場所:田辺湾 カナヤ
条件:小潮 8:42満潮
釣果:チヌ 8匹
年に1回の乗っ込みチヌ狙いに行ってきた。今日もズル休みである。もともとタラノメ採りの予備日として休みを取っていたのだが、今年はすでにタラノメは採ってしまったし、乗っ込みの季節はまだ突入したばかりだが好釣果の情報も入ってきた。
今は桜の季節。前日は途中下車して桜を見ながら明日の策を練る。
渡船屋に問い合わせると一番船は午前5時だそうだ。働き方改革で4年前からはこの時期は午前5時半に変わっていたのだが、客からのクレームが続いていたのだろう。
それに合わせて午前2時20分に出発。食料を買って、印南のサービスエリアでトイレを済ませてエサ屋に寄ってちょうど2時間。高速がほぼ2車線になったことの恩恵は大きい。この磯に通い始めてほぼ40年。当時は自動車道は湯浅までで、そこから一般道を峠をふたつ越えて行っていた頃は倍くらいの時間がかかっていたのではないだろうか。
あまりにも朝が早いので渡礁した頃はまだ真っ暗だ。
ヘッドライトを準備しておけばよかったと思ったが代わりにスマホのライトが役に立った。ライフジャケットのポケットに差し込んで使うとかなり明るい。
しかし、暗い中で磯の中、重い荷物を持って歩いていると、手のひらは切るしカッパのお尻は破るしで何もいいことはない。
少し明るくなって釣りを開始。
今のところ風はない。そして隣の爺さんのタバコの煙が鬱陶しい。こんな清々しい環境のなかでわざわざタバコなど吸わなくてもよいのにと思う。そしてその鬱陶しい気分と同じようにエサ取りさえもない。やっとウキが沈んだかと思ったら手のひらくらいのチャリコだ。持って帰ると塩焼きにはなりそうだが、鼻のつながった明らかな養殖真鯛だ。せっかく脱走に成功したのだから食べるのはかわいそうだ。2匹釣ったが二度と釣られるんじゃないぞと諭してどちらも海に帰ってもらった。
それから二時間以上、まったく何の反応もない。今回が最後の釣行になるかもしれないと思っているのに、このままで終わるのかと思うと焦りと悲しみが襲ってくる。
しかし、午前8時を過ぎた頃から状況が変わってきた。風が西向きに変わってきて隣の爺さんのタバコの煙が気にならなくなってきた。この風で水に動きが出てきたか、その後やっとアタリが出た。まあまあの型だ。この時が小さな時合だったか、その後すぐにアタリがあった。これもまあまあの型だ。3匹目はその少しあと。
しかし、この頃から風がどんどん強くなってきた。船頭の予報がピタリと当たった。スカリも磯の際で右往左往していて破れそうになってきたのでここで1回魚を締めることにした。食べる分はこの3匹で十分なのであとは放流することにした。キープするとしたら年なしサイズが釣れた時だけである。
そしてますます風は強くなってきた。そこから1時間。再び時合が来たか、時折アタリが出るようになった。沖からの回遊組だろうか、魚体はシルバーで型が小さい。朝の時合とは明らかに違う。風の強さに合わせてウキ下の調整をこまめにやったことも奏功したようだ。
4匹目
6匹目
7匹目
これらの魚は全部放流。5匹目は少し血を流していて急いで放流したので画像はない。
この間もまったくエサ取りはない。昨日よりも若干水温が下がっていたようだが、そういうことが影響しているのだろうか・・。
そして、お昼を回った頃から釣りにならないほどの風が吹いてきた。ウキ下の調整も限界だ。
最後の1時間はおだんごクラブ秘伝のウキなし釣法に切り替えた。3、4回の打ち返しのあと、本当にアタリが出た。今日最後の1匹がこの魚だ。これは少し大きかったのでキープ。
この魚のお腹を開くと胃袋の中はヌカとムギでいっぱいになっていた。アタリがない時間でもこの場所でずっと僕の撒餌を食んでいたのだ。きちんと底を取るということの大切さを思い知る結果である。
