その知る人ぞ知る“ポーランドの歌姫”
アンナ・マリア・ヨペックを
“タダ”で聴く機会に恵まれた昨日、
会場の高崎の群馬音楽センターには
開場1時間も前から長蛇の列。
並んでいる人達を見れば、
買い物帰りのスーパーの袋を持った高齢者や作業服姿のオジサンなど、
大変失礼ながら
( もしや出演者を、知らないのでは?)
と思えるような風情の方々も多く
先月、上野で
東京文化会館の『メサイヤを歌う』ための行列に、間違って並んだ“パンダ観覧”抽選券目当ての人たちのことが重なったものです。💦💦
それにしても、高崎市は太っ腹ですね!
2020年のオリンピックに向けて
高崎市がポーランドと交流協定を結んだことに関連するイベントの一環だそうですが
確か19、20の2日間…ブルーノート東京でのLIVEは
料金、8,000円ですよ!
そういう私だって、
そもそも、彼女の歌声を聴いたのは、
数年前に夫が買ってきた1枚のアルバムからで、
正直、それまでは名前すら知らなかったのですが…😅
歌声を楽器の1つのように演奏に取り入れるパット・メセニーのアルバムの、
その歌声は、
この上なく癒し系の中音域かと思えば、
ファルセットに切り替わる直前の“僅かな節”?が独特で、
ビブラートがなく、伸びのある艶やかな声…
声を自由自在に使い分ける…魔術師のようなイメージに、
初めて聴いた時、思わず
「この人誰?すごいね!」
と、
その類稀な歌唱力に唸ってしまった1人です。
その歌声の持ち主を昨夜は、間近で聴くことができました。
90分間のノンストップのステージは、
聴き惚れているうちに、もう終わったの…?
という印象。
このLIVEでは、様々な発見がありました。
アンナ・マリア・ヨペックは、“マイク使い”が絶妙に上手いこと、
そして、アナログのように見えて、実は現代の機器を巧く使っていること、
オクターバーなど、
エフェクターを使うことで、
まるで2人でユニゾンを唄っているかのように聴こえてくる…のもその1つです。
今回、一緒に来日したクローケというバンドも初めて聴いたけれど、
こちらもアコーディオンやヴィオラなどで民族風のサウンド作りを基調としながらも、
今回は、ベースとドラムスを入れた迫力ある演奏を聴かせてくれました。
“プログレッシブ・ロック”を聴いているようでした。
ポーランドといえばショパンの祖国…
“別れの曲”をモチーフにした曲を入れたり、
バンドのメンバー紹介も“日本語”で、歌いながら…という趣向には、
プロフェッショナルなサービス精神を感じさせます。
“お見事”なLIVEでございました!
高崎市さま、ありがとうございました!
しみずゆみ