あなたはこの、『焼き場に立つ少年』の写真を見てもまだ、戦争はしょうがないと思いますか?
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/c45f9793732aa7e8116d123f503b3dd9
この記事は、2013年の5月2日に掲載したものです。
丸1日がかりで文字起こしをしてヘトヘトになったけど、どうしても伝えたいという強い気持ちが支えになって、仕上げることができました。
それから4年半が経ちましたが、今も時々、読んでくださっている方がいます。
記事を書きたいという気持ちを駆り立てた一枚の写真。
それがこの、『焼き場に立つ少年』の写真でした。
ローマ法王フランシスコが、この写真をカードに印刷して配布するよう指示を出した。
さらに、カードの裏に、『戦争が生み出したもの』という言葉を記載するよう要請した。
「幼い少年の悲しみはただ、血のにじんだ唇をかみしめるその身ぶりの中にのみ表現されている」
核兵器を非難し、紛争が子どもたちにもたらす影響を強調したことがあるフランシスコ法王は、
この写真のメッセージが今、特に重要だと考えている。
日本こそが、日本の政治家こそが、このようなメッセージを世の中に向かって強く出していくべきなのに、
その行動が、その意思が、唯一の戦争被爆国として核廃絶を強く訴えてきた国としてそぐわないままにいます。
だから、
「核兵器の保有国+核の傘にいる非保有国」VS「条約を推進する非保有国」という構図の中でも、核兵器禁止条約を先導する国としてのリーダーシップが取れない…。
この法王のメッセージが世界中に伝わり、多くの人々の良心に呼びかけることを、心から願っています。
「焼き場に立つ少年」の写真、ローマ法王が配布を指示
【CNN】2018年1月1日
https://www.cnn.co.jp/amp/article/35112697.html?ref=rss&__twitter_impression=true
ローマ法王フランシスコが、長崎原爆投下の被害者の姿をとらえた1945年の写真を、カードに印刷して配布するよう指示を出していることが、1日までにわかった。
カードの裏には、法王の要請により、「戦争が生み出したもの」という言葉が記載されている。
この写真は、死亡した弟を背負いながら火葬場で順番を待つ、1人の少年の姿をとらえたもの。
第2次世界大戦末期に、原爆が投下された直後、米海兵隊の従軍カメラマン、ジョー・オダネルさんにより撮影された。
法王は今回、カードの裏に、自身の署名とともに、「戦争が生み出したもの」という言葉を記載するよう要請した。
写真の内容と由来は、短いキャプションにより説明。
「幼い少年の悲しみはただ、血のにじんだ唇をかみしめる、その身ぶりの中にのみ表現されている」などと記している。
裏には、「戦争が生み出したもの」という言葉が記載されている
米議会図書館の記録によれば、オダネルさんは、4年間をかけて、両都市の戦後の様子を記録した。
一連の写真は、本の形で出版されている。
CNNのバチカン専門家、ジョン・アレン氏は、自身のウェブサイトで、
「新年を前にこの写真を公開したことで、法王の立場に何か実質的なものが付け加わるわけではないが、
フランシスコが、年末年始の休暇期間中に、特定の画像を配布するよう依頼したのは、今回が初めてだ。
これは法王が、写真のメッセージが、今特に重要だ、と考えていることを示唆している」と述べた。
アレン氏によれば、法王は以前にも、核兵器を非難し、紛争が子どもたちにもたらす影響を強調したことがあるという。
******* ******* ******* *******
核廃絶決議・問われた戦争被爆国
【NHK NEWS WEB】2017年11月7日
https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2017_1107.html
引用はじめ
ー前略ー
「逆風」の背景 深まる対立
なぜ、(日本の核廃絶)決議案に、賛成する国が減ったのでしょうか。
日本にとって「逆風」とも言える状況になった最大の要因は、ことし7月に国連で採択された、「核兵器禁止条約」への日本の対応でした。
「核兵器禁止条約」ーーー名前は、日本が提出した核兵器廃絶の決議案に似ていますが、内容は全く異なります。
拘束力がない日本の決議案とは異なり、核兵器そのものが国際法に違反しているとして、核兵器の開発や保有、それに使用などを法的に禁止しています。
核廃絶に向けた今の取り組みは不十分だとして、オーストリアやメキシコなど、核兵器を保有しない国々が主導。
条約は、核抑止の概念も否定していて、核廃絶に向けて、核兵器を一律に禁止する、非常に厳格な内容となっています。
これに対し、核兵器を保有するアメリカ、ロシア、中国などが反対したほか、
日本も、アメリカの核の傘に守られる安全保障政策などを理由に反対し、条約には参加しないことを決めています。
同じく、アメリカの傘の下にある韓国、伝統的にロシアの脅威にさらされてきたヨーロッパの多くの国々も、安全保障上の理由から参加していません。
「核兵器の保有国+核の傘にいる非保有国」VS「条約を推進する非保有国」
「核兵器禁止条約」によって、一層鮮明になったのは対立の構図でした。
「核兵器禁止条約は、核の脅威にさらされていない国々によるものだ」
私が、その対立が根深いものだと強く感じたのは、ふだんは穏やかな外務省幹部から、初めて聞く、いらだった言葉でした。
条約は、あくまで直接、核の脅威にさらされていない国々だけで採択されたもので、核保有国や核の傘の下にいる国々が参加しない限り、核なき世界を実現させることはできない、と皮肉ったのです。
しかし、条約を推進する国々から見れば、日本は、唯一の戦争被爆国として核廃絶を強く訴えてきたのに、なぜ、条約に参加しないのだと不満の声があがるのも、ある意味当然と言えるかもしれません。
