ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

Peace Yoga @ Strawberry Fields

2018年07月15日 | 日本とわたし
サッカーのW杯決勝戦、フランスとクロアチアの試合を観い観い、Peace Yoga @ Starauberry Fields に参加するための準備をしていたら、
「ちょっと天気が心配なんだけど…」というメッセージが入ってきた。
確かに心配だ。
昨日の夜中から、予報通りに雷雨がやってきて、それからずっと雨が降りっ放しで、時には大雨になって起こされたほどだったし、空はどんよりと曇っている。
ストロベリーフィールズはセントラルパークの西側の端っこにあって、だからもちろん野外。
始まりは1時半だから、最悪それまで降っても、1時以降に雨が上がってくれたらできる。

どうする?
念のために時間ずらす?
中止して延期する?
他の場所に変える?

グループチャットにどんどん入ってくるメッセージを横目に、サッカーを観たり準備したりしていると、やっぱりやろう!という知らせが入った。

よし、じゃあ電車をやめてバスで行こう。
いつも遅れてきたり、時間前なのに行ってしまってたりするバスだけど、なんとかなるだろう。

ペンステーションに着いたのが1時半。
そこから地下鉄に乗って、72ストリート駅に着いた。


ダコタハウスが建つ72ストリートのセントラルパークへの入り口をちょっと進むと、そこにストロベリーフィールズがある。


ここではいつも必ず、誰かが、ギター片手にビートルズの曲を歌ってる。

『IMAGINE』と記された丸い記念モニュメントの周りには、記念写真を撮ったり、ただ佇んでいる人たちでにぎわっている。



始まってるよ〜!













冨美子さんとわたしは、チラシ配りと署名集めを担当した。
通りかかる人たちに署名をお願いしてもなかなかうまくいかないので、記念モニュメントをぐるりと囲むベンチに座っている人たちの方に移動してお願いすることにした。
拙い英語で必死に説明する。

沖縄の美しい海を壊し、陸を壊し、環境を壊し、人権を壊す、米軍の辺野古新基地建設。
「美ら海を壊すな!」「戦争につながる基地を造るな!」と、声を枯らし必死に訴えても、その声を聞く耳も心も無い人間ども。
その人たちに声を届けたいので、署名に協力してください。

うんうんと話を聞いて、よしわかったと署名してくれた人。
話はちゃんと聞いてくれるけど、署名する気持ちにはならないと言って断った人。
最初から全部断った人。
「話はよくわからないけど、でも署名するよ」と言ってくれた人。
「沖縄のことを知ってるから」と、署名してくれた人。
「政府の人間だから、署名するわけにはいかない」と断りながら、「それでもお願いしたい」と言うと、「大丈夫かなあ…」と首を傾げながら署名してくれた人。
「わたしたちを守ってくれる米軍を支持してるから」と言って断った人。
「これはつまり、トランプに抗議するってことだな」と言って署名してくれた人。
「あのね、君たちはいいことしてるよ。でもね、そんなことしたって世の中は全然変わらないんだ。もう絶望してるから署名はしない」と言った、ビートルズの歌を弾き語りしてた人。
チリから観光に来た複数の家族やカップルには、冨美子さんがスペイン語で説明してくれた。

そんなこんなで、署名用紙3枚半がぎっしり埋まった。
見ず知らずの人に声をかけるのが大の苦手のわたしは、湿気も加わって汗だくになったけど、たくさん署名してもらえてすごく嬉しかった。


日米地位協定という、多分世界中で最も特殊で不公平な協定によって、日本が主権を奪われ保護国扱いをされていることを、言葉たくみに誤魔化し、国民の覚醒を妨げてきた自民党政権。
どんなに訴えても、どんなに抗議しても、どんなに反対しても、全部無視してやりたい放題できるのは、米軍だけでなく日本政府も、その片棒を担いでいるから。
それも、自ら好んでやってるみたいに。

沖縄の問題は沖縄だけの問題じゃないんだよ。
沖縄の問題は日本全体の問題なんだよ。
そのことに気づいた人たちは、一所懸命伝えようとしている。
どこに暮らしていようと、そのことに気づいたら、黙っているわけにはいかない。

だからわたしたちはこれからも、ずっと声を出し、行動していく。
恐い顔をするんじゃなくて、楽しみながら、何やってんの?と人が思わず近寄って来てくれるような、そんな活動をやって行く。




わたしたちが伝えたいことはいっぱいあるけれど、今日はこの二つ。

沖縄県知事・翁長雄志さん、
辺野古埋め立て承認の撤回をしてください。

福岡県知事・小川洋さん、長崎県知事 中村法道(ほうどう)さん、熊本県知事・蒲島(かばしま)郁夫さん、鹿児島県知事・三田園訓(さとし)さん、山口県知事・村岡嗣政(つぐまさ)さん、
辺野古基地建設のための土砂の搬出を許可しないでください。

