私たちが関東へ行っている時から、北海道もずっと気温の高い状態が続いている。
気温が高いといっても、昨日は日中の気温が28度くらいだったが、夜になっても室温はあまり下がらなかった。
「あ~暑い、暑い。まだ28度もあるぞ!」と夫が部屋の温度計を見ながら言い、ベランダの窓を開けた。
ベランダの向こう側は森林地帯なので、涼しい風が木々の良い香りと一緒に部屋の中に吹き込んできた。
しかし、私は夫が言うほど暑いとは感じていなかった。
関東での、あの暑さを思えば、これくらいへのカッパ。ぜんぜん暑くないっしょ。
そう言ったら、「おっ、関東人になって帰ってきたな」と夫に茶化された。
ディズニーシーで遊んだ翌日は、新幹線で次女ピーチの住む町へ移動した。
前日の雨模様の天候とは打って変わって、ぴかぴかの良いお天気だったが、気温もぐんぐん上昇してきた。
(多分、午前中にはすでに30度を軽く越えていたと思う・・・)
本当は公共機関を使ってピーチのアパートまで行くつもりだったが、娘達二人が暑さでヨロヨロし始めたため、急遽タクシーで移動して、ピーチのアパートへ行った。
4月の入学式の時に来て以来だから、3ヶ月ぶりだろうか。
「部屋汚いからね!すっごく汚いから驚かないでね!」ピーチがそう言いながら、鍵を開けてくれた。
部屋の中へ入った途端、私の頭の中で「進軍ラッパ」が高らかに鳴り響いた・・・と言いたいところだが、暑さで身体が弱っていた為、弱々しく進軍ラッパが鳴った。
私の場合、汚い部屋を見ると、モーレツに掃除をしたくなるという特性があり、ヘルパーのお仕事で、高齢者の「汚部屋」に派遣されると、頭の中で進軍ラッパの音が勇ましく鳴り響き、やる気満々になる。
・・・のだが、やはり暑いとやる気もでないものね。
頭の中のラッパは情けない音で鳴り、そして消えていった。
ピーチの部屋は閉め切っていたため、高温サウナ状態で、部屋に入った途端、体中の毛穴から汗が噴出してきたが、このままではあまりに汚すぎて泊まることもためらわれるので、さっそく部屋の大掃除に取り掛かった。
そうだ、臭いというエアコンも掃除をしなければいけないのだった。
そのために、はるばる北海道から脚立を送っていたのだ。
さっそく脚立に上ってエアコンのカバーを外し、中のフィルターも外した。
フィルターと内部は見る限り、それほど汚れていないように思えたが、よく見ると細かな部分が真っ黒なカビで覆われていた。
フィルターを洗い、念入りにカビを雑巾で拭き取っていく。
業者さんに頼めば、きっと本体の中も綺麗に掃除してくれるのだろうなァと思ったが、今回は私がやるしかない。
それでも掃除をした後は、ピーチ曰く「臭いが消えた」と言ってくれたのでよかった。
わざわざ脚立を持ってきた甲斐があったというものだ・・・
そんなわけで、ピーチの部屋についた日と、さらにその翌日は部屋の掃除で一日が終わり、あとは買い物に行って食事を作っていた。
夕食は焼き魚、ひじきの煮物、豚汁など、簡単で栄養の取れる献立にしたのだが、家にいる時のピーチはそのような献立はあまり好まなかったのに、今回は無言でガツガツと食べていた。
文句も言わず、ひとつも残さずに、綺麗にぜんぶ平らげた。
あぁ、ろくなものを食べていなかったのかもしれない。母の胸はすこし痛んだ・・・
というか、少しは自分で作りなさいよ!それから少しは掃除をしなさい!
続く
気温が高いといっても、昨日は日中の気温が28度くらいだったが、夜になっても室温はあまり下がらなかった。
「あ~暑い、暑い。まだ28度もあるぞ!」と夫が部屋の温度計を見ながら言い、ベランダの窓を開けた。
ベランダの向こう側は森林地帯なので、涼しい風が木々の良い香りと一緒に部屋の中に吹き込んできた。
しかし、私は夫が言うほど暑いとは感じていなかった。
関東での、あの暑さを思えば、これくらいへのカッパ。ぜんぜん暑くないっしょ。
そう言ったら、「おっ、関東人になって帰ってきたな」と夫に茶化された。
ディズニーシーで遊んだ翌日は、新幹線で次女ピーチの住む町へ移動した。
前日の雨模様の天候とは打って変わって、ぴかぴかの良いお天気だったが、気温もぐんぐん上昇してきた。
(多分、午前中にはすでに30度を軽く越えていたと思う・・・)
本当は公共機関を使ってピーチのアパートまで行くつもりだったが、娘達二人が暑さでヨロヨロし始めたため、急遽タクシーで移動して、ピーチのアパートへ行った。
4月の入学式の時に来て以来だから、3ヶ月ぶりだろうか。
「部屋汚いからね!すっごく汚いから驚かないでね!」ピーチがそう言いながら、鍵を開けてくれた。
部屋の中へ入った途端、私の頭の中で「進軍ラッパ」が高らかに鳴り響いた・・・と言いたいところだが、暑さで身体が弱っていた為、弱々しく進軍ラッパが鳴った。
私の場合、汚い部屋を見ると、モーレツに掃除をしたくなるという特性があり、ヘルパーのお仕事で、高齢者の「汚部屋」に派遣されると、頭の中で進軍ラッパの音が勇ましく鳴り響き、やる気満々になる。
・・・のだが、やはり暑いとやる気もでないものね。
頭の中のラッパは情けない音で鳴り、そして消えていった。
ピーチの部屋は閉め切っていたため、高温サウナ状態で、部屋に入った途端、体中の毛穴から汗が噴出してきたが、このままではあまりに汚すぎて泊まることもためらわれるので、さっそく部屋の大掃除に取り掛かった。
そうだ、臭いというエアコンも掃除をしなければいけないのだった。
そのために、はるばる北海道から脚立を送っていたのだ。
さっそく脚立に上ってエアコンのカバーを外し、中のフィルターも外した。
フィルターと内部は見る限り、それほど汚れていないように思えたが、よく見ると細かな部分が真っ黒なカビで覆われていた。
フィルターを洗い、念入りにカビを雑巾で拭き取っていく。
業者さんに頼めば、きっと本体の中も綺麗に掃除してくれるのだろうなァと思ったが、今回は私がやるしかない。
それでも掃除をした後は、ピーチ曰く「臭いが消えた」と言ってくれたのでよかった。
わざわざ脚立を持ってきた甲斐があったというものだ・・・
そんなわけで、ピーチの部屋についた日と、さらにその翌日は部屋の掃除で一日が終わり、あとは買い物に行って食事を作っていた。
夕食は焼き魚、ひじきの煮物、豚汁など、簡単で栄養の取れる献立にしたのだが、家にいる時のピーチはそのような献立はあまり好まなかったのに、今回は無言でガツガツと食べていた。
文句も言わず、ひとつも残さずに、綺麗にぜんぶ平らげた。
あぁ、ろくなものを食べていなかったのかもしれない。母の胸はすこし痛んだ・・・
というか、少しは自分で作りなさいよ!それから少しは掃除をしなさい!
続く