毎日、朝刊のBS欄を
チェックしては
目ぼしい映画を録画している。
勘三郎追悼のときに見逃した
『やじきた道中』を見てみた。
落語の題材が随所に使われているが、
脚本のせいか演出のせいか
滑稽さをこれ見よがしに
演じさせるシーンが多すぎて
見るに耐えなかった。
落語はもっと洒脱で
粋なものである。
見る前から、
最後の別れのシーンでは
泣けるんだろうな、と
用心? しながら見たが、
やはり泣けた。
可愛い生徒たちの別れ、
というのが個人的無意識の
元型にふれるのかもしれない。
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人生随談
奈保子 先生がやってらっしゃるフラメンコもリズムがたくさんあるんでしょ。
先生 そうそう。フラメンコはリズムの宝庫ですよ。ただ、クラシックやポピュラーに影響を与えたリズムというのは少なくて、フラメンコだけで閉じた世界での独特なリズムが多いですけどね。
奈保子 ジプシーキングスのルンバは世界的にヒットしましたね。
先生 うん。ジプキンは全篇ルンバだもんね(笑)。
奈保子 それと、マラゲーニャというのも、有名じゃありませんか。
先生 そうだね。エルネスト・レクオーナのマラゲーニャは、ポピュラーでヒットしましたね。
奈保子 ビゼーの『カルメン』は、フラメンコではないんですか?
先生 あれは純粋なフラメンコではないんです。それっぽい箇所はあるけどね。だって、ジョルジュ・ビゼーはフランス人でしょ。だから、フラメンコのエスプリをフランス流に表現したんだと思いますよ。
クラシック界では、むしろ、スペイン人のマヌエル・デ・ファリャはフラメンコのリズムをうまく使ってます。
奈保子 ああ。あの『火祭りの踊り』の作曲者ですね。
先生 そうそう。どの曲もオリエンタル・ムードで情熱的でしょ。
奈保子 そうですね。独特の雰囲気がありますね。あれは、フラメンコの影響なんですか。
先生 そうだと思うよ。イサク・アルベニスなんかもそうとうフラメンコの影響受けてるし、『アランフェス』で有名なホアキン・ロドリーゴもそうだね。
奈保子 スペイン以外でも、ジプシー音楽は、サラサーテの『チゴイネルワイゼン』やモンティーの『チャルダッシュ』なんかにも影響を与えていますね。
先生 うん。中感部に独特の物哀しさや、飛び抜けた明るさがあったりするでしょ。あれは、民族音楽独特のものですよね。
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