も涼しい朝を迎えました。それでもひとしきり蝉の合唱。
「シー、シー、シー、シー~~ッ!!」
そして昨夕もそうですが、今朝もアゲハ蝶が数頭連れ立って庭に。
あっちの花からこっちの花に舞っている姿は壮観です。
これまでは2頭がいい処でしたのに、一体どうしたのでしょう。
見るともなしに見ていますと・・。
1頭だけ、赤いセージに止まっています。
やはりアゲハ蝶は、チェリー・セージがお気に入りのようです。

さて、今日の写真。何度もやめようと思ったポプリ作り。
でも気が付けば、ついつい花びらを摘んでいる私がいます。
それでも、ポプリにする花は絞り、
薔薇やハイビスカスなどに限定しましたが、溜まる一方です。
それにしても上記の 「ヘリオトロープ」、欲しくなりました。
別名が英国では「チェリー・パイ」。
日本では 「匂い紫(ニオイムラサキ)」、「木立瑠璃草(コダチルリソウ)」(香水草)。
素敵な別名からも、どんなに素晴らしい香りか容易に想像出来ますね。
それは、バニラに似た甘い、清々しい香りとか。
花びらを摘んでは乾かし、乾いたら瓶に入れ保存。
蓋を開けた時に漂う仄かな香り。そんな時に感じる幸せ感。
オイルなんて垂らさなくても十分、香ります。
いいえ、今では硝子のお皿に乾かしながら飾っています。
梅雨以外でしたら十分、立派なポプリになります。
そんな花びらを見ていると楽しくて。愛しくて。
そして、ハーブの葉っぱ。花以上に香るものもありますものね。
今年はそれらも加わりました。

こちらは又々、ミス・マープルの言葉。
私と同じで、思わず 「同類だわ!」 と叫んで? いました。
そうですよね、野菜が嫌い・・ではなく、“趣味がない” のですよね。
そう言えば、何かの本で人物の好みなども、あからさまに “嫌い” と言わずに
“苦手” と言えば、角が立たない・・というような事を読んだ記憶があります。
こんな風に思うと、言葉って素晴らしいですね~!