しかし、今日はここまで。最終船を待たずに午後2時で終了。
体力的な限界も感じるので今年が最後の磯釣りかと思っていたが、その前に経費の面で今年が最後になりそうである。エサ代1880円、プラス押しムギ230円、渡船代4000円、高速代往復で2730円、ガソリン代燃費13㎞/ℓとして約2000円で合計10840円。加太へ行く5回分だ。
ひと昔前、同じ分量のエサ代は1000円ちょっとだった。今年のヌカはワカメと物々交換でタダでもらったが焼け石に水である。おまけにこれにはサナギ粉の値段は入っていない。数年前まではこの季節にマルニシで特売があって1個300円以下で買えたので買い溜めをしていたが、それもストックがひとつしか残っていなくて追加で買おうと思うとひと袋700円以上だ。これは無理だと今日はひと袋だけで我慢をしていたので、最初、アタリがないのはこれが原因だと思っていた。
渡船代は湾内だと2500円の時代もあった。
高速代も通勤割引がなくなり深夜割引しか使えない。ガソリンは軽自動車に乗り換えたから燃費が良くなったけれどもこれも帳消しだ。
何もかも高くなった。
しかしこの釣りも面白い。
体力面は午後2時に上がるとかなり楽だ。港に戻って渡船屋の流しを借りて魚の下処理をしてからいつもの酒屋に寄っても帰宅は午後4時。魚を捌いて道具を洗って午後6時。いつもの時間に夕食をたべることができる。高速道路は半自動運転だからこれもかなり楽である。
サナギ粉もひと袋でも問題なく魚が釣れるとなると少しは経費的に楽になる。
壊れていたリールもローラークラッチユニットを分解して整備しなおすとなんとか使えそうだ。今回は勝手に逆転するというトラブルは皆無だった。
少しでも楽に安く考えて、来年、もう一度行ってみたいと思い始めているのである。
条件:小潮 8:42満潮
釣果:チヌ 8匹
年に1回の乗っ込みチヌ狙いに行ってきた。今日もズル休みである。もともとタラノメ採りの予備日として休みを取っていたのだが、今年はすでにタラノメは採ってしまったし、乗っ込みの季節はまだ突入したばかりだが好釣果の情報も入ってきた。
今は桜の季節。前日は途中下車して桜を見ながら明日の策を練る。
渡船屋に問い合わせると一番船は午前5時だそうだ。働き方改革で4年前からはこの時期は午前5時半に変わっていたのだが、客からのクレームが続いていたのだろう。
それに合わせて午前2時20分に出発。食料を買って、印南のサービスエリアでトイレを済ませてエサ屋に寄ってちょうど2時間。高速がほぼ2車線になったことの恩恵は大きい。この磯に通い始めてほぼ40年。当時は自動車道は湯浅までで、そこから一般道を峠をふたつ越えて行っていた頃は倍くらいの時間がかかっていたのではないだろうか。
あまりにも朝が早いので渡礁した頃はまだ真っ暗だ。
ヘッドライトを準備しておけばよかったと思ったが代わりにスマホのライトが役に立った。ライフジャケットのポケットに差し込んで使うとかなり明るい。
しかし、暗い中で磯の中、重い荷物を持って歩いていると、手のひらは切るしカッパのお尻は破るしで何もいいことはない。
少し明るくなって釣りを開始。
今のところ風はない。そして隣の爺さんのタバコの煙が鬱陶しい。こんな清々しい環境のなかでわざわざタバコなど吸わなくてもよいのにと思う。そしてその鬱陶しい気分と同じようにエサ取りさえもない。やっとウキが沈んだかと思ったら手のひらくらいのチャリコだ。持って帰ると塩焼きにはなりそうだが、鼻のつながった明らかな養殖真鯛だ。せっかく脱走に成功したのだから食べるのはかわいそうだ。2匹釣ったが二度と釣られるんじゃないぞと諭してどちらも海に帰ってもらった。
