人生日訓(446)
「一句を持するしかず」
良寛の漢詩に出る言葉。その本文は、「たとえ恒沙の書を読むとも、一句を持
するに如かず」というのである。「恒沙」というのは印度のガンジス川のへり
にある沢山の川砂の数ほどのという意味で、万巻の書というほどのことであ
る。そんな沢山の本を読むのもいいが、もっといいことは、その万巻の本の中
のたった一行でも一句でもいいから、口にそらんじ、身に実行する方がいいと
言うのである。今日は学校でも本を読むと言えば、ただ、先へ先へと一冊の本
を早く詠みあげようとしている。これも大切なことではあるが、もし、こと道
徳に及んでは、ただ何冊の本を読んだと言うことでは意味がない。昔の教育で
は、論語などは毎日読まされたものである。同じことを繰り返し繰り返し読ん
でゆくうちに、自然に、その一節一句が暗誦できる。ふと町を歩いていても口
先に出て来る。思い出す。これが人間の修行、人格形成に役立つのである。
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8月に咲いている花「鷺草(さぎそう)」
鷺が羽根を ひろげたような形の花。 爽やかな夏の花。 ・東京都世田谷区の区の花。 戦国時代の世田谷城で、 助けを求める姫君が 手紙をサギに託すが、 サギは途中で射落とされ、 その落ちた跡に この花が咲いたという。 ・「大鷺草(だいさぎそう)」は ”羽根”の形が少し異なる。 夏から秋にかけて開花。 ・8月21日の誕生花(鷺草) ・花言葉は「芯の強さ」(鷺草)
(季節の花300より)