ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

65歳、2022年4月より、BTS沼にハマりました😅

2022年08月13日 | 日本とわたし
どちらかと言うと敬遠していた韓ドラ沼にハマったのは、多分60歳を過ぎたあたりで、きっかけになったのは、独りぼっちの長期留守番中に暇を持て余していた米国人夫がたまたま見つけたドラマ「秘密の森」だった。
字幕が英語しかなくて、しかも役者の一言にゾッとするほどたくさんの英単語がくっついてきて、まだ読み終わっていないうちに画面が次々に変わっていくのが悔しくて、だけど話が面白いので観るのを諦められなくて、だからわたしは毎回、自分のパソコンで細かく停めながら見直しては、わからなかった台詞のニュアンスや意味を理解しなければならなかった。
ドラマの脚本、演出はもちろん、役者の演技力に感動して、それからは次は何を観ようかとドラマ探しをするのが日課になった。
毎晩夕食後に夫と二人で過ごす約1時間半は、楽天VikiやNetflixやAppleTVやらを利用して、英訳と邦訳の二つの画面で韓国ドラマの同時視聴を楽しんでいる。

でも、Kポップとやらにはまるで興味が無く、今回ハマったBTSが、2020年の幕開けにタイムズ・スクエアで行われたニューイヤーイベントに出演した時も、この子ら誰?と思って観ていた。
その次の年の2021年に、国連でスピーチしたことも耳にしたけど、その時もなんで?と思っただけだった。
国連スピーチといえば、その2年前の2019年に、BTSのリーダー、キム・ナムジュンくんが、他のメンバーを後ろに控え一人でスピーチしてるのを観た時も、彼の顔が生徒の男の子にあまりにもそっくりだったので驚いただけだった。

そんなこんなでドラマ一辺倒だったのだけど、ある時偶然に、どこにも観たいと思うドラマが無くて(そういうのはすごく珍しい)、仕方がなくKポップの男性グルーブメンバーを発掘する過程を撮った「I-LAND」というリアリティTV番組を観ることにした。
この番組は、K-POPの若い男性訓練生たちが何度も淘汰されていきながら最終選考を目指す、というもので、これもやっぱり英語字幕しかなかったのだけど、訓練生の中に二人の、まだ15歳ぐらいの日本人の子たちがいて、彼らがどうなっていくのかをドキドキしながら観ていた。
番組の最初のオーディションに「FIRE」という曲が採用されていて、練習生たちが必死に練習している様子を見ているうちに、その曲とダンスに心をギュッと掴まれてしまった。
でもまだこの時点では、この曲はこのオーディションのためだけに準備されたものだと勘違いしていた。
番組の終わりの方になってBTSの曲だと知り、YouTubeを覗いてみてびっくり。
この子たちすごい、半端じゃない。

それからまた少し時が経った今年の3月の末に、長男くんの奥さんTちゃんが、「来月のお母さんの誕生日はごめんなさい、ちょうどその日にラスベガスに行くことになってお祝いできないんです!」と言うので、「そんなん全然かまへんよ、気にしない気にしない。で、なんでラスベガスに?」と聞くと、「それが、あの、えっと、実はBTSのコンサート観に行くんですよ〜!」と大興奮。
BTS?コンサート?
「え?もしかしてTちゃん、BTSのファン?」
「はい、ARMYです!ほんでもってジミペン!」
ARMY?ジミペン?なんじゃそりゃ?
早速検索をかけてみた。
前回とは違い、今回は本気を出して色々観ているうちに、あれよあれよという間に沼にハマってしまった。
それまで名前も顔も知らなかった7人のメンバーのそれぞれの個性や能力に感嘆したりうっとりしたり、彼らの無邪気さに癒されたり。
いやあ、65歳でもあれだね、ハマる時はハマるんだね。
いや多分、精神年齢がかなり低いわたしのことだ、75歳になっても85歳(生きていれば)になってもハマって、ドキドキしたりウルウルしたりするんだろうと思う。
ちょうどティーンの時に生きるか死ぬかの瀬戸際という山をいくつも越えていかなければならなかったこともあって、アイドルにうつつを抜かすなど夢のまた夢だったので、今になってやってるのかもしれない。

前置きがとんでもなく長くなったのはやはり、うすら恥ずかしいというのもあるのだろう。
でもまあこれもわたしなので、書き残しておくのは悪くないと思う。

7人ともみんなユニークで好きだし、Tちゃんの真似をするつもりも毛頭ないのだけれど、はっきり言ってジミンくんは格別だ。
彼のダンスの妖艶さと力強さとなめらかさ、そして目や顔や全身から溢れ出る表情が、動画をどの瞬間で止めても美しい。
なのに普段は出身地の釜山訛りでふざけたり、あざとさや愛嬌や可愛さをふんだんに見せてくるジミンくんには参るしかない。
彼については、もう世界中の老若男女、素人からプロまでが、熱烈な賞賛や愛情を表明しているので、ここでわざわざ話さなくてもな、と思う。

ということで、すっかりオルペン&ジミペンに変身したわたしに、Tちゃんが誕生日祝いにと、彼女が生で体験したラスベガスコンサートのライブ配信や最新のCDを買ってくれた。
それで勢いがさらに増して、よっしゃ、これからは生時間で応援していくで〜と思った矢先に、彼らはグループ活動を一旦休止し、個人活動と並行してぼちぼちやっていく、という意思を発表した。
ふぇ〜?!

