6) 削り作業。
削り作業はカンナ(鉋)や掻きベラを使って行いますが、これら刃物は良く切れる状態にして
おくのがベストです。その為、時々砥石やヤスリで研ぐ必要があります。
但し、轆轤挽きした作品は、必ずしも電動轆轤で行うとは限りません。抹茶茶碗の高台の様に、
手回し轆轤を使い松の木を割って作った刃物で、一思いに削る方法もあります。
尚、切れない刃物をあえて使う事で、表面を粗し施釉する事で、「かいらぎ」(梅華皮)状態を
作る事もあります。
① 轆轤の回転方向。
轆轤挽きは右回転(時計回転方向)の事が多いのですが、削る際には左回転で行う方も多い
です。 右手にカンナを持って削る際、作品の右サイド(時計の針では3~5時の間)で行う
のが自然な作業となるからです。右回転の場合には、時計の針の8~6時の間で行う事になます
② 削る順序は、底を平らにする。底に円を描く。高台脇を削る。高台の外側を削る。高台内側の
円を描く。高台内を削る。仕上げの順で行います。
) 底を平らにする。底が平らでないと、綺麗な円が描けませんし、高台を削り出す際、
高台に高低差が出ます。場合によっては、削り終えた作品が傾いて見える場合もあります。
) 底に針などで円を描く。高台の外径です。高台の内側の円は外側が削り終えた後に、
描いた方が無難なです。最初から描くと、外側を予定より狭く削ると、高台の幅が狭く
なる、限定されてしまうので、これを予防する為です。
更に、底の中心部を凹ませ、ここに指(一般に中指)を置き軽く作品を押さえると同時に、
カンナの位置を保持する為の基準となります。又、作品が浮き上がる事をいち早く感知する
感知機能の役目もします。感知したら轆轤を素早く停止させます。
a) 円はやや大きめに描く。削る事は径を細くする事です、その為細く削り過ぎた場合は、
元に戻す事は出来ません。大きめの線まで削り終えたら、大きさを確認し大きい時には、
円の内側に再度円を描き更に削り、調度良い大きさにします。
b) この描いた線は仕上げで削り取ることに成りますので、余り深く描かない事です。
) カンナの持ち方と使用う場所。及び使い方。
a) 持ち方。 左手の中指を前記底の中心部の凹み当てます。左手の親指は右手の甲を押さ
えるか。カンナの刃の付近に当てます。
b) カンナには色々な種類がありますが、刃の中心部分で削る様にします。高台の付け根など
角を使う場合も当然出てきますが、なるべく角を立てない様にします。角が立つと細い
横線が多数発生します。
c) カンナは刃物ですので、刃を立てて使います。即ち、作品とカンナの角度は、一番削り
カスが出る状態が最適となります。撫ぜる程度ではほとんど削れません。
轆轤を回転させ削る。
a) 最初から回転スピードは速くしないこと。今までセンター出しを行っていますが、必ず
しも綺麗な円が出ている訳ではありません。全体に一皮削った段階で、綺麗な円が出たら
回転速度を早くします。
b) 最初から高台を削り出すのではなく、肉厚のある高台脇から腰に掛けて削ります。
削りは円を描いた際(きわ)まで削ります。その際、上から下に向かって削るのが基本で
すが、下から上に向かって削る事は問題ありません。
全体を少しづつ削る事で、徐々に全体を薄くしていきます。
一箇所づつ仕上げていくと、どうしても肉の厚い処と薄い処が出易いです。
c) 作品は伏せた状態ですので、特別穴が空いている場合以外は、肉厚は判断できません。
それ故、作品を轆轤中央にセットする前に肉厚を確認し、どの部分が肉厚かを知って置くと
後々役に立ちます。尚、肉厚は作品を指(中指、人差し指)で弾き、その音の高さで判断
します。肉が厚い時は高音になり、肉が薄くなるに従い低音に移行します。
但し、弾く場所によって音色も変化しますので、ある程度の経験が必要です。
d) 肉厚重視か形重視か?: 外形を削る事は、どんどん作品の姿を変える事になります。
又、削る事で作品の重さが徐々に軽くなります。このせめぎ合いとなります。
轆轤に慣れた方は、削る量がなるべく少なくなる様に形作る事が出来ますが、慣れない方は
悩む処です。
e) 高台を削り出す。
以下次回に続きます。
削り作業はカンナ(鉋)や掻きベラを使って行いますが、これら刃物は良く切れる状態にして