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電車の駅から家までの道で咲いてた花。




また新しい一週間が始まる。

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ジャーナリストのひでこさんが、フェイスブックにすてきな記事を載っけてくれました。
撮ることができなかった楽しい写真もいっぱい。

以下↓に転載します。

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明子さんが言い出しっぺ。
セントラルパークのストロベリーフィールズでのPeace Yoga for Okinawa。

が、皆が集合時間に向けて家を出発しようとする頃に、クイーンズでは雷がなりまくり、マンハッタンも超怪しげな空模様。
おまけにワールドカップの決勝戦、見終わらないとヨガできないよ~という声も聞こえ、明子さんの心には、ど、ど、どうしようと千々、思いが駆け巡った。

が、そこは天も沖縄の味方。
予定通りに行ってみれば、雨あがりの暑すぎもせぬ心地よい日曜の午後。
ストロベリーフィールズ付近は、行き交う人々でにぎわった。

明子さん、あゆみさん、ゆかさん、わかこさんが、辺野古・高江のサインを掲げて「流し目ヨガ」に励む中、チラシと署名集めのプロ、文子さんと真海さんが大奮闘。

署名は、2種類。

ひとつは、
「原爆の日」に、広島到着をめざして、現在、九州でピースウォークを行っている、沖縄在住の日本山妙法寺の鴨下上人が、
6県の県知事宛に提出している、各県からの辺野古埋め立て用土砂搬出を不許可にするよう求める、要望書への支援署名。

もうひとつは、
「辺野古の海を守りたい在米市民」自らが発起人となる、翁長知事宛ての支援署名で、
「辺野古大浦湾の埋め立て土砂投入の前に、埋め立て許可を撤回される方向で進んでおられると知り、長い間待ち望んでいたニュースに私どもも大喜びしています」という文面が含まれている。

私は最後までいられず、途中で脱けてしまったのだけれど、その頃、あたりに姿が見えなくなっていた文子・真海コンビは、どこかであたりの人々を説き伏せ、ヨガが終わるまでの短時間に用紙3枚半もの署名を集めたという。
文子さんのスペイン語が、ものを言ったのだとか。
すごい!

署名は、まもなく日本に向けて出発する明子さんが、沖縄に届けます。







































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明子さんの要望文と、鴨下上人の要請文は以下↓の通りです。




平成30年7月 日

長崎県  中村法道 知事殿
熊本県  蒲島郁夫 知事殿
鹿児島県 三反園訓 知事殿
福岡県  小川洋 知事殿
山口県  村岡嗣政 知事殿
香川県  浜田恵造 知事殿 

辺野古埋め立て用の土砂搬出を不許可にする事を求める要望書

日本のアジア太平洋戦争敗戦後、沖縄は米軍の統治下となりました。
1972 年に日本復帰となりましたが、県民の想いに反し、米軍基地は残り、現在でも私の住む宜野座村は、約50%が米軍に奪われたままで、空も海も至る所を、いまだに占領されています。

日米安全保障条約は、日本全体の条約でありながら、沖縄県が、あまりにも大きな負担を負わされているのが現状です。

辺野古新基地をめぐる問題では、沖縄県民を対象にした世論調査で、一貫として、70%~80%が基地建設に反対しています。
辺野古新基地建設が争点の選挙で、反対の結果が出ても、国は方針を変えず、沖縄県民は他に手段がなく、仕方なく、キャンプ・シュワブのゲート前や海上で、この四年間、連日座り込みを続けて来ています。

辺野古埋め立ての土砂は、8割が県外から運ばれる計画です。
沖縄の困難な現状に、心を寄せて下さる日本国民の皆様、今、皆さんの地元で、沖縄の為に出来ることがあります。
是非力を貸して下さい。

国防は国の専管事項という言葉は、先の大戦での日本の敗戦からの過ちを、学んでいない言葉であります。
政府によって、二度と戦争のあわれな時代が来ることのないよう、憲法に謳われているように、日本国民一人一人の不断の努力と行動が、求められている時代だと思います。

みなさまの県の歴史においても、中央と地方の関係の中で、翻弄されてきた事と思います。

今の日本政府の、沖縄に対する様な強権的政治を許してしまえば、みなさまの県を含めた地方にとって、ひいては日本全体にとって、良くない結果となって現れてきてしまうでしょう。

土砂搬出の許可、不許可は、その法令に従って決定されるものである、というのは常識でありますが、
過去に、法令に従い続け、抗することなく突き進んでしまった経験を持つこの国の体質を考えたとき、
この様な一つ一つの決定が、再び戦争という過ちへ向かわないかと、私達は強く危惧致します。

また、沖縄県では、土砂条例が制定され、特定外来生物の流入を規制する条例が出来ています。

知事のみなさまにおかれましては、沖縄県からの要請があった場合、真摯な協議をして下さり、県の特定外来生物の搬出規制条約の制定をして
くださるよう、要望致します。

沖縄-広島 Peace Walk 代表・鴨下祐一