ウィンザー通信

アメリカ東海岸の小さな町で、米国人鍼灸師の夫&空ちゃん海ちゃんと暮らすピアノ弾き&教師の、日々の思いをつづります。

相方

2008年09月23日 | 家族とわたし
昨日、仕事から帰って、今日のメインメニューのアジの干物を焼こうと、高い所に置いてある魚焼き器に手を伸ばしている所に旦那が帰って来ました。
椅子の上に乗っかって、グラグラしているわたしに向かって、
「お疲れさまです、失礼します、おかげさまでなんやらかんやら……」なんの脈絡も無い日本語を連発しながらお辞儀するので、
こりゃとうとう頭の線のどっかが切れたか?と思いながら見ていると、それで満足したのか、鍼道具の入った鞄を抱えて姿を消しました。

そして今朝、珍しく遅い朝食を一緒に食べていると、
「これで2人一緒に食べるの何回目?」と、彼の大好きな「いったい何回やったでしょうクイズ」が始まり、
わたしはハムとほうれん草入りのスクランブルエッグをもぐもぐしながら、真剣な顔で計算を始めた彼を眺めていました。
どうやら、1万3千回から1万5千回ということで、いやあ、すごいすごいとご満悦の様子
わたしは、ふ~ん、まだたったの1万回台かなどと思いながら、それが回数として多かろうが少なかろうが、どっちでもええやん、と再びもぐもぐ
いやしかし、この男、肝心な所の計算となるとノロノロしたりなんだかアバウトだったりするのに、
何回一緒に○○したか、という計算になると(そんな計算、なんでしたくなるのかよう分かりません)意欲満々、真剣そのもの。

起きている時だけではなくて、眠っている時にも、旦那のけったい度は上がります。
「ちょ、ちょっと、そ、それは違います!」
「ま、待ってください!」
「は、はは、はははは!」
夜中に、突然に、日本語でしゃべり出す旦那。しかも、日本語版寝言は、必ず吃りながら始まります。
さてみなさん、上記の文面から、いったいどんな場面を想像されますか?
まったく、ろくな夢じゃないというか、いったい誰に向かって言うとんねん?!と思わず夢の中に突っ込みたくなるわたし。

けったいな相方との暮らしは、まだまだ続きます

……なんて感じで今日の記事を締めくくろうと思ったのですが、昨日書かなかった、どちらかというと告白っぽいことをここに書き留めておこうと思います。

息子Kの事故の後、彼を看病しながら、わたしは心の中で自分に問い続けていました。
もしも、このままKが死んでしまったり、すごく大きな障害が残ってしまったりしても、わたしはこの人を許せるだろうか。
事故が起こった直後、わたしは心の中で彼に怒鳴りつけていました。
「わたしの子供に何てことしてくれたん!もしこの子に万が一のことがあったら……」
万が一のことがあったら……どうするのか、どうするつもりなのか、それをずうっと問い続けていました。

一世一代の決断をして、この男こそがソウルメイトだと確信して、それまでの人生をすべて置き去りにして、
それこそ、多くの人達を悲しませたり怒らせたり絶望させたりして選んだ道だったはずなのに、
ただ1度の事故があった途端、足下がおぼつかない、先も暗くて何も見えなくなってしまうだなんて……。

あの時、息子に万が一のことがあったら……。
どうなっていたか、そのことを何回考えても答が出ません。
答無しのまま、一緒に暮らして16年と半分が経ちました。
けったいで、時々本気でムカつかせられるけど、やっぱり一緒になって良かったなと思います。
息子達はどう思ってるか分からないけれど、こればっかりは仕方がありません。
強力な縁で息子として生まれてきちゃったのだから

なんてことを思いながら、昨日は書いておりました。
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2 コメント

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人生って・・・ (PSママ)
2008-09-24 02:00:39
まうみしゃん
いやぁ~、K君のブランコ事件にはビックリしましたよ!
うちでさぁ~、
「昔よく子供達のブランコ押したよなぁ~。」
と目を細めながら旦那さんと懐かしそうに話をしていたので、さぞや良い思い出があるんだろうなぁ~、と私も微笑ましい気分になっていたのに・・・。
そんな惨事があったとは・・・。
でもさぁ~、まうみしゃんの生き方に関係なく、多かれ少なかれ子供にまつわる惨事って起こるもんよ。
うちだってK君のお足下にも及ばない事件だけど、PSがまだ生後半年も経っていない頃、パパが自分のベッドへパウを連れて行ってあやしていたら、自分が寝ちゃってさぁ、パウが高いベッドから落ちたのよ。
ビックリして大声で泣くパウを抱っこして、
「何やってんのーーーーー!!」
とパパを叱り上げ、大丈夫そうだったけどYaleの子供救急室へ連れて行ったの。
お陰様で全く大丈夫だったんだけど、
「この男、今度同じような事が起こったら絶対に許さん!離婚じゃ、離婚!!」
と結構長い間腹を立てていたんだけど、その後またすぐにパウが全く同じ被害に遭いました。
ほんま、その時は口も利きたくなかったし、顔も見たくなかった。
その後も色んな理由で腹が立つ事もしょっちゅう。
運命の出会いは出会いとして置いといて、夫婦って一体なんなんやろう?と問いかけながら毎日過ごしています。
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夫婦って…… (まうみ)
2008-09-24 02:53:13
そうなのか~、PS家にもそういうことがあったのか~。そしてそういうことが起こった時にゃ、実の子、義理の子の関係無く、女房は旦那に、おのれ~、わたしの子になにしやがるぅ~!と激怒するもんなのね。
なんだか胸のつかえが降りたような気がする。ありがとうPSママ。

ほんとだよね、出会いは出会い、継続は継続。
人間やもん、なんかいろいろ起こって当たり前。
でも、今後、このくそったれぇ~!事件が起こった時にゃ、もしかしたら枕抱えたわたしがPSママんちの玄関に立ってるかも……。
そんときゃよろしくね~!
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