無事、手術も済み、
一夜が明けた。
窓の外は
清々しい秋晴れである。
まるで、
今朝の爽快感を
絵に描いたような
秋景色である。
。
腕先を見ると、
点滴のライン確保の治具が
セットされたままで、
太い注射針が
グッサシ刺さったまんまである。
どういう仕掛けか
とんと解らないが、
術後の翌朝も点滴をするので
こういう有り様である。
昨日は、
若いナースが
ラインを取るのに一度失敗し、
「すみません😢⤵️」
と、何度も謝りながらの
リトライ・・・。
「うーん・・・。入らない・・・」
と、針先をグリグリするから、
「イテテテ・・・」
「すみません。すみません😣💦」
「お願いしますスミダ」🙏
と、似非ハングルになる。😫
ようやく
「あ、入りました~‼️」
と、嬉声があがる。😍
「やた~‼️」😂
って・・・、
オラぁ、看護実習生の
試験台かーい。😥
・・・そういや、
新卒の23歳の時、
看護科卒の19歳の専攻科の子たちに
『看護の物理学』
というのを2年間おしえたっけ。
その子たちは
四つ下だから、
もう、62歳で、定年だわなぁ・・・。
血流と血圧の関係で
『ベルヌイの法則』なんてのを
試験に出した記憶がある。
ほんで・・・
やっと取られたラインからは、
術前の『カルバゾクロム』の
黄色い薬剤が投下された。
止血剤として
毎日、経口服用してたのと
まったく同じ色合いなので
さすがに大量投与すんだ・・・と、
術前処置が了解された。
小一時間ほど打ってる間、
いつ呼び出しに来られてもいいように、
前回の検査時と同様に
シュルツの自律訓練法(自己催眠)を
施した。
これは、一旦体得したら、
実に良く効いてくれ、
カラダが、ぽわんと、宙に浮く感覚と
じんわり気分が良くなり、
スーッと落ちつく。
なので、術前にすでに
脳内麻薬の作用があるみたいで、
「は~い! それじゃ、行きますよ~‼️」
と、呼び出しに来られても、
「ふぁ~い・・・」
と、寝ぼけたような感じで
恐怖感や予期不安が
高まる事がない。
それでも、
直前の血圧測定では、
いつもより20は上がってたので、
無意識下では、しっかり
ビビってたみたい。😂
検査では、麻酔下でも
痛がっていたらしく、
今回は主治医の粋な計らいで
サービスに鎮痛剤も投与される。🤣
なかなかイケメンで
若いSセンセは、
心遣いが行き届いていらっしゃる。
(* ̄∇ ̄)ノ
きっと、神様が、
『グッド・ドクター』の
ショーンみたいな
若き名医をあてがって下すったのだろう。
。
ゆんべは
9時消灯・就寝だったので、
今朝は、いつものように
5時には起きて、
病棟内の散策がてら
寝起きのコーヒーを買いに
自販機まで歩いた。
アテローマ(粉瘤)でも
二回もオペしてるので、
あっちも、こっちも、
馴染みになってきた。
最新設備で
優秀な医療スタッフが揃っているのに、
【画竜天晴を欠く】部分に気付いたので、
退院時のアンケートに
やや辛辣なコメントを残すことにした。
いつ、また、
お世話になるやも知れぬので、
ハード&ソフト共に
より良い「理想的な」医療施設に
なって頂きたいのである。
かつて、カトリック作家の
狐狸庵センセイが
『こころ温かな病院』
という一書で、
日本では、医学は教えても、
医療学の講義はない・・・と、
ご自身の体験談をもとに
微に入り細に入り、
指摘されておられた。
ホスピタル、ホスピス、
ホスト、ホステル、ホテル・・・
は、同じ語源に由来するが、
いずれも「もてなし」「癒す」
という含意がある。
☆☆☆☆☆クラスの
接客サービスを提供する
レストランやホテルの仕様は、
あらゆる対人サービスの
鑑となって然るべきだが・・・、
現実には、☆クラスにも満たない
業態の少なくないことよ。
。
久しぶりの入院だったが、
ひと昔に比べて、
その書類のハンパないことよ。
同意書がやたら多く、
説明書類も過剰に過ぎる。
日頃、執務記録や報告書類に
馴染んでいるとはいえ、
誰も彼も、こんな情報量を
処理できるんかしら・・・と、
思った。
。
入院中の暇をみて、
リサイタルのプログラム曲を
楽器なしで脳内イメトレをした。
何度も上がっている
音楽堂の舞台で
奏でている自身の姿を
客席から聴くつもりで、
どこをどう強調したら
琴線を鳴らす事ができるか考えた。
自分よがりの駄演奏だけは
死んでもやりたかない。
。
退院したら、
その足で、Tちゃん先生ん処に
「お礼参り」に行かせて頂こうと
思っていたが、
今朝方、まだ、血便があり、
27時間も絶食・仰臥してたのと
処置・手術の疲れがでて、
血圧も上がりっぱなしだったので、
めまいとふらつきもあり、
安静第一にして直帰することにした。
。
朝食は、全粥と
ほんのちょびっとのシャケと
野菜の煮たのに、
薄い味噌汁。
雑炊は食べれるが、
お粥は、あまり好きでなく、
京都の美濃吉での朝粥も
あまり嬉しくはなかった。
そんでも、院内の食事は
「喰い薬」でもあるので、
味海苔を千切って振りかけ、
シャケも同様にして乗っけて、
どうにか、平らげた。
山のガッコの給食と
いい勝負だなぁ・・・。🤣
あ、いけん・・・わ。
ありがたい食べ物のことで、
ガタガタ言うから
腹の病を患ったんだった・・・。
\(_ _)
なので、途中から、反省して、
『食事訓』を合掌して唱えた。
「食物はみな、人の命の為に、
天地の神のつくり与え賜ふものぞ。
何を飲むにも食べるにも、有り難く頂く心を忘れなよ」
「体(たい)の丈夫を願え。
体を作れ
何事も体が基なり」
。
朝食後、再度、
止血剤を点滴し、
文字どおり、
それを打ち上げて、
晴れて退院となった。
3.11来、ライフ・モットーとした
「人生深生き」の生き方に改めてから、
たった二日間で
かくも濃密な時を過ごしたのは、
久々であった。
生きてるっちゃ、
すごいことであるなぁ・・・。
\(_ _)
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