それから二時間以上、まったく何の反応もない。今回が最後の釣行になるかもしれないと思っているのに、このままで終わるのかと思うと焦りと悲しみが襲ってくる。
しかし、午前8時を過ぎた頃から状況が変わってきた。風が西向きに変わってきて隣の爺さんのタバコの煙が気にならなくなってきた。この風で水に動きが出てきたか、その後やっとアタリが出た。まあまあの型だ。この時が小さな時合だったか、その後すぐにアタリがあった。これもまあまあの型だ。3匹目はその少しあと。
しかし、この頃から風がどんどん強くなってきた。船頭の予報がピタリと当たった。スカリも磯の際で右往左往していて破れそうになってきたのでここで1回魚を締めることにした。食べる分はこの3匹で十分なのであとは放流することにした。キープするとしたら年なしサイズが釣れた時だけである。
そしてますます風は強くなってきた。そこから1時間。再び時合が来たか、時折アタリが出るようになった。沖からの回遊組だろうか、魚体はシルバーで型が小さい。朝の時合とは明らかに違う。風の強さに合わせてウキ下の調整をこまめにやったことも奏功したようだ。
4匹目
6匹目
7匹目
これらの魚は全部放流。5匹目は少し血を流していて急いで放流したので画像はない。
この間もまったくエサ取りはない。昨日よりも若干水温が下がっていたようだが、そういうことが影響しているのだろうか・・。
そして、お昼を回った頃から釣りにならないほどの風が吹いてきた。ウキ下の調整も限界だ。
最後の1時間はおだんごクラブ秘伝のウキなし釣法に切り替えた。3、4回の打ち返しのあと、本当にアタリが出た。今日最後の1匹がこの魚だ。これは少し大きかったのでキープ。
この魚のお腹を開くと胃袋の中はヌカとムギでいっぱいになっていた。アタリがない時間でもこの場所でずっと僕の撒餌を食んでいたのだ。きちんと底を取るということの大切さを思い知る結果である。
しかし、今日はここまで。最終船を待たずに午後2時で終了。
体力的な限界も感じるので今年が最後の磯釣りかと思っていたが、その前に経費の面で今年が最後になりそうである。エサ代1880円、プラス押しムギ230円、渡船代4000円、高速代往復で2730円、ガソリン代燃費13㎞/ℓとして約2000円で合計10840円。加太へ行く5回分だ。
ひと昔前、同じ分量のエサ代は1000円ちょっとだった。今年のヌカはワカメと物々交換でタダでもらったが焼け石に水である。おまけにこれにはサナギ粉の値段は入っていない。数年前まではこの季節にマルニシで特売があって1個300円以下で買えたので買い溜めをしていたが、それもストックがひとつしか残っていなくて追加で買おうと思うとひと袋700円以上だ。これは無理だと今日はひと袋だけで我慢をしていたので、最初、アタリがないのはこれが原因だと思っていた。
渡船代は湾内だと2500円の時代もあった。
高速代も通勤割引がなくなり深夜割引しか使えない。ガソリンは軽自動車に乗り換えたから燃費が良くなったけれどもこれも帳消しだ。
何もかも高くなった。
しかしこの釣りも面白い。
体力面は午後2時に上がるとかなり楽だ。港に戻って渡船屋の流しを借りて魚の下処理をしてからいつもの酒屋に寄っても帰宅は午後4時。魚を捌いて道具を洗って午後6時。いつもの時間に夕食をたべることができる。高速道路は半自動運転だからこれもかなり楽である。
サナギ粉もひと袋でも問題なく魚が釣れるとなると少しは経費的に楽になる。
壊れていたリールもローラークラッチユニットを分解して整備しなおすとなんとか使えそうだ。今回は勝手に逆転するというトラブルは皆無だった。
少しでも楽に安く考えて、来年、もう一度行ってみたいと思い始めているのである。