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国会中継で、「ずぶずぶの関係」
というコトバに首相が不快感を露わにしていますが、
確かに「ずぶずぶの関係」って、
適切でない関係をさす言葉ですが、
品がなくてイヤ〜な表現ですね。
言葉のチョイスは、その言葉を選ぶ人の品格さえも決定すると思います。
今日のニュースで、
月丘夢路さんが亡くなられたことを知りました。
関西にいた頃、仕事でご一緒したことがありました。
『月丘夢路さん講演会』と銘打った某健康食品のキャンペーンをデパ地下の特設会場で行うことになり、
私はMCとして講演と、その後のサイン会を仕切る予定でした。
実際には、14時スタートの予定でしたが
始まったのは15時近くになってからで、
ようやく、ステージの後ろから首に巻いた長めの薄いストールをヒラヒラさせながら、
大きな拍手に迎えられて月丘夢路さんが登場した時の、お客さんたちの反応が忘れられません。
今か今かと待ちわびていたのは、ほぼ100%が中高年女性でした。
それまでの待ちくたびれた表情から一変し、
皆さん、いっせいにウットリとした夢見るような表情で月岡さんを見つめていたのです。
当時の月岡さんは60代、
お客さんには、宝塚時代からのファンの方々も多いようでした。
そして何よりも驚いたのは…
講演会と銘打っていながら、その“講演会”は
予想外の短時間で
主催者の予想に反して、あっという間に終わってしまったのです。
「お待たせしました、どうぞ拍手でお迎えください、月丘夢路さんです!!」
というお定まりの呼び込みでスタートしたまでは予定どおりでしたが…。
私の呼び込みで、盛大な拍手に迎えられて
しずしずとレクチャー台に立った月丘夢路さん…
にっこりと上品な微笑みを浮かべ、
「みなさん、ぜひ◯◯の高麗人参茶を召し上がってくださいね。どうか、お元気でお過ごしください。今日は、ありがとうございました」
という、数秒で終わる一言だけだったのです。
おそらく、主催者の意図が、マネージャーに伝わっていなかったのか…
それとも看板が大げさだっただけなのか…
(^^;;
いずれにしても、“講演会”というようなイベントではなかったのです。
それでもお客さんは、憧れの月丘夢路さんにサインしてもらって握手してもらって満足し、
嬉しそうに健康食品を購入して、帰って行きました。
そのとき、私は思いました。
たった一言でも、
他人を幸せな気分にさせる人は、
美しい表情や声を含め、言葉づかい、立ち居振る舞いなど
それら全てが魅力的なのだ…女優さんとは、そういう職業なのだと。
そして、なにより
それが短い時間であっても、
ことば少なくても、感動を与えられるのだと…。
“言葉は人なり”とアナウンサーの先輩がよく言っていましたっけ。
言葉の品格も、遣う人次第なのかもしれません。
しみずゆみ ☕️
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