写真は大英図書館1階(日本の感覚だと2階)のロビー。この階に大英図書館の会員証を発行手続きをする登録審査室がある。
【蔵書を手に取りたい場合に必要な許可証】
大英図書館は、観光でふらりと入っても利用できる施設がたくさんあるすばらしいところですが、ただ一か所、閲覧室に入るには許可証が必要です。
許可証の発行は無料。
大英図書館のサイトには、
「簡単にできます」
といかにも簡単そうに手順が記されているのですが、実際に行ってみると、事務作業が苦手な私にとっては、なかなか高いハードルでした。億単位の蔵書、なかには博物館のケース越しにしか見られない貴重書までもを手に取れる資格なのですから、当たり前なのかもしれませんが。サイトの説明が少し足りていないようで、疲れました。
まず、必要なものは英語で書かれた身分証明書。
私が2019年7月に行ったときには、家人のアドバイスに従い、日本で国際自動車運転免許証を発行しておきました。日本の免許センターで免許証とパスポートを見せて2350円払うと、すぐに発行してくれます。たんなる厚紙でできた簡素なつくりなので、少し驚きました(これでイギリスでもレンタカーも借りられます)、それにパスポートと、現在、居住地となっている部屋での居住証明書らしきものを持ってまず大英図書館内の許可証登録室(reader resistration)に行きました。
そこにはすでに一人、登録希望者がいて、白いTシャツを着たラフな服装で金色の髪の図書館の方といろいろとやりとりをしていました。簡単な机とパソコンと、空港ゲートにあるセキュリティチェックのようなものがありました。静かです。
私も指示にしたがって、そこに置いてあるパソコンにたくさんある入力事項を埋めていきました。埋めきらないと、また最初のページに戻る、といった時間を繰り返し、最期にメールアドレスを登録(これは家でもできた作業だったらしい)。しばらくすると、自分あてに大英図書館からメールが届きました。
あとは審査の順番を待つだけです。前の人の審査もスムーズには運んでいないようで、いろいろと身振り手振りで説明しては行きつ戻りつの応答を繰り返しています。
やがて私の番になりました。担当者の方に、先に掲げた各種証明書を見せると、それらを見て、担当者が
「この証明書はどこのですか?」
「ほかに持ってきたものはないですか?」
など、なにか困った、といった感じの質問を繰り返しました。最後に納得してくれたのか
「あなたはこれらが証明する本人ですか?」
といった質問に答えて、少し待つと発行してくれました。
ほっとしました。
2024年1月20日現在の大英図書館のサイトを確認すると、昨年10月に大規模なサイバー攻撃にさらされて、一時は正規の許可証の発行は停止され、現在、3か月のみ有効な臨時パスを発行する、と書かれていました。状況は刻刻と変わっているので、ご入用の直前にぜひとも、ご確認ください。
〔必要とされるものの解説はこちらのブログがわかりやすいようです。ご参考までに〕
大英図書館リーダーパスの作り方!YMS&留学のロンドン在住者は必携!! | OSLOndon Journal (lifebeginnerz.com) https://lifebeginnerz.com/british-library-reader-pass/〕
(つづく)
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