ー後略ー
http://blog.goo.ne.jp/mayumilehr/e/c45f9793732aa7e8116d123f503b3dd9
この記事は、2013年の5月2日に掲載したものです。
丸1日がかりで文字起こしをしてヘトヘトになったけど、どうしても伝えたいという強い気持ちが支えになって、仕上げることができました。
それから4年半が経ちましたが、今も時々、読んでくださっている方がいます。
記事を書きたいという気持ちを駆り立てた一枚の写真。
それがこの、『焼き場に立つ少年』の写真でした。
ローマ法王フランシスコが、この写真をカードに印刷して配布するよう指示を出した。
さらに、カードの裏に、『戦争が生み出したもの』という言葉を記載するよう要請した。
「幼い少年の悲しみはただ、血のにじんだ唇をかみしめるその身ぶりの中にのみ表現されている」
核兵器を非難し、紛争が子どもたちにもたらす影響を強調したことがあるフランシスコ法王は、
この写真のメッセージが今、特に重要だと考えている。
日本こそが、日本の政治家こそが、このようなメッセージを世の中に向かって強く出していくべきなのに、
その行動が、その意思が、唯一の戦争被爆国として核廃絶を強く訴えてきた国としてそぐわないままにいます。
だから、
「核兵器の保有国+核の傘にいる非保有国」VS「条約を推進する非保有国」という構図の中でも、核兵器禁止条約を先導する国としてのリーダーシップが取れない…。
この法王のメッセージが世界中に伝わり、多くの人々の良心に呼びかけることを、心から願っています。
「焼き場に立つ少年」の写真、ローマ法王が配布を指示
【CNN】2018年1月1日
https://www.cnn.co.jp/amp/article/35112697.html?ref=rss&__twitter_impression=true
ローマ法王フランシスコが、長崎原爆投下の被害者の姿をとらえた1945年の写真を、カードに印刷して配布するよう指示を出していることが、1日までにわかった。
カードの裏には、法王の要請により、「戦争が生み出したもの」という言葉が記載されている。
この写真は、死亡した弟を背負いながら火葬場で順番を待つ、1人の少年の姿をとらえたもの。
第2次世界大戦末期に、原爆が投下された直後、米海兵隊の従軍カメラマン、ジョー・オダネルさんにより撮影された。
法王は今回、カードの裏に、自身の署名とともに、「戦争が生み出したもの」という言葉を記載するよう要請した。
写真の内容と由来は、短いキャプションにより説明。
「幼い少年の悲しみはただ、血のにじんだ唇をかみしめる、その身ぶりの中にのみ表現されている」などと記している。
裏には、「戦争が生み出したもの」という言葉が記載されている
米議会図書館の記録によれば、オダネルさんは、4年間をかけて、両都市の戦後の様子を記録した。
一連の写真は、本の形で出版されている。
CNNのバチカン専門家、ジョン・アレン氏は、自身のウェブサイトで、
「新年を前にこの写真を公開したことで、法王の立場に何か実質的なものが付け加わるわけではないが、
フランシスコが、年末年始の休暇期間中に、特定の画像を配布するよう依頼したのは、今回が初めてだ。
これは法王が、写真のメッセージが、今特に重要だ、と考えていることを示唆している」と述べた。
アレン氏によれば、法王は以前にも、核兵器を非難し、紛争が子どもたちにもたらす影響を強調したことがあるという。
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核廃絶決議・問われた戦争被爆国
【NHK NEWS WEB】2017年11月7日
https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2017_1107.html
引用はじめ
ー前略ー
「逆風」の背景 深まる対立
なぜ、(日本の核廃絶)決議案に、賛成する国が減ったのでしょうか。
日本にとって「逆風」とも言える状況になった最大の要因は、ことし7月に国連で採択された、「核兵器禁止条約」への日本の対応でした。
「核兵器禁止条約」ーーー名前は、日本が提出した核兵器廃絶の決議案に似ていますが、内容は全く異なります。
拘束力がない日本の決議案とは異なり、核兵器そのものが国際法に違反しているとして、核兵器の開発や保有、それに使用などを法的に禁止しています。
核廃絶に向けた今の取り組みは不十分だとして、オーストリアやメキシコなど、核兵器を保有しない国々が主導。
条約は、核抑止の概念も否定していて、核廃絶に向けて、核兵器を一律に禁止する、非常に厳格な内容となっています。
これに対し、核兵器を保有するアメリカ、ロシア、中国などが反対したほか、
日本も、アメリカの核の傘に守られる安全保障政策などを理由に反対し、条約には参加しないことを決めています。
同じく、アメリカの傘の下にある韓国、伝統的にロシアの脅威にさらされてきたヨーロッパの多くの国々も、安全保障上の理由から参加していません。
「核兵器の保有国+核の傘にいる非保有国」VS「条約を推進する非保有国」
「核兵器禁止条約」によって、一層鮮明になったのは対立の構図でした。
「核兵器禁止条約は、核の脅威にさらされていない国々によるものだ」
私が、その対立が根深いものだと強く感じたのは、ふだんは穏やかな外務省幹部から、初めて聞く、いらだった言葉でした。
条約は、あくまで直接、核の脅威にさらされていない国々だけで採択されたもので、核保有国や核の傘の下にいる国々が参加しない限り、核なき世界を実現させることはできない、と皮肉ったのです。
しかし、条約を推進する国々から見れば、日本は、唯一の戦争被爆国として核廃絶を強く訴えてきたのに、なぜ、条約に参加しないのだと不満の声があがるのも、ある意味当然と言えるかもしれません。
ー後略ー