22日日曜日、突然映画を観たくなって、札幌に観に行きました。
全共闘世代とは一回りも下の世代だけれど、若い頃所属した劇団で学生運動をモチーフにした演劇に携わったり演じたりした経験があったので、とても興味がありました。
三島由紀夫の割腹自殺と言うセンセーショナルなニュースが流れてきたのは、小学生の頃。
この時代に刀で自決なんて、時代錯誤も甚だしい極右翼だと刷り込まれました。
左派と右派の討論会は東大駒場キャンパス。
東大生1000人が集まります。
最初、双方とも緊張感がある面持ちだったが、1000人の学生達が、三島の言葉を聞き逃すまいと静かに聞き入っています。
えっ!と思う。
ヤジや怒号が飛び、相手の言葉を消す様な荒れた討論会になると想像していた私。
三島は丁寧に、時にユーモアを持って論じます。
学生達の反論も、最後まで聞き、それに対して真摯に向き合って自分の意見を言います。
時に空間の話や、国籍の話に逸れていったり。
そして最後には全共闘との共通点も見出します。
思想的なことは抜きにして、三島由紀夫ってとても魅力的な人だと感じました。
人間同士、意見が合わない人と向き合って討論することって、今は無いよね。
ネットで、一方的に攻撃するよね。正義を振りかざし。
向き合って対等に議論する事って、相手を理解する上で必要な事だと思います。
全共闘は、世代が違い、その渦の中にいたわけでは無いので、本当の事は分かりませんが、
三島由紀夫と東大生の熱量に、圧倒された2時間でした。
ちなみに、この映画のナビゲーターを、東出昌大が務めました。
映画の記者会見後、彼は下衆な質問を浴び、ワイドショーの格好の餌食になった様です。
インタビュアーは誰1人、この映画に触れる事は無い……違和感というか、呆れると言うか……
映画を作った人に失礼と言うか……興味無いんだな。
コロナの影響で、席はガラガラだと思っていました。
隣の席は1つ空けてあったけれど、全体的には埋まるくらい入っていました。
思い立って札幌まで観に行って良かったです。
行きのJRはガラガラでした。
映画が終わってから、ガーデナーと一緒にスイーツを食べに行きました。