私は、かねてから
“心霊はロマンだ” 思っています。
安易に怖がるのではなく
不可解な現象には必ず意味がある…
と考えるべきだと思うのです。
それらは我々のような現世に生きる者の傲慢さを時に諌めてくれます。
今回は、私が息子から聞いた話しを…。
今から10年前、息子が久しぶりに家に帰ってきたときの事です。
電車から降りてくるなり、肩が重い・・・としきりに訴えていたのです。
そして笑いながら
「オレ、昨日の夜、近くの公園で友達3人と怖い話をしていたんだよなぁ・・その後から、急に肩が重くなったんだよ、これって霊がとり憑いてんじゃないかなぁ・・」
怖い話・・・とは、実際に息子の先輩が体験したことです。
先輩、仮にHさんとしましょうか。
Hさんは、暴走族ではないけれどバイクが好きで、よく乗り回して遊んでいる人だそうです。
ある日のこと、いつものように250ccのヨーロピアンバイクに乗って家に帰る途中
墓地の近くで、白い大きなビニール袋に入った“何か”・・・を轢いてしまったそうです。
轢いた瞬間、グニュッという妙な音がしたらしいのですが
Hさんは、生ゴミか何かを轢いただけだろうと、さして気にもとめずに通り過ぎたそうです。
ところが、それから数秒もたたないうちに、バイクがスローダウン・・・。
いくらスロットルを開いても、一向にスピードは出ないまま
そのうち、両肩に何かが乗っているような重さを感じたHさんは
吐き気を感じながら、なんとか家に帰りついたというのです。
そして玄関を開けて家に入ったHさんを見るや否や、母親が真っ青な顔で言ったそうです。
「そ、そんなものをつれて帰ってきて・・・」
Hさんの背中には、明らかに死霊と思える何かが憑いていたと・・・母親は後に言っていたそうですが、
実際その時のHさんは
(オレ、かなりヤバかったんだよ、死ぬかと思った。)
と3日間、原因不明の熱にうなされた当時の自分を振り返っていたそうです。
白いビニールに入っていたものが、何であったかはわかりませんが
なにか得体のしれないもの・・であったのは事実です。
息子は、夜中の公園で、そんな話を先輩から聞いたあと急に肩が重くなったというのです。気のせいかもしれませんが・・。
当時、バイクに乗り始めたばかりの息子は
「オレ、ビニール袋が道に落ちているの見ると、先輩の話を思い出すんだよな。」
・・・落ちているものは踏まないに越した事はないのです。
たとえ、それが何であっても・・。