鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

『憑神(浅田次郎・著)』とちょこっと『死神の精度(伊坂幸太郎・著)』

2007-09-24 22:08:25 | Weblog
今日は、灰色の曇り空。
全国的に休日ですが、今週も、通常営業なんで、ご出勤とあいなりました。
相棒は、突然の休暇・・・。とりとめもなく、気ばかりあせる一日でした。
もちろん、道路は空いていまして、行も帰りも車は、スイスイ走りましたけどね・・・。

昨日は、雨の休日だったんで、土曜日の観劇の帰りに本屋さんに寄って購入した浅田次郎さんの『憑神』読んでおりました。

しかし、最近、本屋さんって行かないよな・・・。みんなネット書店で注文しちゃうし・・・。
本屋さんへ行ってもお目当ての本ってなかなか無かったり、探すのが大変だったりするわけで・・・。
ネットを使える環境になかった頃は、3日と空けずに通ったもんだし、高校生の頃は、学校の帰りには、本屋さんに寄っていることが多かったな・・・伯林堂(ベルリン堂と読みます。もう無くなってしまったけれども・・・)へ寄るのが日課だったし。

さて閑話休題(果たしてここでつかっていい熟語だろうか・・・?)。
『憑神』・・・文字だけでは、ちょっと想像するのが、難しい描写もあるのが時代劇ですが、これは、昨日、お芝居でみちゃったからわかるもんね・・・って、スイスイ、読んでしまいました。
原作と演出の多少の違いは、あるものの、ほぼ、原作に忠実でしたね。
主人公の別所彦四郎と榎本釜次郎との関係がビミョーに違うニュアンスだけれど、葛山信吾さんが演じる釜次郎ですからね・・・やっぱ、爽やかに纏めないとってとこでしょうか・・・。

真っ直ぐで、ひたむきで、融通がきかなくて、真面目で、文武学問に秀でているし、努力家で、我慢強い彦四郎さんが、よりによって、貧乏神・厄病神・死神に取り憑かれるお話ですが、今の社会でも真面目で、頑張っている人って報われないって場合が多いような気がします。
ワタクシも自分で言うのもなんだけど、結構、貧乏クジを引くタイプなんで、彦四郎さんの身の上に訪れる不幸に、不条理を感じます。
能天気で、まわりのことなんか何にも考えていないヤツに限って結構、美味しいとこだけ、持っていっちゃうなんてのは、当たり前・・・何事も要領よく立ち回って、勝ちに行く・・・。

そういう世の中だから、その流れに乗らないと行き難いのかも知れませんね。

この『憑神』さんたちは、邪神のくせに、ミョーに人間味にあふれていて、時々、くすっと笑ってしまう・・・でも、やっぱ取り憑かれたくはありませんね。三巡稲荷・・・。
この『憑神』さんたちの『宿替え』というシステムも面白かったな・・・

少し前に読んだ『死神の精度(伊坂 幸太郎・著)』も面白い死神さんだったな。
ワタクシに取り憑くんでなければ、ちょっと、お茶など飲んでみたい死神さんでしたけど・・・。
ワタクシの前に現れるときは、美青年キャラで出てきてね・・・とお願いしたいですね。