レースは、いいスタートを切って好位の3、4番手をキープする理想的な展開でした。道中やや集中力を欠く場面もあったように見えましたが、全体的には折り合いもついていたように思います。そのまま3~4コーナーの内々を回って不利なく直線へ向き、最内を突いて一時は逃げるモエレビクトリーを捉えるか、という場面もありましたが、最後の坂で止まってしまい、結果5着での入線となっています。
今日の敗戦についてはいくつか原因があると思いますが、大きくは二つかなぁと思っています。
まず一つ目は「完成度の差」です。
今日のレース前、パドックでブリッツェンを見た第一印象は、「まだちょっと子供っぽいなぁ」というものでした。前走からマイナス10kgということも影響があったかもしれませんが、少し線が細い感じで、ピサノカルティエ(今日の勝馬)と比べると明らかに“成長途上の馬体”といった感じでした。
二つ目は、「現時点での距離適正」です。
当初は、父スペシャルウィークの印象もあってクラシックディスタンス向きかとも思いましたが(前走と今日のレースを見る限り)、今のところ1600mの方が合っているようです。とはいえ、将来的に2000m以上が全くこなせないタイプにも見えないので、当面は1600m~1800mのレースを使いながら、馬の成長に合わせてじっくりスタミナをつけていくというのが良いと思います。
とにかく、この敗戦で春のクラシックに未練を持つ状況ではなくなりました。少し残念ではありますが、逆に言えば、馬の成長に合わせて慌てずじっくりと出走を重ねていける状況になった、ということでもあります。
今日のレースも敗れはしましたが、スタート直後にスッと好位を確保するなど非常にレースセンスがあるところを見せてくれましたし、6着以下の馬を5馬身千切っています。この先しばらくは長い目で見てあげる必要があるかもしれませんが、いずれ大きな仕事をしてくれると信じてこの先も応援していきたいと思います。
以下は、公式HPの蛯名騎手と二ノ宮調教師のコメント(いずれも抜粋)です。
「距離が長かったようですね。体型や走り方からすると、1600~1800mのタイプなのかも。馬体減(-10kg)なども微妙に影響してのことなのでしょうか。まだまだ未完成な印象があるものの、善戦を続ける人気馬を相手に、2000mでも格好のつく内容。いいものを持っており、この先良くなってくるのは間違いないでしょう」(蛯名正義騎手)
「道中で折り合えた点は収穫でしたが、最後で止まってしまいました。当面は1600~1800mを使っていった方が良さそうですね。馬体減はありましたが、体調は良く、力は出せる状態にあったと思います」(二ノ宮敬宇調教師)
(写真は山桜賞パドックでのブリッツェン:RICOH R10)
今日は、ブリッツェンの大事な一戦という事で、中山競馬場に出動することにしました。
ブリッツェンが登場する9R山桜賞以外の注目レースは、6R新馬戦と7Rの500万下(ダ1200m)、そしてメインの中山牝馬ステークスGⅢです。
6Rには広尾サラブレッド倶楽部の2006年産マル外追加募集馬、レンディル(藤沢和雄厩舎)が登場します(3枠6番)。私は、父Danehill Dancer(ディンヒルダンサー)が好みでなかったので出資をしませんでしたが、調整もうまくいって、初戦から楽しみがありそうです。このレースでは4枠7番メガチューズデーの評判も良いようですが、是非レンディルに頑張ってほしいと思います。今までの調整過程を見ると、もしかしたら結構な大物かもしれません。
7Rは、5枠9番ロジロマンスの勝ちっぷりに注目です。実は、ロジロマンスは昨年12/12中山の新馬戦(ダ1200m)でスプラッシュエンドとも戦っています。このときの1着馬アドマイヤジェットは既に500万下を連勝で突破していて、2着だったロジロマンスも2戦目の1/17未勝利戦(ダ1200m)では後続に2秒6の大差をつけるパフォーマンス(タイム:1.11.1)を見せてアッサリ勝ち上がっています。
ロジロマンスは、今日のレース振り、勝ち方次第では、今後のダート短距離路線で中心的な存在になりそうです。
ちなみに、先日勝ち上がったスプラッシュエンドはこの新馬戦で4着でしたが、それでも5着馬を10馬身千切っています。3着だったコスモオーも既に勝ち上がっていますから、そもそも12/12の新馬戦はかなりレベルが高い一戦だったわけです。
この時期なので、どうしても3歳戦に目がいってしまいがちですが、馬券的にはメインの中山牝馬ステークスGⅢが荒れそうで面白いと思います。敢えて波乱の立役者候補を挙げると、2枠4番ハチマンダイボサツ、6枠12番ダンスオールナイト、7枠14番ヤマニンエマイユ、8枠15番レッドアゲートあたりでしょうか。
今のところ、この馬たちと上位人気が予想される3枠6番リビアーモの組合わせで勝負すると良さそうな気がしていますが、最終的にはザレマとトールポピーの雰囲気なども確認して決めたいと思います。