牛久自然観察の森を散策していると、ハギに似た淡赤紫色をした花が咲いていました。ハギより草丈は低く、花もごく小さなものです。北米原産の学名「Desmodium paniculatum」、マメ科、ヌスビトハギ属の多年草で、最近土手や路傍のあちこちで見られるようになった帰化植物です。草丈は高いものは1mくらいにもなり、実には動物やヒトに引っ付くように密生した毛が生えています。このように動物などを介して繁殖します。秋の野原を歩くとズボンなどにすぐ種が引っ付くので厄介者とされています。和名は盗人が偲び足で侵入した足跡に花の形が似ていることのようですが、盗人も言い訳のできない証拠を残してくれる草かもしれませんね。
近所の大学の研究農場で栽培されているものです。「ミドリ米」と標札に記述されていました。緑米は玄米の皮の部分に緑黄色野菜に多い「クロロフィル」の成分が含まれているため、少し緑がかっている珍しい古代米の品種の一つです。最近の健康食ブームで生産量は増えて来ているかもしれませんが、もともと緑米の生産量は極めて少ないので、貴重なものです。従って市場では高価格で流通していると思います。もともと「もち米」の品種であることから、「うるち米」に少し混ぜて炊き上げて美味しく戴いたり、餅にして戴いたりするようです。写真のように稲の色も穂が黒紫色で、珍しい色をしています。(写真の後方にある稲は普通の色をしていますから比較して観察して下さい。) 以前古代米の稲穂を掲載した際、緑米のことを書きました。その際緑米を見た事がないので是非掲載して欲しいとのリクエストがありましたので、掲載します。写真は9月15日頃撮影しましたが、この頃はまだ花が咲いていました。収穫は10月上~中旬頃かもしれません。