おくのがベストです。その為、時々砥石やヤスリで研ぐ必要があります。
但し、轆轤挽きした作品は、必ずしも電動轆轤で行うとは限りません。抹茶茶碗の高台の様に、
手回し轆轤を使い松の木を割って作った刃物で、一思いに削る方法もあります。
尚、切れない刃物をあえて使う事で、表面を粗し施釉する事で、「かいらぎ」(梅華皮)状態を
作る事もあります。
① 轆轤の回転方向。
轆轤挽きは右回転(時計回転方向)の事が多いのですが、削る際には左回転で行う方も多い
です。 右手にカンナを持って削る際、作品の右サイド(時計の針では3~5時の間)で行う
のが自然な作業となるからです。右回転の場合には、時計の針の8~6時の間で行う事になます
② 削る順序は、底を平らにする。底に円を描く。高台脇を削る。高台の外側を削る。高台内側の
円を描く。高台内を削る。仕上げの順で行います。
) 底を平らにする。底が平らでないと、綺麗な円が描けませんし、高台を削り出す際、
高台に高低差が出ます。場合によっては、削り終えた作品が傾いて見える場合もあります。
) 底に針などで円を描く。高台の外径です。高台の内側の円は外側が削り終えた後に、
描いた方が無難なです。最初から描くと、外側を予定より狭く削ると、高台の幅が狭く
なる、限定されてしまうので、これを予防する為です。
更に、底の中心部を凹ませ、ここに指(一般に中指)を置き軽く作品を押さえると同時に、
カンナの位置を保持する為の基準となります。又、作品が浮き上がる事をいち早く感知する
感知機能の役目もします。感知したら轆轤を素早く停止させます。
a) 円はやや大きめに描く。削る事は径を細くする事です、その為細く削り過ぎた場合は、
元に戻す事は出来ません。大きめの線まで削り終えたら、大きさを確認し大きい時には、
円の内側に再度円を描き更に削り、調度良い大きさにします。
b) この描いた線は仕上げで削り取ることに成りますので、余り深く描かない事です。
) カンナの持ち方と使用う場所。及び使い方。
a) 持ち方。 左手の中指を前記底の中心部の凹み当てます。左手の親指は右手の甲を押さ
えるか。カンナの刃の付近に当てます。
b) カンナには色々な種類がありますが、刃の中心部分で削る様にします。高台の付け根など
角を使う場合も当然出てきますが、なるべく角を立てない様にします。角が立つと細い
横線が多数発生します。
c) カンナは刃物ですので、刃を立てて使います。即ち、作品とカンナの角度は、一番削り
カスが出る状態が最適となります。撫ぜる程度ではほとんど削れません。
轆轤を回転させ削る。
a) 最初から回転スピードは速くしないこと。今までセンター出しを行っていますが、必ず
しも綺麗な円が出ている訳ではありません。全体に一皮削った段階で、綺麗な円が出たら
回転速度を早くします。
b) 最初から高台を削り出すのではなく、肉厚のある高台脇から腰に掛けて削ります。
削りは円を描いた際(きわ)まで削ります。その際、上から下に向かって削るのが基本で
すが、下から上に向かって削る事は問題ありません。
全体を少しづつ削る事で、徐々に全体を薄くしていきます。
一箇所づつ仕上げていくと、どうしても肉の厚い処と薄い処が出易いです。
c) 作品は伏せた状態ですので、特別穴が空いている場合以外は、肉厚は判断できません。
それ故、作品を轆轤中央にセットする前に肉厚を確認し、どの部分が肉厚かを知って置くと
後々役に立ちます。尚、肉厚は作品を指(中指、人差し指)で弾き、その音の高さで判断
します。肉が厚い時は高音になり、肉が薄くなるに従い低音に移行します。
但し、弾く場所によって音色も変化しますので、ある程度の経験が必要です。
d) 肉厚重視か形重視か?: 外形を削る事は、どんどん作品の姿を変える事になります。
又、削る事で作品の重さが徐々に軽くなります。このせめぎ合いとなります。
轆轤に慣れた方は、削る量がなるべく少なくなる様に形作る事が出来ますが、慣れない方は
悩む処です。
e) 高台を削り出す。
以下次回に続きます。
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