発表した時の7人はそれぞれお酒を飲んでいて、すぐに顔に出るJホープくんなどは顔を真っ赤にしていた。
配信動画の英訳を読む間もなく彼らの話はどんどん進んでいったのだけど、何やらすごく悩んでいる様子で、思いを言葉にするのが難しそうで、わたしの心の中にじわじわと嫌な予感が増していった。
でも、びっくりしたのは、彼らがこんなふうにして、別に大袈裟な会見を開くわけでもなく、いつものファンサービスの一環の『防弾会食』の場で、自分たちの正直な気持ちをとつとつと話したことだった。
わたしにとっては初めてのオンタイムで観た動画が、なんと一時休止の発表動画だったというのは残念だったけど。
けれども、ほんの2ヶ月の間、ほとんど追っかけみたいな気分で、彼らの昔からのダンス練習ビデオやバラエティっぽいものなどを観ているうちに、彼らは過労死寸前なんではなかろうかと心配になり始めていたので、働きづくめの孫がやっと自分たちを大事にしようと決心したのかと、ホッと胸を撫で下ろす祖母の心境になったりもした。

『疲れ切って目的を見失ってしまった』
『自分が一体何をしているのかわからなくなった』
『僕たちがどれだけ長く一緒にいられるか分からないが、長続きして欲しいと思う』
『以前のように上手にパフォーマンスができなくなったり、立ち止まって休むことで怠惰になるかもしれないが、それはすべて僕たちの将来のためだ』
『BTSが長続きするためには、僕は僕自身を維持する必要がある』
『みなさんはこれをネガティブなことだと思わず、健全な計画だと分かって欲しい』
『僕たちはファンと共に成長してきたという点で、ファンはとても特別な存在だけど、何もかもを共有することはできない』
『BTSの第2章のために、僕はこれがベストなタイミングとステップだと思うし、僕たち全員にとって必要なことだと思う』
『僕たちメンバーが個人活動をする間、全員健康であることを祈る』

曲が世界中で愛され、一挙一動が注目されるようになった7人の若者たちは、その巨大な渦の中で翻弄され自分を完全に見失ってしまう前に立ち止まることができた。
ものすごく怖かっただろうし、悩んだだろうし、泣いただろう。
でも7人だから乗り越えられたし決められたのかもしれない。
この会食の録画がバイデン大統領との会見前に行われていたと聞いて、それもなんかいいなと思った。
ともかく、そもそもわたしは最初っから思いっきり乗り遅れているので、今ここで休止してくれるのはちょっとありがたかったりもする。
彼らの第二章が始まるまで、画面の前でニヤけながら(夫に見つかると「また若い男を見てニヤついてるのか」と呆れられる)、彼らのダンス練習ビデオなどをコソコソと観ていくつもり。
死ぬまでに全部観られるかどうかわからないぐらいのとんでもない数のビデオがあるので、尽きる心配をする必要もない。

というわけで、タラタラと続く独り言をここまで読んでくださったみなさんにお礼の気持ちを込めて、わたしがドスンとハマる一番のきっかけになった動画をここに載せておきます。
え〜そんなんお礼にも何にもならんし〜、ど〜でもえ〜し〜と思われる方は、ここまでのお付き合いありがとうございました。

BTS (방탄소년단) 'ON' Kinetic Manifesto Film : Come Prima 

BTS (방탄소년단) 'Black Swan' Official MV 

BTS: IDOL | The Tonight Show Starring Jimmy Fallon 

これは彼らたちのダンスのクオリティの高さをとことん求める姿勢がよくわかるビデオ。
[BTS日本語字幕]The 3J Butter Choreography Behind The Scenes JIMIN FOCUS 

おまけ
ジミペンおばばが、ある動画から切り取らせてもらった写真を、かなりボケていますがちょっとご紹介。
ジミンくんは、入学することさえ難しいと言われる、釜山芸術高等学校の現代舞踊科に首席で入学した強者。
著名な現代舞踊家に「鳥肌を立たせる」ダンスを披露する。
「本能的に自分の身体を美しく見せる方法を知っている」
「曲のストーリーを理解して入り込み、内面の繊細さを表現することができる、完璧な公演芸術家」と絶賛されている。
黒帯レベルのテコンドー、約8年の剣道歴などの経験を活かしたダンスブレイクやアクロバットもこなす。
歌えば女性でも出せないほどの高音から少しハスキーな低音まで、音の一粒一粒に心がこもった声を聞かせてくれる。





どんなパフォーマンスでも、それがたとえ1分だけのものでも、とことん練習を重ね、モニターを見ては納得がいくまでやり直す。

自分はもちろんメンバーが安全にパフォーマンスができるよう、貴重な休憩時間を割いて、舞台の小道具のチェックをするジミンくん。

やれやれ、自分でもちょっと恥ずかしかったりするけど、夢中になるっていい気分だ。

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