ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

手前味噌とヨーガ・チャンティングコンサートが見せてくれた人間の本質

2014年11月02日 | 世界とわたし


タラ アーティストより
引用元:http://www.tyburhoe.jp/Tala_Records/Tala_Artists/index.html

Krishna Das(クリシュナ・ダス)
www.krishnadas.com 

クリシュナ・ダスは、1970年に、初めてインドに旅をし、Neem Karoli Baba (Maharaji)(ニーム・カロリ・ババ またの名をマハラジ)と出会う。
マハラジを通し、古代から伝わるキルタンという、心を浄化する作業(インドの神様の名前や美しい言葉を、繰り返し音楽に乗せて、皆で歌うもの)に出会う。
今日では、いくつかのアルバムをリリースし、世界中をツアーして回り、真実を求めて来るものたちに、それぞれの内に答えを見出すように説いている
音楽やチャントを通して、彼の心を人々とシェアすることが、彼のスピリチュアルワークであり、
彼自身の内に存在する神と人々を、幸いにする方法となっている。
彼が作製したアルバムは、世界的に知られるようになり、世界中どこをツアーしても、彼のコンサート会場がたくさんの人で溢れている。
シンプルで親しみやすく、コール アンド リスポンス式の(演者が観客に掛け声を求め、それに対して観客が応える)チャンティングは、
そこに参加している人々を、大いなる存在を感じる旅に誘う
ものである。

というコンサートに、何も知らないまま行ってきました。



まずその前に、友人わかちゃんのお宅に、日本人女性がワラワラと集まって、お味噌の手作りをしようという素晴らしい会に参加してきました。
短時間で大豆を煮なければならなかったので、うちの圧力鍋を使ってもらおうと勇んで持ってったのに、
おぉ~のぉ~!
なぜか上手に圧力がかからず、これじゃただの普通の鍋じゃん、みたいな仕事しかしてくれなかったので、とっても申し訳なかったのですが、
あゆみちゃんがせっせと下準備をしてくれていた塩きり麹、彼女は何も無くても、仕事と市民活動でむちゃくちゃ忙しいのに、
注文したヒマラヤンソルトが粗塩だったからと、それをせっせとグラインダーで細かくしたりしてくれて、
なんかもう、近所に居るっつうのに、なんにも手伝えていないことがほんとに申し訳ないのだけれども、
場所と道具一式、それからガスやお水を提供してくれたわかちゃんとともに、

「あなたたち二人が居なかったら、絶対に実現しなかったよぉ~!」と、天井に向かって感謝の言葉を叫びつつ、

唯一作業としてできた、塩きり麹とペーストになった大豆を混ぜ合わせた時の、なんともいえない幸せな気持ちを思い出しながら、これを書いています。

残念ながら、あろうことか、カメラを持っていくのを忘れて、なにひとつ写真が残っていません。

4月の、コンサート直前に、これまた手作りのお味噌をいただき、それがそろそろ食べ頃になろうかという時期になりました。
昨日のお味噌はだから、ちょうどそれを食べ切った頃に出来上がるので、今からすご~く楽しみです。
どちらもオーガニックでベクレルフリー、ということで、これと菜園からの野菜で料理を作る様を、うっとりと想像しています。

わかちゃんちには、小さな娘ちゃんがふたりいます。
あの原発事故の後、いつものように実家に帰省しようとしたら、お義母さんから、
「今はこちらに帰るべきではない」と言われ、びっくりして、ネットでいろいろ調べ始めたというわかちゃん。
それからは、積極的に、新聞テレビ以外のニュースを読み聞きして、自分はどうしていけばいいのかを模索し、
いいと思ったことは躊躇なく行動に移すという、勇気と愛にあふれたおかあさんです。
その行動の中のひとつとして、食品を0.5ベクレル/kg まで放射能検査し、出荷してくださっているホワイトフードさんからの食材を、日本から送ってもらっていて、
すっかり子どもたちが巣立ってしまっている我が家では見られないものがたくさん、部屋のあちこちに積まれていました。
きっと日本でも、こういう光景が当たり前になってしまったご家庭というのが、多く存在しているのだろうなと、
お味噌作りに、ベクレルフリーなどという言葉がついてくることが当たり前になってしまわない、意識の高いおかあさんが増えることを、やはり祈らずにはいられません。

で、肝腎のお味噌作りなんですが、どういうわけか、わたしが持参したデカい圧力鍋の圧力がかからず、大豆を煮るのに想定以上の時間がかかってしまい、
だから予定がどんどん延長して、クライマックスの味噌団子の投げ入れや、仕上げの瞬間に立ち会えないまま、お暇させてもらいました。

味噌作りの後は、手巻き寿司パーティと、やばいほどのケーキをみんなでという、超~魅惑的な企画になってたので、
後ろ髪が引かれる引かれる…後頭部がつるっ禿になってしまいそうなぐらいに引かれつつ、
わかちゃんちまで迎えに来てくれた旦那の車に乗って、次の目的地、マンハッタンへ。


コンサートの前に、マクロビオティックの日本食レストランに行って、夕食弁当というのをいただきました。
ずっと前から、一緒に行こうと誘ってくれてたのは、友人&ペンキ職人のデイヴと、彼のガールフレンドのケレン。
冷たい雨とビュウビュウと吹き荒れる風の中、会場の教会に辿り着くと、えぇ~?!というほどの人が教会をぐるりと囲んで待っていました。
ヨガ・コンサート、チャンティング、としか予備知識が無かったわたしは、その光景を見て???
そして中に入ってみると…、
老若男女、赤ん坊からおじいさんおばあさんまで、座席が無い所では床に座って、大変な混みようです。
まずはじめに、女性2人と男性4人の、それはそれは美しい、魂がとろけて皮膚からにじみ出てしまいそうな、ア・カペラの声を聞き、
その後、クリシュナさんが、ヨーガのチャントを唱い出し、それをパーカッションの人たちが盛り上げ、エレクトリックなギターやバイオリンが彩りを与え、
会場が一体となって、それぞれが好きなように手足を揺らしながらマントラをチャンティングする様を、わたしたちは2階のバルコニーから眺めていました。
ものすごく大勢の人たちが、彼がシェアしようとしているものをそれぞれの形で受け取っている姿は、わたしの心までをも満たしてくれました。

『そこに参加している人々を、大いなる存在を感じる旅に誘う』

またひとつ、にんげんというものを、好きになった瞬間でした。
コメント
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